310 / 755
第十一章 王様編其の二 外遊にゃ~
306 祝勝会にゃ~
しおりを挟むビーダールでの仕事が終わった翌日、アダルトフォーは朝から仕事に向かい、アイパーティも買い物に出掛けた。わしは宣言通り休みをとり、居間でゴロゴロしている。
「ゴロゴロ~」
当然、リータとメイバイの膝の上で寝ているので、撫で回されて喉は常にゴロゴロ鳴っている。
コリスも慣れない事をしたせいか、今日は丸くなってゴロゴロしている。猫の街と違って驚く人が多いので、少し疲れたようだ。
ワンヂェンは暇なのか、遊びに行きたいと「にゃ~にゃ~」うるさい。「そんなに外に出たいのなら一人で遊んで来い」と言うと、嬉しそうに外に出て行ったが、しばらくして戻って来た。
なんでも、大通りに出たら取り囲まれて、撫でられたとのこと。そりゃそうだ。だってワンヂェンは黒猫じゃもん。
悲しそうに「にゃ~にゃ~」うるさいので、変身魔法を使って、リータとメイバイに連れ出してもらった。
家には、コリスとわしだけになって静かになったところで、コリスベッドに埋もれて熟睡する。
それから数時間が経つと、リータ達が帰って来た。お昼になっていたので、コリスと一緒にボケーっと餌付けされながら、リータ達がして来た事を聞く。
三人で王都の台所、露店の集まる広場に行って来たらしい。ワンヂェンは目に見える物が珍しいのか、買って買ってとせがまれたとのこと。
まるで子供のように振る舞うワンヂェンに、リータ達は困ったらしい。でも、お金の話をすると、素直に引いてくれたようだ。
ワンヂェンが落ち着いたところでお金を渡し、軽くアドバイスをして、自分の髪飾りとヤーイーへのお土産を買わせたらしい。
ワンヂェンはお金を使った事がなかったので、勉強を兼ねた、はじめてのお使いが成功したとのこと。
しかし、広場で変身魔法が解けたらしく、けっこうな騒ぎが起こったみたいだ。まぁリータとメイバイがついていたので、わしと勘違いして事なきを得たらしい。
どうやったら白猫と黒猫を間違えるのかツッコミたくなったが、連日の疲れのせいで眠気がやって来て、コリスにもたれてお昼寝継続。
その数時間後、どうやらわしは夕方まで寝ていたらしく、リータとメイバイに叩き起こされた。本当に叩き起こされた。
驚いて目覚め、「にゃ~にゃ~」文句を言うと、時系列にそって話をしてくれた。
コリスもお出掛けがしたくなったらしく、リータとメイバイに、変身して連れ出してもらったようだ。
コリスも広場に行って、はじめてのお使いをさせたらしいが、言葉も文字も計算も出来ないのでは、失敗は必至。
結局、コリスの食べたい物を買い与えたとのこと。あまり長くは滞在できないので、足早に観光を終わらせて戻って来たらしい。
そこで帰って来ると、わしとワンヂェンが抱き合って寝ていたので、怒りに任せて叩き起こしたらしい。だが、最後のほうはうつらうつらしながら聞いていたわしは、相当お疲れだと逆に謝られた。
そのまま餌付けされ、お風呂に連れ込まれて揉み洗いされると、コリスと一緒に寝室に放り込まれる。
この日も、アイパーティとアダルトフォーが馬鹿騒ぎしてうるさかったと、次の日聞かされるが、わしは何をされても起きなかったらしい。
さすがに一日眠り続けたわしは、朝から頭がハッキリしていたので、顔が青くなる。
な、何をしたんじゃ? リータとメイバイが何かしたのか? 起きたら素っ裸じゃったけど、何したんじゃ~!!
二人に聞きたいが、ビビってやめた。おそらく撫でられただけだと強く言い聞かせて仕事に向かう。
今日の予定は、昼から女王に呼び出されているので、それまでにやれる事はやってしまいたい。
まずはハンターギルドへ、マスコット三匹、リータとメイバイ、アイパーティで向かう。朝早いので擦れ違う人は少なく、驚く人も少ない。
大通りを抜ければ、込み合う時間のハンターギルドに入る。コリスの登場でハンター達は一瞬固まるが、さすがに三度目とあって、すぐに依頼の取り合いに戻った。
その中を、わし達はズカズカと買い取りカウンターに向かう。おっちゃんに白タコと触手を数本見せると、どれだけ買い取れるかの相談。
胴体は四分の一を買い取ってくれるが、触手が悩みどころらしい。悩んでいる理由は、魔道具を作れる箇所がわからないそうだ。
それなら、魔力を見る魔道具を使えばわかるのではと、素人考えを言ってみたら、胴体の近くに集中しているらしく、胴体の割増料金が決定した。
触手も高く買い取ってもらえたので、邪神もわし達も、ホクホク顔で買い取りカウンターをあとにする。そして、ティーサにも仕事の報告をし、ハンターギルドを出る。
アイ達は家でやる事があるらしいので、リータ達と共に、コリスとワンヂェンを連れて帰ってもらった。
人が増えていたから変身魔法を使わせたので、トラブルは起きないだろう。
皆と別れると、わしは商業ギルドに向かい、エンマに頼んでいた物を買い取る。多少の割り増しはされたが、時は金なり。時間が短縮できたのだから、文句はない。
ただ、セクハラには文句があるので、振り切って孤児院に向かう。
孤児院では、エミリの料理修行の許可をもらおうとしたら、院長のババアに、いっそ養子にしたらどうかと言われた。
わしはそれは有りかと思えたが、エミリが大反対するので、正式に料理人として雇う事にした。
エミリはきっと、お母さんの娘じゃなくなるのが嫌なのだろう。一瞬、邪悪な顔が見えたが、きっと気のせいだろう。
料理長にも挨拶しに行かなくてはならない事を思い出したわしは、エミリに一緒に行こうと言ったら、すでに挨拶を済ませていたらしい。
昨日、誘いに来たらしいが、誰からも返事が無く、中に入ったらわしが爆睡していたので、一人で挨拶して来たとのこと。
それは悪い事をしたと謝罪し、城に行く用事があるので、その時にわしからも挨拶して来る事と、明日は我が家に集合するようにと告げて別れる。エミリは、これから送別会をするのだとか。
今日、やる事はほとんど消化できたが、女王の呼び出し時刻に遅れそうになり、屋根を飛び交い急いで戻る。すると、家の前には豪華な馬車が二台止まっていた。
わしは何事かと御者を探すと、ソフィ達が居たので質問する。どうやら、わし達を迎えに来たとのこと。コリスも車も目立つからの処置だろう。
そう思いながら家に入ったら、振り袖を着たリータとメイバイに出迎えられた。
「にゃ~? にゃんでリータ達まで正装になってるにゃ?」
「聞いてないのですか? 今日は戦争の祝勝会が開かれるのですよ」
あ……オッサンがそんなこと言ってたな。今日じゃったのか。それならそうと言ってくれたらいいのに。
「そんにゃの聞いてなかったにゃ~」
「そうなんニャ。私達もさっき聞いて、急いで準備したニャー」
「シラタマさんも、早く準備してください」
「う~ん……わかったにゃ」
わしは女王の策略に引っ掛かるものを感じるが、居間で猫(紋)付き袴に着替える。すると二階から、ドタドタと階段を下りる音が聞こえて来た。
「アイ達まで、にゃんでドレスを着てるにゃ?」
「女王様から祝勝会の招待状が来たのよ! フレヤさんに借りてみたけど、これでいいかな?」
「いいんじゃないかにゃ? みんにゃ綺麗になったにゃ~」
「そう? よかった~」
「せっかくだし、これ貸してあげるにゃ。好きなの選んでにゃ~」
わしは帝都の城で没収して来たアクセサリーを、テーブルの上に広げる。
「いいの!?」
「貸すだけだからにゃ? エレナは見張っておいてにゃ?」
「わかってるわよ~。それじゃあ、遠慮なく……。あ、そうそう。猫ちゃんにも、招待状が届いていたわよ」
「にゃ……」
いまさらかよ! もしかして、アイ達が招待状に焦って、わしに渡し忘れていたのか? まぁ今も焦っているようじゃし、お咎め無しとしておくか。
それよりも、アクセサリーのアドバイスをしておかないと、ゴテゴテでケバくなっておる。全員、全身キンキラキンって……
わしは皆のアクセサリーレンタルは二個までと決めて、残りは取り上げる。そして、コリスもリボンだけではかわいそうかと、ティアラも付けてあげた。
わし達は準備が終わると馬車に乗り込み、城に向かう。その車内では、少し遅れているらしく、ソフィに怒られた。ひとまず、謝罪とスリスリで事なきを得る。
城に着くと、わし達は大広間に案内され、女王の登場を酒とつまみを食べながら……いや、貪り食う、コリスとルウを止めながら待つ。
大広間には、かなりの人数が居て、皆、わし達を注目しているので恥ずかしい。だからこれ以上恥ずかしい思いをしたくないから、言う事を聞いて!
コリスはわしのお願いを聞いてくれたけど、食欲の権化はしらんがな。アイ達でなんとかしてくれ!
わし達がルウから離れようかとコソコソ話をしていたら、突然ファンファーレが鳴り響き、王族が壇上に登場して来た。
皆、いつにも増してきらびやかな衣装で歩き、その佇まいに来場者は息を呑む。さすがにルウも見惚れて、食事の手はピタリと止まった。
王族の女性陣が席に着き、王のオッサンが前に出ると、ファンファーレは止まった。
その静まり返る会場に、オッサンの声が響く。
「皆の者。よく来てくれた。戦争が終わり、遅くなったが祝勝会を始める。今日は思う存分楽しんで行ってくれ」
オッサンの開会の挨拶が終わると同時に、両脇の扉が一斉に開き、酒や料理が運ばれる。
宴の始まりだ。
こういう場の礼儀がわからないので、貴族っぽい人が食べる姿をジッと眺め、わし達もそれに倣って皿を取りに行き、バクバク食べる。そうして皆で行儀悪く食べていたら、見知った人物が声を掛けて来た。
「久し振りだな」
「あ! あんちゃん。久し振りにゃ~。モグモグ」
声を掛けて来たのは、北の街で有名だと言われていたトーケルパーティだ。当然、コリスを変な目で見て来るので、注意してから近況を聞く。
「それで、Bランクに上がれたかにゃ?」
「ああ! フェンリル討伐の評価は十分だったからな。ようやくだ」
「にゃ~? 前は期限がどうのって言ってなかったにゃ?」
「そ、そんなわけないないだろ!」
この焦りようは、わしの記憶が間違いではなさそうじゃ。やっぱり嘘ついておったんじゃな。
「ま、昇級おめでとうにゃ~」
「これも猫のおかげかもな。副大将に任命されていなければ、もう少し掛かったかもしれない」
「いんにゃ。あんちゃんの実力にゃ。あんちゃんがいなければ、まとまる物もまとまらなかったにゃ~」
「ははは。褒め言葉と受け取っておくよ」
わし達が和やかに話をしていると、割って入って来る者が現れる。
「ハーハッハッハッハッハー」
馬鹿だ。いや、バーカリアンが女性三人を引き連れて、颯爽と現れた。
「あ、バカさん。久し振りにゃ~」
「世界ナンバーワンハンター、バーカリアン様だ!!」
「そっちの彼女達も、元気にしてたにゃ?」
「無視するな!」
わしはバーカリアンには挨拶したので、女性から頭を撫でられながら近況を聞いた。
「そうにゃの? バカさんはAランクになったんにゃ~」
「そうだ! これで俺様が一歩リードだ!!」
だからわしは、誰とも競っておらんのじゃけど……
バーカリアンと話すのは時間の無駄だから、さっちゃん達の元へ逃げようかと考えていると、オッサンがまた何かを話し出したので、耳を傾ける。
「これより、勲章を授ける。名を呼ばれた者は、壇上に来るように」
オッサンの指示で初老の男が名を読み上げると、貴族、騎士やハンターが壇上に、ひとりひとり上がり、勲章を受け取っていく。
イサベレから始まり、オンニやノエミ、見た事のない貴族や騎士。そして、バーカリアンやトーケル、アイと続く。皆、女王の前まで背筋を伸ばして進み、跪くと一声掛けられて勲章を受け取る。
あらら。イサベレとオンニ以外、ガチガチに緊張しておるな。特にハンターがひどい。いや、バーカリアンだけは変わらないか。アイは……手と足が同時に出ておるのう。がんばれ~。
わしはその光景をモグモグ見ていたら、何故か最後にわしも呼ばれた。なので、リータとメイバイに押されて、渋々、女王の前で跪く。前にやっていた人がいるので、見よう見まねだ。
「またあなたは、嫌々来たわね……」
わしが跪くと、女王がコソコソと声を掛けて来た。
「だってにゃ~。わしはたいした事してないにゃ~」
「いいえ。あなたのおかげよ。ありがとう」
女王はわしの言い分を否定し、礼を述べてから声を大きくする。
「このシラタマは、フェンリル討伐に参加し、さらに東の街でも戦争に貢献してくれた。ここに、その貢献を称え、勲章を贈る。さらに、爵位を……」
は? 爵位じゃと? わしを貴族にしようとしておるのか? そんなもんいらん! 止めねば!!
「まっ……」
「授けようと思ったが、猫に爵位は似合わないだろう」
わしが止めようとすると女王はニヤリと笑い、冗談のように振る舞う。そのやり取りが面白かったのか、笑い声が響く。
猫に杓子……いや、爵位は似合わんじゃろうけど、そんなに笑わんでも……。こう見えて、もうすでに王様なんじゃよ?
女王は笑い声が減ると、言葉を続ける。
「なので、英雄の称号を与える」
は? 今度は、称号? わしの耳が悪いのか、英雄がペットに聞こえた!
「そんにゃのいらないにゃ~~~!!」
このあと、厳かな雰囲気の式典が、わしの文句で台無しとなったが、強引に英雄の称号と勲章を授けられる事となったのであった。
1
あなたにおすすめの小説
青い鳥と 日記 〜コウタとディック 幸せを詰め込んで〜
Yokoちー
ファンタジー
もふもふと優しい大人達に温かく見守られて育つコウタの幸せ日記です。コウタの成長を一緒に楽しみませんか?
(長編になります。閑話ですと登場人物が少なくて読みやすいかもしれません)
地球で生まれた小さな魂。あまりの輝きに見合った器(身体)が見つからない。そこで新米女神の星で生を受けることになる。
小さな身体に何でも吸収する大きな器。だが、運命の日を迎え、両親との幸せな日々はたった三年で終わりを告げる。
辺境伯に拾われたコウタ。神鳥ソラと温かな家族を巻き込んで今日もほのぼのマイペース。置かれた場所で精一杯に生きていく。
「小説家になろう」「カクヨム」でも投稿しています。
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
魔法使いの国で無能だった少年は、魔物使いとして世界を救う旅に出る
ムーン
ファンタジー
完結しました!
魔法使いの国に生まれた少年には、魔法を扱う才能がなかった。
無能と蔑まれ、両親にも愛されず、優秀な兄を頼りに何年も引きこもっていた。
そんなある日、国が魔物の襲撃を受け、少年の魔物を操る能力も目覚める。
能力に呼応し現れた狼は少年だけを助けた。狼は少年を息子のように愛し、少年も狼を母のように慕った。
滅びた故郷を去り、一人と一匹は様々な国を渡り歩く。
悪魔の家畜として扱われる人間、退廃的な生活を送る天使、人との共存を望む悪魔、地の底に封印された堕天使──残酷な呪いを知り、凄惨な日常を知り、少年は自らの能力を平和のために使うと決意する。
悪魔との契約や邪神との接触により少年は人間から離れていく。対価のように精神がすり減り、壊れかけた少年に狼は寄り添い続けた。次第に一人と一匹の絆は親子のようなものから夫婦のようなものに変化する。
狂いかけた少年の精神は狼によって繋ぎ止められる。
やがて少年は数多の天使を取り込んで上位存在へと変転し、出生も狼との出会いもこれまでの旅路も……全てを仕組んだ邪神と対決する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる