354 / 454
351
しおりを挟む
案内された個室でレイチェルさんに攻撃されたことを報告した。
「…………そうですか。防御ラインの内側を飛行していて魔法攻撃が…………」
地図上のおおよその位置を指し示しながらの説明に、思案顔をするレイチェルさん。
俺の話を聞いても特に驚くようなそぶりは見せない。
「魔族でしょうか?
イズフール川沿いの防衛は、どうしても防御陣の途切れる東側が手薄となります。
監視の目を逃れた個体が、あの辺りの森に潜んでいるのかもしれません」
「攻撃を受けた身としては、あの魔法は魔族ではなく人間が撃ってきたように感じました」
「人間が、ですか…………」
断言したいのだけどそれはできない。
いくら地図(強化型)スキルによって犯人が人間だと確定していても、それを他人に対して立証することができないのだ。
もちろんスキルの存在そのものを知られるわけにもいかない。
「とりあえず攻撃を受けた一帯の森を捜索してみましょう。
魔族なら見つけて討ち取ってしまえばそれで終わりですし、仮に人間だとしても何らかの痕跡が残ってるかもしれません」
こういう暗殺とかをするような人間が証拠となる物を残すとは思えないが、それはあくまでも現代価値観に染まっている俺の勝手なイメージでしかない。この世界というかこの時代では、意外とその辺がルーズな可能性は十分にあり得る。
それに犯人が野盗やその他犯罪者だった場合は、物証を残そうが気にしないだろう。
「捜索は冒険者に依頼を出すのですか?」
「いえ、伝令を飛ばして前線の部隊に捜索させます。
今から冒険者ギルドに依頼を出しては時間がかかりますし、ここ商都から現地までも距離があります。
魔物も撤退しましたので前線も対応可能でしょう」
「なら自分が伝令として前線に行きましょう」
俺が持ち込んだ問題だしな。
「とんでもない!? ツトム殿にそのような雑事をして頂くわけにはまいりません!!
高級宿を取りますので、どうぞそちらでお休みを…………」
むむっ?!
急に俺をもてなそうとする感じを出してきたぞ。
「もしツトム殿がお望みでしたら、奇麗処をお集めしますが…………」
奇麗処って要するに美女に接待させるってことか!
興味がないと言えばウソになるが、どうせ若い子を集める感じなんだろうなぁ。
第一、バルーカから正規の援軍として来ている以上は、それに相応しくない振る舞いをするわけにはいかないのだ!!
「これ以上お手伝いすることがないのでしたら、バルーカに帰還したく思います。
緊急に飛んできましたので、家の者も心配しているでしょうし」
家族と言わないのがミソだな。
他人が聞けば家族と捉えるが、俺自身はウソを吐いてないという。
「そうですか。
閣下(=クリュネガー軍司令)もツトム殿と会食なさるのを楽しみにしておられましたが」
「クリュネガー司令には、色々と便宜を図って頂けたことを深く感謝しますとお伝えください」
「かしこまりました。
我が国もいずれ正式に使者を遣わすことになるかと思いますが、グレドール伯爵にはクリュネガー司令を筆頭に司令部一同、深く御礼申し上げますとお伝えください」
「確かに伝えます。
レイチェルさんもこの2日間ありがとうございました」
「こちらこそ。
ツトム殿もまた商都にいらした際には、この司令部に寄って私に声をかけてください。
今度は商都をご案内しましょう」
「楽しみにしていますね。では」
レイチェルさんと握手を交わしてから商都を飛び立った。
…
……
…………
バルーカに到着したのは夕方になる少し前だった。
「ただいま~」
「…………」
家に帰ると、珍しくルルカの出迎えがない。
すぐに奥からドタドタと音が聞こえ、
「ツ、ツトムか! 早かったな!」
ディアが慌てた感じで奥から出てきた。
「魔物が早くに撤退してな。
ルルカ達は?」
「ロザリナと買い物に出掛けているぞ。
!? ケガしてるのか?」
革鎧の破損に気付いたか。
ディアには過剰に心配しないように言ってはあるが、そういった気質はすぐに変えれるものでもないか。
「ケガはしてないから安心しろ。
大体俺が回復魔法を使えるのは知ってるだろうに」
「そ、そうだったな」
「俺はこれから城に報告に行くが、ルルカが帰ったらワナークは無事だと伝えてくれ」
「ん、わかった」
待てよ。別に1分1秒を争うような報告でもないし、
「ディア、来い!」
「オ、オイ!?」
ディアの手を引き風呂場へと移動する。
「城に報告に行くのではなかったのか?」
「偉い人と会う前に旅の汚れを落としたほうが良いだろう」
まぁ別に浄化魔法で十分なんだけど。
「確かにそうか」
納得したのか素早く服を脱ぐディア。
もう少し色っぽさを意識して脱いで欲しい。
魔法で風呂を準備してから俺も服を脱ぐ。
ディアも大きな胸を揺らしながら、甲斐甲斐しく手伝ってくれるが、
「この服もボロボロじゃないか」
浄化魔法で汚れは落としてあるのだが、傷やほつれた箇所はどうにもならない。
こういうボロになった衣服は古着屋が買い取ってくれる。
大した値段にはならないのだが、捨てて終わりより必要な誰かに買われたほうが経済も回るし良いことではある。
「私が直しておこう」
「できるのか?!」
「裁縫ぐらい出来て当然だろう」
ロザリナは出来ないと思うぞ。
ルルカはどうなんだろう?
3人の中で最も主婦としてのスキルが高いのはディアなんだよな。まったくもってそんなイメージはないが。
ディアが自らの身体に石鹸を塗りたくり、エロ椅子に座った俺へと密着して来る。
た、たまらん…………
この女体の柔らかさに包まれるような感じは、長身のディアならではのプレイだ。
されるがままから思わず手を伸ばしてしまう。
「こら! まだ洗っている途中だろう」
構わずにディアのエロボディを堪能する。
「…………仕方ないな」
ディアが俺の下半身に手を伸ばしてきた…………
「…………そうですか。防御ラインの内側を飛行していて魔法攻撃が…………」
地図上のおおよその位置を指し示しながらの説明に、思案顔をするレイチェルさん。
俺の話を聞いても特に驚くようなそぶりは見せない。
「魔族でしょうか?
イズフール川沿いの防衛は、どうしても防御陣の途切れる東側が手薄となります。
監視の目を逃れた個体が、あの辺りの森に潜んでいるのかもしれません」
「攻撃を受けた身としては、あの魔法は魔族ではなく人間が撃ってきたように感じました」
「人間が、ですか…………」
断言したいのだけどそれはできない。
いくら地図(強化型)スキルによって犯人が人間だと確定していても、それを他人に対して立証することができないのだ。
もちろんスキルの存在そのものを知られるわけにもいかない。
「とりあえず攻撃を受けた一帯の森を捜索してみましょう。
魔族なら見つけて討ち取ってしまえばそれで終わりですし、仮に人間だとしても何らかの痕跡が残ってるかもしれません」
こういう暗殺とかをするような人間が証拠となる物を残すとは思えないが、それはあくまでも現代価値観に染まっている俺の勝手なイメージでしかない。この世界というかこの時代では、意外とその辺がルーズな可能性は十分にあり得る。
それに犯人が野盗やその他犯罪者だった場合は、物証を残そうが気にしないだろう。
「捜索は冒険者に依頼を出すのですか?」
「いえ、伝令を飛ばして前線の部隊に捜索させます。
今から冒険者ギルドに依頼を出しては時間がかかりますし、ここ商都から現地までも距離があります。
魔物も撤退しましたので前線も対応可能でしょう」
「なら自分が伝令として前線に行きましょう」
俺が持ち込んだ問題だしな。
「とんでもない!? ツトム殿にそのような雑事をして頂くわけにはまいりません!!
高級宿を取りますので、どうぞそちらでお休みを…………」
むむっ?!
急に俺をもてなそうとする感じを出してきたぞ。
「もしツトム殿がお望みでしたら、奇麗処をお集めしますが…………」
奇麗処って要するに美女に接待させるってことか!
興味がないと言えばウソになるが、どうせ若い子を集める感じなんだろうなぁ。
第一、バルーカから正規の援軍として来ている以上は、それに相応しくない振る舞いをするわけにはいかないのだ!!
「これ以上お手伝いすることがないのでしたら、バルーカに帰還したく思います。
緊急に飛んできましたので、家の者も心配しているでしょうし」
家族と言わないのがミソだな。
他人が聞けば家族と捉えるが、俺自身はウソを吐いてないという。
「そうですか。
閣下(=クリュネガー軍司令)もツトム殿と会食なさるのを楽しみにしておられましたが」
「クリュネガー司令には、色々と便宜を図って頂けたことを深く感謝しますとお伝えください」
「かしこまりました。
我が国もいずれ正式に使者を遣わすことになるかと思いますが、グレドール伯爵にはクリュネガー司令を筆頭に司令部一同、深く御礼申し上げますとお伝えください」
「確かに伝えます。
レイチェルさんもこの2日間ありがとうございました」
「こちらこそ。
ツトム殿もまた商都にいらした際には、この司令部に寄って私に声をかけてください。
今度は商都をご案内しましょう」
「楽しみにしていますね。では」
レイチェルさんと握手を交わしてから商都を飛び立った。
…
……
…………
バルーカに到着したのは夕方になる少し前だった。
「ただいま~」
「…………」
家に帰ると、珍しくルルカの出迎えがない。
すぐに奥からドタドタと音が聞こえ、
「ツ、ツトムか! 早かったな!」
ディアが慌てた感じで奥から出てきた。
「魔物が早くに撤退してな。
ルルカ達は?」
「ロザリナと買い物に出掛けているぞ。
!? ケガしてるのか?」
革鎧の破損に気付いたか。
ディアには過剰に心配しないように言ってはあるが、そういった気質はすぐに変えれるものでもないか。
「ケガはしてないから安心しろ。
大体俺が回復魔法を使えるのは知ってるだろうに」
「そ、そうだったな」
「俺はこれから城に報告に行くが、ルルカが帰ったらワナークは無事だと伝えてくれ」
「ん、わかった」
待てよ。別に1分1秒を争うような報告でもないし、
「ディア、来い!」
「オ、オイ!?」
ディアの手を引き風呂場へと移動する。
「城に報告に行くのではなかったのか?」
「偉い人と会う前に旅の汚れを落としたほうが良いだろう」
まぁ別に浄化魔法で十分なんだけど。
「確かにそうか」
納得したのか素早く服を脱ぐディア。
もう少し色っぽさを意識して脱いで欲しい。
魔法で風呂を準備してから俺も服を脱ぐ。
ディアも大きな胸を揺らしながら、甲斐甲斐しく手伝ってくれるが、
「この服もボロボロじゃないか」
浄化魔法で汚れは落としてあるのだが、傷やほつれた箇所はどうにもならない。
こういうボロになった衣服は古着屋が買い取ってくれる。
大した値段にはならないのだが、捨てて終わりより必要な誰かに買われたほうが経済も回るし良いことではある。
「私が直しておこう」
「できるのか?!」
「裁縫ぐらい出来て当然だろう」
ロザリナは出来ないと思うぞ。
ルルカはどうなんだろう?
3人の中で最も主婦としてのスキルが高いのはディアなんだよな。まったくもってそんなイメージはないが。
ディアが自らの身体に石鹸を塗りたくり、エロ椅子に座った俺へと密着して来る。
た、たまらん…………
この女体の柔らかさに包まれるような感じは、長身のディアならではのプレイだ。
されるがままから思わず手を伸ばしてしまう。
「こら! まだ洗っている途中だろう」
構わずにディアのエロボディを堪能する。
「…………仕方ないな」
ディアが俺の下半身に手を伸ばしてきた…………
115
あなたにおすすめの小説
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
異世界ママ、今日も元気に無双中!
チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。
ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!?
目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流!
「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」
おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘!
魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!
俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
一人、辺境の地に置いていかれたので、迎えが来るまで生き延びたいと思います
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
大きなスタンビートが来るため、領民全てを引き連れ避難する事になった。
しかし、着替えを手伝っていたメイドが別のメイドに駆り出された後、光を避けるためにクローゼットの奥に行き、朝早く起こされ、まだまだ眠かった僕はそのまま寝てしまった。用事を済ませたメイドが部屋に戻ってきた時、目に付く場所に僕が居なかったので先に行ったと思い、開けっ放しだったクローゼットを閉めて、メイドも急いで外へ向かった。
全員が揃ったと思った一行はそのまま領地を後にした。
クローゼットの中に幼い子供が一人、取り残されている事を知らないまま
転生したらスキル転生って・・・!?
ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。
〜あれ?ここは何処?〜
転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。
俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!
くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作)
異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」
異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました
黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。
彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。
戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。
現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと!
「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」
ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。
絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。
伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進!
迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る!
これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー!
美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。
人生、逆転できないことなんて何もない!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる