学校転移﹣ひとりぼっちの挑戦者﹣

空碧

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115 麒麟の恩恵1

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「うーん、あと必要なものは…結局魔道具か」
「拠点は完成させないのか?」
「させる。が、キッチンとかは特に全部魔道具だろ?だから、そこら辺も作っていかないとなんだが…如何せん、素材が足りない」
「ああ…結局そこになるのか」
「鉱石も足りないし、水晶も足りない。両方とも取りに行けば手に入りはするんだが…」
「珍しいな、お前が躊躇うの」
「いや、躊躇うというか…遠い」
「【転移魔法】は?」
「さっきから魔力使いまくってるせいで魔力が足りないんだ。無属性の派生だから、空気中の魔力でもできるんだが、相当圧縮しないと位置がブレる…から、うーん…まぁ、やってみるか。
【魔力支配】【転移門】」

空気中の魔力を自身の中へ流し込み、その都度圧縮して自身の魔力と同程度にしながら洞窟の方へと魔力を繋げていく。

「…うーん、やっぱちょっと不安定だよなぁ…飛べはするが、早く入らないと直ぐに閉じる。開いた瞬間に全員飛び込んでくれ」
「「ああ」」
「【転移門】」
 
想良が手振りで合図を送ると、2人同時に走り出し、想良の傍に開いた転移門へと入る。想良は2人を追うように、慎重に転移門へ入ると何とか潜ることができた。

「はぁ…やっぱ魔力の質の問題だな」
「想良でも魔力制御を誤ることがあるんだな」
「誤るっていうか…元々こういう微調整が苦手なんだ。まぁ、練習しろって話なんだが…外部魔力を使った転移で地球に帰ることになると思うから、それまでに練習をしておかないとなぁ…」
「「…うん?今なんて?」」
「え?外部魔力を使った転移?」
「のあと」
「…ああ、転移魔法で地球に帰る?」
「か、帰れるのか!?」
「うおっ!?な、なんだいきなり」

2人はその言葉に驚き、想良を押し倒す。

「ほ、本当に地球に帰れるのか!?」
「ああ。帰れるのは確かな筈だ。だが、帰るには幾つか条件が必要でな。
 まず、使用するのは【座標転移】
これは、自身の位置と転移先の位置を登録して転移する魔法だな。
 次に必要なのが、転移魔法に必要な【座標】
これは、人間の国に行かないと多分見つからない。神に任せても良いかもしれんが、時間の流れが違う以上、どれくらい時間を費やすか分からない。
 最後に、【魔力】
当然のことだが、ただでさえ消費魔力が桁違いに多い転移魔法だ。次元ごと飛び越えるなんて、想像もつかないほどの魔力が必要となる」
「予想ではどれくらいなんだ?」
「そうだなぁ…万は必要なんじゃないか?」
「…え?」
「多分、上手くいっても軽く数万は飛ぶ。今の俺の魔力が75のBランク上限だから、とりあえずこれをランク上限のS…じゃねぇな、も1個上のランクまで上げる必要がある。まぁ、それでも足りないから、そこら辺はどうにかする」
《上限解放には当然、強化玉が必要な訳だが、結局のところそれまで鍛錬をしないといけないけどな。それが何年かかるかは分からんが、少なくとも正攻法では無理だ》
「正攻法?」
《うむ。この世界にはダンジョンと呼ばれる物が存在している。
ダンジョンは一種の魔物ではあるのだが、それを創り出したのは魔力…そして、この世界の物はあらゆるものが魔力でできている。それ故に、ダンジョンの核であるダンジョンコアは
別名〔叶い石〕
と呼ばれている。これは、願いがそのコアのランクに見合ったものならば、大抵は実現する代物だ。
これを使い、魔力総量を上げれば成長させずとも膨大な量の魔力が獲得できる。しかし、上限はあるので、その上限を超えることはできない》
「だろうな。でも、ダンジョンコアか…良いことを聞いた。ここら辺にダンジョンコアはあるのか?」
《ない。ここらは魔力が元々濃く、この森自体がコアのないダンジョンのようなものなのだ》
「なら、旅に出たらダンジョンを探そう」
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