絵のない怖い絵本1

aoi

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「光の種類」

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「光」にはいろいろ種類があるけれど
わたしもいろいろな光に出会います。

結構よく出会うのが追ってくる光。
私は田舎に住んでいるので自動車で通勤しているんだけど
残業が続いて9時過ぎに帰宅するようなときは
もう周囲は真っ暗になります。
街頭なんかほとんどないので、
ライトに照らされたポールの反射シールが光るばかり。
そんな時、何気なくバックミラーを見ると
ゆらゆら揺れる光が見えることがあります。
それもずっと見えているので、後ろを着いてきていることになります。

初めは人かと思ったのですが、車と同じ速さで走れる人は人じゃない。
かといって生き物が追いかけてくるのも変だなぁ、と
チラチラ見ながら走っていると、カーブに差し掛かったところで
見えなくなって、そのまま追ってきませんでした。

そんなことが何度か続いたある日、気づきました。

このカーブの下に川が流れている。
私は川を渡ったんだ、ってことに。
もしかしたら、それで光は追ってこれなかったのかなぁ、
もし、追い付かれたらどうなるのかな?

私の出会った光のお話はまだまだあります。
また、お話しますね。
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