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驚愕の事実
しおりを挟むその驚き方は疑問だった。
何を一体驚いているのだろうかと顔をあげ……
「ここかー」
私も同じように口を開けて驚いた。
知っていても衝撃が来る。
【料亭 大空】
まだまだ若い私たちが入るには格式が高い懐石料理の料亭だった。
「あれ? 入ってくださいよ~。私はお肉の準備するように伝えてくるんで適当に座っててください」
そう言って中に入って消えていった。
いや、アリス? あなたには日常のことかもしれないけど私たちは違うのよ。
具体的には仕込み中と書かれた格式高そうな料亭に足を踏み入れるどころか半径3メートル以内に入りたくないの。
ほらっ、職人さんたちがすごいこっちを見てるし、変な冷や汗止まんないしっ!
『シノブ。。なにが……ああ、そういう』
「リ、リリム様……助けてくださいっ!!」
すごい小声で叫んだ。
隣にいるアリスは聞こえてないというか震えてそれどころじゃなさそうだ。
『嫌よ。私、食事には興味ないの。寝てるから巫女姫がおいしくなったら教えなさい』
「リリム様ーっ!?」
その後、何度か呼びかけたけど無視される。
逃げ場はない。言われたとおりに入るしか……。
その時、救世主が現れた。
「……そこで何やっているんだ?」
「学園長!!」
入り口で震えている私たちの後ろから学園長が現れた。
手にはお詫びなどで送るお酒を持っている。
「学園長は何をしに?」
「私は、学園の子があんな事件に巻き込まれたから頭を下げに来たんだ。お前たちこそ……ああ、そういうことか」
ラコの顔を見て納得した様子になる。
動揺していたラコの顔が一気に真っ青に変わっていく。
学園長は私よりも上位の忍びだ。
巫女姫がお肉を食べるとなると報告することもあるだろう。
悪戯がばれた子供の用に縮こまったラコに学園長は頭を撫でた。
「大丈夫だ。少しぐらいなら大目に見るよ」
「が、学園長様ー!!」
顔色が一気によくなった。
「それよりもそこだと邪魔になる。大空さんから何か言われてないのか?」
その時、奥に消えていったアリスが顔を出した。
「あれ? まだ座ってなかったんですか。適当でいいですよ~」
「ア、アリス! お願い、その適当がきついのっ!!」
「は、はぁ……じゃ、そこで」
「はいっ!!」
「っ!!」
指を刺されたテーブルに私たちは座った。
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