異世界ライフは山あり谷あり

常盤今

文字の大きさ
30 / 454

027

しおりを挟む
 お風呂から上がってベッドでまったりタイム中。

「明日タークさんという人が率いるパーティーに臨時に加入してオークの集落の討伐に参加することになった」

「危なくないのですか?」

「何パーティーか合同での討伐なんだから大丈夫じゃないかな?」

「オークの集落は強いオークが率いていると聞きます」

「オークリーダーと言うらしいな。ギルドの資料室で見た」

「無茶なことしたらダメですよ?」

「ルルカは心配性だなぁ」

 ルルカを抱き寄せてその感触を堪能する。

「強いオークは上位等級のパーティーが倒すんじゃないかな?」

 あ、あれ? これフラグになるか? 大丈夫だよな?

「という訳で明日は朝早く出るし帰りも遅くなるかもしれない」

「かしこまりました。無事のご帰還をお待ちしております」

 い、一応慎重な行動を心掛けよう。



 翌朝ギルドでタークさん達と合流してギルド2階の教室みたいな部屋に移動する。
 既に2パーティーが待っていた。
 ここで顔合わせと作戦指示があるらしい。

「ツトムはどの魔法使うの?」

 スクエラさんが尋ねてきた。
 同じ魔術士として気になるのか、いやパーティーの連携的な話なのだろう。

「土と風属性です。一応火属性も使えますが今回は森での戦闘ですし」

 氷結魔法もあるが実戦で1度も使ったことないし別に言う必要はないだろう。

「私は土魔法と水魔法」

 ……?
 続きは? 見た目通りの不思議ちゃんか?

「なのでもっと火力が欲しい」

「土魔法も火力あると思いますけど……それに土で土塁とか色々作れて便利ですし」

「何か作るのには便利」

 この不思議空気を苦手に思い始めた頃に新たに6人入って来た。

 げげっ。緊急招集の時のギルド職員ギリアス(弓士)がいるじゃん。
 もう一人は受付で何度か会ってる秘書風お姉さん。
 あとの4人は知らない人だ。


「集まってるな。
 今回この4パーティー合同で南東の森にあるオーク集落の討伐を行うことになった。指揮官を務めるギリアスだ」

「報酬はパーティー単位で1万ルク。討伐成功で2万ルク。オークの死体やアイテムは回収したパーティー各々の裁量に任せる。ただし上位種と魔法武具は基本的には討伐した者に権利があるが、誰が討伐したか曖昧だったり揉めるようなら全ての決定をギルド側に任せてもらう」

「ここまでで何か質問はあるか?
 …………
 ないようなので具体的な作戦説明に移る。
 まずギルドの馬車で南東の森入り口まで行き下車。そこから森に入り集落に向かう途中で3等級パーティー瞬烈と残りの3パーティーに分かれ、瞬烈は集落の東側から、残りは西側から攻撃する。
 最初の攻撃は東側の瞬烈が行い、攻撃確認後一呼吸置いてから西側も攻撃を開始する。
 東には私が、西側はこちらのミリスが指揮する」

 秘書風お姉さんが頭を下げる。
 ミリスさんか~

「挟撃する形なので殲滅に大した時間は掛からないだろう。
 オークを掃討後に集落を燃やして帰還する。
 以上が作戦だ。何か質問あるか?」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

-壁外区域のとある家屋にて-

 もう戦ってる頃だろうか?

 リビングでぼ~っと外を眺めながらツトムのことを考える。
 仕方ないのだ。
 やることが無いのだから……

 私が担当する家事は買い物と料理と整理整頓、ベッドメイクぐらいしかない。
 夕方に買い物に行くまでほとんど仕事がないのだ。
 これもそれもツトムが何でも魔法でこなしてしまうのが悪いのよ!
 いえ、悪気が無いのはわかってるけど……、これでは私は何の為に買われたのだか……

 うん。わかってる。
 十二分にわかり過ぎてることだ。
 ツトムは奉仕してもらいたくて私を買ったのだ。
 しかもツトムが望んでいる奉仕は凄くいやらしい奉仕なのだ。
 そう言えば王都で私を買った時、私の胸ばかりチラチラ見てたわね。
 あのスケベ小僧めぇ~

 こほん。
 私だって女ですし。
 ツトムに買われるまではたまに自分で慰めてたりもしてたわ。
 この歳でこんなにたくさん求められれば当然嬉しいわよ!
 自分でも『最近少し若返ったかしら』とか思っちゃうぐらいだし!
 奴隷という身分を横に置けば十分に幸せよ!

 …………
 いえ、例え奴隷でも幸せなことなんだわ。
 ほとんど冗談だったとしても、ティリアは奴隷になってでもツトムの傍に来たかった訳だし。
 私は夫を早くに亡くしたので経験しなかったけど、妻が30歳超えるとベッドを別にするのが一般的だ。大きい家だと部屋すら別々にすると言う。
 裕福な貴族や商家だと20代でも子供が生まれた後は別々に暮らし、それぞれ妾・男妾を囲うらしい。

 そう考えると30歳半ばの私をこんなにも抱いてくれる少年の傍にいられるのは恵まれてすらいるわね。
 娘や両親のことを想えば奴隷になって良かったとはとても言えないけど……

 おそらく今夜もたくさん……
 まずはお風呂で1回はするでしょうし……
 大体何なのよ! あのスケベ極まる椅子は!!

 お、落ち着きなさい。私……
 そうよ。奴隷として主が無事に帰還してくれることを願わなくては。

 馬車が襲われた時の槍や剣で戦う不格好さを思い出すととても心配になる。
 あの戦い方は間違いなく初心者だ。
 商人だった時に幾度となく護衛を雇った経験からわかるのだ。
 だけど魔法に関してはわからない。
 城で教えるぐらいなのだから凄いのだろうけど……
 浄化魔法で掃除や洗濯をするなんて今まで聞いたことがない。
 せいぜい体を綺麗にするぐらいだ。
 あの収納魔法もかなり容量が大きそうだ。
 商人にでもなったほうが安全に稼げるのではないかしら?

 少し目を閉じる。

 何か考えてないと言い知れぬ不安が襲ってくる。
 ツトムが次に若い奴隷を買ったら私はどうなるのだろう?
 すぐ売られるということはないと思うが私を求めなくなるかもしれない。

 このベッドで若い奴隷を抱いてる間、私は2階の自分の部屋で1人で寝ることになる。
 そんなのは嫌だ。
 一緒にお風呂も入れなくなるのだろうか?
 それも嫌だ。
 私はツトムに洗われるのもツトムを洗うのも大好きなのだ。

 まだ買われて10日ほどしか経ってないのに……
 10日間とはいえ1日も休まず抱かれてきたのだ。
 1日たりとも1回で終わった日はなかった。

 意識が落ちていく……

 まだ午前中なのだから昼寝ではない……はずだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
しおりを挟む
感想 51

あなたにおすすめの小説

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?

シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。 クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。 貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ? 魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。 ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。 私の生活を邪魔をするなら潰すわよ? 1月5日 誤字脱字修正 54話 ★━戦闘シーンや猟奇的発言あり 流血シーンあり。 魔法・魔物あり。 ざぁま薄め。 恋愛要素あり。

異世界ママ、今日も元気に無双中!

チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。 ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!? 目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流! 「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」 おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘! 魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!

俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~

シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。 目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。 『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。 カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。 ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。 ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。

転生貴族のスローライフ

マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である *基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします

一人、辺境の地に置いていかれたので、迎えが来るまで生き延びたいと思います

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
大きなスタンビートが来るため、領民全てを引き連れ避難する事になった。 しかし、着替えを手伝っていたメイドが別のメイドに駆り出された後、光を避けるためにクローゼットの奥に行き、朝早く起こされ、まだまだ眠かった僕はそのまま寝てしまった。用事を済ませたメイドが部屋に戻ってきた時、目に付く場所に僕が居なかったので先に行ったと思い、開けっ放しだったクローゼットを閉めて、メイドも急いで外へ向かった。 全員が揃ったと思った一行はそのまま領地を後にした。 クローゼットの中に幼い子供が一人、取り残されている事を知らないまま

転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。 〜あれ?ここは何処?〜 転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。

俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!

くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作) 異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」

異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました

黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。 彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。 戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。 現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと! 「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」 ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。 絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。 伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進! 迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る! これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー! 美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。 人生、逆転できないことなんて何もない!

処理中です...