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第八章
45話 奪還
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「なに、水緒は水守を連れ帰ろうとしてる?」
慎吾がさけぶ。
水守を発見したのち、あわてて駐車場に降りた阿龍からその旨を告げられたのである。人型の阿龍は気の強そうな眉をつり上げて「いかにも」とたどたどしく答えた。
まったく、と人型の銀月丸が頭を抱える。
「なにゆえいつも、水守さまの嫌がりそうなことばっかり考えるんか──水緒さまは」
「しかしよい機会ではないか。風来坊の水守さまを実家に連れ帰ったなら、大龍さまもお喜びになろう」
「たわけ。大龍さまのところにたどり着く前に、八つ裂きにされて終わるに決まっとろうが!」
「難儀じゃのー」
と、タヌキの朱月丸は苦笑した。
車内の三列目に鎮座する鎌鼬三兄弟も「龍の気性が荒いのは本当のようだ」と笑いあっている。
「とにかく、水緒さまの無神経な行動が、水守さまの逆鱗に触れては困る。阿龍よ。案内してくれるか」
「はい」
銀月丸が行こうとしたところを、慎吾が止めた。
「いや俺が行こう」
「あ、兄御前さま!」
「どうせ水緒にやめとけと言ったって聞きゃあしないんだ。だったら、水守さんにアプローチするさ」
「…………そ、そんな」
どちらに転んだって血を見る未来しか見えない。
山の奥へと入っていく慎吾と阿龍のうしろ姿を見て、銀月丸はがっくりと肩を落とした。
※
「寄るな──ころすぞ」
と、水守がつぶやく。
目をつむり、苦しそうに浅い呼吸を繰り返す彼を前に、水緒と大地は立ち尽くしたまま動けないでいた。
寄るな、と言われたからではない。
ぐったりとしていながらも、発せられる神々しいオーラがまぶしくて、足が動かないのだ。その迫力にたじろぐ大地だが、苦しそうな水守の様子を見て「たしかに」とうなずいた。
「見過ごせねえよな。……」
「…………」
水緒はまよっていた。
この水守のカケラを渡したなら、きっと彼の身体もすぐによくなる。けれどカケラの状態で渡してしまえば、また穢れてしまう可能性もある──。ならば、カケラごと水守を大龍神社の結界で守ることができたならその心配はなくなるのではないか、と思った。
けれど、水守は誘っても首を縦に振ってくれはしないだろう。
「……片倉くん、ちょっとふたりにさせて」
「大丈夫かよ」
「うん」
水緒は一歩、近付いた。
目を閉じていながら水守は敏感に感じ取り、瞼をゆっくりと持ちあげた。奥から覗く瑠璃色の瞳。そのするどい眼光で水緒を射すくめる。しかし水緒はごくりと喉を鳴らしながらもおそるおそる近付いていく。
すこし離れた草陰に隠れた大地は、水守を見て思う。
──まるで手負いの獣のようだ、と。
「天羽《あもう》、杠葉《ゆずりは》」
水守はつぶやいた。
すると彼の背後からもやが立ち昇り、それはたちまち二匹の龍へと進化した。水緒の使役龍よりもよほどに大きい。
しかし水緒はひるまなかった。
手元にもどってきた吽龍すらも呼び出さず、一歩、また一歩と水守に近づく。
「…………」
心のどこかで信じていた。
──たぶんやさしい人だよお前の兄貴。
以前に聞いた大地のことば。
無論、互いにその確証はなかったけれど、水緒もそれを聞いたときにふしぎと納得した。現にこれまで幾度か助けてくれたではないか。さっきだって、彼が来なければ銀月丸も、大地も、自分も生きてはいなかったかもしれないのだから。
そう思ったら、水緒の足から力が抜けて、水守の前でぺたりと座り込んでしまった。
「お兄ちゃん」
うつむいたままつぶやいた。
水守の眉がピクリと反応する。もちろん嫌そうに、である。
「身体、うちの滝場で治そう。カケラが必要なら返すから──」
「…………」
「お兄ちゃんのカケラが穢れないように、ちゃんとあたしが守るから。もう玉嵐とかダキニとかに好き勝手させない」
だから、と水緒は泣きそうな顔でわらった。
「いっしょに帰ろうよ。……」
その瞬間。
「杠葉ッ」
と水守がさけぶ。
同時に、風を切る音とともになにかがものすごい速さで水緒の頭めがけて飛んできた。動体視力のよい大地も、はたまた水緒でさえもそれに気づくのが遅れた。が、水緒の頭に直撃する直前に杠葉と呼ばれた龍が水緒のまわりに強固な結界を張り、それをはじく。
草陰に隠れていた大地があわてて弾かれたものを見ると、大きな石がひとつ。これは以前に見たことがある。そう、鶺鴒山で飛んできた天狗礫だ。
「ちくしょう、ここに来てかよ!」
「お兄ちゃんッ」
水緒がさけんだ。
いまの防御で、ただでさえ弱っていた身体に負荷がかかったのか。水守はいよいよ黙り込んで、しまいには意識を手放してしまった。あわてて駆け寄る天羽と杠葉も、主人の龍気が不安定なためかおろおろと主人のまわりを駆けるだけの龍となっている。
「天沢、とにかく吽龍で守るんだ。天狗礫の出元をさがすより水守ごと車にもどったほうが早い!」
「う、うん。……外は虚空《みそら》の化然形《あだしかた》、神触れなせそ御注連《みしめ》引け。吽龍!」
宝珠の力に頼って水緒は周囲に結界を張った。
大地とともに水守を抱えたとき、ガサガサと草むらをかき分ける音がしてまもなく、ふたつの人影が躍り出た。人型の阿龍と慎吾だ。
「慎吾くん!」
「やっと見つけた──と思ったらどうしたんだ。水守くんは大丈夫なのか」
「うん、でもいまあたしたちが誰かに狙われてるみたいなの。はやく車に戻ろう!」
「あ、ああ。どれ私がおぶってやる。……そっちのちっこい子どもたちは誰だ?」
「お兄ちゃんの使役龍だと思う。天羽と杠葉だね、いっしょに来て」
というと、二匹はわずかに不安そうな顔をした。
とはいえ水守の身体がこちらの手にある以上は、離れない方が得策だと判断したのだろう。ふたりはこっくりとうなずいてこちらに駆けてきた。
「走るぞッ」
と、阿龍を先導に大地が道を開き、一行は駐車場まで一気に駆け抜けるのだった。
──。
────。
「それで、無理くり奪還してきた、と」
ウサギの白月丸が身体を震わせてつぶやいた。
五時間以上もの道のりを越えて大龍神社に帰宅した一行。
なおも目覚めぬ水守を神社聖域内の社殿にうつし、大地と銀月丸は御簾の前にすわって一部始終を報告した。水緒と朱月丸、庚月丸は、せっせと水守が休養できるように客用布団を敷いたり、清らかな水を汲んできたりと大忙しである。
報告を聞くや、大龍はめずらしく声をあげてわらった。
これほど愉快そうな彼はいったい何百年ぶりだろうか、と白月丸はとまどったように銀月丸と顔を見合わせる。
ひとしきりわらって、冷静さを取り戻した大龍。
開口一番に、
「よく車中で八つ裂きにされなんだな」
といった。
そんなによく八つ裂きにするの、と大地が小声で白月丸に問うと、ウサギは「そりゃもう、通り魔のごとし!」と身体をふるわせてわらう。
銀月丸はウサギの尻を叩いてたしなめ、大龍に向き直った。
「さいわいに、お気を失われたままでございましたゆえ──水守さまの使役龍に聞くところによれば、これまであのお身体ながらろくな休息もとらなんだそうで。いやはや、半分は人間でもあるというに、あれほどの胸の大穴を抱えながら気丈に動かれていたと思うと、さすがの水守さまでございます」
「おろか者が。一か百しか知らんのか、我が愚息は」
「愚かじゃないもん!」
と、急に水緒が御簾の部屋にやってくる。
あらかた看病の支度をととのえたのだろう。眉をつりあげて大地の横に荒々しく腰をおろした。
「あたしのこと助けてくれたんだから。そのせいで……こんなに弱って」
「水緒さまのせいではござらん。もともとこれだけ龍の気を抜かれておるのです、このままのペースで過ごされとったら、遅かれ早かれこうなっとったはずですよ。まあ、そうなる前に玉嵐とかいう野良がどうにかしとったかもしれませんが」
「…………」
ウサギはそう言って、ぴょんと跳ねて水守の枕元へ行く。
タヌキとサルも寄り添うようにそばに落ち着いた。
「これより水守さまがお目覚めになるまでしばらくは、天羽と杠葉よりこれまでのことについて聞くことにいたします。水緒さまはお早く、カケラを集めて浄化することにご専念なされよ」
「鎌鼬もいましばらくは、あの豪瀑に身を寄せるとのことでしたぞ。また力を貸してもらえばよかろう」
庚月丸は小躍りして付け加えた。
「……うん」
そうだ。
ぐずぐずしている暇はない。一刻も早くつぎのカケラの場所を突き止めて集めなければならない。水緒は大地を見た。
彼は、なにを言うまえから視線で通じたのだろう。
「ああ」
とうなずいてにっこりわらう。
(…………)
ホッとする自分に気がついた水緒。
同時に、すこしだけ胸が苦しくなってため息をひとつこぼした。
こうして、長いようで短かった美濃の旅行は終わりを告げたのである。
慎吾がさけぶ。
水守を発見したのち、あわてて駐車場に降りた阿龍からその旨を告げられたのである。人型の阿龍は気の強そうな眉をつり上げて「いかにも」とたどたどしく答えた。
まったく、と人型の銀月丸が頭を抱える。
「なにゆえいつも、水守さまの嫌がりそうなことばっかり考えるんか──水緒さまは」
「しかしよい機会ではないか。風来坊の水守さまを実家に連れ帰ったなら、大龍さまもお喜びになろう」
「たわけ。大龍さまのところにたどり着く前に、八つ裂きにされて終わるに決まっとろうが!」
「難儀じゃのー」
と、タヌキの朱月丸は苦笑した。
車内の三列目に鎮座する鎌鼬三兄弟も「龍の気性が荒いのは本当のようだ」と笑いあっている。
「とにかく、水緒さまの無神経な行動が、水守さまの逆鱗に触れては困る。阿龍よ。案内してくれるか」
「はい」
銀月丸が行こうとしたところを、慎吾が止めた。
「いや俺が行こう」
「あ、兄御前さま!」
「どうせ水緒にやめとけと言ったって聞きゃあしないんだ。だったら、水守さんにアプローチするさ」
「…………そ、そんな」
どちらに転んだって血を見る未来しか見えない。
山の奥へと入っていく慎吾と阿龍のうしろ姿を見て、銀月丸はがっくりと肩を落とした。
※
「寄るな──ころすぞ」
と、水守がつぶやく。
目をつむり、苦しそうに浅い呼吸を繰り返す彼を前に、水緒と大地は立ち尽くしたまま動けないでいた。
寄るな、と言われたからではない。
ぐったりとしていながらも、発せられる神々しいオーラがまぶしくて、足が動かないのだ。その迫力にたじろぐ大地だが、苦しそうな水守の様子を見て「たしかに」とうなずいた。
「見過ごせねえよな。……」
「…………」
水緒はまよっていた。
この水守のカケラを渡したなら、きっと彼の身体もすぐによくなる。けれどカケラの状態で渡してしまえば、また穢れてしまう可能性もある──。ならば、カケラごと水守を大龍神社の結界で守ることができたならその心配はなくなるのではないか、と思った。
けれど、水守は誘っても首を縦に振ってくれはしないだろう。
「……片倉くん、ちょっとふたりにさせて」
「大丈夫かよ」
「うん」
水緒は一歩、近付いた。
目を閉じていながら水守は敏感に感じ取り、瞼をゆっくりと持ちあげた。奥から覗く瑠璃色の瞳。そのするどい眼光で水緒を射すくめる。しかし水緒はごくりと喉を鳴らしながらもおそるおそる近付いていく。
すこし離れた草陰に隠れた大地は、水守を見て思う。
──まるで手負いの獣のようだ、と。
「天羽《あもう》、杠葉《ゆずりは》」
水守はつぶやいた。
すると彼の背後からもやが立ち昇り、それはたちまち二匹の龍へと進化した。水緒の使役龍よりもよほどに大きい。
しかし水緒はひるまなかった。
手元にもどってきた吽龍すらも呼び出さず、一歩、また一歩と水守に近づく。
「…………」
心のどこかで信じていた。
──たぶんやさしい人だよお前の兄貴。
以前に聞いた大地のことば。
無論、互いにその確証はなかったけれど、水緒もそれを聞いたときにふしぎと納得した。現にこれまで幾度か助けてくれたではないか。さっきだって、彼が来なければ銀月丸も、大地も、自分も生きてはいなかったかもしれないのだから。
そう思ったら、水緒の足から力が抜けて、水守の前でぺたりと座り込んでしまった。
「お兄ちゃん」
うつむいたままつぶやいた。
水守の眉がピクリと反応する。もちろん嫌そうに、である。
「身体、うちの滝場で治そう。カケラが必要なら返すから──」
「…………」
「お兄ちゃんのカケラが穢れないように、ちゃんとあたしが守るから。もう玉嵐とかダキニとかに好き勝手させない」
だから、と水緒は泣きそうな顔でわらった。
「いっしょに帰ろうよ。……」
その瞬間。
「杠葉ッ」
と水守がさけぶ。
同時に、風を切る音とともになにかがものすごい速さで水緒の頭めがけて飛んできた。動体視力のよい大地も、はたまた水緒でさえもそれに気づくのが遅れた。が、水緒の頭に直撃する直前に杠葉と呼ばれた龍が水緒のまわりに強固な結界を張り、それをはじく。
草陰に隠れていた大地があわてて弾かれたものを見ると、大きな石がひとつ。これは以前に見たことがある。そう、鶺鴒山で飛んできた天狗礫だ。
「ちくしょう、ここに来てかよ!」
「お兄ちゃんッ」
水緒がさけんだ。
いまの防御で、ただでさえ弱っていた身体に負荷がかかったのか。水守はいよいよ黙り込んで、しまいには意識を手放してしまった。あわてて駆け寄る天羽と杠葉も、主人の龍気が不安定なためかおろおろと主人のまわりを駆けるだけの龍となっている。
「天沢、とにかく吽龍で守るんだ。天狗礫の出元をさがすより水守ごと車にもどったほうが早い!」
「う、うん。……外は虚空《みそら》の化然形《あだしかた》、神触れなせそ御注連《みしめ》引け。吽龍!」
宝珠の力に頼って水緒は周囲に結界を張った。
大地とともに水守を抱えたとき、ガサガサと草むらをかき分ける音がしてまもなく、ふたつの人影が躍り出た。人型の阿龍と慎吾だ。
「慎吾くん!」
「やっと見つけた──と思ったらどうしたんだ。水守くんは大丈夫なのか」
「うん、でもいまあたしたちが誰かに狙われてるみたいなの。はやく車に戻ろう!」
「あ、ああ。どれ私がおぶってやる。……そっちのちっこい子どもたちは誰だ?」
「お兄ちゃんの使役龍だと思う。天羽と杠葉だね、いっしょに来て」
というと、二匹はわずかに不安そうな顔をした。
とはいえ水守の身体がこちらの手にある以上は、離れない方が得策だと判断したのだろう。ふたりはこっくりとうなずいてこちらに駆けてきた。
「走るぞッ」
と、阿龍を先導に大地が道を開き、一行は駐車場まで一気に駆け抜けるのだった。
──。
────。
「それで、無理くり奪還してきた、と」
ウサギの白月丸が身体を震わせてつぶやいた。
五時間以上もの道のりを越えて大龍神社に帰宅した一行。
なおも目覚めぬ水守を神社聖域内の社殿にうつし、大地と銀月丸は御簾の前にすわって一部始終を報告した。水緒と朱月丸、庚月丸は、せっせと水守が休養できるように客用布団を敷いたり、清らかな水を汲んできたりと大忙しである。
報告を聞くや、大龍はめずらしく声をあげてわらった。
これほど愉快そうな彼はいったい何百年ぶりだろうか、と白月丸はとまどったように銀月丸と顔を見合わせる。
ひとしきりわらって、冷静さを取り戻した大龍。
開口一番に、
「よく車中で八つ裂きにされなんだな」
といった。
そんなによく八つ裂きにするの、と大地が小声で白月丸に問うと、ウサギは「そりゃもう、通り魔のごとし!」と身体をふるわせてわらう。
銀月丸はウサギの尻を叩いてたしなめ、大龍に向き直った。
「さいわいに、お気を失われたままでございましたゆえ──水守さまの使役龍に聞くところによれば、これまであのお身体ながらろくな休息もとらなんだそうで。いやはや、半分は人間でもあるというに、あれほどの胸の大穴を抱えながら気丈に動かれていたと思うと、さすがの水守さまでございます」
「おろか者が。一か百しか知らんのか、我が愚息は」
「愚かじゃないもん!」
と、急に水緒が御簾の部屋にやってくる。
あらかた看病の支度をととのえたのだろう。眉をつりあげて大地の横に荒々しく腰をおろした。
「あたしのこと助けてくれたんだから。そのせいで……こんなに弱って」
「水緒さまのせいではござらん。もともとこれだけ龍の気を抜かれておるのです、このままのペースで過ごされとったら、遅かれ早かれこうなっとったはずですよ。まあ、そうなる前に玉嵐とかいう野良がどうにかしとったかもしれませんが」
「…………」
ウサギはそう言って、ぴょんと跳ねて水守の枕元へ行く。
タヌキとサルも寄り添うようにそばに落ち着いた。
「これより水守さまがお目覚めになるまでしばらくは、天羽と杠葉よりこれまでのことについて聞くことにいたします。水緒さまはお早く、カケラを集めて浄化することにご専念なされよ」
「鎌鼬もいましばらくは、あの豪瀑に身を寄せるとのことでしたぞ。また力を貸してもらえばよかろう」
庚月丸は小躍りして付け加えた。
「……うん」
そうだ。
ぐずぐずしている暇はない。一刻も早くつぎのカケラの場所を突き止めて集めなければならない。水緒は大地を見た。
彼は、なにを言うまえから視線で通じたのだろう。
「ああ」
とうなずいてにっこりわらう。
(…………)
ホッとする自分に気がついた水緒。
同時に、すこしだけ胸が苦しくなってため息をひとつこぼした。
こうして、長いようで短かった美濃の旅行は終わりを告げたのである。
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