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第三章
13話 月原鍾乳洞
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神社裏の聖域のごとく澄んでいる──。
小腹が空いた白月丸と庚月丸は、月原鍾乳洞からすこし登った山道で変化をとき、そこここの草を食むことにした。
その草を口に含んでわかったことだ。
ここは俗世でありながらとても綺麗で、空気のにおいも神社裏の聖域と似ているのである。おかげでなんと草のうまいこと。
「こんな穴場があったとは、俗世も捨て置けんなァ」
「いっそのこと、ここも注連縄を張って人の立ち入りを禁ずればよいのにのう。もしかしたらあそこより良くなるやも」
「なあに、ここに住まう者たちはこのくらいがちょうどよいんじゃろ。何事もきれいすぎると居心地悪いんよ」
白月丸が、周囲をうかがう。
もう少し登れば白糸の大滝にたどりつくそうだが、いまは水緒も含めた学生たちが昼食タイムだ。むやみに滝見物をして水緒に見つかってもよくない。
庚月丸は採った木の実を食べて「ごちそうさま」と合掌した。
「はー食った食った。いやしかし、電車も慣れるとなかなか」
「それがしはもう当分乗りたくないね。まだ胃の腑のあたりがもやもやしよる」
「安心せい、白月丸。さっき朱月丸の土産を買うたゆえ帰りの電車賃がのうなった」
「……どこに安心する要素が? 帰りはどうすん」
「なあに、いざとなれば幾日かかけて歩いて帰ればよい。道々の草を食えば飢えもしのげようて」
「いつもいつもお前は金の使い方がへたくそすぎるんじゃ。ああ胸がむかむかする」
ここの空気がよくてたすかった、と白月丸はため息をつく。
が、すぐに顔を上に向けた。どうやら耳が滝のほうにいる子どもたちの声を受信したようだ。
「そろそろ下りてくるようじゃ」
「水緒さまに頭撫でてもらいたいのー」
「それな」
ふたりは颯爽と山道を下る。
そのちいさな身体を生かして、月原鍾乳洞の受付に立つ親爺の死角をつくと音もたてずに中へと忍び込むことに成功した。
※
一方そのころ。
平陵高校一年の生徒たちは順調に山道をくだり、まもなく月原鍾乳洞の前へと戻ってきた。一行はクラスごとに鍾乳洞へ入るという。
いつも先頭がA組だから、と最後のクラスであるE組のメンバーから入ることになった。その間、ほかのクラスは自由時間だ。
しかし水緒はひとり浮かない顔をしている。
「あーあ。──」
水筒の飲み物がなくなってしまったのだ。
水緒は、水をよく飲む。逆をいえば飲まないと体調がわるくなってしまうということでもある。
いつもどこでもどんなときだって、飲み物だけは欠かさなかったのだが、本日の手持ち水筒──一リットル用──では量が足りなかったようだ。
「…………」
滝壺の水を汲みに行ったら間に合わないし──と悩んだあげく、水緒は山道をすこし登ったところの草陰に身を隠した。
鞄から取り出したのは、如意宝珠。
ささやき声で「阿龍、吽龍」と呼びかけると、彼らは控えめに光ってあらわれた。なるほど、主人の気持ちをよく汲むよい子たちである。
きらきら光るおおきな瞳で、主人である水緒をじっと見つめてきた。
「あのね、飲み水がなくなっちゃったの。あたし飲み物がないとどうにも調子が出なくて。だから阿龍と吽龍にたすけてもらいたいなーなんて、へへへ……」
まったく。
こんな使い方ばかりで修行になるのだろうか、と思いつつ水筒を差し出すと、阿龍と吽龍はうれしそうに水緒のまわりを飛んだ。
「なあに」
──見てて、と言っているのか。
吽龍が水筒を直立させんと身体を絡める。そして阿龍はその上に雲をつくった。以前つくったものよりも濃く、小さな雲である。
やがて、その雲から透きとおるような水が降り出した。
水筒の口に吸い込まれるように入り、みるみるうちに水筒が透明な水で満たされる。
「えーっすごい。お前たち、そんなこともできるのッ」
水緒は二匹に手をさしのべる。
阿龍と吽龍は淡い光を放つ身体をくねらせて、腕にその身を絡めた。
「やだぁ。みんなが言うよりずっと出来る子たちじゃないの。ありがとう、これで一日乗り切れる!」
にっこりわらうと、二匹はくるりと一回転したのち、如意宝珠のなかへともどっていった。
────。
ひと息ついて草むらから出る。
すると、目の前に背を向けて立つ人影があった。肩を丸めて携帯電話を覗くのは──片倉大地。
「ギャッ」
「……うわっ」大地は振り向いた。「お前なにしてんの」
見られていないか──?
水緒はあわてて水筒をかかげる。
「水の補給をね」
「補給?」
「……水汲み場が近くにあったからさ。飲み物なくなったらあたし調子出なくって──。それより片倉くんこそなにしてんのよ」
「いや、おれは」
と言いかけて大地は閉口した。微動だにしない彼の視線は、草むらに注がれている。
下で水緒を呼ぶ担任の声がした。
「あっ、もうすぐB組の番だ。アンタA組でしょ。行かなきゃホラ!」
と。
B組の列にもどってゆく水緒を一瞥してから、大地はまた草むらに視線を戻す。
何もいない。
そして視線を再度携帯電話へ。
(自然を撮りにきただけなんだけど──)
妙なものを撮ってしまった。
と、そこに映るものを見て首をかしげた。
──宙を舞う、蛇のような生き物を。
──。
────。
月原鍾乳洞。
ひんやりと冷気が肌を包む。
つねに十度前後の気温に保たれているこの鍾乳洞は、春先が外界との気温差がなく過ごしやすいのだ、と鍾乳洞の管理人が説明した。
なかは幾枝の道に分かれているという。
鍾乳洞の岩のかたちには、いっさい人の手が加えられていないため、自然がつくりあげたおもしろい岩のようすを見ることができるとか。
「道が入り組んでますからマップを見て。迷わないように。旧洞のほうは立入禁止のところもありますから気をつけてくださいね。では──むかしからこの鍾乳洞はあの世への入口、とも言われています。征く道々にある情景をどうぞお楽しみください」
「…………」
「こわいね、水緒ちゃん」
美紅は肩をふるわせていった。
あの世への入口とは、おだやかではない。
水緒の胸がざわりと騒ぐ。──いや、これはもっと前からだ。この鍾乳洞のどこかから聞こえる、自分への呼び声。水緒はぎゅうとこぶしを握り締めて、鍾乳洞へと足を踏み入れた。
ゴツゴツとした岩肌をつたって、滴が落ちる。
清浄だ──とおもった。
『地獄谷』と書かれた下り道。
『三途の川』と書かれた細い川。
『須弥山』と書かれた刺々しい岩肌。
すこし先の空間は細かい石が転がっているところから『賽の河原』と名が付いている。なるほど、あの世という揶揄もいささか冗談ではなさそうだ。
すごいね美紅、と水緒はうしろを向いた。
「ここから先はもっと──あれ?」
いつの間にか美紅がいない。それどころか、ほかの生徒の姿もない。ぼうっと周囲に気をとられているうちにはぐれてしまったのか。
水緒はポリ、と頭を掻く。そのときだった。
「ここは新洞だけど、となりには旧洞があるんだって」
と。
頭上から声がした。
これまたいつの間にか、こころがとなりにいた。今のいままでだれもそばにいなかったのに──と思いつつ「旧洞?」と問いかける。
そのことばにひどく惹かれた。
「行ってみたい!」
「うん」
と、こころは歩きだした。やけにずんずん進んでいく。
そうして気がつけばえらく暗い道に入っていた。
……あれ?
水緒がふとうしろを向く。一寸後ろも闇である。
なにかおかしい──とあわてて目線を前にもどして、こころの腕をつかもうと手を伸ばした。
が、その手はむなしく宙を切る。
「あれェ!」
こころがいない。
一寸先が闇のなか。
水緒は、ぽつんとひとり取り残されていた。
小腹が空いた白月丸と庚月丸は、月原鍾乳洞からすこし登った山道で変化をとき、そこここの草を食むことにした。
その草を口に含んでわかったことだ。
ここは俗世でありながらとても綺麗で、空気のにおいも神社裏の聖域と似ているのである。おかげでなんと草のうまいこと。
「こんな穴場があったとは、俗世も捨て置けんなァ」
「いっそのこと、ここも注連縄を張って人の立ち入りを禁ずればよいのにのう。もしかしたらあそこより良くなるやも」
「なあに、ここに住まう者たちはこのくらいがちょうどよいんじゃろ。何事もきれいすぎると居心地悪いんよ」
白月丸が、周囲をうかがう。
もう少し登れば白糸の大滝にたどりつくそうだが、いまは水緒も含めた学生たちが昼食タイムだ。むやみに滝見物をして水緒に見つかってもよくない。
庚月丸は採った木の実を食べて「ごちそうさま」と合掌した。
「はー食った食った。いやしかし、電車も慣れるとなかなか」
「それがしはもう当分乗りたくないね。まだ胃の腑のあたりがもやもやしよる」
「安心せい、白月丸。さっき朱月丸の土産を買うたゆえ帰りの電車賃がのうなった」
「……どこに安心する要素が? 帰りはどうすん」
「なあに、いざとなれば幾日かかけて歩いて帰ればよい。道々の草を食えば飢えもしのげようて」
「いつもいつもお前は金の使い方がへたくそすぎるんじゃ。ああ胸がむかむかする」
ここの空気がよくてたすかった、と白月丸はため息をつく。
が、すぐに顔を上に向けた。どうやら耳が滝のほうにいる子どもたちの声を受信したようだ。
「そろそろ下りてくるようじゃ」
「水緒さまに頭撫でてもらいたいのー」
「それな」
ふたりは颯爽と山道を下る。
そのちいさな身体を生かして、月原鍾乳洞の受付に立つ親爺の死角をつくと音もたてずに中へと忍び込むことに成功した。
※
一方そのころ。
平陵高校一年の生徒たちは順調に山道をくだり、まもなく月原鍾乳洞の前へと戻ってきた。一行はクラスごとに鍾乳洞へ入るという。
いつも先頭がA組だから、と最後のクラスであるE組のメンバーから入ることになった。その間、ほかのクラスは自由時間だ。
しかし水緒はひとり浮かない顔をしている。
「あーあ。──」
水筒の飲み物がなくなってしまったのだ。
水緒は、水をよく飲む。逆をいえば飲まないと体調がわるくなってしまうということでもある。
いつもどこでもどんなときだって、飲み物だけは欠かさなかったのだが、本日の手持ち水筒──一リットル用──では量が足りなかったようだ。
「…………」
滝壺の水を汲みに行ったら間に合わないし──と悩んだあげく、水緒は山道をすこし登ったところの草陰に身を隠した。
鞄から取り出したのは、如意宝珠。
ささやき声で「阿龍、吽龍」と呼びかけると、彼らは控えめに光ってあらわれた。なるほど、主人の気持ちをよく汲むよい子たちである。
きらきら光るおおきな瞳で、主人である水緒をじっと見つめてきた。
「あのね、飲み水がなくなっちゃったの。あたし飲み物がないとどうにも調子が出なくて。だから阿龍と吽龍にたすけてもらいたいなーなんて、へへへ……」
まったく。
こんな使い方ばかりで修行になるのだろうか、と思いつつ水筒を差し出すと、阿龍と吽龍はうれしそうに水緒のまわりを飛んだ。
「なあに」
──見てて、と言っているのか。
吽龍が水筒を直立させんと身体を絡める。そして阿龍はその上に雲をつくった。以前つくったものよりも濃く、小さな雲である。
やがて、その雲から透きとおるような水が降り出した。
水筒の口に吸い込まれるように入り、みるみるうちに水筒が透明な水で満たされる。
「えーっすごい。お前たち、そんなこともできるのッ」
水緒は二匹に手をさしのべる。
阿龍と吽龍は淡い光を放つ身体をくねらせて、腕にその身を絡めた。
「やだぁ。みんなが言うよりずっと出来る子たちじゃないの。ありがとう、これで一日乗り切れる!」
にっこりわらうと、二匹はくるりと一回転したのち、如意宝珠のなかへともどっていった。
────。
ひと息ついて草むらから出る。
すると、目の前に背を向けて立つ人影があった。肩を丸めて携帯電話を覗くのは──片倉大地。
「ギャッ」
「……うわっ」大地は振り向いた。「お前なにしてんの」
見られていないか──?
水緒はあわてて水筒をかかげる。
「水の補給をね」
「補給?」
「……水汲み場が近くにあったからさ。飲み物なくなったらあたし調子出なくって──。それより片倉くんこそなにしてんのよ」
「いや、おれは」
と言いかけて大地は閉口した。微動だにしない彼の視線は、草むらに注がれている。
下で水緒を呼ぶ担任の声がした。
「あっ、もうすぐB組の番だ。アンタA組でしょ。行かなきゃホラ!」
と。
B組の列にもどってゆく水緒を一瞥してから、大地はまた草むらに視線を戻す。
何もいない。
そして視線を再度携帯電話へ。
(自然を撮りにきただけなんだけど──)
妙なものを撮ってしまった。
と、そこに映るものを見て首をかしげた。
──宙を舞う、蛇のような生き物を。
──。
────。
月原鍾乳洞。
ひんやりと冷気が肌を包む。
つねに十度前後の気温に保たれているこの鍾乳洞は、春先が外界との気温差がなく過ごしやすいのだ、と鍾乳洞の管理人が説明した。
なかは幾枝の道に分かれているという。
鍾乳洞の岩のかたちには、いっさい人の手が加えられていないため、自然がつくりあげたおもしろい岩のようすを見ることができるとか。
「道が入り組んでますからマップを見て。迷わないように。旧洞のほうは立入禁止のところもありますから気をつけてくださいね。では──むかしからこの鍾乳洞はあの世への入口、とも言われています。征く道々にある情景をどうぞお楽しみください」
「…………」
「こわいね、水緒ちゃん」
美紅は肩をふるわせていった。
あの世への入口とは、おだやかではない。
水緒の胸がざわりと騒ぐ。──いや、これはもっと前からだ。この鍾乳洞のどこかから聞こえる、自分への呼び声。水緒はぎゅうとこぶしを握り締めて、鍾乳洞へと足を踏み入れた。
ゴツゴツとした岩肌をつたって、滴が落ちる。
清浄だ──とおもった。
『地獄谷』と書かれた下り道。
『三途の川』と書かれた細い川。
『須弥山』と書かれた刺々しい岩肌。
すこし先の空間は細かい石が転がっているところから『賽の河原』と名が付いている。なるほど、あの世という揶揄もいささか冗談ではなさそうだ。
すごいね美紅、と水緒はうしろを向いた。
「ここから先はもっと──あれ?」
いつの間にか美紅がいない。それどころか、ほかの生徒の姿もない。ぼうっと周囲に気をとられているうちにはぐれてしまったのか。
水緒はポリ、と頭を掻く。そのときだった。
「ここは新洞だけど、となりには旧洞があるんだって」
と。
頭上から声がした。
これまたいつの間にか、こころがとなりにいた。今のいままでだれもそばにいなかったのに──と思いつつ「旧洞?」と問いかける。
そのことばにひどく惹かれた。
「行ってみたい!」
「うん」
と、こころは歩きだした。やけにずんずん進んでいく。
そうして気がつけばえらく暗い道に入っていた。
……あれ?
水緒がふとうしろを向く。一寸後ろも闇である。
なにかおかしい──とあわてて目線を前にもどして、こころの腕をつかもうと手を伸ばした。
が、その手はむなしく宙を切る。
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