13 / 132
第三章
12話 白糸の大滝
しおりを挟む
けっきょく石橋英二は女子の群れから逃れられぬまま、バス後方の座席に落ち着いた。
それを見て、美紅がくすくすとわらう。
「石橋くんってモテるんだね」
「ねー。だけど女子もあれだけ露骨にすると、ほかの男子が気の毒だよねえ」
といいながら水緒がうしろの席を覗きこむ。坊主頭の冴えない男子生徒が「うるせえ」と悪態をついた。
たしか彼は野球部に本入部した笹石信輝という名だった気がする。
「だいじょーぶだいじょぶ。笹石くんも負けてないよ」
「そういう根拠のない慰めはいらん!」
となりの天パ男子──たしか清水政宗といった──も、暗い顔でウンウンとうなずいた。
出発した当初はバタバタと窓を打ち付けるような雨だったが、高速道路を抜けて山道に入るころにはすっかり晴れ間が見えてきた。
雨上がりの空には虹がかかる。生徒たちのテンションは俄然あがった。
まもなく、バスは奥多摩にたどりつく。
※
林間学校の目的──。
学年主任が話している。右から左へと抜けていく水緒の意識は、先ほどから別の場所に向いていた。
(…………)
月原鍾乳洞。
行程では、周辺の山道を歩いたのちに入るという。
ぽっかりと口を開けた自然の入口に、水緒の胸はうずうずと落ち着かない。いったいどうしたんだろう。初めて来た場所なのに──。
水緒はこそりとかばんに手を忍ばせる。
ちりめん巾着袋に入った如意宝珠に触るためだ。すると、宝珠は思った以上にどくどくと脈をうち、なにかを知らせていた。
(……あの鍾乳洞になにかあるの?)
心で問いかけてみるけれど、宝珠はただ脈打つだけでなにをいうこともない。これがもう少し修行を積んでいれば、使役龍の声のひとつも聞こえたのだろうかと水緒はおのれに落胆した。
と、いうところで肩をたたかれる。美紅だ。
「水緒ちゃん、お話終わったよ」
「えっ。あ、ホントだ」
「この先にある白糸の大滝まで行くんだってさ。往復で六キロくらい歩くんだって──やんなっちゃう」
「滝っ」水緒は目を剝いて興奮した。「滝があるのっ」
いきおいよく立ち上がり、鍾乳洞へと背を向ける。
そのとき。
(!)
ぴりり、と背中がしびれた。
まるでなにかに刺されたような、わずかな刺激。いやちがう。……視線か?
水緒はゆっくりと鍾乳洞に視線をもどした。やはりあそこから感じる。昔から彼岸のモノたちの存在は身近にあったけれど、これは初めての感覚だ。
まるで呼ばれているような。
(…………)
A組から順にすすむ。
水緒は先導するB組担任のうしろにぴたりとくっついた。ひょこりとつま先立ちをして前を覗くと、A組後方にこころを見つけた。
「いたー、こころ!」
水緒が駆け寄る。
いつも以上に元気なようすに、こころはくすっと口角をあげた。
「滝ってなるとテンションあがるよね、アンタ」
「滝行して育てばこうなるんよ」
からりとわらう。
すると、うしろで話を聞いていたB組担任の恩田れい子が「あ」とおどろいた顔をした。
「そっか、天沢さんちって大龍神社だったね。去年の今ごろも神社脇の滝で滝行体験してるって──パンフレットくばってたでしょう」
「えーッ先生知ってるんだ! そうなんです。うちの神社の目玉は滝行体験。今年もやるみたいだから先生も遊びにきてね」
「私は水が苦手だから遠慮するわ……天沢さんはいつもあの滝に打たれてるの?」
と、れい子は目を丸くしていった。
滝行体験用の滝は、神社横にある細い滝である。小さなころはその滝に打たれたものだが、いまとなっては物足りなくなってしまって、長らく使っていなかった。
こころは呆れたように首を振る。
「あれじゃ、物足りないそうですよ」
「え?」
「あの神社裏の山を登ったところ、私有地なんですけど、もっと激しい滝があるんです。いつもはそこ!」
「えーっ、そんな細い身体して……水ってすごい衝撃なんでしょう。痛くないの?」
「なははは、身体はけっこう頑丈だから! 冬は寒いけど」
「ひゃぁ、考えただけでさむぅい」
れい子はおのが身を抱いてふるえた。
話していると三キロはあっという間で、滝が近いのだろう、山道を登るにつれて空気が澄んでいくのが肌でわかる。草花がささやき、木々がわらう。目を閉じて心地よい自然の声に耳をかたむける水緒の口もとはわずかにゆるんだ。
──この”気”から龍は生まれたという。
つまり彼らは水緒にとっての母であり、父であり、友だちなのだ。
轟々という音。
「…………」目をあけた水緒の口がひらいた。「わあ、……」
神社裏の豪瀑には遠くおよばないが、白糸が無数につむいだようなその景観には自然とため息がこぼれ落ちる。
水が、岩が、苔が、光が、水緒に「おいで」とささやきかける。
おもわずふらりと滝に近寄ると、その肩をぐいとつかまれた。
「はっ」
「なにふらふらしてんだよ。ここA組だぜ。Bはもっとうしろだろ」
「…………」
片倉大地。
気がつけば、水緒はすっかりA組の先頭集団に合流していた。滝のもとへ行きたいと気持ちが逸るあまりに、まさかここまで突き進んでいたとは──。
A組の列がゆっくりと滝の前を通って、奥のひらけた場所へ向かっていく。どうやらそこで昼休憩をするらしい。しかし水緒は滝前から離れたくなくて、列の流れに逆らい立ち止まった。
「ごめんごめん。あたし、B組が来るまで待ってるよ」
「それはいいけど。おまえんちって神社なの?」
さっき聞こえた、と大地もとなりで立ち止まった。先ほどの会話が聞こえていたようだ。
水緒は「うん」とわらう。
「大龍神社っていうの。学校から十五分くらいのとこだよ、こんど参拝に来なよ」
「へえ。ご利益なに?」
「慎吾くんがいうには、運気上昇、良縁成就、精神安定、勝運招来! オールマイティな神社でーす」
「慎吾くんってだれだよ」
「あたしの伯父さん。宮司さんだから神社のなかじゃおと──大龍さまのつぎに偉い人。あっ、大龍さまっていうのはうちの御祭神ね」
と。
いうや、水緒の周囲に自然の気が寄り集まってくる。
ほかの者たちには見えていないようだが、水緒の目にはやわらかい光が自分を取り囲んでくるのが見えた。光は口々に「大龍さま」とささやきあって、水緒を祝福するように飛びまわっている。
(お父さんのこと、知ってるの──)
と、水緒は目を見開く。
せわしなく動きまわる光を目で追う横で、大地は感心したようにうなった。
「神社かぁ。いいよな、おれけっこう好きだぜ。ここもそうだけどああいう静かな雰囲気って、独特だもんな」
「ね」
うなずいたところで、ようやくA組の最後尾が追い付いた。こころはそのまま恩田れい子と話していたようで、A組とB組の境のところをゆっくりと歩いてくる。
水緒はパッとわらって手を振った。
「こころ!」
「あ、水緒いた。……と、片倉くんも」
「よ」
と大地も手をあげる。
うれしそうにこころのもとへ駆け寄る水緒を見て、大地はみょうな顔をした。
「新田と天沢がなかよしって、なんかイメージないぜ。タイプぜんぜんちがうもんな」
「タイプがちがうからこそ友だちになれるんだもん。ねー」
「まあね」
そういうアンタは、と水緒はB組のうしろに目線を送る。
女子生徒に囲まれて、複雑な、しかし満更でもなさそうな表情で会話をする石橋英二のすがたがあった。
「石橋くんと友だちっていうのはみょうにしっくりくるわね」
「あれは小学校のサッカークラブからのダチだ。水が合うんだよ、なにかと」
と大地がいったところで、B組の列も奥のひらけた場所へと流れに乗っていく。もう少し滝前にいたい水緒だったが、そうもいってはいられまい。
しぶしぶ列に混ざると、こころは苦笑して
「お昼は滝の前で食べよ」
といってくれた。
それを見て、美紅がくすくすとわらう。
「石橋くんってモテるんだね」
「ねー。だけど女子もあれだけ露骨にすると、ほかの男子が気の毒だよねえ」
といいながら水緒がうしろの席を覗きこむ。坊主頭の冴えない男子生徒が「うるせえ」と悪態をついた。
たしか彼は野球部に本入部した笹石信輝という名だった気がする。
「だいじょーぶだいじょぶ。笹石くんも負けてないよ」
「そういう根拠のない慰めはいらん!」
となりの天パ男子──たしか清水政宗といった──も、暗い顔でウンウンとうなずいた。
出発した当初はバタバタと窓を打ち付けるような雨だったが、高速道路を抜けて山道に入るころにはすっかり晴れ間が見えてきた。
雨上がりの空には虹がかかる。生徒たちのテンションは俄然あがった。
まもなく、バスは奥多摩にたどりつく。
※
林間学校の目的──。
学年主任が話している。右から左へと抜けていく水緒の意識は、先ほどから別の場所に向いていた。
(…………)
月原鍾乳洞。
行程では、周辺の山道を歩いたのちに入るという。
ぽっかりと口を開けた自然の入口に、水緒の胸はうずうずと落ち着かない。いったいどうしたんだろう。初めて来た場所なのに──。
水緒はこそりとかばんに手を忍ばせる。
ちりめん巾着袋に入った如意宝珠に触るためだ。すると、宝珠は思った以上にどくどくと脈をうち、なにかを知らせていた。
(……あの鍾乳洞になにかあるの?)
心で問いかけてみるけれど、宝珠はただ脈打つだけでなにをいうこともない。これがもう少し修行を積んでいれば、使役龍の声のひとつも聞こえたのだろうかと水緒はおのれに落胆した。
と、いうところで肩をたたかれる。美紅だ。
「水緒ちゃん、お話終わったよ」
「えっ。あ、ホントだ」
「この先にある白糸の大滝まで行くんだってさ。往復で六キロくらい歩くんだって──やんなっちゃう」
「滝っ」水緒は目を剝いて興奮した。「滝があるのっ」
いきおいよく立ち上がり、鍾乳洞へと背を向ける。
そのとき。
(!)
ぴりり、と背中がしびれた。
まるでなにかに刺されたような、わずかな刺激。いやちがう。……視線か?
水緒はゆっくりと鍾乳洞に視線をもどした。やはりあそこから感じる。昔から彼岸のモノたちの存在は身近にあったけれど、これは初めての感覚だ。
まるで呼ばれているような。
(…………)
A組から順にすすむ。
水緒は先導するB組担任のうしろにぴたりとくっついた。ひょこりとつま先立ちをして前を覗くと、A組後方にこころを見つけた。
「いたー、こころ!」
水緒が駆け寄る。
いつも以上に元気なようすに、こころはくすっと口角をあげた。
「滝ってなるとテンションあがるよね、アンタ」
「滝行して育てばこうなるんよ」
からりとわらう。
すると、うしろで話を聞いていたB組担任の恩田れい子が「あ」とおどろいた顔をした。
「そっか、天沢さんちって大龍神社だったね。去年の今ごろも神社脇の滝で滝行体験してるって──パンフレットくばってたでしょう」
「えーッ先生知ってるんだ! そうなんです。うちの神社の目玉は滝行体験。今年もやるみたいだから先生も遊びにきてね」
「私は水が苦手だから遠慮するわ……天沢さんはいつもあの滝に打たれてるの?」
と、れい子は目を丸くしていった。
滝行体験用の滝は、神社横にある細い滝である。小さなころはその滝に打たれたものだが、いまとなっては物足りなくなってしまって、長らく使っていなかった。
こころは呆れたように首を振る。
「あれじゃ、物足りないそうですよ」
「え?」
「あの神社裏の山を登ったところ、私有地なんですけど、もっと激しい滝があるんです。いつもはそこ!」
「えーっ、そんな細い身体して……水ってすごい衝撃なんでしょう。痛くないの?」
「なははは、身体はけっこう頑丈だから! 冬は寒いけど」
「ひゃぁ、考えただけでさむぅい」
れい子はおのが身を抱いてふるえた。
話していると三キロはあっという間で、滝が近いのだろう、山道を登るにつれて空気が澄んでいくのが肌でわかる。草花がささやき、木々がわらう。目を閉じて心地よい自然の声に耳をかたむける水緒の口もとはわずかにゆるんだ。
──この”気”から龍は生まれたという。
つまり彼らは水緒にとっての母であり、父であり、友だちなのだ。
轟々という音。
「…………」目をあけた水緒の口がひらいた。「わあ、……」
神社裏の豪瀑には遠くおよばないが、白糸が無数につむいだようなその景観には自然とため息がこぼれ落ちる。
水が、岩が、苔が、光が、水緒に「おいで」とささやきかける。
おもわずふらりと滝に近寄ると、その肩をぐいとつかまれた。
「はっ」
「なにふらふらしてんだよ。ここA組だぜ。Bはもっとうしろだろ」
「…………」
片倉大地。
気がつけば、水緒はすっかりA組の先頭集団に合流していた。滝のもとへ行きたいと気持ちが逸るあまりに、まさかここまで突き進んでいたとは──。
A組の列がゆっくりと滝の前を通って、奥のひらけた場所へ向かっていく。どうやらそこで昼休憩をするらしい。しかし水緒は滝前から離れたくなくて、列の流れに逆らい立ち止まった。
「ごめんごめん。あたし、B組が来るまで待ってるよ」
「それはいいけど。おまえんちって神社なの?」
さっき聞こえた、と大地もとなりで立ち止まった。先ほどの会話が聞こえていたようだ。
水緒は「うん」とわらう。
「大龍神社っていうの。学校から十五分くらいのとこだよ、こんど参拝に来なよ」
「へえ。ご利益なに?」
「慎吾くんがいうには、運気上昇、良縁成就、精神安定、勝運招来! オールマイティな神社でーす」
「慎吾くんってだれだよ」
「あたしの伯父さん。宮司さんだから神社のなかじゃおと──大龍さまのつぎに偉い人。あっ、大龍さまっていうのはうちの御祭神ね」
と。
いうや、水緒の周囲に自然の気が寄り集まってくる。
ほかの者たちには見えていないようだが、水緒の目にはやわらかい光が自分を取り囲んでくるのが見えた。光は口々に「大龍さま」とささやきあって、水緒を祝福するように飛びまわっている。
(お父さんのこと、知ってるの──)
と、水緒は目を見開く。
せわしなく動きまわる光を目で追う横で、大地は感心したようにうなった。
「神社かぁ。いいよな、おれけっこう好きだぜ。ここもそうだけどああいう静かな雰囲気って、独特だもんな」
「ね」
うなずいたところで、ようやくA組の最後尾が追い付いた。こころはそのまま恩田れい子と話していたようで、A組とB組の境のところをゆっくりと歩いてくる。
水緒はパッとわらって手を振った。
「こころ!」
「あ、水緒いた。……と、片倉くんも」
「よ」
と大地も手をあげる。
うれしそうにこころのもとへ駆け寄る水緒を見て、大地はみょうな顔をした。
「新田と天沢がなかよしって、なんかイメージないぜ。タイプぜんぜんちがうもんな」
「タイプがちがうからこそ友だちになれるんだもん。ねー」
「まあね」
そういうアンタは、と水緒はB組のうしろに目線を送る。
女子生徒に囲まれて、複雑な、しかし満更でもなさそうな表情で会話をする石橋英二のすがたがあった。
「石橋くんと友だちっていうのはみょうにしっくりくるわね」
「あれは小学校のサッカークラブからのダチだ。水が合うんだよ、なにかと」
と大地がいったところで、B組の列も奥のひらけた場所へと流れに乗っていく。もう少し滝前にいたい水緒だったが、そうもいってはいられまい。
しぶしぶ列に混ざると、こころは苦笑して
「お昼は滝の前で食べよ」
といってくれた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる