異能少女〜私と母と菖蒲さん〜

曉ノ未来

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序章

奇妙な出来事

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「今度は―――で会いましょう。――さん。いや、―― ――さん」

 私は異能を持っている。人の過去を読み取る異能だ。人の目を見ると、異能が発動する。
 だが、あまり異能の制御ができないので、沢山読み取るには時間がかかるのが現実だ。更に、誰かと目が合ってしまうと、自分の関係無く異能が発動してしまうので、困りに困っている。
 だが、最近の困った事は他にもある。それが、前に起きたある事だ。

 私はまだ中二だが、学校には行っていない。人と会ってはいけないからだ。
 もし、学校に行ったら、沢山の人がいるから、一気に異能が発動して、沢山の人の過去が見えてしまう。もし、そうなってしまったら、頭がパンクして、最悪、一週間の間目を覚まさなくなってしまう。
 つまり、私は「普通」の生活が出来ないのだ。
 家でのんびりと読書をしていた。読書なら異能は発動しないから。そうしたら、後ろに気配がした。人に会えない。いや、会ってはいけないので、常に気配を探る事が上手くなってしまった。
「後ろにいるのは誰?大人を呼ぶよ。」
…ゾクッ
「ふふ、流石ね。でも、今はお口にチャックしておいた方がいいわ。青柳あおやぎがどうなっても知らないよ?」
どうして父の名前を知っているのだと聞きたいが、聞けない。私が後ろにいるのは誰と聞いた途端、からに変わった。今も、背中に悪寒が走り続けて止まらない。…とても怖い。
「ふふ、そんなに警戒しなくてもいいのに。何もしないわ。貴方の気配を探る力も、その能力も気に入った。そのままにしていては勿体無いわ。くれぐれも私の事は秘密に。言ってしまったなら、今までコソコソ隠れてた青柳は、じっくりなぶり殺してしまうわ。私にとって人の命なんてそんな程度よ。そうね、貴方はあの最期まで無駄に抵抗して、無様に死んだ貴方の母親の様にしてあげようかしら。ふふふ、それはそれで楽しみだわ。だぁい好きなパパと一緒にあの世にいるママに会いたかったら今すぐにでも殺してあげるわ。おっと、すこし喋りすぎたかもしれないわ。それでは。
…最後に、貴方に振り向く勇気があるのなら、少しだけ姿を見せても悪くはないかしらね。」
一瞬躊躇ったが、すぐに振り向いた。だが、遅かった。一瞬見えた髪は、黒に所々赤が入っており、腰元まである長髪だった。そして、口元に手を当て、不気味な笑みを浮かべ、楽しんでいるような表情が一瞬見えた。
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