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夢の始まり
ようそこカルキーノス学園へ
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家から徒歩5分のところにあるバス停からスクールバスで20分ほどで着いた。
そう。私は今日からここカルキーノス学園へ通うのだ。
7歳から17歳までがこの学園に通う。
学年クラス別に棟、階、教室は分かれていて
全校で3,000人ほどの生徒がいる。
私とルーク、その他60人が入学となる。
晴れ渡る空にアイルというピンクや赤色の花を咲かせる木が学園中に植えられその中央には大きな建物がいくつも建っていた。
「ここが今日から私達が通う学園ね。なんて素敵な建物なのかしら。ねぇ、ルークもそう思わない?」
「どう見ても古びた建物にしか見えないよ。それにぼくは勉強ばっかで好きなように遊べなくなることのが嫌だなぁ。」
クスッ。
「こんなに素敵な建物を見てるとこれからの学園生活わくわくしてくるのに。遊びのことしか頭にないなんてルークは本当に子供ね。」
「レイラだって子供じゃん。レイラにそんなこと言われたくないね。」
「何よ。あなたよりずっと大人だと思うわ。」
そう言い合っていると、
「あなた達、早く門を潜って中に入ってちょうだい。うしろの子達が中に入れないじゃない。」
いきなりするどい声がしたので2人して驚き振り返るとそこには厳しい表情をした女性が立っていた。
私はすぐにここの先生だと思い、
「すみません。あまりに学園が素敵でこれからの学園生活にワクワクしてしまい語り合っているうちについ熱くなってしまいました。ほら、ルーク。中に早く入るよ。それではまた。」
とお辞儀をしてルークの手を取り急いで門を潜った。
その後ろ姿を見て、
「まぁ、なんて子がこの学園に入ってきたのかしら。あの子はきっと…」
とこの教師が驚きつつも笑いながら呟いたことは誰も知らないのであった。
……
「レイラ、ねえ、レイラってば。
なんでさっきあんなこと言ったの?」
門を潜って少し歩き沢山の生徒がいる広場の脇道に差し掛かったとき今まで我慢して何も言わなかったのかルークがいきなり乗り上げるように放った。
私はパッと手を放しルークの目を真っ直ぐ見、
「いい?ルーク。
さっきの大人は恐らくここの教師よ。
しかも地位のある教師ね。
だからああいうしかなかったの。
だいぶ苦しい言い訳だったけれど。
入学初日から目を付けられるわけにはいかないでしょう?」
「ええ⁈今の人先生だったの⁈」
レイラは大きく頷いた。
「でもさ、レイラなんで先生だってしかも偉い人?って分かったの?」
「…」
「感よ、感。」
と少し間を開けてから答えた。
「感で分かるのかなぁ。へぇ。レイラってすごいんだね!」
「そう?」
「カランカラ~ン、カランカラ~ン」
学園の正棟らしき建物の一番上にある大きな鐘が鳴り響く。
正棟から60代くらいの女性が出てきて
「みなさん、おはようございます。
これから新入生の入学式を始めますのでまだここにいる在校生は早く広間へ。新入生は私が案内しますので付いて来てください。」
私たちは女性の後に続いて正棟の中に入っていた。
中に入ると赤い絨毯に大きなシャンデリアがあり高級ホテルのエントラスホールのようだった。
思わず「わぁ。凄く綺麗!」
と口にしていた。
周りの女の子達も同じようなことを呟いていた。
その先には正面横、右、左に二階へと続く階段があり正面の階段を上ると大きな分厚そうな扉があった。
「それでは、新入生のみなさん。今から入学式が始まります。扉が開いたら引率の先生に従って2列でついて来てください。」
そういうと近くにいた他の教師に合図し
両扉がゴゴゴゴゴッと音を立てて開いた。
その瞬間大歓声と紙吹雪が飛び込んできた。
「ようこそカルキーノス学園へ!」
「入学おめでとう!!」
「1年生可愛い~」
「今年は何人新入生いるの?」
様々な会話と拍手の中メインホールの舞台に向かって進んだ。
ステージの目の前に空席があり、そこに順に新入生は座っていった。
全員が座った同時にステージ中央の演説台の前に立った白髪の老人が
「みな、今日は集まってくれ感謝する。
改めて新入生の諸君入学おめでとう!
学園長のわしからはひとつだけ言わせてほしい。
この学園では大変なこともあるだろう。
だが、逃げずに立ち向かうのだ。そして今をしっかりと楽しんで欲しい。それが君たちの成長に繋がる。立派な学園生になることを願っている。」
最後にニコッと微笑んで
「わしからは以上。では今から歓迎式としよう。」
学園長が席に着くと男女6人の学生がステージ上に出てきて
「新入生のみんな!ようこそカルキーノス学園へ!!!!」
と言ったと同時にコーラス部隊がホールの両サイドから歌い始め、そこからは華やかな歓迎会が始まった。
そう。私は今日からここカルキーノス学園へ通うのだ。
7歳から17歳までがこの学園に通う。
学年クラス別に棟、階、教室は分かれていて
全校で3,000人ほどの生徒がいる。
私とルーク、その他60人が入学となる。
晴れ渡る空にアイルというピンクや赤色の花を咲かせる木が学園中に植えられその中央には大きな建物がいくつも建っていた。
「ここが今日から私達が通う学園ね。なんて素敵な建物なのかしら。ねぇ、ルークもそう思わない?」
「どう見ても古びた建物にしか見えないよ。それにぼくは勉強ばっかで好きなように遊べなくなることのが嫌だなぁ。」
クスッ。
「こんなに素敵な建物を見てるとこれからの学園生活わくわくしてくるのに。遊びのことしか頭にないなんてルークは本当に子供ね。」
「レイラだって子供じゃん。レイラにそんなこと言われたくないね。」
「何よ。あなたよりずっと大人だと思うわ。」
そう言い合っていると、
「あなた達、早く門を潜って中に入ってちょうだい。うしろの子達が中に入れないじゃない。」
いきなりするどい声がしたので2人して驚き振り返るとそこには厳しい表情をした女性が立っていた。
私はすぐにここの先生だと思い、
「すみません。あまりに学園が素敵でこれからの学園生活にワクワクしてしまい語り合っているうちについ熱くなってしまいました。ほら、ルーク。中に早く入るよ。それではまた。」
とお辞儀をしてルークの手を取り急いで門を潜った。
その後ろ姿を見て、
「まぁ、なんて子がこの学園に入ってきたのかしら。あの子はきっと…」
とこの教師が驚きつつも笑いながら呟いたことは誰も知らないのであった。
……
「レイラ、ねえ、レイラってば。
なんでさっきあんなこと言ったの?」
門を潜って少し歩き沢山の生徒がいる広場の脇道に差し掛かったとき今まで我慢して何も言わなかったのかルークがいきなり乗り上げるように放った。
私はパッと手を放しルークの目を真っ直ぐ見、
「いい?ルーク。
さっきの大人は恐らくここの教師よ。
しかも地位のある教師ね。
だからああいうしかなかったの。
だいぶ苦しい言い訳だったけれど。
入学初日から目を付けられるわけにはいかないでしょう?」
「ええ⁈今の人先生だったの⁈」
レイラは大きく頷いた。
「でもさ、レイラなんで先生だってしかも偉い人?って分かったの?」
「…」
「感よ、感。」
と少し間を開けてから答えた。
「感で分かるのかなぁ。へぇ。レイラってすごいんだね!」
「そう?」
「カランカラ~ン、カランカラ~ン」
学園の正棟らしき建物の一番上にある大きな鐘が鳴り響く。
正棟から60代くらいの女性が出てきて
「みなさん、おはようございます。
これから新入生の入学式を始めますのでまだここにいる在校生は早く広間へ。新入生は私が案内しますので付いて来てください。」
私たちは女性の後に続いて正棟の中に入っていた。
中に入ると赤い絨毯に大きなシャンデリアがあり高級ホテルのエントラスホールのようだった。
思わず「わぁ。凄く綺麗!」
と口にしていた。
周りの女の子達も同じようなことを呟いていた。
その先には正面横、右、左に二階へと続く階段があり正面の階段を上ると大きな分厚そうな扉があった。
「それでは、新入生のみなさん。今から入学式が始まります。扉が開いたら引率の先生に従って2列でついて来てください。」
そういうと近くにいた他の教師に合図し
両扉がゴゴゴゴゴッと音を立てて開いた。
その瞬間大歓声と紙吹雪が飛び込んできた。
「ようこそカルキーノス学園へ!」
「入学おめでとう!!」
「1年生可愛い~」
「今年は何人新入生いるの?」
様々な会話と拍手の中メインホールの舞台に向かって進んだ。
ステージの目の前に空席があり、そこに順に新入生は座っていった。
全員が座った同時にステージ中央の演説台の前に立った白髪の老人が
「みな、今日は集まってくれ感謝する。
改めて新入生の諸君入学おめでとう!
学園長のわしからはひとつだけ言わせてほしい。
この学園では大変なこともあるだろう。
だが、逃げずに立ち向かうのだ。そして今をしっかりと楽しんで欲しい。それが君たちの成長に繋がる。立派な学園生になることを願っている。」
最後にニコッと微笑んで
「わしからは以上。では今から歓迎式としよう。」
学園長が席に着くと男女6人の学生がステージ上に出てきて
「新入生のみんな!ようこそカルキーノス学園へ!!!!」
と言ったと同時にコーラス部隊がホールの両サイドから歌い始め、そこからは華やかな歓迎会が始まった。
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