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いざ、アリスの家に
しおりを挟む『最近、シノブよりもアリスの方が有能よね』
リリム様が気になることを言っているけど気にしない。
「アリスとは初対面だっけ?」
「いえ、あの時に一度お会いしますので名前など知ってますよー」
あの時、名前など……ああ、なるほど。
サチコを家畜化した現場にアリスはいた。だから知っているということか。
ん? 待てよ。という事は……。
「それじゃあ、放課後。迎えに来ますね~」
「わかった」
元気よく廊下を走っていった。
すぐに学園長にぶつかり叱られている。
そんな自業自得のアリスを放っておいてラコに質問する。
「もしかして……知ってた?」
「はいー。あの方も監視対象ですのでー」
あちゃーと思った。
アリスが監視対象に入っているという事は牛フィレ肉のことも知っているという事だ。
いや、もしかしたら裏でラコが手を引いていたかもしれない。
自分が食べたいために知り合いの私を介したのも抜け目ない。
ラコの食欲はつくづく恐ろしいなと思い知った。
放課後、ラコは電話に出てくるから必ず待っているように念を押して出て行った。
まだ、アリスは教室に付いていない。HRが長引いているみたいだ。
『それで、巫女姫は熟れそう?』
「熟れるって……ああ、そういう意味ですね」
一瞬、別のことを考えてしまった。
「大丈夫です。ちなみに今もまだ駄目ですか?」
『駄目ねー。とてもじゃないけど家畜化する気にならないわ』
巫女姫側の対策はリリム様にとっては相性が悪いみたいだ。
食べるものによって魔力が変わる。
それが本当かどうかは今日の食事が終わればすぐにわかる。
「シノブ先輩は家に来るのは初めてですよね~」
「うん。そうだね」
「いや~ずっと招待したいと思ってたんですよ~」
にこにこと笑い前を歩くアリス。
「シノブは転校したのはここ数日でしたかー?」
「合ってるよ」
小声で話しかけてきたラコの質問に答える。
違和感を感じているみたいだし、嘘を言っておくか。
「怪物を探していた時に仲良くなったの。あの子も気になっていたみたい」
「なるほどー。そういうことですかー」
どうやらこれで満足してくれたようだ。
そんなことを話していると校門を出て5分もしないうちにアリスの家に着いた。
「……ここですかー」
ラコが口を開けたまま、驚いている。
監視対象だから知っているはずだけど
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