戦国魔法奇譚

結城健三

文字の大きさ
164 / 201

死闘!伊達政宗!!

しおりを挟む
ドームの東側の壁が、円状に真っ赤に染まり、黒い竜の覇気を浴びて爆散する
ゆっくりとドーム内に脚を踏み入れる 2匹のバハムート、フォゴとナーダ

「みんなの避難が間に合って良かった 天女様が戻られるまで、絶対に奴等を階下には行かせないぞ!!」
階下への重く厚い扉に手を掛けた信勝が、階下から飛び出してきたエフリートの化身と化した伊達政宗の放つ熱量におもわず仰け反る
シュッボ!シュッボ!シュッボ!シュッボ!。。。。その数10体
「エフリートだ!政宗君が10人!? あっ!千代ちゃん!!」

「茶々ちゃん!よかったみんな無事で、私のサンドマンの“陽炎の夢”を政宗君に掛けたの 
天女様も、もう少しで戻られると思うから、それまでみんなで頑張りましょう!!
それと満腹丸君の意識が戻ったよ」

「お兄ちゃんの!?よかった~早くここを終わらせて、お兄ちゃんに会いに行かないと! みんな頑張ろうね!!」

ドーム内に脚を踏み入れた2匹のバハムートが周囲を見渡し ネボアの気配を探る
気配が探知できない事に、怪訝そうに顔を見合わせあう フォゴとナーダ
そして、西側の壁面に集まっている 天武の面々を見ると、甲高い咆哮を上げる
「「“ギャアアアアアアァァァァァァァァッ!!!!!!”」」
まるで質量をともなうかのような咆哮 残ったドームの壁に反響し、崩れかけた壁面から
パラパラッと瓦礫が崩れ落ちる
普通の生物であれば、圧倒的な生命力の差に萎縮され、腰が砕けるであろう 威圧に
臆することなく、冷静に立ち向かう 天武の子供達

「政宗君、君のエフリートは、赤いバハムートと相性が悪そうだ 僕が赤で、政宗君が
黒いバハムートでいいかい?」

「はい それでお願いします まずは2体を引き離しますね!では、行きます!!」

「みんなは、防御に徹してくれ!!」

全身から炎を立ち昇らせ 10体のエフリートが、四方に散る
ー『千代ちゃんは、こんなのを制御出来ていたのか!? 視界が10個に10人の位置情報が一気に頭に流れ込んでくる!? 筋肉の動きから。。。魔力の流れまで。。。
情報量が多すぎて頭が割れそうだ!! でも。。。やらなければ!!』ー

2匹の竜に向かい最短距離を走る エフリート 

高く跳躍をしながら上空から迫る エフリート

その場で豪炎球を練る エフリート

挟み込むように左右に膨れながら、2匹の竜に迫る エフリート

南北の壁を走り登り 頭上から機を窺う エフリート
それぞれのエフリートが、走りながら、飛びながら左手を突き出し 豪炎球を放つ!!
“シュバッ!シュバッ!ヒュンッ!シュバッ!ビュバッ!!ギュンッ!!シュバッ!!”
正面から左右から頭上から2匹のバハムートに豪炎球が襲い掛かる
それを、その場を動く事なく尾や両腕で受け切る 赤いバハムート フォゴ
直撃を嫌ったのか、一瞬で右へと移動し 頭上から襲い掛かるエフリートに尾の一撃を放ち霧散させる 
黒いバハムート ナーダ
ドーム西側の2匹のバハムートが居た一面が砂埃と噴煙に包まれる
「氏直君!引き離す事には成功しました!」

「よし!政宗君、危ないと思ったら引くんだぞ!!」
 
機動力の上昇したエント·キングの姿勢を低くし、フォゴに向かい滑るように地を駆ける
左腕にアラン特注の西洋盾を装備し、右手に持ったランス《騎槍》を正面に構え
砂煙の中に見える フォゴまであと一歩! 右足が着地すると同時に爪先にすべての力を
集約させ、地を蹴る!! 膝から腰、腰から肩 力を無駄にする事なく腕まで伝え
捻りを加えながら、一気に突き切る!! 
“ガッ!ガッ!ガッ!ガガガッ!!”
フォゴの首の皮を削りながら 突き抜けるランス
目の前のフォゴの口が大きく開かれ渦巻く豪炎に目を見開く 氏直
素早く盾に身を隠し、後ろへと飛ぶ 正面に赤い息吹を受けながら 爆炎に押し戻され
踵で床を削りながら 着地するエント·キング  身体の損傷を確認し、盾を見る

「大丈夫だ!まだ戦える!! アラン先生から頂いた この盾は、竜の息吹にも十分耐えられる!!」


ドームの北壁へとナーダを牽制しながら、誘導していく 政宗
炎の上位精霊であるエフリートの化身と化した 政宗であるが
ベヒーモスの血を受け継ぎ、文字通り この星で考えられる環境として最も高温である
活火山の火口内という過酷な環境で生まれ育ったバハムートには、炎属性の攻撃は
あまりにも相性が悪く、爆裂による衝撃波や、斬撃による物理攻撃に頼る以外に打つ手が無く 
10体のエフリートを駆使し翻弄するも 決め手に欠ける攻撃に ナーダにより
1体。。。また1体と確実に葬り去られていく 
それと同時に再生するのだが、消えた分身と新たに、現れた分身との情報の切り替えに
脳の処理が着いていけずに、まるで脳が、擦り切れるような痛みに顔をしかめる 政宗

5体のエフリートが距離を取り豪炎球を連射し浴びせ続ける 残り5体のエフリートが
エフリートの炎の剣を抜き 高速で移動しながら、すれ違いざまに斬撃を放つのだが
ナーダの硬い表皮に阻まれ損傷を与える事も出来ずに、じりじりと政宗の体力だけが削られていく
「じり貧だけど、これで良いんだ! 天女様が戻られるまでの時間を稼げれば!」
あまりの頭痛に歯を食いしばりながら、独り言ちる

まるで予定調和のような攻防が続き、このままエヴァが戻るまでの時間を稼げるとの思考が油断を呼ぶ 
ナーダは虎視眈々と機会を待っていたのだろう
この10体の精霊の攻撃は、驚異とは言えないが、消滅させても、すぐに再生し術者の魔力が切れるまで延々と付き合わされるのは得策とは言えなかった
ネボアの消息も気がかりであるし、ネボアの言っていた天女と呼ばれる女が治療を終え
この場に参戦してくる事は、避けねばならない 我等の魔力も無限ではないのだから
ナーダは、10体のエフリートの動きを予測する 1体づつを屠っても、すぐに再生するのならば、まとめて消滅させれば、どうだろう? その中に本体が居れば再生も出来まい
今から、2,2秒後に北側壁面の高さ7m付近に4体の精霊が、直径10mの範囲に集まり
2,4秒後には、ここの真上、高さ15mの空間に3体の精霊が一瞬重なる
冷静にそして緻密に空間を把握し戦略を立てる ナーダ その予測の通りに 空間を移動しながら豪炎球を放つエフリート2体が北壁でナーダの描いた 直径10mの円の中に間もなく入ろうとしていた
そして、たった今ナーダに炎の剣で一撃を与え北壁へと飛び去り、壁を蹴りナーダへと再び向かう1体が
円に入る もう1体は剣を振り上げている目の前の精霊
ナーダの身体が左右にブレる 精霊が振り下ろした剣を右肩で受け、左手で喉元を掴み
北壁に向けて瞬歩で飛ぶ その0,1秒後 4人の精霊が円の中へと入ると体内で練っていた
“黒き竜の覇気”を放つ!
左手で掴んでいた精霊が霧散し、直径10mの円の中に居た3体も消し飛ぶ それを横目で見ながら 
元いた場所の上空15mへと瞬歩で飛びながら、身体を捻り 重なった3体を尻尾の一撃で薙ぎ払う!!
一瞬で7体のエフリートを失った 伊達政宗がエフリートの変幻が解け、ドーム中央で膝から崩れ落ちる
鼻から口から耳から血を流し、失ったはずの眼帯の下の目からも血が流れる

「天女様。。。ごめんなさい。。。」力無く顔面から床へと突っ伏し動かなくなる 政宗
残った2体のエフリートも火力を失い 灰だけを残し風に舞う

「「「「政宗君!!!!」」」」
天武の子供達が、政宗へと駆け寄る

それを見た エント·キング改でフォゴと対峙していた 北条氏直がみんなを守る為に
ドーム中央へと後退する
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

​『イージス艦長、インパール最前線へ。――牟田口廉也に転生した俺は、地獄の餓死作戦を「鉄壁の兵站要塞」に変える』

月神世一
SF
​【あらすじ】 ​「補給がなければ、戦場に立つ資格すらない」 ​ 坂上真一(さかがみ しんいち)、50歳。  かつてイージス艦長として鉄壁の防空網を指揮し、現在は海上自衛隊で次世代艦の兵站システムを設計する男。  背中には若き日の過ちである「仁王」の刺青を隠し持ち、北辰一刀流の達人でもある彼は、ある日、勤務中に仮眠をとる。 ​ 目が覚めると、そこは湿気と熱気に満ちた1944年のビルマだった。  鏡に映っていたのは、小太りで口髭の男――歴史の教科書で見た、あの「牟田口廉也」。 ​ しかも時期は、日本陸軍史上最悪の汚点とされる「インパール作戦」決行の直前。  部下たちは「必勝の精神論」を叫び、無謀な突撃を今か今かと待っている。 ​ (……ふざけるな。俺に、部下を餓死させろと言うのか?) ​ 現代の知識と、冷徹な計算、そして海自仕込みのロジスティクス能力。  すべてを駆使して、坂上(中身)は歴史への介入を開始する。  精神論を振りかざすふりをして上層部を欺き、現地改修で兵器を強化し、密かに撤退路を整備する。 ​ これは、「史上最も無能な指揮官」の皮を被った「現代の有能な指揮官」が、確定した敗北の運命をねじ伏せ、数万の命を救うために戦う、逆転の戦記ドラマ。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

魔道具は歌う~パーティ追放後に最高ランクになった俺を幼馴染は信じない。後で気づいてももう遅い、今まで支えてくれた人達がいるから~

喰寝丸太
ファンタジー
異世界転生者シナグルのスキルは傾聴。 音が良く聞こえるだけの取り柄のないものだった、 幼馴染と加入したパーティを追放され、魔道具に出会うまでは。 魔道具の秘密を解き明かしたシナグルは、魔道具職人と冒険者でSSSランクに登り詰めるのだった。 そして再び出会う幼馴染。 彼女は俺がSSSランクだとは信じなかった。 もういい。 密かにやってた支援も打ち切る。 俺以外にも魔道具職人はいるさ。 落ちぶれて行く追放したパーティ。 俺は客とほのぼのとした良い関係を築きながら、成長していくのだった。

処理中です...