293 / 454
290
しおりを挟む
夕方にバルーカに到着する。
まずは今回の獲物を解体場へと持って行く。
他の者は出発前に集まった部屋で待機している。
オークの売値は1体4000ルクだった。
一時期よりかなり値が下がっている。
理由を聞いてみると、
「新しく南の砦からの仕入れルートができたからな。
今後も価格は下がっていくと思うぞ」
南砦で結構な数のオークを狩っているのか。
これだけ値が下がっていると、ここで大量に買って帝都に持って行って売ればかなり儲かりそうだ。別に金に困ってるわけではないのでやらないけど。
あれ? 確か軍隊は……
「軍は派手に倒すから売り物にならないと聞いたことがあるのですが?」
それを聞いたのは壁外区ギルドだったか。
「基本はそうなんだろうが、砦だと自分達の食事を賄う必要があるからな。
前の砦が奪われる前もオークは供給されてたぞ」
俺が砦にいた10日間では小規模な偵察隊を出す程度だったが、それは奪還直後だったからで、今はバルーカに供給できるぐらいの数を狩れるほどの部隊を出撃させているということだろうか?
それとウェルツパーティーが倒したオークリーダーは武器防具を除いて6000ルクでの買い取りだった。
武器防具と言ってもジェネラルなどが装備してるような立派なモノではなく、鍛冶屋に持って行けばくず鉄として買い取ってくれる程度のシロモノだ。
最終的な3日間のスコア
ウェルツパーティー …47体
ムドゥークパーティー…34体
リュードパーティー …32体
5等級ツトムパーティー…23体
リュードパーティーまでも30体を超えているのは、街道に着くまでの過程で戦闘が発生したためである。
皆が待つ部屋に行き、各パーティーに分配金を配る。
まずはウェルツパーティーから、金額は19万ルクにオークリーダーの武器防具だ。
「お世話になりました」
「こちらこそ3日間ありがとうございました。
特に、この連合パーティーの主力を良く担ってくれました。
今回の課題を達成できたのはあなた達のおかげです。
深く感謝します」
「い、いえ、お役に立てたのなら嬉しいです」
次はムドゥークパーティーだ。ポニーテールなメランダさんもいる。
分配金を渡して先ほどと似たようなやり取りをした。
彼らはゼアータさんにも礼を言って部屋を出て行った。
最後にリュードパーティーだ。
分配金を渡し、
「なんと言うか……、ご迷惑お掛けしてスイマセンでした」
「とんでもない!
オークと戦うのが初めてなのに良く頑張ってくれました。
初日の終わりぐらいには安心して見てられましたよ」
最初はどうなるかと思ったけどな!
途中ロザリナがつきっきりで指導したのが良かったのだろう。
魔術士に槍を持たせた俺の判断もナイスだった!
ロザリナにも礼を言いたいのだろう。
彼らはそのままロザリナの前に整列して……ん? 整列??
「ロザリナ教官! ご指導いただきありがとうございました!」
「「「「ありがとうございましたっ!!」」」」
「皆よくやったわ。
ツトム様のお役に立てたことを誇りとしなさい」
そんな大げさな!?
彼らだって自分達のために参加したのだし。
「教官! また指導してください!」
「ええ。その時まで研鑽に励みなさい」
「壁外区のギルドに指導を受けに行きます!」
「私はたまにしか顔を出さないわよ?」
「今度食事でも……」
「ごめんなさい。個人的な誘いは受けられないわ」
「今度相談に乗って頂きたいです。同じ女性として……」
「私は壁外区のギルドでたまに指導してるからその時にね」
ナ、ナニコレ???
いつの間にこんなに手懐けたんだ?
確かにリュードパーティーを指導させたが、何か特別な指導をしてるようには見えなかったが……
「ほら! オマエ達も受付に行ってギルドカードを交換してこい!」
コーディスに促されて受付へと向かう。
ちなみに俺達の分配は1人5体で、俺だけが余った3体を加えた8体ということになった。というか、そうさせられた。
当然自分達が倒した分のオークは換金するようなことはせずに、俺の懐から3人に5体分の2万ルクずつ支払った。
どうせオークが収納に貯まれば帝都に売りに行くのだ。その時に一緒に売れば差額分儲かる。
6等級の分も同じようにしなかったのは、さすがに1体も売らないとなると不審がられると思ったからだ。
所持金 →811万2,200ルク
帝国通貨 353万1,500クルツ
「おめでとうございます! こちらが4等級の冒険者カードとなります」
受付で昇格手続きを済ませ、4等級の冒険者カードを受け取った。
これまでの5等級の冒険者カードと比べて少し小さく、カード前面の模様も違っている。
ロザリナ達3人は受け取った4等級のカードを感慨深く見ている。
彼女らにとっては数年来の悲願だったわけで、様々な想いが胸の内を駆け巡っているのだろう。
「それではツトム様、明後日の朝に御自宅に伺いますので」
「ツトム君王都行きはよろしくね!」
「お待ちしてますね」
サリアさん、ゼアータさんと別れる。
「ロザリナ、サリアさんのこと良かったのか?」
思えばロザリナの意見をまだ聞いてなかった。
自分より先に妹が冒険者を辞めることをどう思っているのだろうか?
「妹が自分で決めたことですから。私としては妹の意向を尊重するつもりです」
「もう気軽に会えなくなるのにいいのか?」
「寂しくなる、という気持ちはあります」
ロザリナが買われる時に唯一出してきた条件(というか希望)が妹に会うことだった。
それができなくなるのは『寂しくなる』の一言では済ませられないぐらいの想いがあるはずだ。
「ですが、ロクにパーティーも組めないまま最前線であるバルーカで冒険者活動を続けるよりは安心できますので」
家族としては身の危険の及ばないところに居てくれた方がいいってことか。
彼女達の新たな拠点であるナラチムの街は王都から北へ3日の距離にあるらしい。
俺の飛行魔法なら短時間で行けるので二度と会えなくなるということはない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
申し訳ありません
今回の投稿も明日加筆修正します
10時までには行う予定です
追記)加筆修正済
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
まずは今回の獲物を解体場へと持って行く。
他の者は出発前に集まった部屋で待機している。
オークの売値は1体4000ルクだった。
一時期よりかなり値が下がっている。
理由を聞いてみると、
「新しく南の砦からの仕入れルートができたからな。
今後も価格は下がっていくと思うぞ」
南砦で結構な数のオークを狩っているのか。
これだけ値が下がっていると、ここで大量に買って帝都に持って行って売ればかなり儲かりそうだ。別に金に困ってるわけではないのでやらないけど。
あれ? 確か軍隊は……
「軍は派手に倒すから売り物にならないと聞いたことがあるのですが?」
それを聞いたのは壁外区ギルドだったか。
「基本はそうなんだろうが、砦だと自分達の食事を賄う必要があるからな。
前の砦が奪われる前もオークは供給されてたぞ」
俺が砦にいた10日間では小規模な偵察隊を出す程度だったが、それは奪還直後だったからで、今はバルーカに供給できるぐらいの数を狩れるほどの部隊を出撃させているということだろうか?
それとウェルツパーティーが倒したオークリーダーは武器防具を除いて6000ルクでの買い取りだった。
武器防具と言ってもジェネラルなどが装備してるような立派なモノではなく、鍛冶屋に持って行けばくず鉄として買い取ってくれる程度のシロモノだ。
最終的な3日間のスコア
ウェルツパーティー …47体
ムドゥークパーティー…34体
リュードパーティー …32体
5等級ツトムパーティー…23体
リュードパーティーまでも30体を超えているのは、街道に着くまでの過程で戦闘が発生したためである。
皆が待つ部屋に行き、各パーティーに分配金を配る。
まずはウェルツパーティーから、金額は19万ルクにオークリーダーの武器防具だ。
「お世話になりました」
「こちらこそ3日間ありがとうございました。
特に、この連合パーティーの主力を良く担ってくれました。
今回の課題を達成できたのはあなた達のおかげです。
深く感謝します」
「い、いえ、お役に立てたのなら嬉しいです」
次はムドゥークパーティーだ。ポニーテールなメランダさんもいる。
分配金を渡して先ほどと似たようなやり取りをした。
彼らはゼアータさんにも礼を言って部屋を出て行った。
最後にリュードパーティーだ。
分配金を渡し、
「なんと言うか……、ご迷惑お掛けしてスイマセンでした」
「とんでもない!
オークと戦うのが初めてなのに良く頑張ってくれました。
初日の終わりぐらいには安心して見てられましたよ」
最初はどうなるかと思ったけどな!
途中ロザリナがつきっきりで指導したのが良かったのだろう。
魔術士に槍を持たせた俺の判断もナイスだった!
ロザリナにも礼を言いたいのだろう。
彼らはそのままロザリナの前に整列して……ん? 整列??
「ロザリナ教官! ご指導いただきありがとうございました!」
「「「「ありがとうございましたっ!!」」」」
「皆よくやったわ。
ツトム様のお役に立てたことを誇りとしなさい」
そんな大げさな!?
彼らだって自分達のために参加したのだし。
「教官! また指導してください!」
「ええ。その時まで研鑽に励みなさい」
「壁外区のギルドに指導を受けに行きます!」
「私はたまにしか顔を出さないわよ?」
「今度食事でも……」
「ごめんなさい。個人的な誘いは受けられないわ」
「今度相談に乗って頂きたいです。同じ女性として……」
「私は壁外区のギルドでたまに指導してるからその時にね」
ナ、ナニコレ???
いつの間にこんなに手懐けたんだ?
確かにリュードパーティーを指導させたが、何か特別な指導をしてるようには見えなかったが……
「ほら! オマエ達も受付に行ってギルドカードを交換してこい!」
コーディスに促されて受付へと向かう。
ちなみに俺達の分配は1人5体で、俺だけが余った3体を加えた8体ということになった。というか、そうさせられた。
当然自分達が倒した分のオークは換金するようなことはせずに、俺の懐から3人に5体分の2万ルクずつ支払った。
どうせオークが収納に貯まれば帝都に売りに行くのだ。その時に一緒に売れば差額分儲かる。
6等級の分も同じようにしなかったのは、さすがに1体も売らないとなると不審がられると思ったからだ。
所持金 →811万2,200ルク
帝国通貨 353万1,500クルツ
「おめでとうございます! こちらが4等級の冒険者カードとなります」
受付で昇格手続きを済ませ、4等級の冒険者カードを受け取った。
これまでの5等級の冒険者カードと比べて少し小さく、カード前面の模様も違っている。
ロザリナ達3人は受け取った4等級のカードを感慨深く見ている。
彼女らにとっては数年来の悲願だったわけで、様々な想いが胸の内を駆け巡っているのだろう。
「それではツトム様、明後日の朝に御自宅に伺いますので」
「ツトム君王都行きはよろしくね!」
「お待ちしてますね」
サリアさん、ゼアータさんと別れる。
「ロザリナ、サリアさんのこと良かったのか?」
思えばロザリナの意見をまだ聞いてなかった。
自分より先に妹が冒険者を辞めることをどう思っているのだろうか?
「妹が自分で決めたことですから。私としては妹の意向を尊重するつもりです」
「もう気軽に会えなくなるのにいいのか?」
「寂しくなる、という気持ちはあります」
ロザリナが買われる時に唯一出してきた条件(というか希望)が妹に会うことだった。
それができなくなるのは『寂しくなる』の一言では済ませられないぐらいの想いがあるはずだ。
「ですが、ロクにパーティーも組めないまま最前線であるバルーカで冒険者活動を続けるよりは安心できますので」
家族としては身の危険の及ばないところに居てくれた方がいいってことか。
彼女達の新たな拠点であるナラチムの街は王都から北へ3日の距離にあるらしい。
俺の飛行魔法なら短時間で行けるので二度と会えなくなるということはない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
申し訳ありません
今回の投稿も明日加筆修正します
10時までには行う予定です
追記)加筆修正済
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
73
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢の身代わりで追放された侍女、北の地で才能を開花させ「氷の公爵」を溶かす
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の罪は、万死に値する!」
公爵令嬢アリアンヌの罪をすべて被せられ、侍女リリアは婚約破棄の茶番劇のスケープゴートにされた。
忠誠を尽くした主人に裏切られ、誰にも信じてもらえず王都を追放される彼女に手を差し伸べたのは、彼女を最も蔑んでいたはずの「氷の公爵」クロードだった。
「君が犯人でないことは、最初から分かっていた」
冷徹な仮面の裏に隠された真実と、予想外の庇護。
彼の領地で、リリアは内に秘めた驚くべき才能を開花させていく。
一方、有能な「影」を失った王太子と悪役令嬢は、自滅の道を転がり落ちていく。
これは、地味な侍女が全てを覆し、世界一の愛を手に入れる、痛快な逆転シンデレラストーリー。
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします
未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢
十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう
好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ
傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する
今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった
転生したらスキル転生って・・・!?
ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。
〜あれ?ここは何処?〜
転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。
一人、辺境の地に置いていかれたので、迎えが来るまで生き延びたいと思います
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
大きなスタンビートが来るため、領民全てを引き連れ避難する事になった。
しかし、着替えを手伝っていたメイドが別のメイドに駆り出された後、光を避けるためにクローゼットの奥に行き、朝早く起こされ、まだまだ眠かった僕はそのまま寝てしまった。用事を済ませたメイドが部屋に戻ってきた時、目に付く場所に僕が居なかったので先に行ったと思い、開けっ放しだったクローゼットを閉めて、メイドも急いで外へ向かった。
全員が揃ったと思った一行はそのまま領地を後にした。
クローゼットの中に幼い子供が一人、取り残されている事を知らないまま
俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!
くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作)
異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる