ひとくち物語たち

クレープ

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「夕陽」「裏切り」「過酷な流れ」

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「一郎!あと何日だ」
「はい、隊長!………残り4日となります!」
「チッ。まだ2日しか経ってねぇのか……!!」

超危険で有名な熱帯雨林で、日本人男性4人が一週間サバイバルするという挑戦が世界で話題となっている。この4人は、ごく普通のサラリーマンやら公務員やらである。各国からの補助は手厚く、4人全員生きて帰って来れたら賞金を貰えることになり、4人は気合が入りまくっていたのだが……。


「隊長!」
「なんだ、二郎!」
「先ほど、ハイエナらしきものが見えました。遠回りした方がいいかと…」


ジャングルは、いつ何が起こるかわからない。この緊迫した状況に、早くも4人は心が折れかけていた。



「ここじゃ持ってきたキャンプ用品、道具はほとんど通用せず、か…自然様の脅威ってもんは、偉大だな。俺たちゃいつ死ぬんだろうな」
「三郎、弱気になっちゃだめだ!生きて帰って、嫁さんをギャフンと言わせるんだろ!」
「一郎、お前はいいよなぁ嫁が優しくて。帰る家がある奴はやっぱ言うこともちがうなぁ」


 「第一、俺がここにいるのは、俺の意思じゃねえ。鬼嫁が勝手に応募しやがったんだ、『あんたの死に場所にぴったりじゃない』なんて思ってたんだろうよ!!!」


しばらく歩いていると、過酷な流れの大河が現れた。


「ここを渡るぞ」
「…!!隊長、ワニとかピラニアとか、その、危険じゃないんですか?!」
「大丈夫だ。こんなに流れが早けりゃ、生物も流れていくだろうよ。ともかく、少しでも先に進まないと」

そうして4人は川に入っていった。踏ん張ってても身体が持っていかれそうになり、立つだけで体力が削がれる。

「みんな、気をしっかり!生きて、帰るんだ!!!」
「……………お前ら、俺は先に行くぜ」
「……?なんだ、三郎!今、なんて?」

しかし、他人の心配をする余裕などない。自分で手一杯だ。そして、、、。

「はぁ……、隊長、渡り切れるもんなんですね、、、はぁっ、ふぅっ」
ようやく、川を渡り切った。
「あぁ、だが体力の消耗が激しいからな、ここから離れたところで今日は休むぞ」
「やっ、たー…。…あれ、、、?三郎は???」
「!隊長、三郎がいません!!!」
「な、に?!」

3人は川の方を向いた。しかし、どこにも見当たらない。。。
「もしかして、もう流されてっちゃったんじゃ…」
「そんな…。隊長、探しましょう!」
「…だめだ。川の流れの方面にはハイエナがいる。残念だが…」

「くそぉぉぉ!賞金がぁぁ!!三郎のやつめ、裏切りやがった!!!」
「生きて帰ろうって、言ったじゃねぇか…」

夕陽は、残酷なまでに、美しかったのだった。


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