学校転移﹣ひとりぼっちの挑戦者﹣

空碧

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38話 嘘か本当か⑦

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「お待たせ、それじゃあ行こう」
「あ、そうだ。相川、そういえばお前が言ってた5人だけど、見つけたぞ」
「生きてたか?」
「ああ、お前に会いたがってた」
「そうか。なら、この後会いに行ってみるか…どこにいたんだ?」
「体育館下の更衣室だ」
「ああ、そういえばあっち方面は必要な物もなく探索していなかったな、盲点だった」
「ちょっと聞いてもいい?」
「なんだ」
「今から行く森って危険って言ってたよね?私たちが居ると邪魔になるんじゃ…」
「数が増えれば確かに危険が高まるが、2人程度なら守り抜いてやる。だが、いつでも動けるようにはしておけ」
「わ、わかったわ」
「(…守り抜く、だってよ)」
「(なによ、安心はしたけど変なことではないでしょ)」
「(いやいや、それくらい森の魔物を相手にするのが容易いって話だ)」
「(まぁ、私たちは実物を見ていないから詳しくは分からないけれど)」
「…うん?なんだ、俺が森に入ってくる時は中々姿を見せないくせして、人が増えればこうも変わるのか」
「「…え?」」

2人が彼の言葉に振り返った瞬間、彼らの横から飛び出してきた狼が土に阻まれて身動きを取れなくなっていた。

「い、いつの間に…!」
「ウルフは足が早く、森で狩りをするため足音を消して動くこともある。
そのため、気付かれぬ内に首を狩られることが多い」
「…はは、こりゃ確かに森には入れないな」
「それもあるが、森に入ると魔物のランクが上がるんだ。ウルフもEランクだが、ゴブリンよりも知恵も身体能力も高くなるがそのままFランクであるコボルトという魔物も入れば、一撃が致命傷となるオークというEランクの魔物。ゴブリンでさえ常に群れで行動しているし、奥の方へ行けば巣がある。そこまで行けば数百単位での戦闘になる。そうなった時、タンカーが1人では全員に気を配りきれないし、全ての魔物からタゲ取りをすると一瞬でやられるか、状況を把握できない状態に陥ってしまう」
「そんな状況になるか?」
「俺は1人で巣に突っ込んだ」
「「えぇ!?」」
「まぁ知恵で勝負して無傷で勝利はしたが…もう少し経験値を稼げるよう攻撃を加えておけば良かったとは思う」
「ゴブリンだけとは言え、よくそんな所に突っ込めたな…」
「ゴブリンだけなわけないだろう。そこまでの群れとなると上位種も当然いるし、そこのボスはAランクのゴブリンキングだった。ただまぁ直接戦ったわけではないが…話が逸れたな。ひとまず、お前たちはその狼にトドメを。口も縛っているから、そのまま喉を一突きすれば殺せるはずだ」
「う、うん…!」

動きが止まっているとは言え、吠えることもあれば抵抗することもある。
 初めてというのもあるが当然、生き物を殺す感覚に慣れることはないだろう。だが、こんな世界である以上、慣れるとまではいかずとも、抵抗をなくさなければいずれ敵に不意をつかれ、死ぬだろう。
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