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プロローグ
其の四
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どう考えても言葉も頭も足りない手紙を思い、苦笑いを浮かべたくなったが、リーユお嬢様の事を考えると、予防をしておくに越したことは無いか。少し思案した後、微笑みを浮かべたままテーブルのセットをしているルファエルに顔を向けると、気配を感じ取ったのか、ルファエルはにっこりと微笑みを浮かべた。
「ルファ、調べて欲しい事がある」
「リーユ様の為の仰せでしたら、今すぐにでも」
「ゼルクかイスラを使うか?」
「僕一人で大丈夫、行ってきます」
用意していた皿を給仕のメイドに渡し、一礼をするとルファエルは気配を消してしまう。こうなってしまうと、私でもルファエルが何処にいるのか分からない。其れが、リーユお嬢様に使える専属執事であるルファエルの力でもある。
リーユお嬢様には亡き奥様からの遺言により、専属の執事が付けられている。その全員共リーユお嬢様が手を差し伸べてくれなければ、この世から消えていたであろう者達。私も、ルファエルもゼルクも、最近屋敷に入ったイスラでさえ、リーユお嬢様を裏切るくらいなら死を選ぶほどだ。
「昔のままの、甘やかされた馬鹿じゃない事を祈るよ。エアレズ…」
「ルファエルさん、食堂分のお花を持ってきました!って、エアヴァル様?」
「ありがとうイスラ、私はお嬢様をお呼びして来ましょう」
リーユお嬢様の朝食の支度を確認して、私は着替えも終わっているであろう、リーユお嬢様の部屋へと歩き出した。部屋から聞こえてくるのは、リーユお嬢様と侍女の楽しそうな話し声、明日に行われる花祭りの話をしているようです。
コンコンッと、今度は軽くノックの音を立て部屋に入ってもいいのかを伺い、お嬢様の言葉を待つ。その返事はそう待たずして返って来た。
本日のお嬢様の服装は、学園の制服とされている袖口がふわっと丸く膨らんだ紺のワンピース。基本は皆同じだが、好きに針を入れていい事になっています。お嬢様は亡き奥様がお好きだった東の国の伝統的な布地を、スカートの部分にお使いになっています。
「ヴァル、いつものヴェールをお願い」
「はい、畏まりました。本日は装いに合わせて、白のヴェールに致しましょう」
「ありがとう、魔力も安定してきたけれど、これがあった方が安心なの」
そういってふわりと微笑みを浮かべるリーユお嬢様は、アイクロメアでは珍しいとされている『神の加護』をお持ちになっている。
リーユお嬢様の加護は『魅了の瞳』といい、その瞳に見つめられた者は心を奪われたようになり、何でも従ってしまうというもの。ただし、この力は魔力が安定していれば暴走する事もなく、魅了の瞳の持ち主が使いたいと思った時のみに発動する。
(リーユお嬢様のお母様であるマリアーナ様が『魅了の瞳』の持ち主で無かったら、対処出来なかっただろうな)
この加護の所為で、リーユお嬢様は十歳まで世界をヴェール越しにしか見た事が無かった。
「ルファ、調べて欲しい事がある」
「リーユ様の為の仰せでしたら、今すぐにでも」
「ゼルクかイスラを使うか?」
「僕一人で大丈夫、行ってきます」
用意していた皿を給仕のメイドに渡し、一礼をするとルファエルは気配を消してしまう。こうなってしまうと、私でもルファエルが何処にいるのか分からない。其れが、リーユお嬢様に使える専属執事であるルファエルの力でもある。
リーユお嬢様には亡き奥様からの遺言により、専属の執事が付けられている。その全員共リーユお嬢様が手を差し伸べてくれなければ、この世から消えていたであろう者達。私も、ルファエルもゼルクも、最近屋敷に入ったイスラでさえ、リーユお嬢様を裏切るくらいなら死を選ぶほどだ。
「昔のままの、甘やかされた馬鹿じゃない事を祈るよ。エアレズ…」
「ルファエルさん、食堂分のお花を持ってきました!って、エアヴァル様?」
「ありがとうイスラ、私はお嬢様をお呼びして来ましょう」
リーユお嬢様の朝食の支度を確認して、私は着替えも終わっているであろう、リーユお嬢様の部屋へと歩き出した。部屋から聞こえてくるのは、リーユお嬢様と侍女の楽しそうな話し声、明日に行われる花祭りの話をしているようです。
コンコンッと、今度は軽くノックの音を立て部屋に入ってもいいのかを伺い、お嬢様の言葉を待つ。その返事はそう待たずして返って来た。
本日のお嬢様の服装は、学園の制服とされている袖口がふわっと丸く膨らんだ紺のワンピース。基本は皆同じだが、好きに針を入れていい事になっています。お嬢様は亡き奥様がお好きだった東の国の伝統的な布地を、スカートの部分にお使いになっています。
「ヴァル、いつものヴェールをお願い」
「はい、畏まりました。本日は装いに合わせて、白のヴェールに致しましょう」
「ありがとう、魔力も安定してきたけれど、これがあった方が安心なの」
そういってふわりと微笑みを浮かべるリーユお嬢様は、アイクロメアでは珍しいとされている『神の加護』をお持ちになっている。
リーユお嬢様の加護は『魅了の瞳』といい、その瞳に見つめられた者は心を奪われたようになり、何でも従ってしまうというもの。ただし、この力は魔力が安定していれば暴走する事もなく、魅了の瞳の持ち主が使いたいと思った時のみに発動する。
(リーユお嬢様のお母様であるマリアーナ様が『魅了の瞳』の持ち主で無かったら、対処出来なかっただろうな)
この加護の所為で、リーユお嬢様は十歳まで世界をヴェール越しにしか見た事が無かった。
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