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一話
或る国の、とある社の境内で。
男が一人、粗末なゴザに膝をつかされ刑罰を受けていた。
罪状は夫ある女と通じた姦通罪である。
相手の女は大店の商家の一人娘。
つい先日、隣町に嫁いだばかりであった。
「もっと水をぶっ掛けろ」
「桶に顔を沈めちまえ!」
「この外道が!」
やんややんやと野次が飛ぶ中、眉を顰める者も多くいた。
「信じられない、あんな醜女と?」
「まさか、岡惚れよ。嫁ぎ先からしょっちゅう出戻ってきてたらしいよぉ」
「まあね~。毎日顔を拝んでた使用人が、あれじゃあね。夫の干物みたいな顔じゃあ、おまんまも喉通らないさね」
というのも、この罪人——
天から舞い降りた天上の遣いの如く、なんとも見目麗しい美男なのである。
「けしからん。よもや物の怪の類ではなかろうな」
「狐が化けているのやもしれねぇや」
そう噂されるほど稀代の美貌であった。
拷問の最中にも、皆、男の美しさに酔いしれる。
色香を纏う目尻に、熟れた果肉のように甘美な唇に。
誰もがに虜になっていた。
乱れた着物からは、絹のよう滑らかな月白の肌がまろびでて。
責めを受けるたびに、束ねた長い黒髪が、頬に胸にと貼り付き、まこと色めくのだった。
「く……っ、かような責めでは生温いな。本性を炙りださんと」
「お役人様、もっと痛ぶってくだせぇな!馬みてぇに鞭を振るってくだせぇ!」
「阿保か。鞭なんざ跡でも残ったらどうすんだい。縄がいいねぇ、蝋もあれば尚いいよ」
罪人の悶える肢体見たさに、見物人は更なる責めを役人に求めた。
男共は股のものを膨らませ、鼻息を荒くする。
女も膝を擦り合わせ、雫を溢れさせていた。
「夫もある女を誑かしたんだ……責めるなら、もっと別な所もあるだろうよ」
色情にかられた見物人の声に、群衆はさらに熱気を増す。
「そりゃそうだ!不届者の助平に、着物なんざ必要ねぇなァ」
「そいつの股の暴れん坊を晒して詫びさせろ!」
既に境内の外まで人があふれ、やんややんやと抗議の声は増すばかり。
とはいえ、お上の沙汰は、水責め百回のみ——
井戸から汲んだ水を浴びせては、桶に顔を沈めるというものである。
既に刑は終えたも同然なのだが、騒動は一向に治らず。
お役人も困惑しきりと思いきや、彼等もまた、罪人の色香には贖えなかったのだ——
「……罪人の帯をほどけ」
熊の如く大柄な役人が、もう一人の下役に命じる。
すると、
「——……?! やめて下さい……っ」
水責めに咽込んでいた罪人がようやく事態に気付き、驚いて声をあげた。
その声もまた、鈴の音のように可憐であった。
「……なんと、これまた堪んねぇな」
「まこと天上人ではなかろうか」
耳までも魅入られ、感嘆の声をもらす群衆。
男共は堪らず己の一物を握りしめ、扱き始めていた。
女も着物の合間に手を忍びこませ、頬を高揚させるのだった。
そんな中、帯を奪われまいと身じろぎする罪人は、
「み、水責めを続けてください、お役人様、後生ですから……!」
「ええい、黙らんか!」
役人は手桶を投げ捨て、乱暴に自ら男の帯をむしりとる。
着物はあっという間にはだけ、無垢な下帯姿が群衆の前に曝け出される。
「おお」
そして更に。
役人は男の濡れた下帯を、横にずらし——
まろび出た男の一物を、群衆の面前に晒しあげるのであった。
「やだ……案外立派なんだねぇ……」
「あれが助平の魔羅だって? 剥きたての桃みてぇな色じゃねえか」
「本当だよ、可哀想に。まだ女すら知らないウブじゃないのさ?」
庇い立てする者も少なからず居たが、その一物から目を背ける者は居なかった。
むしろ同情を囁くその唇で、物欲しげに舌舐めずりするのであった。
「なんだい、色男の棍棒はビビって縮こまってるじゃねーか」
「奉公先の娘に手ぇ出しておいて、情けねぇ男だ」
「お役人様ぁ、そいつの魔羅をおっ勃ててやってくだせえ」
盛り上がる歓声に、役人の股間も大いに盛り上がる。
元来、嗜虐性の塊のような性格である。
役人は、項垂れる罪人の髪を掴み上げ、もう片手で股間の一物を握り込んだ。
「——あッ、あぁぁ……っ」
男の長い睫毛が震え、柳眉が儚げに下がる。
悶える男の呻き声に、群衆はさらに股間を熱くするばかり。
「おい、水責めは、只今何回目だ?」
上役は惚けている部下に尋ねた。
部下は、罪人の股間から片時も目を離さぬままに、答えていた。
「きゅ、九十、七にございます!」
「そうか。ならば残りは、こちらの責めとしよう。——一度果てるごとに、水責め一回と同等。皆の者、異議はあるまいな」
役人の計らいに、地鳴りがするほど群衆は沸き立った。
美男が身悶えるする姿をひと目見ようと、木の上や、社の屋根まで満席の有様。
屋台まで現れ、まるで祭りと正月が同時に訪れたような賑わいであった。
「おやめ下さい……!本当に、身に覚えのないことなのです、私は」
「だまれ!」
「あぁ……ッ」
ついに役人の手により、罪人の魔羅責めが始まった。
熊の如き、毛むくじゃらの大きな手が、ぐっぐっと、男の一物を扱いていく。
「あうぅ……やめて、ください……ンッ、いやだあ」
「刑罰だというのが判らぬのか!いやらしい声をあげおって、この不届者めが!」
手枷をされたまま三日三晩、投獄されていた事もあり。
若者の一物はすぐに上を向き、昂りはじめた。
「ハハ……なんだありゃあ。仕置きだっていうのに善がってやがる。とんだ好きものだねぇ」
「なんだいなんだい!簡単に果てられちゃあ刑罰にならねぇぞ!」
「ひい、ふうみい、よお」
どこからともなく責めを数える掛け声が始まる。
囃し立てながらも、扱かれる一物に、皆、舌舐めずりする。
「……100まで持つかね?」
「ありゃダメだろう。とんだおぼこじゃないか」
役人は、群衆の盛り上がりに気をよくしたのか。
手責めを続けながらも、罪人の体を羽交い締めにし。
わざと白肌を見せつけるように胸を反らせさせた。
「おおっ」
か細いながらも、女体のようにたおやかでもあり、艶めかしい肢体。
薄い胸には、ささやかな桃色の突起が二つ。
淡雪の如く可憐な白肌を、野蛮な獣の手が這い回り——その桃色の若芽を強く踏みにじって見せた。
「あぁッ、痛、いたぃ……ッ」
「女を誑かしておきながら情けない声をあげおって! 里の親が泣いておるぞ、この親不孝ものめが!」
謂れのない言葉責めに、男は悲しげにハラハラと涙を零した。
それでも一物を扱き立てられると、堪らず腰が揺れてしまっていた。
「あ~あ~。牢屋じゃまともに抜けねーし。そりゃ熊の手でも気持ちよくなるわな」
「羨ましい限りだねぇ。熊でもお上に仕えりゃ、男も女も手籠にし放題だ」
「ああ、ほら、もう達してしまいそうだよ」
いいように体を弄ぶ役人に対し、やっかみから非難の声もあったものの。
それでも止めさせようとする者など、誰一人居ないかった。
誰もが、罪人の一物から飛沫が零れるのを、今か今かと——目を皿にして注視しているのだった。
「ぁっ、ハァ、んッ、お、お役人、さま……もぅ……!」
「イけ! この好色の、助平が!」
「ンッ、ん~~!」
男が、柔らかな唇を、グッと噛み締めた瞬間に、
びゅっ、びゅるる~~っ、と。
見事な飛距離で弧を描き、陰茎の先端から飛沫が迸る。
「おおっ」
一同は前のめりになり、煌めく放物線に目を奪われる。
そして、くたりと項垂れる罪人と同じくして。
くたりと萎えながらも、ポタリ、ポタリ、と雫をこぼす男の一物に。
誰もが瞬きも惜しんで、魅入っているのだった。
「九十八~~」
高らかな声と共に、ドォ~ンと、銅鑼の音が響いた。
どこからともなく拍手喝采が起こり、境内は揺れんばかりの盛り上がりをみせる。
たった一人、辱めを受けた罪人を除いては。
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