死神の館の主様

XX GURIMU

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寝る準備

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 そんなバカな……と、思ったがアリスのことだからあり得るのかもしれないと考えた。
 ブラックパペットの効果でら僕のことを最優先に考えている。その彼女が危険を冒す可能性は低い。
 ましてや、同じ力の持ち主が近くにいる。
 となると、さっきの声の意味は…………。

 心配いらない。

 ってことになるか。
 ある意味、アリスらしいかな。
「ごめん。気のせいだった」
「気になるけど……まあ、いいわ。それよりももうすぐしたら夜が明けるわ」
「そうなんだ」
「そろそろ寝るわよ」
「わかった…………ん?」
 あれ? なんかおかしい気がする。
「ねぇ、普通は逆じゃないの?」
「はあ? なにをいってるのよ」
「だって、太陽が昇るから寝るって、それだと……」
「当然でしょ。わたしたちはみんなこの時間になると寝るわよ」
 そういうと床につけられていた隠し引き戸を開いて、地下へと潜っていく。
 僕は戸惑いつつも、後ろをついていく。
(そういえば……気にしてなかったけど、暗闇でもこんなにも見えるんだよね)
 足元を照らす灯りなどは無い。ただ、この老体は夜目が利く。
 ユリスも同じように見ることができている。
 そして、寝室だと思わる場所には……。
「はい。あなたの分のカンオケよ。ちゃんと閉じるのよ」
 棺桶が置いてあり、布団と思われるものが敷かれていた。
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