婚約破棄して廃嫡された馬鹿王子、冒険者になって自由に生きようとするも、何故か元婚約者に追いかけて来られて修羅場です。

平井敦史

文字の大きさ
4 / 50
第一章 馬鹿王子、旅立つ

第4話 馬鹿王子、野に下る(後編)

しおりを挟む
「そもそもの話なんだけど、何で馬鹿王様はそんなに公爵様を憎んでるわけ?」

 正直、そこんところはずっと気になってたんだよね。
 マグはちょっと困ったような顔で、

「いくつも理由が絡み合ってはいるんだけどね。まず、お互いに性格が合わないことに加えて、父上にとってはユグノリア公の有能さが劣等感の種だったみたいだ」

「えっ、仮にも王様でしょ? 家臣の有能さに嫉妬してどうすんのさ」

 有能な家臣を使いこなしてこそ、立派な王様ってもんでしょうが。

「単なる家臣ならまだよかったんだけどね。先王――僕のお祖父じい様は、姉の子であるユグノリア公を養子に迎えることをかなり真剣に考えていたみたいでね。」

 あーなるほど。王位を巡る恐ろしいライバルだったわけだ。曲がりなりにも跡取りである自分がいるにもかかわらず、従兄弟いとこを養子に迎える、なんて話になったら、そりゃあプライドも傷付くだろうけどさぁ。

「それに、領地の問題もあるしね」

「領地?」

「そう。君も知ってると思うけど、五百年前の魔王戦争の時、当時の旧王国の王都エリシオンに侵攻してきた魔王メディアーチェを、“四英雄”が迎え撃ち、見事討ち果たした。そして、勇者ガリアールは、比較的被害が少なかった王国西部の港湾都市であるここ、マッシリアを新たな王都として新王朝を開き、魔王によって壊滅させられたエリシオンの復興は、聖女ユグノリアが受け持った」

 ガリアール王国史のおさらいだね。魔法学校の教養の授業で習ったから、あたしだって知ってるよ。
“四英雄”、あるいは“勇者ガリアールと三女傑”と呼ばれる人たちが、魔王メディアーチェを討ち、今のガリアール王国の祖となったんだよね。
 勇者ガリアールは、旧王家の生き残りであるアンジェリカ姫を妃に迎え、魔王討伐の戦友であり恋人でもあった三人、聖女ユグノリア、剣聖アンジュ、そしてあたしの二つ名の元祖である天魔ロレインの三人を側室にして、それぞれが生んだ子を公爵に封じ、王国の藩屏はんぺいとした。それが、ユグノリア、アンジュ、ロレインの三公爵家の由来だ。

「その当時は、メディアーチェがき散らした瘴気しょうきの浄化はユグノリアが担当するしかないということで、妥当な役割分担だったのだけれど、エリシオンの復興が果たされて以降、王国の中心であるエリシオンを一家臣にすぎないユグノリア公爵家が押さえていることに対して不満が出始めてね」

「それ、身勝手過ぎない?」

「いや、まったくもってその通りなのだけどね。ただ、これには王家のメンツだけじゃなく経済的な事情も絡んでるんだ。ここマッシリアから諸外国に輸出される主要産品の一つが絹織物なんだけど、その主産地がエリシオンなのは知ってるだろ?」

「エリシオンおりってやつだね。東方の織物にも引けを取らないっていう話だけど」

「そう。そして、その原料となる生糸きいとの主産地が、王国東部のマルベリーヒル。アンジュ公爵領の一部――だった」

「だった? あ、ひょっとして……」

「そう。アンジュ公爵家が当主の夭折ようせつが続いたことで断絶し、王家直轄領に組み込まれたんだ。そのせいで、エリシオンを王家が手に入れれば養蚕・製糸から絹織物生産、そして輸出までの全工程を握れるという欲が出た」

「それまたがめつい話じゃない?」

「うん。そう言われるとぐうの音も出ないんだけどね。とは言え、王家の財政も中々厳しい状況だから。で、王家はユグノリア公爵家に南部の直轄領との領地替えを持ち掛けた。穀倉地帯や銅鉱山を有し、広さでも経済的価値でも現ユグノリア領に引けを取らない好条件を提示したつもりだったんだ。けれどユグノリア公は、頑として首を縦に振らなかった」

「なるほどねぇ。それで、いっそ殺して奪ってしまえ、なんて思ったわけか。……言っちゃっていいかな?」

 一応、マグにお伺いを立ててみる。マグはあたしの言いたいことを察したのか、肩をすくめて、

「どうぞ。はっきり言っちゃっていいよ」

 じゃあお言葉に甘えて。

「それ、完全に盗賊の理屈だよね」

「いや、面目次第もない」

 だからマグが恐縮することなんて全然無いんだってば。

「まあ、何にせよそんなわけで、元々根深い問題な上に、ユグノリア公と政治的に対立している連中や、公爵領が没収されるようなことになればおこぼれに預かろうっていう欲にかられた連中が集まって来て、馬鹿な陰謀を企んだってわけさ」

 なるほどねぇ。

「けどさぁ、国王が重臣を謀殺なんてしたら大騒ぎは避けられないでしょ。正当化できるとでも思ってたのかな、馬鹿王様は?」

「ああ、それなんだけどね。どうやら父上は、ユグノリア公がアングラム王国と内通しているとでっち上げるつもりだったみたいなんだ。ほら、アングラムとの十八年戦争の停戦交渉に尽力したのがユグノリア公だっただろ」

「はあ!? ふっざけんなよ馬鹿野郎!!」

 思わず頭に血か上ってしまった。ごめん。マグは全く悪くないよ。

 十八年戦争――。その名の通り、隣国アングラムとの間で十八年間の長きに渡って繰り広げられた戦争、そしてあたしの実の父さんが命を落とした戦争だ。
 些細な領土紛争に端を発し、だらだらと続いた挙句双方とも得るものの無かった馬鹿な戦争。両国ともその馬鹿々々しさに気付きながら、拳の降ろしどころがわからずに血を流し続けたこの戦争を、どちらも体面を保てるような形で停戦させた立役者が、若き日のユグノリア公爵様だったのだ。

 けれど、そのことで公爵様は、わからず屋どもからアングラムの手先だのなんだのと非難された。
 いや、正直に言おう。あたしも昔は、公爵様がアングラムに妥協したせいで父さんの戦死が無駄死にになってしまった、なんて恨んでいたんだよね。
 でも、魔法学校に入ってマグに色々教えてもらい、今では公爵様のおかげで父さんみたいな犠牲者やあたしみたいな孤児がそれ以上生まれることを阻止できたのだ、と思えるようになった。

 実はユグノリア公とは、一度だけお目にかかったことがある。
 一昨年おととし、魔法学校の成績優秀者が馬鹿、もとい国王陛下や王国の重鎮の方たちの前で研究成果や魔法の実力を披露する試問会に、公爵様も来られていたのだ。

 公爵様は馬鹿王様やその取り巻きどもから、傲岸不遜ごうがんふそんだなんて言われてるみたいだけど、あたしはそうは思わない。
 あの方はとても誇り高いのだ。
 だから相手が国王陛下だろうと媚びへつらったりしないし、逆に、身分が低い者たちに威張り散らして自分を偉く見せようだなんてこともしない。
 そんなお方に、やるに事欠いて外国との内通の冤罪をでっち上げる?
 駄目だ本気で殺意が湧いてきた。
 あたしはエールをぐいっと飲み干して、気持ちを落ち着かせた。

「ふう。まあいずれにしても、公爵様のお命を救えてよかったよ」

 マグの頼みだからっていうのももちろんあったのだけれど、あの方のお命を救えたのは本当に嬉しいことだ。あと、ヘンリエッタリエッタのやつも巻き添えで殺されるのを防げてよかったよ。
 こと光魔法に関してはあたしも脱帽するしかない天才。銀色の髪に緑柱石色エメラルドグリーンの瞳、やたらと美人な同級生。人呼んで「聖女の後継」。生真面目で口うるさいのが玉にきずだけど、死なれちゃ寝覚めが悪いからね。ま、あくまでだけど。

「本当、レニーには感謝してるよ」

 へへっ。どういたしまして。

「それにしても……」

 パーティーでの一幕を思い出し、あたしはニヤニヤしながらマグの顔を見た。

「マグ、『真実の愛』がどうのこうのとか言ってなかったっけ?」

「ちょ、勘弁してくれよ。あれはつい……。自分でも口にした瞬間めちゃくちゃ恥ずかしくなったんだから」

 ふふ。マグの焦った顔なんてほとんど見たことないからね、中々貴重だよ。
 いや――、揶揄からかったりしちゃ悪いな。
 愛する女性リエッタの命を救うため、馬鹿王子の汚名を着て、王太子の地位も、愛する人との未来さえも捨て去った。これが「真実の愛」でなきゃ何だって言うんだ。

 リエッタが羨ましくない、と言ったら嘘になるだろう。
 正直に言おう。あたしはマグのことが好きだ。大好きだ。
 でも、所詮は王子様とド平民の娘。あたしたちの人生は、魔法学校でほんの一時ひととき交わっただけ。
 あたしなんかを妻に娶るだなんて周囲が許さないだろうし、よしんば側室になったとしても――、王宮という名の牢獄に閉じ込められて、あたしがあたしでいられるとはとても思えない。残念ながら、「愛」ってやつは万能じゃないのだ。

 やっぱり、マグの隣に寄り添うことが出来る女は、リエッタをおいて他にはいないだろう。
 さて、王太子じゃなくなったマグのことを、あんたは支えてやれるかい?
 あんたの愛が真実のものかどうか、じっくり見届けさせてもらおうじゃないか。
 ――そう、思っていたのだけれど。

「さて、今夜はこれくらいにしておこうか。――明日からよろしく頼むよ、レニー」

「ん? 何の話だい?」

「決まってるじゃないか。パーティーを組んで一緒に冒険しようって話だよ。言っただろ? 

 おいおい、ちょっと待ってよ!

「な、何言ってるんだよ! だいたい、王位継承権を剥奪されただけで、王族の立場まで失ったわけじゃないんだろ?」

「それはそうだけどね。今回の件で正直うんざりしたんだよ。権力を巡る醜い争いってやつに」

「だからって! 王子様がいきなり冒険者になろうってのは極端すぎだろ!」

「何言ってるんだ。人々に害をなす魔物を退治したり、困っている人たちの手助けをしたり、冒険者っていうのは尊い仕事なんだ、っていうのは君の口癖だろ」

 いや、それはそうだけどさぁ。

「僕の技量は君も知っての通りだし、それに君、パーティーを組む仲間がまだ見つからないって言ってたじゃないか」

「うぐっ! いやほら。いざとなったら一人で……」

「駄目だよ、危険すぎる。この前小耳に挟んだんだけど、王都の冒険者ギルドでも腕利きと評されていたオーティスって人が行方知れずなんだろう? どんなに腕が立っても、一人だと何があるかわからないんだ。悪いことは言わない。僕と組もう」

 マグの顔は真剣だった。いや、冗談でこんなことを言うようなやつじゃないことは承知しているんだけどさ。

「……わかったよ。後悔しないね?」

「しないよ。絶対に」

 そう言って、マグが右手を差し出す。その手をぎゅっと握ると、あたしの心臓がどくりと跳ねた。

 王子様マグ冒険者の娘あたし。決して結ばれることのない二人。
 でも、同じ冒険者同士なら?
 あたしの胸の中で、ほのおが燃え上がった。
 ここで怖気おじけづいたら、あたしは一生後悔するだろう。
 たとえ、マグがいつか本来いるべき場所に帰って行く日が来るとしても……。

「マグ、覚悟はいいかい?」

「もちろんだよ」

 明るく爽やかな笑顔で答えるマグ。こいつ、全然わかってなさそうだな。
 まあいいや。マジで覚悟しろよ。


-----------------------------------------------------------------------

カトリーヌ=ド=メディシス「婚礼にかこつけて政敵をおびき出して謀殺するとか、そんな非道なことする人、本当にいるのかしら?」

ガジャ=マダ「無い無い。そんなやついるわけないじゃん。妄想乙www」










※カトリーヌ=ド=メディシス(1519~1589):フランス王アンリ二世の妃、シャルル九世の母。カトリック教徒。娘のマルグリットとプロテスタントであるナバラ王アンリの結婚式のためにパリを訪れたプロテスタントたちが虐殺された「サン・バルテルミの虐殺」の首謀者。

※※ガジャ=マダ(1290頃~1364頃):インドネシア・マジャパヒト王国の宰相。マジャパヒト王と長年対立してきたスンダ王国の王女の結婚式に際し、首都を訪れたスンダ王および重臣たちを謀殺した「ブバットの悲劇」の首謀者。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

本当の外れスキルのスロー生活物語

転定妙用
ファンタジー
「箱庭環境操作」という外れスキルしかないエバンズ公爵家の長男オズワルドは、跡継ぎの座を追われて、辺境の小さな土地を与えられて・・・。しかし、そのスキルは実は・・・ということも、成り上がれるものでもなく・・・、スローライフすることしかできないものだった。これは、実は屑スキルが最強スキルというものではなく、成り上がるというものでもなく、まあ、一応追放?ということで辺境で、色々なことが降りかかりつつ、何とか本当にスローライフする物語です。

S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました

白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。 そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。 王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。 しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。 突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。 スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。 王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。 そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。 Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。 スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが―― なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。 スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。 スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。 この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります

レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない

あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。

​『追放された底辺付与術師、実は【全自動化】のチートスキル持ちでした〜ブラックギルドを追い出されたので、辺境で商会を立ち上げたら勝手に世界規

NagiKurou
ファンタジー
​「お前のような、一日中デスクに座って何もしない無能はクビだ!」 国内最大のギルド『栄光の剣』で、底辺の付与術師として働いていたアルスは、ある日突然、強欲なギルドマスターから追放を言い渡される。 しかし、彼らは知らなかった。ギルドの武器の自動修復、物流の最適化、資金管理に至るまで、すべてアルスの固有スキル【全自動化(ワークフロー構築)】によって完璧にシステム化され、回っていたことを。 「俺がいなくなったら、あの自動化システム、全部止まるけど……まあいいか」 管理権限を解除し、辺境へと旅立ったアルス。彼は自身のスキルを使って、圧倒的な耐久力を誇る銀色の四輪型重装ゴーレムを作り出し、気ままな行商を始める。 一度構築すれば無限に富を生み出す「全自動」のチートスキルで、アルスの商会は瞬く間に世界規模へとスケールしていく! 一方、すべてを失ったギルドは、生産ラインが崩壊し、絶望のどん底へと突き落とされていくのだった……。

ダンジョンで同棲生活始めました ひと回り年下の彼女と優雅に大豪邸でイチャイチャしてたら、勇者だの魔王だのと五月蝿い奴らが邪魔するんです

もぐすけ
ファンタジー
勇者に嵌められ、社会的に抹殺されてしまった元大魔法使いのライルは、普通には暮らしていけなくなり、ダンジョンのセーフティゾーンでホームレス生活を続けていた。 ある日、冒険者に襲われた少女ルシアがセーフティゾーンに逃げ込んできた。ライルは少女に頼まれ、冒険者を撃退したのだが、少女もダンジョン外で貧困生活を送っていたため、そのままセーフティゾーンで暮らすと言い出した。 ライルとルシアの奇妙な共同生活が始まった。

収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~

エルリア
ファンタジー
HOTランキング1位ありがとうございます! 2000年代初頭。 突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。 しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。 人類とダンジョンが共存して数十年。 元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。 なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。 これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。

処理中です...