戦国魔法奇譚

結城健三

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新岐阜城に集う!

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「天女様!俺らの事は、気にしないで下さい!! 即死回避やらで1度は死んでも大丈夫らしいんです 少しでも天女様のお役に立ちたいんでさ~!!」
そう言いながら、2射目の矢を弓に番える 風魔党員

「みなさん。。。ありがとうございます でも死ぬのは、死ぬほど痛いと思いますよ」

「全員が覚悟はしてきました 死んだ奴の話では、痛みを感じてる暇もなく 死んだ実感も無いらしいって事ですんで お気遣いなく!」
フォゴに向けて、2射目が次々と放たれ 凍結の効果を嫌った フォゴがさらに高空へと逃れ ナーダに集中出来るエヴァは、大穴から押し返す事に成功する

フォゴに対し、竜の息吹を練る時間を与えない事により、階下への被害を拡げずに済んでいるが、溜めの無い息吹の連射により 次々と命を落としていく 風魔党員と弓兵達
折り重なった遺体を回収班が、階下へと下ろし 数分後に蘇った者達は最下層へと大人しく避難する 

「いやぁ~ 死ぬってのは、もっと恐ろしいもんだと思ってたが “熱っ”て思って、気がついたらここでピンピンしてるんだから 思ってたよりも楽なもんだな!」

「お前は、一瞬で殺されたからいいよ 俺なんか足に火がついたと思ったら、どんだけ
叩こうが、砂を掛けようが、まったく消えないんだぜ。。。その火が、どんどん上がってきて、胸まで焼かれてようやく絶命だ。。。その間にも弓を射ってやったけどな!」

「それは、悲惨だったな でもよ、そんな死に方をしたら次に死ぬ時、そんなに怖くねえんじゃねえか?」

「違えねぇや!ガッハッハッハッハ!!」
異様な雰囲気で、自分達の死亡体験で盛り上がる 練兵場であった

傷を負わせることは叶わないが、なんと言っても500名近い弓兵達が、10名ずつ現れ
間断なく矢を射ってくるのである フォゴにとっては、煩わしい事この上なく
そこそこの魔力を消費させられることになる
一方で、ナーダの相手に専念出来るようになったエヴァは、消費魔力を抑え防御に徹する事により
アラン達が到着するまでの時間を稼ぐ事に成功する

ナーダの尾による刺突を、玉龍の柄で弾き、結界を蹴り一歩間合いを詰めたところで
ナーダの動きが止まる
「直政君の時間停止!? みんな来た!!」
直政の時間停止の解除される寸前、時間にして0,5秒程だが、動く事の出来るエヴァ
玉龍の石突きに、すべての体重を乗せ ナーダの右の目へと突き立てる
硬い膜を破る感触が手の平に伝わり、そこから更に出現させた結界を蹴り 押し込む!!
ナーダの胸を蹴り、離脱しながら魔力を乗せた風刃を連続して放つ

“時が動き出す”

エヴァのもと居た空間を、ナーダの尾が空気を切り裂き ナーダの喉元を風刃が襲う
表皮を削りながら 弾け飛ぶ風刃
“グウゥゥオオオオオオオオォォォォッッッ!!!!!!”
血の流れる 右目を押さえながら 怒りの咆哮を上げる ナーダ
“女!!何をした!?”
「ちょっとした魔法です 気に入ってもらえましたか?」
黒き竜の覇気で傷を癒やそうと身構えるナーダに、怒涛の連撃を打ち込む エヴァ

「エヴァ!!そこを退くんだ!!」
“幻影散棘”地上からルイの黒い太刀が、ナーダを目掛け次々と飛来する
地上では、織田信忠のゴーレムがフォゴと対峙し、アランと井伊直政が大穴の縁に立ち
土魔法と石化魔法で、みるみるうちに大穴を塞いでいく


「エヴァ 遅くなってすまなかった」

「いいえブルート、みんなが無事で良かったです」

「エヴァ、少し下がって。。。休んでくれ。。。俺達が止めておく」

「ありがとうアラン でも大丈夫!ここで終わらせましょう!!」
空間中に可視化した無数の結界を投げるエヴァ
それをルイが!ブルートが!アランが!蹴り上がっていき ナーダにフォゴに迫る


「ちょっと待ってくれ!なんでアランまで一緒に来るんだ!?おりんちゃんに治療を
して貰うか どこかで休んでいてくれよ!」

「大丈夫だ、ルイ。。。血も止まったし盾は持てるからな。。。ルイが無茶をしないように見張らねば。。。」

「頼むよアラン 無茶はしないと約束するよ! アランのことが気になって集中出来そうも無い 
床面の強化を頼むよ」

「アラン、ルイの言うとおりだ この場は、俺達に任せてくれないか」
黙って頷き、結界から降りる アラン

「わかった。。。ここを守る事にする。。。約束だぞ、絶対に死ぬなよ!」
アランが珍しく口調を荒げ 2人の背中を見送り 踵を返し
井伊直政の元へと、大穴の補強に戻るが、おりんの治療を受ける様にと
直政にも怒られ 渋々地下への階段を降りていく アラン

「ルイ 俺はエヴァの援護に黒いバハムートに行く、同じ闇属性だから腐食魔法にも多少の耐性があるからな ルイは、赤いバハムートに行ってくれ 信忠の魔力は残りが少ないはずだ、気に掛けてやってくれ」

「ああ わかったよブルート エヴァを頼むな なんだか最近、心配なんだよ。。。
研ぎ澄まされすぎて、いつかポッキリと折れるんじゃないかって。。。」

「ルイは知らないかもしれないけど、あれが本来のエヴァなんだよ アランとルイが居たから、後衛に回っていたけど、なんでも出来るのがエヴァだ 心配いらないぞ」
そう言うとナーダに向かい結界を駆け上がっていく ブルート

ナーダに回復する間を与えないように、怒涛の連撃を繰り出すエヴァをちらっと見上げ
「俺の考え過ぎならいいのだけど。。。」
そう独り言ちると 疾風と縮地術を使い、フォゴの背後へと回り込むように結界を蹴る
ルイ

ー『今日だけで、いったい何体のゴーレムを作ったのだろうか? 御嶽山での戦いでは
この赤いバハムートに作っては壊され、作っては壊されを繰り返し 無我夢中で作り続けたのだが。。。
御嶽山からここまでの道中に考え続けた
土の精霊ノームと金の精霊ウィルの創造魔法が創り出すゴーレムが、あれほど簡単に壊される理由《わけ》が無いのではないか? 
創造魔法と言うだけに、僕の想像力に問題があるのではないかと。。。
そう言えば、以前どこかの寺の囲炉裏に軽石が敷き詰められているのを見た時に
茶を立てていた住職になぜ軽石を敷き詰めているのかと聞いたことがあった
幼い時分の事ゆえ、特に意味も無く聞いた事だと思うのだが
住職は、軽石には、このように沢山の気泡があり 元々が、火山の爆発で飛び散った溶岩が固まった物であるから、熱に非常に強く その熱を通さないという優れた素材であると
子供の僕に説明してくれ、その代わり衝撃には脆く 簡単に壊れるという事も実践して教えてくれた事を思い出す
その結果 今、目の前で戦ってくれているゴーレムは、これまでのゴーレムの素材に軽石を幾層にも重ね合わせ 圧縮した結果、魔力をごっそりと持っていかれたが
獄炎球の攻撃にも見事に耐えて見せ、重量が軽減した分 機動力も増していた』ー
「よし!これならいけるぞ!!御嶽山での借りを返すからな!!!」
大声で独り言を叫ぶ 織田信忠であった


アランが、最下層への階段を降り 重い扉を押し開ける
すると主人の帰りを待ち侘びていた犬が、匂いでわかるのか?足音でわかるのだろうか?
玄関まで全速力で駆けてくる そんな光景を想像させるように
アランの胸に全速力で飛び込んでくる 千代

「アラン様~~~!! アラン様の腕が~~~!!!???」
アランが戻った事に全力で喜び 腕を失って帰った事を全力で悲しむ 千代を
残った片腕で抱き上げると、出迎えてくれている みんなの輪の中へと入っていくアラン
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