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成長と新しい道
転機
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空絵りあが消えた。
それは見えなくなったと言う次元の話ではない。
目の前から一瞬にして消えたのだ。
「え、おい!」
俺の呼びかけに返事が帰ってくる事はない。
俺は全力で彼女の歩いた方に走っていく。
鳥居をくぐるとそこには別の世界が広がっているのだった。
***
「あ、びっくりさせてごめんなさい。ちゃんとこっちに来れたのね。良かった。」
「あ、うん?」
そう俺に声をかける空絵りあ。
周りを見るとさっきまでいた伏見稲荷大社とは別の何か建物の中の景色が広がっていた。
「りあ様!!!誠に申し訳ないのですが、出撃の準備の方を!」
「分かったわ。この人も一緒に連れてきてちょうだい。」
「え、ですが、、」
「いいから。言う事は聞きなさい。分かった?」
「承知しました。」
俺は周りの景色の事も全く理解が出来ずにただその会話を聞くしかできなかった。
「空絵さんここって、、稲荷大社ではないのね?」
「見たらわかるでしょう??とりあえず私についてきてください。」
そう言われて俺はさっきの部下みたいなやつに着替えさせられ、建物の外に出た。
外に出るとまず目に飛び込んで来たのは、自分が今まで生きてきた世界では見ないような
景色。
そして、自分が生きてきた世界とは違う空気をレアトは肌で感じていた。
「結城レアト君。ここは分かっての通り私たちの住む世界とか違う異世界。死なないように気をつけて。」
「ですよね、、、それにしても違いすぎませんか??」
「それでも景色ぐらいでしょう?とりあえず今は私がいるので身の安全は確定してますので。」
「景色というかそれよりも空気?というのか何か感じるんですよね。」
そう聞くと空絵リアはすこし驚きの表情を浮かべた。
「あなた、才能あるかもね。」
「俺に才能???」
「うん、才能。そんなことより早く行かないといけないので。飛んでいきます。」
そう言って彼女は空中に浮かびとてつもないスピードでどこかへ飛んでいった。
「では、我々も行きますよ。りあ様は特別なので、我々は地上ですが。」
さっきの部下のような人に車のような物に乗せられ、りあが飛んでいった方向に向かってそれを走らせる。
***
五分ぐらいだろうか、とてつもない速さの車のような物に俺は乗せられ吐きそうになりながらもどこかへ到着したようだ。
「りあ様は先に到着しているはずなので、あなたは安全なところに案内します。」
そういって俺は車のような物から降りると吐き気が一瞬で無くなった。
1キロ先ぐらいだろうか、大量の気味が悪い何かの大群がこちらに歩いてきている。
こちら側にはその半分ほどの兵隊達がいる。
その兵隊達の先頭に、一際異彩なオーラを放つ空絵りあがいた。
幸い俺がいるところは、山の山頂のような場所なので安心らしい。
「皆の衆!!!!やつらカラーミの大群はこの世界にいてはいけない存在なのだ!!!
ここで根絶やしにする!!雑魚どもはお前らに任せる!!」
空絵りあの演説に応えるかのように兵隊達も士気を高めていた。
そして、空絵りあ以外の兵隊達はその化け物達に突撃していく。
どんどんと倒れて行く化け物と兵隊達。
まさしく戦争だった。
化け物と人間と言えどここまで激しい戦いを見たのは教科書でしかない。
数が減っていき残りはすこし身た目の違う化け物一匹になった。
ここで空絵りあが動く。
兵隊達は武器や連携などで敵を倒していたが、空絵りあはちがった。
「サンダー!!!」
彼女がこう叫ぶと周りには雷雲が立ち昇り化け物を雷が襲う。
化け物は空絵りあに対抗することを出来ず、
ただボコボコにされていた。
見事こちら側の勝利で終わったこの戦い。
俺がこの世界にきてまだ一時間の出来事にしては内容が濃すぎる。
なぜ空絵りあは俺にこの異世界のことを教えたのか。
なぜ空絵りあはこの異世界で魔法が使えるのか。
そしてあの化け物はなんなのか。
聞きたい事が山ほどある中、俺の腹が大きな音を立てる。
そう言われると俺は昼の弁当から何も食べていなかったのだ。
「戦いも終わりましたし、一旦フェリシダットってご飯でも食べましょうか。」
空絵りあの部下にそう言われると俺は一気に気が抜けたのはその場に崩れ落ち気を失った。
***
目が覚めると俺は先程の建物のどこかの部屋にいた。
「おはよう。結城レアト君、体調は大丈夫ですか?」
そう俺に声をかける空絵りあ。
先程までの戦いの形相は一つのかけらも無かった。
「体調は大丈夫だけど、お腹が減ってます。昼から何を食べてないので、、」
「ご飯は今アリスが取りに行ってるので待っててください。」
少し気まずい空気が流れる。アリスというのは空絵りあの側近のことらしいが、今はそれよりも空気が悪い。
俺はここの事とか魔法の事とかなぜ異世界に連れてこられたのか、色々聞きたいことがあるが聞こうにも中々聞けない状況でいる。
「急にこんな異世界に連れてきて本当に申し訳ないです。悪気はないんです。ただ友達になってくれると言われたから、この秘密を共有したいと思ったので、、、、流石にダメでしたよね。」
空絵りあは少しずれている性格だと思ったが、礼儀はしっかりとしている方らしい。
「ダメではなかったけど、こんな状況になるの初めてだから理解が追いつかなくて、、、、
ゆっくりでいいから説明お願いしてもいいですか??」
空気は悪いままだが、この流れで聞かないとと思い俺は意を決して聞いた。
するとここで空絵りあの側近のアリスがご飯を持ってきた。
アリスというのは俺のそばにずっといた部下のことらしい。
アリスと空絵りあの二人から俺はこの世界の事や魔法の事など色々とご飯を食べながら聞いた。
今俺がいる建物はフェリシダットと呼ばれる組織の建物で、今日見たカラーミと呼ばれる化け物を倒すために作られたらしい。
そしてこの異世界には魔力が漂っていてその魔力と人に元々秘められている魔力などを駆使する事で、魔法を使うことができその魔法が使える人の事をフェリシダットではフェリスといいアリスもその一人らしい。
色々と聞かされ頭がパンクしかけたがなんとか理解し、とっくの内にご飯を食べ終えていた。
アリスがご飯を片付けに行き部屋には俺と空絵りあの二人が残った。
「あのー」
俺が声をかけたタイミングで空絵りあの電話がなる。
(あ、空絵さんも一応携帯は持ってたんだ)
と、感心していた時空絵りあが慌てた表情でその電話に出た。
「こちら空絵りあです、、ハセリ様!はい!承知しました。では!」
戦いの時の演説の声ぐらい大きな声でハセリと呼ばれる人物と会話をした空絵りあに俺は驚いた。
「結城レアト君ハセリ様が私たちをお呼びしていますので、今から行きます。」
切り替えがすごい空絵りあだが、その額には汗が少し残っていた。
「ハセリ様っていうのは誰なんですか?」
「ハセリ様はフェリシダットの創設者で最強のフェリスです。なのでご無礼の無いようにお願いします。」
歩く速度がやはり速い空絵りあに頑張ってついていきながらその説明を聞いていると、どうやら部屋に着いたらしい。
空絵りあの額の汗は先程より増えていた。
「失礼します!空絵りあ!入室します!」
やはり普段聞かない大きな声だ。
ハセリという人物はそうとうやばい人に違いない。
俺は結構ビビりながらハセリ様と対面した。
「やぁ、君が結城レアト君だね。」
声だけで分かる、この人は強い。フェリスでもない俺でも分かるほどに強い。
汗が止まらないし悪寒も凄い。
そんな中ハセリ様は俺に問いかける。
「フェリスにならないかい???」
それは見えなくなったと言う次元の話ではない。
目の前から一瞬にして消えたのだ。
「え、おい!」
俺の呼びかけに返事が帰ってくる事はない。
俺は全力で彼女の歩いた方に走っていく。
鳥居をくぐるとそこには別の世界が広がっているのだった。
***
「あ、びっくりさせてごめんなさい。ちゃんとこっちに来れたのね。良かった。」
「あ、うん?」
そう俺に声をかける空絵りあ。
周りを見るとさっきまでいた伏見稲荷大社とは別の何か建物の中の景色が広がっていた。
「りあ様!!!誠に申し訳ないのですが、出撃の準備の方を!」
「分かったわ。この人も一緒に連れてきてちょうだい。」
「え、ですが、、」
「いいから。言う事は聞きなさい。分かった?」
「承知しました。」
俺は周りの景色の事も全く理解が出来ずにただその会話を聞くしかできなかった。
「空絵さんここって、、稲荷大社ではないのね?」
「見たらわかるでしょう??とりあえず私についてきてください。」
そう言われて俺はさっきの部下みたいなやつに着替えさせられ、建物の外に出た。
外に出るとまず目に飛び込んで来たのは、自分が今まで生きてきた世界では見ないような
景色。
そして、自分が生きてきた世界とは違う空気をレアトは肌で感じていた。
「結城レアト君。ここは分かっての通り私たちの住む世界とか違う異世界。死なないように気をつけて。」
「ですよね、、、それにしても違いすぎませんか??」
「それでも景色ぐらいでしょう?とりあえず今は私がいるので身の安全は確定してますので。」
「景色というかそれよりも空気?というのか何か感じるんですよね。」
そう聞くと空絵リアはすこし驚きの表情を浮かべた。
「あなた、才能あるかもね。」
「俺に才能???」
「うん、才能。そんなことより早く行かないといけないので。飛んでいきます。」
そう言って彼女は空中に浮かびとてつもないスピードでどこかへ飛んでいった。
「では、我々も行きますよ。りあ様は特別なので、我々は地上ですが。」
さっきの部下のような人に車のような物に乗せられ、りあが飛んでいった方向に向かってそれを走らせる。
***
五分ぐらいだろうか、とてつもない速さの車のような物に俺は乗せられ吐きそうになりながらもどこかへ到着したようだ。
「りあ様は先に到着しているはずなので、あなたは安全なところに案内します。」
そういって俺は車のような物から降りると吐き気が一瞬で無くなった。
1キロ先ぐらいだろうか、大量の気味が悪い何かの大群がこちらに歩いてきている。
こちら側にはその半分ほどの兵隊達がいる。
その兵隊達の先頭に、一際異彩なオーラを放つ空絵りあがいた。
幸い俺がいるところは、山の山頂のような場所なので安心らしい。
「皆の衆!!!!やつらカラーミの大群はこの世界にいてはいけない存在なのだ!!!
ここで根絶やしにする!!雑魚どもはお前らに任せる!!」
空絵りあの演説に応えるかのように兵隊達も士気を高めていた。
そして、空絵りあ以外の兵隊達はその化け物達に突撃していく。
どんどんと倒れて行く化け物と兵隊達。
まさしく戦争だった。
化け物と人間と言えどここまで激しい戦いを見たのは教科書でしかない。
数が減っていき残りはすこし身た目の違う化け物一匹になった。
ここで空絵りあが動く。
兵隊達は武器や連携などで敵を倒していたが、空絵りあはちがった。
「サンダー!!!」
彼女がこう叫ぶと周りには雷雲が立ち昇り化け物を雷が襲う。
化け物は空絵りあに対抗することを出来ず、
ただボコボコにされていた。
見事こちら側の勝利で終わったこの戦い。
俺がこの世界にきてまだ一時間の出来事にしては内容が濃すぎる。
なぜ空絵りあは俺にこの異世界のことを教えたのか。
なぜ空絵りあはこの異世界で魔法が使えるのか。
そしてあの化け物はなんなのか。
聞きたい事が山ほどある中、俺の腹が大きな音を立てる。
そう言われると俺は昼の弁当から何も食べていなかったのだ。
「戦いも終わりましたし、一旦フェリシダットってご飯でも食べましょうか。」
空絵りあの部下にそう言われると俺は一気に気が抜けたのはその場に崩れ落ち気を失った。
***
目が覚めると俺は先程の建物のどこかの部屋にいた。
「おはよう。結城レアト君、体調は大丈夫ですか?」
そう俺に声をかける空絵りあ。
先程までの戦いの形相は一つのかけらも無かった。
「体調は大丈夫だけど、お腹が減ってます。昼から何を食べてないので、、」
「ご飯は今アリスが取りに行ってるので待っててください。」
少し気まずい空気が流れる。アリスというのは空絵りあの側近のことらしいが、今はそれよりも空気が悪い。
俺はここの事とか魔法の事とかなぜ異世界に連れてこられたのか、色々聞きたいことがあるが聞こうにも中々聞けない状況でいる。
「急にこんな異世界に連れてきて本当に申し訳ないです。悪気はないんです。ただ友達になってくれると言われたから、この秘密を共有したいと思ったので、、、、流石にダメでしたよね。」
空絵りあは少しずれている性格だと思ったが、礼儀はしっかりとしている方らしい。
「ダメではなかったけど、こんな状況になるの初めてだから理解が追いつかなくて、、、、
ゆっくりでいいから説明お願いしてもいいですか??」
空気は悪いままだが、この流れで聞かないとと思い俺は意を決して聞いた。
するとここで空絵りあの側近のアリスがご飯を持ってきた。
アリスというのは俺のそばにずっといた部下のことらしい。
アリスと空絵りあの二人から俺はこの世界の事や魔法の事など色々とご飯を食べながら聞いた。
今俺がいる建物はフェリシダットと呼ばれる組織の建物で、今日見たカラーミと呼ばれる化け物を倒すために作られたらしい。
そしてこの異世界には魔力が漂っていてその魔力と人に元々秘められている魔力などを駆使する事で、魔法を使うことができその魔法が使える人の事をフェリシダットではフェリスといいアリスもその一人らしい。
色々と聞かされ頭がパンクしかけたがなんとか理解し、とっくの内にご飯を食べ終えていた。
アリスがご飯を片付けに行き部屋には俺と空絵りあの二人が残った。
「あのー」
俺が声をかけたタイミングで空絵りあの電話がなる。
(あ、空絵さんも一応携帯は持ってたんだ)
と、感心していた時空絵りあが慌てた表情でその電話に出た。
「こちら空絵りあです、、ハセリ様!はい!承知しました。では!」
戦いの時の演説の声ぐらい大きな声でハセリと呼ばれる人物と会話をした空絵りあに俺は驚いた。
「結城レアト君ハセリ様が私たちをお呼びしていますので、今から行きます。」
切り替えがすごい空絵りあだが、その額には汗が少し残っていた。
「ハセリ様っていうのは誰なんですか?」
「ハセリ様はフェリシダットの創設者で最強のフェリスです。なのでご無礼の無いようにお願いします。」
歩く速度がやはり速い空絵りあに頑張ってついていきながらその説明を聞いていると、どうやら部屋に着いたらしい。
空絵りあの額の汗は先程より増えていた。
「失礼します!空絵りあ!入室します!」
やはり普段聞かない大きな声だ。
ハセリという人物はそうとうやばい人に違いない。
俺は結構ビビりながらハセリ様と対面した。
「やぁ、君が結城レアト君だね。」
声だけで分かる、この人は強い。フェリスでもない俺でも分かるほどに強い。
汗が止まらないし悪寒も凄い。
そんな中ハセリ様は俺に問いかける。
「フェリスにならないかい???」
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