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70話 幻の霊獣①
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「まさか、地球の伝承どおりの姿の生物がこちらの世界にも居るとはな」
«ほぉ、我の存在を知るとは思っていたが、そなたは異邦人か。珍しいものだ»
〖相川、麒麟って?〗
「中国神話に登場する動物だ。獣の王の一角で、鳳凰と対になると言われている霊獣だな。
特徴は、形状は鹿、ただし龍の頭部に龍の鱗、牛の尾、馬の蹄、毛は黄金となり、額には角が生えている。
殺生を嫌う生物で、麒麟はその姿自体が幻のようなもので、生物の作る道具や罠には掛からないって言われていて…幸運をもたらすとも言われているな」
«ほぉ、お主の世界でも我のことが記されているようだな。だが、一つだけこの世界での違うことは、我ら霊獣と魔物は相対する生物であるというところだ»
「…で、何の用だ?」
«なに、興味深いものを観察していただけに過ぎん。そも、我の幻術をも見破ることが出来る人間はこの世に居なかったのでな»
「ここはお前の住処か?」
«うむ。とはいっても、我ら霊獣がひとつの場所に住み着くとこうしてその力が外部に影響を起こす故、その場は霊域となってしまうがな»
「なら、この水晶とか貰ってもいいか?」
«うむ、我には要らんものだ。幾らでも取っていくがよい。そうだ、面白いものを出会わせた餞別をやろう。
そこの者も出てくるがよい。魂で繋がって居る者よ»
「…うげっ、俺のこともバレてんのか」
«…む?お主ら、出生が違うのか?»
「あ?ああ、俺たちは友達関係ではあるが…それがどうした?」
«魂の連結は本来、双子や三つ子のように、同じ性質を持つ者しか出来ぬものなのだ。それがしかし一体…»
《それは俺が説明しよう、麒麟》
「…えっ、大和!?」
«む、この気配…まさか、調停者か?»
「調停者?」
«調停者とは下界を管理する者の1人で、世界に影響を与える者に天秤を与えるものだ。
そうだな、お主らの言葉で分かるように表すのならば…善には恵みを、悪には罰を与える存在と思えばよい»
《それは昔の名だ。今は大和、という名がある》
«いやしかし、調停者が人間1人にこれほどに干渉するとは…まさか、世界に異変が起きたのか?»
《…相川 想良、それに齋藤 健太。ここから話すことは他言無用だ。
まず、お前たち異邦人が異世界から建造物ごとこちらの世界へ転移してきたこと自体、この世界では禁忌とされている。これは、お前たちの言うオゾン層のような役割がそれを禁じているからだ。
お前たちの世界では、オゾン層とは地球を保護するような膜であることは知っているな?》
「ああ」
《あちらの世界では科学が発展すると定められていたから、保護層がその形に変化していたのだが…8こちらの世界では、その保護層は魔力の性質を持つ…つまり、外部からの魔力干渉から世界を保護する役割を持っている。
だからこそ、膨大な魔力によって保護層が破壊されぬよう、禁忌とされていた…が、この世界の人間は魔法を使うことにより、その欲は更に増大してしまった。自らが神となるべく、その力を外部から取り込む方法…それはつまり、異邦人の持つ力を吸収することだ。
その思惑により、国が1つ消えるほどの魔力によって召喚されたが、魔力が足りずにギリギリ世界に入る形でお前たちは転移してきた》
「待て、召喚だと?なら、おれ達は…」
《ああ、現状ではあるが、この世界に縛りつけられたお前たちは、地球に帰ることが出来ない》
«ほぉ、我の存在を知るとは思っていたが、そなたは異邦人か。珍しいものだ»
〖相川、麒麟って?〗
「中国神話に登場する動物だ。獣の王の一角で、鳳凰と対になると言われている霊獣だな。
特徴は、形状は鹿、ただし龍の頭部に龍の鱗、牛の尾、馬の蹄、毛は黄金となり、額には角が生えている。
殺生を嫌う生物で、麒麟はその姿自体が幻のようなもので、生物の作る道具や罠には掛からないって言われていて…幸運をもたらすとも言われているな」
«ほぉ、お主の世界でも我のことが記されているようだな。だが、一つだけこの世界での違うことは、我ら霊獣と魔物は相対する生物であるというところだ»
「…で、何の用だ?」
«なに、興味深いものを観察していただけに過ぎん。そも、我の幻術をも見破ることが出来る人間はこの世に居なかったのでな»
「ここはお前の住処か?」
«うむ。とはいっても、我ら霊獣がひとつの場所に住み着くとこうしてその力が外部に影響を起こす故、その場は霊域となってしまうがな»
「なら、この水晶とか貰ってもいいか?」
«うむ、我には要らんものだ。幾らでも取っていくがよい。そうだ、面白いものを出会わせた餞別をやろう。
そこの者も出てくるがよい。魂で繋がって居る者よ»
「…うげっ、俺のこともバレてんのか」
«…む?お主ら、出生が違うのか?»
「あ?ああ、俺たちは友達関係ではあるが…それがどうした?」
«魂の連結は本来、双子や三つ子のように、同じ性質を持つ者しか出来ぬものなのだ。それがしかし一体…»
《それは俺が説明しよう、麒麟》
「…えっ、大和!?」
«む、この気配…まさか、調停者か?»
「調停者?」
«調停者とは下界を管理する者の1人で、世界に影響を与える者に天秤を与えるものだ。
そうだな、お主らの言葉で分かるように表すのならば…善には恵みを、悪には罰を与える存在と思えばよい»
《それは昔の名だ。今は大和、という名がある》
«いやしかし、調停者が人間1人にこれほどに干渉するとは…まさか、世界に異変が起きたのか?»
《…相川 想良、それに齋藤 健太。ここから話すことは他言無用だ。
まず、お前たち異邦人が異世界から建造物ごとこちらの世界へ転移してきたこと自体、この世界では禁忌とされている。これは、お前たちの言うオゾン層のような役割がそれを禁じているからだ。
お前たちの世界では、オゾン層とは地球を保護するような膜であることは知っているな?》
「ああ」
《あちらの世界では科学が発展すると定められていたから、保護層がその形に変化していたのだが…8こちらの世界では、その保護層は魔力の性質を持つ…つまり、外部からの魔力干渉から世界を保護する役割を持っている。
だからこそ、膨大な魔力によって保護層が破壊されぬよう、禁忌とされていた…が、この世界の人間は魔法を使うことにより、その欲は更に増大してしまった。自らが神となるべく、その力を外部から取り込む方法…それはつまり、異邦人の持つ力を吸収することだ。
その思惑により、国が1つ消えるほどの魔力によって召喚されたが、魔力が足りずにギリギリ世界に入る形でお前たちは転移してきた》
「待て、召喚だと?なら、おれ達は…」
《ああ、現状ではあるが、この世界に縛りつけられたお前たちは、地球に帰ることが出来ない》
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