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第一章
3話 高校入試
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早いものでひと月後がやってくる。
恵みの雨というべきか──朝からしとしとと小雨の降る今日は、第一志望の平陵高校受験日だ。大事な姪っ子の受験ということで、大龍神社の宮司である天沢慎吾、以下禰宜などの神職たちは、いつもより念入りに朝拝をおこなった。
無論、水緒の合格祈願のためである。
「おい水緒、受験票持ったか。鉛筆と消しゴム……シャーペン芯は?」
「持ったってば。慎吾くん心配しすぎ」
天沢慎吾は母、美波の兄で、水緒が龍神の娘であることを知る数少ない人物だ。神社の人間はこの慎吾以外、その事実を知る者はいない。
行ってきます、と傘をひろげた水緒は境内を抜けて、大龍神社名物の狛龍の横をとおって石段を下る。
あっ。
水緒の足が止まった。
前方から石段をあがってくる男──大龍神社の出仕、高原康平。彼を見るなりボボボッと頬が染まる。
「こ、康平さんッ……おは、おはようございます!」
「おはよう水緒ちゃん。これから入試だろう、やっぱり雨降っちゃったね」
「えへへへ。雨女なもんで」
「がんばってね」
「は、はい!」
それだけの会話だったけれど水緒の心はすっかり舞い上がった。
二年前からこの神社ではたらく彼こそ、水緒のあこがれの人。こうやって話をするだけで盆と正月がいっぺんに来たような気もちになる。
さあ、ぜったい合格だ。
水緒は気合をいれて駆けだした。
※
赤い傘をさして、羽織ったコートとおなじ、亜麻色の長い髪をたなびかせる乙女がひとり、平陵高校の門前に立っている。
あまりに存在感のあるうつくしい面立ちに、入試のため来校する中学三年生たちがちらちらと視線を送るなか、彼女は居心地わるそうに道の先をにらみつけた。
彼女の名前は新田こころ。
──水緒の友人である。
「こころーッ」
水緒が駆けてくる。
小学校から、いつも仲良しだったふたりは、家からさほど遠くないこの平陵高校への受験を決めた。学力レベル的にぎりぎりだった水緒だが、こころの力添えもあって年明けごろになってようやく合格圏内にまでこぎつけたのだった。
こころが、傘を見上げて苦笑する。
「もう慣れたけど──アンタに行事があるとホントにいつも雨よね」
「降らせないでって、たのんだんだけどな……」
「たのんだってだれに?」
「あ、いやいや。ほら行こう!」
ぐいっとこころの背を押して、敷地内に入る。
案内どおりに進んでいくと試験会場として大きな教室が用意されていた。
この入試というのはふしぎなもので、受験に臨む生徒たちを見ていると、自分以外がみなツワモノに見えてくるという現象が起こる。
案の定、水緒もおなじ現象に陥ってしまったようで、気まずそうに参考書をぺらりとひらいた。
そのとき、教室にふたりの男子生徒が入ってきた。
「ニガテだぜ、おれこういうの」
「入試が得意なやつなんかそうそういてたまるかよ」
水緒、こころ、そしてほかの生徒たちがふっと顔をあげる。
目立つ。
なにが目立つって、その容姿とオーラである。
中学三年生にしてはふたりとも背高で、きりりと締まった眉がその存在感を増している。周囲の生徒たちは、それぞれの席に着くふたりに見とれて動きを止めた。
筆箱からシャープペンシルを取り出すこころのとなりに、そのうちのひとりが腰をかけた。
「ちぇ、……みんな頭よさそ」
彼はぼやきながらかばんをあさる。
対して、筆箱をさぐるこころの手がとまった。
「……あ」
消しゴム忘れた。
つう、とこめかみに汗が垂れる。
こころにしてはめずらしいポカである。案の定こういったトラブルに慣れていないこころは内心で焦ってしまった。前方に座る水緒にちらりと視線をうつすが、彼女はすでに精神統一に入っている。
(どうしよ──)
筆箱を握りしめたままおし黙るこころに気がついたか、となりに座った男子がツン、と肩をつついてきた。
「えっ」
「ん」
彼の手には消しゴムが乗っている。
ないんだろ、と口パクで言われてこころはこっくりとうなずいた。すると、手のなかの消しゴムをこころの机に置くや、彼はがたりと立ち上がって先ほどの男子生徒のもとへ向かってゆく。
「おいエージ、消しゴムわすれた。貸して」
「またかよ。どうせそうくると思って用意してたけどさ」
「さっすがァ、持つべきものはお前だよ」
「ばーか」
ケケケ、と笑いあってから軽快に席へともどってきた。
一部始終をみつめていたこころが、あわてて「ありがとう」とささやくと、彼は口角をあげてうなずいた。
入試は、およそ一日をかけておこなわれた。
終盤には水緒の気力も限界だったがなんとか乗り切って、試験が終わるころには雨もあがっていた。
「っはー、おわった!」
「おもったより余裕だったかも」
「こころはそりゃあ、そうだろうとも。あたしはなんとかしがみついた感じ」
「しがみつけたの?」
「あっ、こころのいけず!」
と水緒がかばんを振りまわしたとき、バシッという衝撃とともにうしろから「うっ」と声がした。
ちろりと視線をそちらに向ける。
かばんは思いきり、男子生徒の顔にめりこむように入っていた。
「あり?」
「いってえ──」
「あ」
こころが指をさした。
顔を手で押さえてはいるが、先ほどの男子生徒ではないか。そのとなりには『エージ』と呼ばれていた生徒もいる。
「あの」ふだんは男子生徒に消極的なこころだが、いまばかりはいつものクールな声で呼び止めた。
「さっき、消しゴム──ありがと」
「え? ああアンタか。いいよべつに、大体こういうときはエージがおれの分まで持ってるもんだから。なあ」
と横の友人に目を向ける。
「ふざけんな」
「はは、頼りにしてるぜ相棒。……それよりお前!」
と、男子生徒がキリリとした眉を吊り上げて水緒を見た。
「なにすんだよ。鼻が折れるかとおもったぜ」
「やははは。ごめ、ごめん」
「暴力はほどほどにしたほうがいいぞ。せっかく合格しても取り消されたらどーしようもねえからな。非行少女」
「だッ」
だれが非行少女よ!
とさけぶ水緒に背を向けて、男子生徒ふたりはさっさと道の先へと去って行ってしまった。
「なんなのアイツ。初対面なのに失礼なやつ」
「……初対面でカバンを顔にぶつけるほうが失礼かもね」
「…………」
合格発表は、一か月後におこなわれた。
ちなみに平陵高校の合格倍率は一.二倍。
なんとか合格通知をもぎとった水緒は、春からこころととも新しい制服を着てこの道をたどることになるのであった。
恵みの雨というべきか──朝からしとしとと小雨の降る今日は、第一志望の平陵高校受験日だ。大事な姪っ子の受験ということで、大龍神社の宮司である天沢慎吾、以下禰宜などの神職たちは、いつもより念入りに朝拝をおこなった。
無論、水緒の合格祈願のためである。
「おい水緒、受験票持ったか。鉛筆と消しゴム……シャーペン芯は?」
「持ったってば。慎吾くん心配しすぎ」
天沢慎吾は母、美波の兄で、水緒が龍神の娘であることを知る数少ない人物だ。神社の人間はこの慎吾以外、その事実を知る者はいない。
行ってきます、と傘をひろげた水緒は境内を抜けて、大龍神社名物の狛龍の横をとおって石段を下る。
あっ。
水緒の足が止まった。
前方から石段をあがってくる男──大龍神社の出仕、高原康平。彼を見るなりボボボッと頬が染まる。
「こ、康平さんッ……おは、おはようございます!」
「おはよう水緒ちゃん。これから入試だろう、やっぱり雨降っちゃったね」
「えへへへ。雨女なもんで」
「がんばってね」
「は、はい!」
それだけの会話だったけれど水緒の心はすっかり舞い上がった。
二年前からこの神社ではたらく彼こそ、水緒のあこがれの人。こうやって話をするだけで盆と正月がいっぺんに来たような気もちになる。
さあ、ぜったい合格だ。
水緒は気合をいれて駆けだした。
※
赤い傘をさして、羽織ったコートとおなじ、亜麻色の長い髪をたなびかせる乙女がひとり、平陵高校の門前に立っている。
あまりに存在感のあるうつくしい面立ちに、入試のため来校する中学三年生たちがちらちらと視線を送るなか、彼女は居心地わるそうに道の先をにらみつけた。
彼女の名前は新田こころ。
──水緒の友人である。
「こころーッ」
水緒が駆けてくる。
小学校から、いつも仲良しだったふたりは、家からさほど遠くないこの平陵高校への受験を決めた。学力レベル的にぎりぎりだった水緒だが、こころの力添えもあって年明けごろになってようやく合格圏内にまでこぎつけたのだった。
こころが、傘を見上げて苦笑する。
「もう慣れたけど──アンタに行事があるとホントにいつも雨よね」
「降らせないでって、たのんだんだけどな……」
「たのんだってだれに?」
「あ、いやいや。ほら行こう!」
ぐいっとこころの背を押して、敷地内に入る。
案内どおりに進んでいくと試験会場として大きな教室が用意されていた。
この入試というのはふしぎなもので、受験に臨む生徒たちを見ていると、自分以外がみなツワモノに見えてくるという現象が起こる。
案の定、水緒もおなじ現象に陥ってしまったようで、気まずそうに参考書をぺらりとひらいた。
そのとき、教室にふたりの男子生徒が入ってきた。
「ニガテだぜ、おれこういうの」
「入試が得意なやつなんかそうそういてたまるかよ」
水緒、こころ、そしてほかの生徒たちがふっと顔をあげる。
目立つ。
なにが目立つって、その容姿とオーラである。
中学三年生にしてはふたりとも背高で、きりりと締まった眉がその存在感を増している。周囲の生徒たちは、それぞれの席に着くふたりに見とれて動きを止めた。
筆箱からシャープペンシルを取り出すこころのとなりに、そのうちのひとりが腰をかけた。
「ちぇ、……みんな頭よさそ」
彼はぼやきながらかばんをあさる。
対して、筆箱をさぐるこころの手がとまった。
「……あ」
消しゴム忘れた。
つう、とこめかみに汗が垂れる。
こころにしてはめずらしいポカである。案の定こういったトラブルに慣れていないこころは内心で焦ってしまった。前方に座る水緒にちらりと視線をうつすが、彼女はすでに精神統一に入っている。
(どうしよ──)
筆箱を握りしめたままおし黙るこころに気がついたか、となりに座った男子がツン、と肩をつついてきた。
「えっ」
「ん」
彼の手には消しゴムが乗っている。
ないんだろ、と口パクで言われてこころはこっくりとうなずいた。すると、手のなかの消しゴムをこころの机に置くや、彼はがたりと立ち上がって先ほどの男子生徒のもとへ向かってゆく。
「おいエージ、消しゴムわすれた。貸して」
「またかよ。どうせそうくると思って用意してたけどさ」
「さっすがァ、持つべきものはお前だよ」
「ばーか」
ケケケ、と笑いあってから軽快に席へともどってきた。
一部始終をみつめていたこころが、あわてて「ありがとう」とささやくと、彼は口角をあげてうなずいた。
入試は、およそ一日をかけておこなわれた。
終盤には水緒の気力も限界だったがなんとか乗り切って、試験が終わるころには雨もあがっていた。
「っはー、おわった!」
「おもったより余裕だったかも」
「こころはそりゃあ、そうだろうとも。あたしはなんとかしがみついた感じ」
「しがみつけたの?」
「あっ、こころのいけず!」
と水緒がかばんを振りまわしたとき、バシッという衝撃とともにうしろから「うっ」と声がした。
ちろりと視線をそちらに向ける。
かばんは思いきり、男子生徒の顔にめりこむように入っていた。
「あり?」
「いってえ──」
「あ」
こころが指をさした。
顔を手で押さえてはいるが、先ほどの男子生徒ではないか。そのとなりには『エージ』と呼ばれていた生徒もいる。
「あの」ふだんは男子生徒に消極的なこころだが、いまばかりはいつものクールな声で呼び止めた。
「さっき、消しゴム──ありがと」
「え? ああアンタか。いいよべつに、大体こういうときはエージがおれの分まで持ってるもんだから。なあ」
と横の友人に目を向ける。
「ふざけんな」
「はは、頼りにしてるぜ相棒。……それよりお前!」
と、男子生徒がキリリとした眉を吊り上げて水緒を見た。
「なにすんだよ。鼻が折れるかとおもったぜ」
「やははは。ごめ、ごめん」
「暴力はほどほどにしたほうがいいぞ。せっかく合格しても取り消されたらどーしようもねえからな。非行少女」
「だッ」
だれが非行少女よ!
とさけぶ水緒に背を向けて、男子生徒ふたりはさっさと道の先へと去って行ってしまった。
「なんなのアイツ。初対面なのに失礼なやつ」
「……初対面でカバンを顔にぶつけるほうが失礼かもね」
「…………」
合格発表は、一か月後におこなわれた。
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