ひとくち物語たち

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「雲」「犬」「伝説の山田くん(レア)」

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この町には、とある都市伝説がある。僕は、信じてないんだけど。「雲の住人」って言ってね、夕方に現れるらしい七色に光る雲があって、その上に人が住んでいるんだって。でも、その雲に出逢ったらすぐ逃げた方がいい。雲の住人に、攫われちゃうから、、、。なんて、子供騙しだよ。実際は暗くなったら帰ってこいっていう、脅しでしょ?

夕方。僕は飼い犬のポチを散歩中だ。公園で遊んでいた子供が、夕方のチャイムを聞いて家に帰っていく。
.....ん?あれは?
公園の滑り台に、僕と同い年くらい、12、13才くらいの見たこともないような少年が立っていた。
いやいや、公園で遊ぶような年じゃないだろうに。何してるんだ?1人で。誰だ?

よく顔を見ようと凝視していると、少年もこちらに気付いたようだ。そして、こちらに向かって叫び出した。
「おい、そこの君!早く家に帰りたまえ、よくない雲が出るぞ」
「?」
なんだこいつ?変なやつだな。急に言われたもんだから、やばい奴なんだろうなと思ってスルーした。こういう変な奴には関わらないようにしている。
 

しばらくポチと散歩していた。太陽が沈んだ頃だろうか?空を見ると、そこには変な雲があった。色は虹色で、シャボン玉みたいな感じ。物珍しさに眺めていたら、よく見たら何かがいる。服は着ていない、宇宙人っぽい人の形をした見たこともないナニカが雲からこちらを見下ろしている。

え、、、?何あれ、、、。


ポチが吠え出した。あ、やばいかも。


僕はその場から立ち去ろうとした。やばい奴とは関わっちゃいけない。でも、身体が動かなかった。

やばい…!

恐怖なのか、超能力的な奴のせいか、本当に動けない。宇宙人が雲から神が降臨するみたいに降りてきた。

もしかして、「雲の住人」都市伝説って、ガチなやつ?


終わりだ、と思った。すると…
「ここにいたのか、君!だから早く帰れと言ったのに」

さっき公園にいた少年が、息を切らしてこちらに向かってきた。そして、小石を宇宙人に投げつけた。石は青白く光って、宇宙人は慌てて雲に戻ったかと思うと、雲ごと消えていってしまった。


「…ありがとう、。死ぬかと、思ったー!!!」
「じゃあこれからは気をつけたまえ」

この、変な言葉遣い…。
ん?こいつ、もしかして山田じゃないか?
山田は、不登校で噂の同級生だ。一年生の入学式以来来ていないらしく、顔を見たものはあまりいないらしい。入学式に話しかけたことがあって、そういえばこういう口調だった。

「お前、山田か…?」

しかしそこに、山田と思わしき人物はもういなかった。

僕はそれから色んな人に出来事を話したが、信じてくれたのは、ごく少数の友達と、あの日公園にいた子どもたちだけだった。
でも僕は、今日助けてもらったことをこれからも語り継いで行こうと思う。




山田は、「雲の住人」都市伝説と並ぶ、この町の伝説となったーーーーー。
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