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第二章
22話 知りたい?
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「ゲームセット ウォンバイ桜爛 6-2」
坂ノ下公園テニス場二番コートの審判コールによって、ここに都大会本選決勝進出校が出揃った。
Aブロック代表、愛染学園高等学校。
Dブロック代表、桜爛大附属高等学校。
どちらも、準決勝戦では相手に対して3ゲーム以上は許さない試合展開を繰り広げた。桜爛大附はかねてより全国出場常連校として名をあげていたが、対する愛染学園高校もここ数年で実績をあげてきた全国区の学校である。
「都大会の本選、こっちと日程かぶらんくてよかったなぁ」
と杉山が言った。
昨日に県大会予選を終えた才徳学園レギュラー一行は、その翌日におこなわれた都大会本選の見学に来ていた。才徳学園が県大会本選を勝ち上がれば、この都大会制覇高校と関東大会で当たることもある。
なにより最大の目的は、桜爛大附属高等学校の戦力調査である。覇者如月千秋が抜けたとはいえ、如月に「僕がごろごろいるようなもの」と言わしめた選手たちなのだ。とくに蜂谷はオーダー組みの材料としても、現在の桜爛大附のレギュラー情報を得ようと意気込んでいる。
星丸が会場をぐるりと見回した。
「愛染学園なんて初めて聞いたッスよ。都の方じゃ有名なのかな」
「うちと似たようなもんだろ。なんならうちの方が全国的には新参だぜ。ま、インハイで大神が大々的に知らしめたけどな」
と、姫川が白い歯をニッと見せてわらう。
そのことばを裏付けるように、制服を着た才徳集団は都大会のなかでも目立っていた。とくに目を引くのはやはり先頭を歩く大神である。インターハイで試合を観戦した者から「あれが例の才徳エースだ」という噂が渡りにわたって、羨望と闘志を含む視線が集まる。
が、大神はお構いなしに決勝戦コートを見下ろす観戦席ど真ん中を陣取った。
手元に持ったペットボトルをぶんと振りまわす。
「おら、お前らも早く座れ」
「こんな特等席いいのかよ。やっぱ大神っていろいろベンリだよなー」
「なんだ姫川、そりゃどういう意味だ。あァ?」
「べつに深い意味はねーよ!」
と、大神のとなりに腰をおろす姫川にならって、レギュラー陣が大神を囲むように腰を下ろす。しかしこのなかに七浦伊織のすがたはない。桜爛大附という名前を聞けばどうせ行かないと駄々をこねるだろうと予想した大神の指示で、今朝方わざわざ倉持が味楽まで迎えに行ったのだが、ラーメン屋の手伝いがあるとかで同行拒否をされてしまったのである。
孝行のためと言われれば、情深い倉持は引き下がるほかない。
伊織のやつ、と倉持は首をかしげる。
「どうも桜爛が関わってくるとノリわりぃよな」
「そらお前、如月さんの面影があるもんは全部、関わりとうないって思てるからなんちゃうん。なんでそこまで毛嫌いしとるんかは謎やけどな」
「いったいどういう関係なんだよ。七浦姉妹と如月さんって──」
「知りたい?」
と。
唐突にうしろから声がした。
レギュラー陣が一斉に背後を振りあおぐ。真ん中で分けられた前髪から覗く額の傷に、ゆるくうしろで縛られた長い髪。どこか中性的な雰囲気をまとって、にっこりと笑みを浮かべるひとりの男──如月千秋がそこにいた。一同の視線がいっせいに大神へ向く。
ワンテンポ遅れてゆっくりと振り向いた大神の目が、わずかに歪む。その口がなにかをいう前に如月千秋は、これから決勝戦がおこなわれるであろうコートを一望した。
「我が後輩たちの勇姿を見に来ただけなんだけど。まさか才徳のレギュラー陣と会えるとは、来た甲斐があったなぁ」
「フ、白々しい。俺たち才徳が見物に来ることくらいあんたなら予想してただろうが」
「さてね。それより──」如月はゆったりと周囲を見回す。「やっぱり来てないか」
その視線がなにを探し求めているのかは明白だった。
ラーメン屋の手伝いというのも本当のことだろうが、なにより彼女は分かっていたのだろう。この会場にこの男が来ることを。
しかしこれほど露骨に避けられているのに気づいているのかいないのか──如月は愛しげに虚空を見つめた。
「もうずいぶん長いこと顔を見ていないから、会いたいなとおもってたんだけど。アイツもあれで照れ屋さんだからなかなか顔を見せに来てくれなくてさ」
「照れ屋さんて」杉山が吹き出す。
「本気で言ってんのか……」
めずらしい。大神もドン引いた。
その関係性をたずねるべく、倉持が如月へ首を伸ばしたときであった。
「千秋」
と、声がした。
聞き覚えのある、しかしどこか大人っぽい声音。声の先にいたのはショートヘアの伊織──ではなく、七浦愛織であった。
赤地に黒で桜爛大附の文字が刻印されたジャージと、手にはスコアノート。伊織と顔立ちはそっくりなのに、凛とした雰囲気がまるで別人なのだと思い知らされる。そのうしろにはふたりの選手が控えていた。蜂谷がハッと息を呑む。その顔に見覚えがあったからである。昨年度の全国大会初戦、当時一年生ながらD2として出場していた。
たしかその名は、播磨十郎太と中津川鉄心。如月の代が引退した今年度、彼らはD1として桜爛の中心選手に据えられている。
「如月さん、こんなとこにいらっしゃったんですか!」
と、播磨がさけんだ。
至近距離だというのに声量の加減を知らないのか、杉山にも負けない爆声である。対してとなりに立つ中津川はむっつりと寡黙に口を閉ざし、ぎろりと才徳の面々を睨みつけている。
愛織は才徳のメンバーに対してにっこりと微笑んでから、一気に顔を険しくして如月の手をとった。
「もう、はよ戻って来てって言うたやんか。播磨くんたちずっと待っとってんで」
「あァ。そうだったゴメンゴメン」
「ついでに仙堂も聞きたいことがあるそうなんで、いっしょにコートの方まで来てもらえますか!」
「ああいいよ。しかしお前、相変わらず声がでかいねェ」
「そうですかァ!」
「うん──あ、じゃあな大神。関東大会決勝で待ってるよ」
と、如月は播磨と中津川に引きずられるようにして、コート前に陣を張る桜爛大附レギュラーのもとへ戻っていった。ただひとり、愛織はそのようすをしっかりと見送ってから、改めて才徳へと視線を戻す。
「ごめんなさい。如月がなんやご迷惑かけてました?」
「いや。──まあ、この場にアイツがいたら多大な迷惑だったんだろうが」
大神の口もとが歪む。
アイツ、というのが誰を指すのか愛織にも見当がついたらしく、フッと瞳を細めた。
「伊織やっぱり来えへんやった」
「ずいぶん如月になつかれてるみてーだな、うちのマネージャーは。いったいどういう関係だ」大神がペットボトルに口をつける。
「どうってこともないけど」愛織は髪をかきあげた。
「兄妹なんよ、腹違いの」
ぶっ、と。
大神は静かにドリンクを噴き出した。
坂ノ下公園テニス場二番コートの審判コールによって、ここに都大会本選決勝進出校が出揃った。
Aブロック代表、愛染学園高等学校。
Dブロック代表、桜爛大附属高等学校。
どちらも、準決勝戦では相手に対して3ゲーム以上は許さない試合展開を繰り広げた。桜爛大附はかねてより全国出場常連校として名をあげていたが、対する愛染学園高校もここ数年で実績をあげてきた全国区の学校である。
「都大会の本選、こっちと日程かぶらんくてよかったなぁ」
と杉山が言った。
昨日に県大会予選を終えた才徳学園レギュラー一行は、その翌日におこなわれた都大会本選の見学に来ていた。才徳学園が県大会本選を勝ち上がれば、この都大会制覇高校と関東大会で当たることもある。
なにより最大の目的は、桜爛大附属高等学校の戦力調査である。覇者如月千秋が抜けたとはいえ、如月に「僕がごろごろいるようなもの」と言わしめた選手たちなのだ。とくに蜂谷はオーダー組みの材料としても、現在の桜爛大附のレギュラー情報を得ようと意気込んでいる。
星丸が会場をぐるりと見回した。
「愛染学園なんて初めて聞いたッスよ。都の方じゃ有名なのかな」
「うちと似たようなもんだろ。なんならうちの方が全国的には新参だぜ。ま、インハイで大神が大々的に知らしめたけどな」
と、姫川が白い歯をニッと見せてわらう。
そのことばを裏付けるように、制服を着た才徳集団は都大会のなかでも目立っていた。とくに目を引くのはやはり先頭を歩く大神である。インターハイで試合を観戦した者から「あれが例の才徳エースだ」という噂が渡りにわたって、羨望と闘志を含む視線が集まる。
が、大神はお構いなしに決勝戦コートを見下ろす観戦席ど真ん中を陣取った。
手元に持ったペットボトルをぶんと振りまわす。
「おら、お前らも早く座れ」
「こんな特等席いいのかよ。やっぱ大神っていろいろベンリだよなー」
「なんだ姫川、そりゃどういう意味だ。あァ?」
「べつに深い意味はねーよ!」
と、大神のとなりに腰をおろす姫川にならって、レギュラー陣が大神を囲むように腰を下ろす。しかしこのなかに七浦伊織のすがたはない。桜爛大附という名前を聞けばどうせ行かないと駄々をこねるだろうと予想した大神の指示で、今朝方わざわざ倉持が味楽まで迎えに行ったのだが、ラーメン屋の手伝いがあるとかで同行拒否をされてしまったのである。
孝行のためと言われれば、情深い倉持は引き下がるほかない。
伊織のやつ、と倉持は首をかしげる。
「どうも桜爛が関わってくるとノリわりぃよな」
「そらお前、如月さんの面影があるもんは全部、関わりとうないって思てるからなんちゃうん。なんでそこまで毛嫌いしとるんかは謎やけどな」
「いったいどういう関係なんだよ。七浦姉妹と如月さんって──」
「知りたい?」
と。
唐突にうしろから声がした。
レギュラー陣が一斉に背後を振りあおぐ。真ん中で分けられた前髪から覗く額の傷に、ゆるくうしろで縛られた長い髪。どこか中性的な雰囲気をまとって、にっこりと笑みを浮かべるひとりの男──如月千秋がそこにいた。一同の視線がいっせいに大神へ向く。
ワンテンポ遅れてゆっくりと振り向いた大神の目が、わずかに歪む。その口がなにかをいう前に如月千秋は、これから決勝戦がおこなわれるであろうコートを一望した。
「我が後輩たちの勇姿を見に来ただけなんだけど。まさか才徳のレギュラー陣と会えるとは、来た甲斐があったなぁ」
「フ、白々しい。俺たち才徳が見物に来ることくらいあんたなら予想してただろうが」
「さてね。それより──」如月はゆったりと周囲を見回す。「やっぱり来てないか」
その視線がなにを探し求めているのかは明白だった。
ラーメン屋の手伝いというのも本当のことだろうが、なにより彼女は分かっていたのだろう。この会場にこの男が来ることを。
しかしこれほど露骨に避けられているのに気づいているのかいないのか──如月は愛しげに虚空を見つめた。
「もうずいぶん長いこと顔を見ていないから、会いたいなとおもってたんだけど。アイツもあれで照れ屋さんだからなかなか顔を見せに来てくれなくてさ」
「照れ屋さんて」杉山が吹き出す。
「本気で言ってんのか……」
めずらしい。大神もドン引いた。
その関係性をたずねるべく、倉持が如月へ首を伸ばしたときであった。
「千秋」
と、声がした。
聞き覚えのある、しかしどこか大人っぽい声音。声の先にいたのはショートヘアの伊織──ではなく、七浦愛織であった。
赤地に黒で桜爛大附の文字が刻印されたジャージと、手にはスコアノート。伊織と顔立ちはそっくりなのに、凛とした雰囲気がまるで別人なのだと思い知らされる。そのうしろにはふたりの選手が控えていた。蜂谷がハッと息を呑む。その顔に見覚えがあったからである。昨年度の全国大会初戦、当時一年生ながらD2として出場していた。
たしかその名は、播磨十郎太と中津川鉄心。如月の代が引退した今年度、彼らはD1として桜爛の中心選手に据えられている。
「如月さん、こんなとこにいらっしゃったんですか!」
と、播磨がさけんだ。
至近距離だというのに声量の加減を知らないのか、杉山にも負けない爆声である。対してとなりに立つ中津川はむっつりと寡黙に口を閉ざし、ぎろりと才徳の面々を睨みつけている。
愛織は才徳のメンバーに対してにっこりと微笑んでから、一気に顔を険しくして如月の手をとった。
「もう、はよ戻って来てって言うたやんか。播磨くんたちずっと待っとってんで」
「あァ。そうだったゴメンゴメン」
「ついでに仙堂も聞きたいことがあるそうなんで、いっしょにコートの方まで来てもらえますか!」
「ああいいよ。しかしお前、相変わらず声がでかいねェ」
「そうですかァ!」
「うん──あ、じゃあな大神。関東大会決勝で待ってるよ」
と、如月は播磨と中津川に引きずられるようにして、コート前に陣を張る桜爛大附レギュラーのもとへ戻っていった。ただひとり、愛織はそのようすをしっかりと見送ってから、改めて才徳へと視線を戻す。
「ごめんなさい。如月がなんやご迷惑かけてました?」
「いや。──まあ、この場にアイツがいたら多大な迷惑だったんだろうが」
大神の口もとが歪む。
アイツ、というのが誰を指すのか愛織にも見当がついたらしく、フッと瞳を細めた。
「伊織やっぱり来えへんやった」
「ずいぶん如月になつかれてるみてーだな、うちのマネージャーは。いったいどういう関係だ」大神がペットボトルに口をつける。
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ぶっ、と。
大神は静かにドリンクを噴き出した。
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