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原罪
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ハーゼの一日は、祈りで始まり、祈りで終わる。
中央教会という石造りの建物の中には、ハーゼが祈るための部屋というのがあって、そこには大人の背丈ほどの祭壇が置かれていた。
祭壇にはいつも花が飾られている。朝一番に教会の庭園に咲く花を、その日の当番である信者が飾りにくるのだと聞かされていた。
ハーゼには花がよく見えない。匂いもわからない。最初にここに連れてこられたときに、あれはなんですかと尋ねたら、あれは花です、と説明を受けたから、そうなのだなと思った。
祭壇の他には、小さなテーブルがあって、その上にベルが置かれている。
基本的に誰かが呼びにくるまでこの部屋から出てはならないことになっていたけれど、トイレやその他急ぎの用事ができたときなどはこのベルを鳴らして誰かを呼ぶことになっていた。
床にはやわらかな絨毯が敷かれている。お祈りのときは膝をつくので、足が痛くならないようにとの配慮だった。
ハーゼは朝に夕に、ここで祭壇に向かい、両手を組み合わせて祈る。
神様、信者のひとに祝福をください。
教皇からは、あなたを信じる信者のためにあなたは祈りなさい、と言われていた。だから顔も知らない、会ったこともないひとびとのためにハーゼは祈った。
お祈りの時間が終わると、黒衣のひとが迎えにきてくれる。
彼らは必要なとき以外はハーゼに話しかけてこない。黙ったまま抱き上げられて、黙ったまま自室へと運ばれる。
始めの頃は、お母さんはどこですか、僕はいつ帰れるのですか、と彼らへ問いかけていたハーゼだったが、やがてそれもやめてしまった。
教会がハーゼにとっての家なのだと、もうわかっていた。
祈り以外にハーゼがすることといえば、言葉を覚えることだ。
教皇が直々に教えてくれるその言葉は、月神デァモントが使う『特別な言葉』なのだという。
いつ神の託宣を得ても良いように、しっかり覚えなさい。そう言って教皇はハーゼがそれを不自由なく使えるようになるまで、熱心に丁寧に言葉を教え込んだ。
中央教会での暮らしは、楽しみもない代わりに特に不自由もなかった。
目が見えにくく、耳が聞こえにくく、味がわかりにくかったりしたが、移動のときは誰かがハーゼを抱いてくれたし、ハーゼにも聞こえやすいように喋ってくれたし、食事はほんの数口で終わるようなものばかりだったから、気にならなかった。
ハーゼの身の周りの世話をしてくれるひとは皆同じ服装で、いつもフードをかぶっていて、おまけにほとんど話さないから、昨日のひとと今日のひとが同じなのか違うのかすらわからない。
でも皆親切だった。
ハーゼが着替えや入浴や食事をするとき、誰もが恭しく丁重に接してくれた。
いつもありがとうございます。ハーゼがそうお礼を言うと、とんでもないことでございます、と逆に頭を下げられた。
「ハーゼ様は我らの希望です」
顔の見えない誰かはそう答えていた。
希望。
希望とは、なんだろう。
自分が祈ることで、なにが起こるのだろう。
神の声を聞きなさい、と教皇は口にするけれど、そんなもの聞こえたことはない。そのうちに聞こえるようになるのだろうか。
「ハーゼ様より月神デァモント様の託宣を得られる日を、我らは心待ちにしております」
信者たちは控えめに、しかしその日が来ると信じて違わぬ口調でそう語る。
本当にそんな日が来るのだろうか。
ハーゼが祈り続ければ。
神様はそのお声を聞かせてくれるのだろうか。
信者らの期待に応えることができるかどうかもわからずに、ハーゼはひとり途方に暮れた。
神様は教皇やその他ごく一部のひとだけが使う特別な言葉で話しかけてくるのだという。
ハーゼは毎日、祭壇の部屋で膝をつき、その声が聞こえるように祈った。
今日こそ神様の声が聞こえますように。
今日こそは信者たちに、そのお声を届けることができますように。
しかし一年が過ぎ二年が経過しても、神の声と思しきものはハーゼの耳には届かなかった。
信者たちは歯がゆいだろうに、それでも日々、ハーゼの世話を焼いてくれた。
風呂に入れてくれる手も、歩くのを手伝ってくれる手も、食事を食べさせてくれる手も、どれもがやさしかった。
たとえ食事が、一日一回、小さなパンと少しのスープだけであったとしても。
もっと食べさせてくださいとは、ハーゼは言わなかった。
教皇からこう言われていたからだ。
「ハーゼ様、あなたに食事を捧げるために、信者たちはおのれの食事を切り詰めております。あなたが今日口にしたパンは、おのれの子どもに与えるためのものだったかもしれない。ハーゼ様、あなたは尊い御方です。おのれのいのちよりも尊い御方です。信者たちはそう思うから、おのれの食べ物を減らしてさえ、あなたにパンを差し出すのです」
教皇の言葉はいつも難しい。
けれど神の使う『特別な言葉』で厳かに語られると、なにかとても大事なことを言われたのだという気持ちになった。
「ハーゼ様、あなたは信者の献身に応えなければならない。あなたを信じる信者のために、祈りなさい」
ハーゼは祈った。
祈って、祈って、祈った。
神様の声が聞きたかった。
信者のための預言とやらを、聞きたかった。
お腹はいつも空いていた。お祈りをする間も、食べ物のことが頭から離れない。だからだろうか。だから神様はハーゼに話かけてくれないのだろうか。
それでもハーゼにできることは、祈ることだけで。
毎日祭壇に向かって祈りを捧げ続けた。
中央教会という石造りの建物の中には、ハーゼが祈るための部屋というのがあって、そこには大人の背丈ほどの祭壇が置かれていた。
祭壇にはいつも花が飾られている。朝一番に教会の庭園に咲く花を、その日の当番である信者が飾りにくるのだと聞かされていた。
ハーゼには花がよく見えない。匂いもわからない。最初にここに連れてこられたときに、あれはなんですかと尋ねたら、あれは花です、と説明を受けたから、そうなのだなと思った。
祭壇の他には、小さなテーブルがあって、その上にベルが置かれている。
基本的に誰かが呼びにくるまでこの部屋から出てはならないことになっていたけれど、トイレやその他急ぎの用事ができたときなどはこのベルを鳴らして誰かを呼ぶことになっていた。
床にはやわらかな絨毯が敷かれている。お祈りのときは膝をつくので、足が痛くならないようにとの配慮だった。
ハーゼは朝に夕に、ここで祭壇に向かい、両手を組み合わせて祈る。
神様、信者のひとに祝福をください。
教皇からは、あなたを信じる信者のためにあなたは祈りなさい、と言われていた。だから顔も知らない、会ったこともないひとびとのためにハーゼは祈った。
お祈りの時間が終わると、黒衣のひとが迎えにきてくれる。
彼らは必要なとき以外はハーゼに話しかけてこない。黙ったまま抱き上げられて、黙ったまま自室へと運ばれる。
始めの頃は、お母さんはどこですか、僕はいつ帰れるのですか、と彼らへ問いかけていたハーゼだったが、やがてそれもやめてしまった。
教会がハーゼにとっての家なのだと、もうわかっていた。
祈り以外にハーゼがすることといえば、言葉を覚えることだ。
教皇が直々に教えてくれるその言葉は、月神デァモントが使う『特別な言葉』なのだという。
いつ神の託宣を得ても良いように、しっかり覚えなさい。そう言って教皇はハーゼがそれを不自由なく使えるようになるまで、熱心に丁寧に言葉を教え込んだ。
中央教会での暮らしは、楽しみもない代わりに特に不自由もなかった。
目が見えにくく、耳が聞こえにくく、味がわかりにくかったりしたが、移動のときは誰かがハーゼを抱いてくれたし、ハーゼにも聞こえやすいように喋ってくれたし、食事はほんの数口で終わるようなものばかりだったから、気にならなかった。
ハーゼの身の周りの世話をしてくれるひとは皆同じ服装で、いつもフードをかぶっていて、おまけにほとんど話さないから、昨日のひとと今日のひとが同じなのか違うのかすらわからない。
でも皆親切だった。
ハーゼが着替えや入浴や食事をするとき、誰もが恭しく丁重に接してくれた。
いつもありがとうございます。ハーゼがそうお礼を言うと、とんでもないことでございます、と逆に頭を下げられた。
「ハーゼ様は我らの希望です」
顔の見えない誰かはそう答えていた。
希望。
希望とは、なんだろう。
自分が祈ることで、なにが起こるのだろう。
神の声を聞きなさい、と教皇は口にするけれど、そんなもの聞こえたことはない。そのうちに聞こえるようになるのだろうか。
「ハーゼ様より月神デァモント様の託宣を得られる日を、我らは心待ちにしております」
信者たちは控えめに、しかしその日が来ると信じて違わぬ口調でそう語る。
本当にそんな日が来るのだろうか。
ハーゼが祈り続ければ。
神様はそのお声を聞かせてくれるのだろうか。
信者らの期待に応えることができるかどうかもわからずに、ハーゼはひとり途方に暮れた。
神様は教皇やその他ごく一部のひとだけが使う特別な言葉で話しかけてくるのだという。
ハーゼは毎日、祭壇の部屋で膝をつき、その声が聞こえるように祈った。
今日こそ神様の声が聞こえますように。
今日こそは信者たちに、そのお声を届けることができますように。
しかし一年が過ぎ二年が経過しても、神の声と思しきものはハーゼの耳には届かなかった。
信者たちは歯がゆいだろうに、それでも日々、ハーゼの世話を焼いてくれた。
風呂に入れてくれる手も、歩くのを手伝ってくれる手も、食事を食べさせてくれる手も、どれもがやさしかった。
たとえ食事が、一日一回、小さなパンと少しのスープだけであったとしても。
もっと食べさせてくださいとは、ハーゼは言わなかった。
教皇からこう言われていたからだ。
「ハーゼ様、あなたに食事を捧げるために、信者たちはおのれの食事を切り詰めております。あなたが今日口にしたパンは、おのれの子どもに与えるためのものだったかもしれない。ハーゼ様、あなたは尊い御方です。おのれのいのちよりも尊い御方です。信者たちはそう思うから、おのれの食べ物を減らしてさえ、あなたにパンを差し出すのです」
教皇の言葉はいつも難しい。
けれど神の使う『特別な言葉』で厳かに語られると、なにかとても大事なことを言われたのだという気持ちになった。
「ハーゼ様、あなたは信者の献身に応えなければならない。あなたを信じる信者のために、祈りなさい」
ハーゼは祈った。
祈って、祈って、祈った。
神様の声が聞きたかった。
信者のための預言とやらを、聞きたかった。
お腹はいつも空いていた。お祈りをする間も、食べ物のことが頭から離れない。だからだろうか。だから神様はハーゼに話かけてくれないのだろうか。
それでもハーゼにできることは、祈ることだけで。
毎日祭壇に向かって祈りを捧げ続けた。
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