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Ⅲ~Ⅳ 懐旧談の事
懐旧談の事 第1話
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寺住まいに休日はない。
土曜の朝、アラームが鳴る十秒前に目を覚まし、鳴るか鳴らぬかの段階でアラーム停止の操作をする。腹筋を使ってむくりと起き上がった将臣の目は、一瞬とろりと瞼が落つるも、窓から射し込む朝日によって完全な覚醒を促される。乱れた寝巻きを整えてゆるりと立ち上がった。
乱雑に布団を畳み、部屋の隅へ足で寄せ置く。
案外とこういうところは粗雑な男である。なにより体力を使うことが好きではない。おもえば学生時代も、マラソンという忌まわしい風習を翌日に控えるたび、幾度神仏に雨天を願ったか知れない。
「ふあァ」
欠伸をひとつ。
浅利家の朝は、早い。現在時刻午前五時半ながらすでに下階からかすかに声がする。眠気まなこをこすりながら寝巻きを脱ぎ捨てると作務衣に着替えて階下に降った。
いつもならば父は本堂、母は台所にいるものだが、今日はめずらしくどちらも居間にいるらしい。母の上機嫌な声と父の不機嫌な声を聞きながら、ドアを開ける。
聞き慣れぬ音に、足を止めた。
ショキショキ。
ハサミの音。
散髪の──音?
中に進み、縁側を見た。そこには鼻歌まじりにハサミを操る母と、椅子に座って白い布を肩からかけた男がいた。面した庭では不機嫌な顔で水やりをする父もいる。
これは──。
「なにしてるんですか?」
口からこぼれ出た。
その途端、背を向けていた全員がぐるりとこちらを見た。あまりの勢いに将臣はたじろぐ。いの一番に口を開いたのは母だった。
「あらおはよう!」
「あ──おはよう。え、母さん」
「はー腰がいてえ。おはよう将臣、ついでに六時の鐘撞きたのんだ」
「え? ああ──いいけど。いや、父さん」
「おはようまアくん」
と。
椅子に座った男は、切りかけなのかまばらな長さの髪を揺らしてにっこりわらった。この深みのあるハンサムな顔は覚えがある。いや、忘れようもない。
「け、景一さん」
「早朝からさわがしくしちゃってわるいね。起こした?」
黒須景一。
はじまりは数週間前、ホテルでとある夫婦が射殺された。その事件現場に居合わせたのがこの男。彼はいくつかの理由から、沈黙に沈黙を続けたことで重要参考人および被疑者として警察に勾留された。しかしフタを開ければ彼は無罪、おまけに父の古い馴染みであり、将臣も幼い頃に面識のあった男であることが判明した。
その後、腹部に銃弾を食らった彼は二週間近く入院を余儀無くされていたわけだが──。
「いえ──もう起床時刻ですからそれはいいんですけど、あの。な、」
何してるんですか、と。
再度の質問を受けた景一はカラッと無邪気にわらった。
「なにって、髪切ってもらってるんだよ。長らく鬱陶しかったからさ」
「それは見れば分かります。おれが聞きたいのは、なぜこんな早朝からうちで髪を切っているのかということで──」
「そうだ将臣、もっと言ってやれ」
「だって鬱陶しいって言うから、髪切ろうかって私が言ったのよう」
「いや母さん、べつに髪切るまでの経緯が知りたいんでなくて──」
埒が明かぬ。
将臣は景一に近寄り、顔を覗き込んだ。
「景一さんいつ退院なされたんですか。ついこの間までベッドの上で死にそうな顔してたのに」
「きのうだよ。まだ走ったら傷口開くぞって言われたけど、病院食の味が薄くて。食った気がしねえのなんの──早く退院させてくれって言ってさ」
「はあ。……それで?」
「で、一晩を本家で明かして──ここへ」
「なんで」
「なんでって。そりゃあ、キミ」
と言うや、景一はにっこりして見せた。
「本家にいたくないから。だもんでしばらく、ここでお世話になります」
「え?」
思わず父を見る。
彼は苦虫を噛み潰したような顔で、なおも庭の花々へ水やりをつづける。その顔からして納得していないのは明白である。対照的に、母は大歓迎といった顔で景一の髪を切りつづける。知らなかったが、美容師顔負けの腕前だ。
「一花のところに──行けばいいのに。よろこぶでしょう」
一花とは将臣の友人である。
つい先日、これまで折り合いのわるかった両親が実親でないことがわかり、ついでに実の両親が失踪中であることも判明した。彼女の父と景一、将臣の父は幼馴染で、とくに彼女の父親と景一は唯一無二の親友だったらしい。親友の娘ということもあって、一花への愛情は人一倍である。
あそこには、と景一がわらった。
「祖母役がいるだろう」
「役?」
「役だとも。彼女は古賀とも霧崎とも血縁はないのだから。アレだってもともとは、向こう側の人間だ」
「────」
「でも、きのう退院した足で彼女に会ってきた。イッカ不在でね。話してみて、あの人はまあ、信じられるとおもったから。イッカのことは任せることにした。それに何より──年頃の女の子が、急に慣れないオヤジとひとつ屋根の下なんて可哀想だろ。父親代わりといっても、父親じゃないことに変わりはないから」
「なるほど」
「にしたってまアくん、キミもデカくなったなあ。久しぶりにいっしょに風呂入ろうよ。な?」
「お断りします」
「チッ、性格の可愛げなさは親父に似たな……」
「大きなお世話ですよ」
「それで?」
と、父が唐突に口を挟んだ。
水道の栓を閉めて、トマトの葉についた虫を指で弾きながら、父──博臣はつづける。
「しばらくとはどのくらいだ。うちだって大の男ひとり養う余裕はないぞ。寺社経営に期待するな」
「部屋を見つけたらすぐ出ていくって。でも、俺がいたら便利だぞう。逃亡生活で培ったスキルをナメるなよ、家事も万事もなんでもござれ! なんならよろず屋でもはじめてやろーか」
「余所で勝手にやれ」
「まったく冷たいね──司ちゃん、なにが良くてこんなのと結婚したんだい」
「うふふふふ」
母──司は、いたずらっ子のようにわらって、景一の肩から布を取り外す。これまで彼のハンサムな顔を隠していた長髪は床に散らばって、スッキリしたルックスに様変わりである。
箒で髪を集めながら、司は「どお?」と尋ねた。彼は鏡を見ながら大喜びである。
「司ちゃん、美容師さんになればいい。プロ顔負けだ」
「そうでしょ。ほら、むかしはその人も髪長かったら髪遊びしたのよ。そしたらある時褒められたことがあってね。それからちょくちょく美容師の真似事なんかしちゃってたの」
その人、とは言わずもがな父博臣のことであろう。庭から縁側へあがったその表情には、いつもの余裕さは微塵もなく、ただただ気まずそうに歪んでいる。話を聞いた景一はカーッと奇声を発した。
「やだねえ、惚気けられちまったよ」
「でもこの人を私に紹介したの、景一さんじゃありませんか。面白みのない色男がいるぜなんて言って」
「そうだったかな」
「司、メシ!」
台所から、いつの間にか移動していたらしい博臣の声がする。司と景一は互いに見合わせてくすりとわらった。その際、景一が司の手から箒と塵取りを取り上げる。
「さ、ここは俺がやっておくから。あの方丈さんのご機嫌を取ってきてくれるかい」
「そうします」
と、司は小走りに台所へと向かった。
景一とふたりこの場に残された将臣は、床を掃く彼を横目に、美容院ごっこに使用していた椅子や布の片付けにとりかかった。
「一花は知っているんですか。景一さんがここにいること」
「知らないだろうな。なにせ、突発的に思い立って一時間ほど前に来たばかりだから」
「なぜそんな早朝に──」
「将臣、鐘!」
ふたたび父の声。
時計を見上げる。現在時刻、五時五十五分。
近所名物宝泉寺の時の鐘は、毎朝定刻六時。
将臣は椅子を端の方へ蹴り置き、布を縁側から庭に向けて乱雑に払い放って、そのまま庭の下駄を履いて鐘楼へ向かった。
定刻六時。
ゴン、ゴン、ゴン。
三度の鐘撞きののち、おおきく振りかぶって一度。二度。三度。
ゴォーン。ゴォーン。ゴォーン。
四度。五度。六度。
ゴォーン。ゴォーン。ゴォーン。
「いい音だ」
景一はうっそりと目を細める。
「むかしとなーんも変わっちゃいない」
聴き惚れるあまりに止まった手。
鐘楼から降りてこちらへ戻ってくる将臣の姿が、かつての旧友とかぶってまぶしく見えた。
「まアくん、親父に似てきたな」
「何度も言わないでくださいよ」
朝飯ができたと声がする。
ふたりは塵取り内の髪の毛をごみ袋へ突っ込むと、手洗いをして食卓についた。
土曜の朝、アラームが鳴る十秒前に目を覚まし、鳴るか鳴らぬかの段階でアラーム停止の操作をする。腹筋を使ってむくりと起き上がった将臣の目は、一瞬とろりと瞼が落つるも、窓から射し込む朝日によって完全な覚醒を促される。乱れた寝巻きを整えてゆるりと立ち上がった。
乱雑に布団を畳み、部屋の隅へ足で寄せ置く。
案外とこういうところは粗雑な男である。なにより体力を使うことが好きではない。おもえば学生時代も、マラソンという忌まわしい風習を翌日に控えるたび、幾度神仏に雨天を願ったか知れない。
「ふあァ」
欠伸をひとつ。
浅利家の朝は、早い。現在時刻午前五時半ながらすでに下階からかすかに声がする。眠気まなこをこすりながら寝巻きを脱ぎ捨てると作務衣に着替えて階下に降った。
いつもならば父は本堂、母は台所にいるものだが、今日はめずらしくどちらも居間にいるらしい。母の上機嫌な声と父の不機嫌な声を聞きながら、ドアを開ける。
聞き慣れぬ音に、足を止めた。
ショキショキ。
ハサミの音。
散髪の──音?
中に進み、縁側を見た。そこには鼻歌まじりにハサミを操る母と、椅子に座って白い布を肩からかけた男がいた。面した庭では不機嫌な顔で水やりをする父もいる。
これは──。
「なにしてるんですか?」
口からこぼれ出た。
その途端、背を向けていた全員がぐるりとこちらを見た。あまりの勢いに将臣はたじろぐ。いの一番に口を開いたのは母だった。
「あらおはよう!」
「あ──おはよう。え、母さん」
「はー腰がいてえ。おはよう将臣、ついでに六時の鐘撞きたのんだ」
「え? ああ──いいけど。いや、父さん」
「おはようまアくん」
と。
椅子に座った男は、切りかけなのかまばらな長さの髪を揺らしてにっこりわらった。この深みのあるハンサムな顔は覚えがある。いや、忘れようもない。
「け、景一さん」
「早朝からさわがしくしちゃってわるいね。起こした?」
黒須景一。
はじまりは数週間前、ホテルでとある夫婦が射殺された。その事件現場に居合わせたのがこの男。彼はいくつかの理由から、沈黙に沈黙を続けたことで重要参考人および被疑者として警察に勾留された。しかしフタを開ければ彼は無罪、おまけに父の古い馴染みであり、将臣も幼い頃に面識のあった男であることが判明した。
その後、腹部に銃弾を食らった彼は二週間近く入院を余儀無くされていたわけだが──。
「いえ──もう起床時刻ですからそれはいいんですけど、あの。な、」
何してるんですか、と。
再度の質問を受けた景一はカラッと無邪気にわらった。
「なにって、髪切ってもらってるんだよ。長らく鬱陶しかったからさ」
「それは見れば分かります。おれが聞きたいのは、なぜこんな早朝からうちで髪を切っているのかということで──」
「そうだ将臣、もっと言ってやれ」
「だって鬱陶しいって言うから、髪切ろうかって私が言ったのよう」
「いや母さん、べつに髪切るまでの経緯が知りたいんでなくて──」
埒が明かぬ。
将臣は景一に近寄り、顔を覗き込んだ。
「景一さんいつ退院なされたんですか。ついこの間までベッドの上で死にそうな顔してたのに」
「きのうだよ。まだ走ったら傷口開くぞって言われたけど、病院食の味が薄くて。食った気がしねえのなんの──早く退院させてくれって言ってさ」
「はあ。……それで?」
「で、一晩を本家で明かして──ここへ」
「なんで」
「なんでって。そりゃあ、キミ」
と言うや、景一はにっこりして見せた。
「本家にいたくないから。だもんでしばらく、ここでお世話になります」
「え?」
思わず父を見る。
彼は苦虫を噛み潰したような顔で、なおも庭の花々へ水やりをつづける。その顔からして納得していないのは明白である。対照的に、母は大歓迎といった顔で景一の髪を切りつづける。知らなかったが、美容師顔負けの腕前だ。
「一花のところに──行けばいいのに。よろこぶでしょう」
一花とは将臣の友人である。
つい先日、これまで折り合いのわるかった両親が実親でないことがわかり、ついでに実の両親が失踪中であることも判明した。彼女の父と景一、将臣の父は幼馴染で、とくに彼女の父親と景一は唯一無二の親友だったらしい。親友の娘ということもあって、一花への愛情は人一倍である。
あそこには、と景一がわらった。
「祖母役がいるだろう」
「役?」
「役だとも。彼女は古賀とも霧崎とも血縁はないのだから。アレだってもともとは、向こう側の人間だ」
「────」
「でも、きのう退院した足で彼女に会ってきた。イッカ不在でね。話してみて、あの人はまあ、信じられるとおもったから。イッカのことは任せることにした。それに何より──年頃の女の子が、急に慣れないオヤジとひとつ屋根の下なんて可哀想だろ。父親代わりといっても、父親じゃないことに変わりはないから」
「なるほど」
「にしたってまアくん、キミもデカくなったなあ。久しぶりにいっしょに風呂入ろうよ。な?」
「お断りします」
「チッ、性格の可愛げなさは親父に似たな……」
「大きなお世話ですよ」
「それで?」
と、父が唐突に口を挟んだ。
水道の栓を閉めて、トマトの葉についた虫を指で弾きながら、父──博臣はつづける。
「しばらくとはどのくらいだ。うちだって大の男ひとり養う余裕はないぞ。寺社経営に期待するな」
「部屋を見つけたらすぐ出ていくって。でも、俺がいたら便利だぞう。逃亡生活で培ったスキルをナメるなよ、家事も万事もなんでもござれ! なんならよろず屋でもはじめてやろーか」
「余所で勝手にやれ」
「まったく冷たいね──司ちゃん、なにが良くてこんなのと結婚したんだい」
「うふふふふ」
母──司は、いたずらっ子のようにわらって、景一の肩から布を取り外す。これまで彼のハンサムな顔を隠していた長髪は床に散らばって、スッキリしたルックスに様変わりである。
箒で髪を集めながら、司は「どお?」と尋ねた。彼は鏡を見ながら大喜びである。
「司ちゃん、美容師さんになればいい。プロ顔負けだ」
「そうでしょ。ほら、むかしはその人も髪長かったら髪遊びしたのよ。そしたらある時褒められたことがあってね。それからちょくちょく美容師の真似事なんかしちゃってたの」
その人、とは言わずもがな父博臣のことであろう。庭から縁側へあがったその表情には、いつもの余裕さは微塵もなく、ただただ気まずそうに歪んでいる。話を聞いた景一はカーッと奇声を発した。
「やだねえ、惚気けられちまったよ」
「でもこの人を私に紹介したの、景一さんじゃありませんか。面白みのない色男がいるぜなんて言って」
「そうだったかな」
「司、メシ!」
台所から、いつの間にか移動していたらしい博臣の声がする。司と景一は互いに見合わせてくすりとわらった。その際、景一が司の手から箒と塵取りを取り上げる。
「さ、ここは俺がやっておくから。あの方丈さんのご機嫌を取ってきてくれるかい」
「そうします」
と、司は小走りに台所へと向かった。
景一とふたりこの場に残された将臣は、床を掃く彼を横目に、美容院ごっこに使用していた椅子や布の片付けにとりかかった。
「一花は知っているんですか。景一さんがここにいること」
「知らないだろうな。なにせ、突発的に思い立って一時間ほど前に来たばかりだから」
「なぜそんな早朝に──」
「将臣、鐘!」
ふたたび父の声。
時計を見上げる。現在時刻、五時五十五分。
近所名物宝泉寺の時の鐘は、毎朝定刻六時。
将臣は椅子を端の方へ蹴り置き、布を縁側から庭に向けて乱雑に払い放って、そのまま庭の下駄を履いて鐘楼へ向かった。
定刻六時。
ゴン、ゴン、ゴン。
三度の鐘撞きののち、おおきく振りかぶって一度。二度。三度。
ゴォーン。ゴォーン。ゴォーン。
四度。五度。六度。
ゴォーン。ゴォーン。ゴォーン。
「いい音だ」
景一はうっそりと目を細める。
「むかしとなーんも変わっちゃいない」
聴き惚れるあまりに止まった手。
鐘楼から降りてこちらへ戻ってくる将臣の姿が、かつての旧友とかぶってまぶしく見えた。
「まアくん、親父に似てきたな」
「何度も言わないでくださいよ」
朝飯ができたと声がする。
ふたりは塵取り内の髪の毛をごみ袋へ突っ込むと、手洗いをして食卓についた。
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