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「そうだ! この試験の前日のように明後日までサリアさん達と過ごしてくるといい」
いくら飛行魔法で短時間で行けるといっても、実際はその街に用でもなければ頻繁に行くなんてことはない。
出発するまでの間、妹やかつての仲間と過ごすのもいいだろう。
「ありがとうございます。
ですが、そのような時間は既に頂いておりますのでお気遣いは無用です。
あの2人も準備や挨拶で忙しいでしょうし」
「ロザリナがそう言うのなら。
あと、せっかく4等級に昇格したのに悪いが、受付に行って冒険者資格の停止を……」
「ツトム様、そのことでしたら既にカードを受け取った時に手続きを済ませております」
「そうか! ロザリナ、素晴らしい判断だぞ」
「ツトム様に褒めて頂きすごく嬉しいです……」
可愛いことを言うロザリナにぐらっときた俺は、建物の脇の積み上げられた木箱で死角になっているところに行き、ロザリナを抱き寄せてキスをする。
「ツ、ツトム様、このようなところで……」
言葉だけの抵抗をするロザリナをさらに抱き締めるが、軽鎧に阻まれてロザリナの引き締まっていながらも女体としての色香を失わない肢体を堪能することができない。
「お風呂にも入ってませんから汚れてますし……」
頭では家に帰って3人で存分にイチャイチャするのが正解なのはわかっているのだ。
しかし3日間我慢してるからなのか、目の前の上気したロザリナの顔が妙に色っぽいからか、止まらなくなってしまった。
「ん……んんっ…………もぅ、仕方ありませんね……」
濃厚に舌を絡めながら、ロザリナは俺の下半身へと手を伸ばしてきた。
「もうこんなにされて……」
ズボンの上から触られる刺激がたまらない。
ロザリナの指1本1本の動きが布越しに知覚できる。
「さぁ……、ツトム様……」
ロザリナが地面に膝を着いて両膝立ちになる。
そして両手で俺のズボンと下着を足首まで下ろした。
夕方のやや寒い外気に晒されたが、すぐにロザリナが唇を被せてきた……
…
……
…………
ロザリナに気持ち良くしてもらった後、家に帰る前に壁外ギルドに寄ることにした。
一応ミリスさんに4等級に昇格したことを知らせるためだ。
姫様やロイター子爵には明日城へ報告に行くつもりで、ミリスさんへはその時ついでに知らせるのでもよかったのだが、単に帰り道上に壁外ギルドがあるからというだけで立ち寄ることになった。
中に入ると冒険者の姿は数人しかいない。
現時刻は18時30分過ぎ、既に多くのパーティーは今日の依頼の手続きを済ませてどこかで夕食でも食べているのだろう。
壁外ギルドには城内ギルドのような飲食店が併設されてないので、依頼の終了手続きを済ませて報酬をもらえばギルドに留まる理由はほとんどない。
一方職員は受付の内側で黙々と事務作業をしている。おそらく今日終えた依頼の後処理と明朝新たに貼り出す依頼の下準備的なことをしているのだろう。
受付嬢は別枠でお先にお疲れ様、なんてことはなく、他の人と一緒に書類仕事をしているようだ。
こんな遅い時間までご苦労様である。
これでまた明日は朝一からなのだから苛酷な職場だ。
もちろん休みの日もあるのだろうが、どれほどリフレッシュできているのか……
職員全員が徒歩圏内に住んでいるのがせめてもの救いか。
そんなブラックな職場環境を横目に見ながらミリスさんを探すと…………いた!
他の人の迷惑にならないように無言で手を挙げて合図を送る。
ミリスさんが気付いてやって来た。
「ツトムさん、こんな時間に珍しいですね」
ロザリナとしてなければこんなに遅くにはならなかったけど……
「それで昇格試験はいかがでしたか?」
「!? ご存知でしたか?!」
ミリスさんには言ってないのに…………いや、ロザリナ経由で伝え聞いたか?
「それはもう!
城内のギルドとは絶えず情報を交換して共有していますので」
以前レドリッチ(=バルーカ冒険者ギルドのギルドマスター)との一件があったせいで、なんとなく壁外ギルドと城内ギルドが対立関係にあると思い込んでしまっていたが、両ギルドの関係性は良好ということだ。
まぁそうじゃなかったら討伐の助っ人としてトップの3等級パーティーを寄こさないよな。
さっきもらったばかりの4等級の冒険者カードをミリスさんに見せる。
「無事、4等級になることができました」
「それはおめでとうございます!
後でツトムさん関連の書類を4等級に分類しておきますね」
「もちろんこのロザリナも4等級になりました。
ただ、事情からすぐに冒険者資格を停止させましたが」
「ロザリナさんもおめでとうございます!」
「ミリスさん、ありがとうございます」
「これでツトムさんも晴れてこの壁外ギルドのトップ冒険者になりましたね!」
「あまり実感はないですけど」
「あとは依頼を受けて下さるとギルドも私も大変助かるのですが……(チラッチラッ」
ミリスさんも助かる?
「ひょっとして自分が依頼を受けないことで何か言われたりしてます?」
「そんなことは……ない……とも言えないのですけど……」
ギルドにとって依頼者から徴収する手数料は重要な収入源だ。
その収入に全く貢献しようとしない冒険者の担当をしていることで、ミリスさんに肩身の狭い思いをさせてしまっているのかもしれない。
「実は王政府からツトムさんの活動記録を求められまして……」
ロイター子爵が言っていた調査官のことか!?
「以前にもお城から2度ほどツトムさんの活動記録を求められたのですが……」
ミリスさんにしては奥歯に物が挟まったような言い方だ。
この世界にはパソコン・ワープロ・タイプライターといった類のモノは一切存在しない。当たり前だけど。
作成される文書は全て手書きだ。
つまりは、『ロクにギルドに利益をもたらさないくせに余計な仕事は増やしやがって!!』みたいな批判に晒されている?
いくら飛行魔法で短時間で行けるといっても、実際はその街に用でもなければ頻繁に行くなんてことはない。
出発するまでの間、妹やかつての仲間と過ごすのもいいだろう。
「ありがとうございます。
ですが、そのような時間は既に頂いておりますのでお気遣いは無用です。
あの2人も準備や挨拶で忙しいでしょうし」
「ロザリナがそう言うのなら。
あと、せっかく4等級に昇格したのに悪いが、受付に行って冒険者資格の停止を……」
「ツトム様、そのことでしたら既にカードを受け取った時に手続きを済ませております」
「そうか! ロザリナ、素晴らしい判断だぞ」
「ツトム様に褒めて頂きすごく嬉しいです……」
可愛いことを言うロザリナにぐらっときた俺は、建物の脇の積み上げられた木箱で死角になっているところに行き、ロザリナを抱き寄せてキスをする。
「ツ、ツトム様、このようなところで……」
言葉だけの抵抗をするロザリナをさらに抱き締めるが、軽鎧に阻まれてロザリナの引き締まっていながらも女体としての色香を失わない肢体を堪能することができない。
「お風呂にも入ってませんから汚れてますし……」
頭では家に帰って3人で存分にイチャイチャするのが正解なのはわかっているのだ。
しかし3日間我慢してるからなのか、目の前の上気したロザリナの顔が妙に色っぽいからか、止まらなくなってしまった。
「ん……んんっ…………もぅ、仕方ありませんね……」
濃厚に舌を絡めながら、ロザリナは俺の下半身へと手を伸ばしてきた。
「もうこんなにされて……」
ズボンの上から触られる刺激がたまらない。
ロザリナの指1本1本の動きが布越しに知覚できる。
「さぁ……、ツトム様……」
ロザリナが地面に膝を着いて両膝立ちになる。
そして両手で俺のズボンと下着を足首まで下ろした。
夕方のやや寒い外気に晒されたが、すぐにロザリナが唇を被せてきた……
…
……
…………
ロザリナに気持ち良くしてもらった後、家に帰る前に壁外ギルドに寄ることにした。
一応ミリスさんに4等級に昇格したことを知らせるためだ。
姫様やロイター子爵には明日城へ報告に行くつもりで、ミリスさんへはその時ついでに知らせるのでもよかったのだが、単に帰り道上に壁外ギルドがあるからというだけで立ち寄ることになった。
中に入ると冒険者の姿は数人しかいない。
現時刻は18時30分過ぎ、既に多くのパーティーは今日の依頼の手続きを済ませてどこかで夕食でも食べているのだろう。
壁外ギルドには城内ギルドのような飲食店が併設されてないので、依頼の終了手続きを済ませて報酬をもらえばギルドに留まる理由はほとんどない。
一方職員は受付の内側で黙々と事務作業をしている。おそらく今日終えた依頼の後処理と明朝新たに貼り出す依頼の下準備的なことをしているのだろう。
受付嬢は別枠でお先にお疲れ様、なんてことはなく、他の人と一緒に書類仕事をしているようだ。
こんな遅い時間までご苦労様である。
これでまた明日は朝一からなのだから苛酷な職場だ。
もちろん休みの日もあるのだろうが、どれほどリフレッシュできているのか……
職員全員が徒歩圏内に住んでいるのがせめてもの救いか。
そんなブラックな職場環境を横目に見ながらミリスさんを探すと…………いた!
他の人の迷惑にならないように無言で手を挙げて合図を送る。
ミリスさんが気付いてやって来た。
「ツトムさん、こんな時間に珍しいですね」
ロザリナとしてなければこんなに遅くにはならなかったけど……
「それで昇格試験はいかがでしたか?」
「!? ご存知でしたか?!」
ミリスさんには言ってないのに…………いや、ロザリナ経由で伝え聞いたか?
「それはもう!
城内のギルドとは絶えず情報を交換して共有していますので」
以前レドリッチ(=バルーカ冒険者ギルドのギルドマスター)との一件があったせいで、なんとなく壁外ギルドと城内ギルドが対立関係にあると思い込んでしまっていたが、両ギルドの関係性は良好ということだ。
まぁそうじゃなかったら討伐の助っ人としてトップの3等級パーティーを寄こさないよな。
さっきもらったばかりの4等級の冒険者カードをミリスさんに見せる。
「無事、4等級になることができました」
「それはおめでとうございます!
後でツトムさん関連の書類を4等級に分類しておきますね」
「もちろんこのロザリナも4等級になりました。
ただ、事情からすぐに冒険者資格を停止させましたが」
「ロザリナさんもおめでとうございます!」
「ミリスさん、ありがとうございます」
「これでツトムさんも晴れてこの壁外ギルドのトップ冒険者になりましたね!」
「あまり実感はないですけど」
「あとは依頼を受けて下さるとギルドも私も大変助かるのですが……(チラッチラッ」
ミリスさんも助かる?
「ひょっとして自分が依頼を受けないことで何か言われたりしてます?」
「そんなことは……ない……とも言えないのですけど……」
ギルドにとって依頼者から徴収する手数料は重要な収入源だ。
その収入に全く貢献しようとしない冒険者の担当をしていることで、ミリスさんに肩身の狭い思いをさせてしまっているのかもしれない。
「実は王政府からツトムさんの活動記録を求められまして……」
ロイター子爵が言っていた調査官のことか!?
「以前にもお城から2度ほどツトムさんの活動記録を求められたのですが……」
ミリスさんにしては奥歯に物が挟まったような言い方だ。
この世界にはパソコン・ワープロ・タイプライターといった類のモノは一切存在しない。当たり前だけど。
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