19 / 49
第二章 馬鹿王子、巻き込まれる
第19話 馬鹿王子、巻き込まれる その十三
しおりを挟む
えっ、フィリップ? 魔法学校の同級生で、ロレイン公爵家の五男坊の?
どういうことだ? ボルト伯爵家がロレイン公爵家と組んだのか? それにしても、公爵の息子が直々に出張って来ることもないと思うのだが……。
とりあえず、明かりをつけるか。
「――妖精の灯火、闇夜を照らせ。魔燈火」
剣を突き付けたまま、青白い魔法の明かりをともす。
そこにいたのは、昆虫人――かと一瞬思ったが、昆虫の複眼のような眼鏡(?)を着けた若い男だった。
右手にはクロスボウを下げている。
さっき射掛けてきたのは、これの短矢だったのか。
「で、殿下!? 何故こんなところに!?」
男が驚きの声を上げる。
ああ、なるほど確かに、ロレイン公爵家の五男坊、フィリップ=アーデナーの声だな。
それにしても――。
「この期に及んでとぼけるつもりか。僕の命を狙っていたのだろうが!」
色々とレニーに失礼な態度を取っていたことは知っているし、いさぎよい男だとも思っていなかったが、さすがにこれには腹が立った。
「えっ!? 殿下のお命を!? 何で俺、いや私が!」
フィリップはなおも言い募る。
実に往生際が悪いな。ぶん殴ってやろうか。
「本当、最低なやつだね。まあ知ってたけど」
側にやって来たレニーも呆れ顔だ。
「くっ、レニー=シスル! やっぱりしくじったのか!」
彼女を憎々しげに睨みつけるフィリップ。
どうも話が噛み合わないな。
「なあ、フィリップ、正直に言え。お前は僕を殺しに来たんだろう?」
「はあ!? ち、違います! 私は父に命じられてその女を殺しに……、あ、いえその……」
ロレイン公爵が? レニーの暗殺を命じたのか? 何でまた?
フィリップに詳しく問い質してみると、彼の父ロレイン公爵は「天魔の再来」と評されるレニーが目障りでならず、息子の側室になることも拒み続け、宮廷魔道士として傘下に入ることすら拒んだため、ついに暗殺することを決意したらしい。
そしてフィリップは父親の命を受けて、レニー暗殺の部隊を引き連れてきたのだそうだ。
レニーに栗色の髪の同行者がいるという報告は受けていたが、それが僕だとは夢にも思わなかったのだとか。
「殿下は謹慎処分の身と伺っていたのですが、よろしいのですか? このようなところにいらっしゃって」
「いいんだよ。今の僕は一介の冒険者なんだから」
「……おっしゃっている意味がわかりません」
別に理解してもらおうとは思ってないよ。
「いやあ、そこまでロレイン公に恨まれていたとはね。だからって、あんたの側室になるつもりは毛頭ないけど」
レニーが冷ややかに言う。
正直、器が小さいよなぁ、ロレイン公。辣腕であることは間違いないのだけれど。
「で、さっきのがロレイン公爵家の闇、“赤鼠”だったってわけか」
噂には聞いている。
ロレイン公爵家お抱えの魔道士集団の中で、公に出来ない裏仕事を専門に受け持つ通称“黒鼠”。その中でも、暗殺、特に対魔道士暗殺に特化した影の部隊が、人呼んで血みどろ赤鼠、というわけだ。
「ヴィクターが言うには、赤鼠のなかでも選りすぐりの連中だったそうですが……。まさか、全員倒されたので?」
「一人だけ取り逃がしたよ。ヴィクターっていうのは?」
「その逃げて行った男です。父の秘書室長ですが、黒鼠を取り仕切る立場にあったようで……」
ああ、そう言えば名前を聞いた覚えがある。ロレイン公の懐刀だと言われている人物か。
なるほど、この国随一の実力者が裏の仕事を委ねる人物ならば、あの不気味さにも納得がいくな。
「ふうん、ヴィクターって言うんだ、あいつ。あんな禍々しい魔力の持ち主、初めて会ったよ。……ところでさ、さっきから気になってたんだけど。その変な眼鏡、何?」
レニーが言う。うん、実は僕も気になってた。
「変とか言うな! これは僕が開発した魔道具の一つで、真っ暗闇の中でも見える実に便利な逸品なんだ」
ほほう。
フィリップに借りて着用し、一旦魔燈火を消してみると、色彩が無く白黒の景色ながら、月明かりに照らされたのと変わらない程度の視界は確保できる。
「へえ、すごいじゃないか。元々君は、魔道具関連の科目の成績は良かったものな」
率直に感心したのでそう言ってやったのだが、フィリップは自嘲気味に笑った。
「残念ながら、父が私に望んでいるのはこのような才ではありませんので」
天魔の再来を打ち負かし、さすがは天魔の末裔よと喝采を浴びるような才か。
そんなものを親から要求される苦しさは、察するに余りあるな。
だが……。
「どうする、レニー。命を狙われていたわけだけど」
僕はレニーに尋ねた。
「いやぁ、正直腹は立つけどさ。さすがに、戦意を喪失している元同級生を殺っちゃうわけにもいかないしね。それに……、もうこれ以上血のにおいは嗅ぎたくない、かな」
ああ、僕も同感だ。
「ていうか、ごめん、マグ! あたしのせいで危険なことに巻き込んじゃって!」
はは。僕がレニーを巻き込んでしまったと思い込んでいたのだけれど、まさか僕が巻き込まれている側だったとはね。
「気にしなくていいよ。レニーの敵は僕にとっても敵、だろ?」
「……そうだったね。水くさいことは言いっこなしにしとこうか」
「そうそう」
お互いに、命懸けで相手を守る。それ以外のことは些末なことだ。
そんな僕らを、フィリップは複雑そうな表情で見ていた。
「あ、うっかりしてた。そう言えば、セイたちはどうしてるかな?」
不意にレニーが言った。
そうだ、僕もすっかり頭から抜け落ちていたよ。
赤鼠の使い魔と戦っていたようだけど、大丈夫かな?
フィリップに前を歩かせて、マドラとセイの許へ向かう。
二重の壁で囲ったキャンプエリアのほぼ反対側。そこでは、三頭の獣たちがもつれ合っていた。
黒妖犬のマドラと有翼獅子のセイ。そして、川底の苔のような緑色の体毛に覆われた馬。
「水棲馬か。こんなのを使い魔にしていたんだな」
「はい。赤鼠の一人で、たしかトマスという名の男の使い魔だと聞いています」
そいつがこれに跨って、マドラたちに一気に接近し、香水入りの樽の水をぶちまけたらしい。
そして、それと同時に残りのメンバーがキャンプエリアに突入、トマスもそれに続く、という作戦だったようだ。
で、そのトマスという男が、僕たちが倒したうちのどいつだったのかはわからない。
しかしいずれにせよ、そいつは死亡したはずだ。
「うん。主と魔力で繋がっている様子はないね。で、呪縛から解放されて逃走しようとしてるんだけど、多分あたしらのところへ向かおうとしていると解釈したセイたちが、しがみついて阻止しようとしていた――、と、そんなところかな?」
レニーが状況を分析する。
普通の馬よりも一回り大きい水棲馬の背にセイがしがみつき、右の前脚にはマドラが噛みついている。
本来の実力的には、二頭がかりなら難なく倒せる相手なのだろうけれど、有翼獅子は夜の暗がりの中では十分に力を発揮できず、黒妖犬は香水で鼻をやられてこれまた本来の力を出せていないのだろう。
「よーしよし。マドラ、セイ、よく頑張った。あとは任せろ」
使い魔たちにそう声を掛ける。
水棲馬は懸命にもがいて、なんとか逃げ出そうとしている。
その姿に憐みを覚えないわけでもないのだが……。
「水棲馬は人を水中に引きずり込んで食らう魔物だからな。見逃してやって犠牲者が出たのでは堪らない。悪く思うな」
僕の剣が翻り、水棲馬の首が地に落ちた。
「お疲れ様。大丈夫かい? ひどい傷だね」
レニーがセイを抱きかかえる。
僕も血塗れのマドラを抱きしめ、労ってやった。
幻獣である彼らには、治癒魔法は効果がない。
その代わり、人の魔力を吸収させてやることで、彼ら自身の自己治癒能力を高めることが出来る。
赤鼠との死闘で消耗している身には中々堪えるが、仕方がない。
「ちょっと待って、マグ。よく考えたら、そこに活きのいい魔力がたっぷりあるじゃんか」
レニーが意地の悪い表情で、フィリップを見た。
ああ、確かに。彼も魔力はかなり大きい方だからな。
「え? ふざけるな何で俺が……、いえ、何でもありません」
うん。そのくらいで許してやるのはかなり寛大だと思うぞ。
どういうことだ? ボルト伯爵家がロレイン公爵家と組んだのか? それにしても、公爵の息子が直々に出張って来ることもないと思うのだが……。
とりあえず、明かりをつけるか。
「――妖精の灯火、闇夜を照らせ。魔燈火」
剣を突き付けたまま、青白い魔法の明かりをともす。
そこにいたのは、昆虫人――かと一瞬思ったが、昆虫の複眼のような眼鏡(?)を着けた若い男だった。
右手にはクロスボウを下げている。
さっき射掛けてきたのは、これの短矢だったのか。
「で、殿下!? 何故こんなところに!?」
男が驚きの声を上げる。
ああ、なるほど確かに、ロレイン公爵家の五男坊、フィリップ=アーデナーの声だな。
それにしても――。
「この期に及んでとぼけるつもりか。僕の命を狙っていたのだろうが!」
色々とレニーに失礼な態度を取っていたことは知っているし、いさぎよい男だとも思っていなかったが、さすがにこれには腹が立った。
「えっ!? 殿下のお命を!? 何で俺、いや私が!」
フィリップはなおも言い募る。
実に往生際が悪いな。ぶん殴ってやろうか。
「本当、最低なやつだね。まあ知ってたけど」
側にやって来たレニーも呆れ顔だ。
「くっ、レニー=シスル! やっぱりしくじったのか!」
彼女を憎々しげに睨みつけるフィリップ。
どうも話が噛み合わないな。
「なあ、フィリップ、正直に言え。お前は僕を殺しに来たんだろう?」
「はあ!? ち、違います! 私は父に命じられてその女を殺しに……、あ、いえその……」
ロレイン公爵が? レニーの暗殺を命じたのか? 何でまた?
フィリップに詳しく問い質してみると、彼の父ロレイン公爵は「天魔の再来」と評されるレニーが目障りでならず、息子の側室になることも拒み続け、宮廷魔道士として傘下に入ることすら拒んだため、ついに暗殺することを決意したらしい。
そしてフィリップは父親の命を受けて、レニー暗殺の部隊を引き連れてきたのだそうだ。
レニーに栗色の髪の同行者がいるという報告は受けていたが、それが僕だとは夢にも思わなかったのだとか。
「殿下は謹慎処分の身と伺っていたのですが、よろしいのですか? このようなところにいらっしゃって」
「いいんだよ。今の僕は一介の冒険者なんだから」
「……おっしゃっている意味がわかりません」
別に理解してもらおうとは思ってないよ。
「いやあ、そこまでロレイン公に恨まれていたとはね。だからって、あんたの側室になるつもりは毛頭ないけど」
レニーが冷ややかに言う。
正直、器が小さいよなぁ、ロレイン公。辣腕であることは間違いないのだけれど。
「で、さっきのがロレイン公爵家の闇、“赤鼠”だったってわけか」
噂には聞いている。
ロレイン公爵家お抱えの魔道士集団の中で、公に出来ない裏仕事を専門に受け持つ通称“黒鼠”。その中でも、暗殺、特に対魔道士暗殺に特化した影の部隊が、人呼んで血みどろ赤鼠、というわけだ。
「ヴィクターが言うには、赤鼠のなかでも選りすぐりの連中だったそうですが……。まさか、全員倒されたので?」
「一人だけ取り逃がしたよ。ヴィクターっていうのは?」
「その逃げて行った男です。父の秘書室長ですが、黒鼠を取り仕切る立場にあったようで……」
ああ、そう言えば名前を聞いた覚えがある。ロレイン公の懐刀だと言われている人物か。
なるほど、この国随一の実力者が裏の仕事を委ねる人物ならば、あの不気味さにも納得がいくな。
「ふうん、ヴィクターって言うんだ、あいつ。あんな禍々しい魔力の持ち主、初めて会ったよ。……ところでさ、さっきから気になってたんだけど。その変な眼鏡、何?」
レニーが言う。うん、実は僕も気になってた。
「変とか言うな! これは僕が開発した魔道具の一つで、真っ暗闇の中でも見える実に便利な逸品なんだ」
ほほう。
フィリップに借りて着用し、一旦魔燈火を消してみると、色彩が無く白黒の景色ながら、月明かりに照らされたのと変わらない程度の視界は確保できる。
「へえ、すごいじゃないか。元々君は、魔道具関連の科目の成績は良かったものな」
率直に感心したのでそう言ってやったのだが、フィリップは自嘲気味に笑った。
「残念ながら、父が私に望んでいるのはこのような才ではありませんので」
天魔の再来を打ち負かし、さすがは天魔の末裔よと喝采を浴びるような才か。
そんなものを親から要求される苦しさは、察するに余りあるな。
だが……。
「どうする、レニー。命を狙われていたわけだけど」
僕はレニーに尋ねた。
「いやぁ、正直腹は立つけどさ。さすがに、戦意を喪失している元同級生を殺っちゃうわけにもいかないしね。それに……、もうこれ以上血のにおいは嗅ぎたくない、かな」
ああ、僕も同感だ。
「ていうか、ごめん、マグ! あたしのせいで危険なことに巻き込んじゃって!」
はは。僕がレニーを巻き込んでしまったと思い込んでいたのだけれど、まさか僕が巻き込まれている側だったとはね。
「気にしなくていいよ。レニーの敵は僕にとっても敵、だろ?」
「……そうだったね。水くさいことは言いっこなしにしとこうか」
「そうそう」
お互いに、命懸けで相手を守る。それ以外のことは些末なことだ。
そんな僕らを、フィリップは複雑そうな表情で見ていた。
「あ、うっかりしてた。そう言えば、セイたちはどうしてるかな?」
不意にレニーが言った。
そうだ、僕もすっかり頭から抜け落ちていたよ。
赤鼠の使い魔と戦っていたようだけど、大丈夫かな?
フィリップに前を歩かせて、マドラとセイの許へ向かう。
二重の壁で囲ったキャンプエリアのほぼ反対側。そこでは、三頭の獣たちがもつれ合っていた。
黒妖犬のマドラと有翼獅子のセイ。そして、川底の苔のような緑色の体毛に覆われた馬。
「水棲馬か。こんなのを使い魔にしていたんだな」
「はい。赤鼠の一人で、たしかトマスという名の男の使い魔だと聞いています」
そいつがこれに跨って、マドラたちに一気に接近し、香水入りの樽の水をぶちまけたらしい。
そして、それと同時に残りのメンバーがキャンプエリアに突入、トマスもそれに続く、という作戦だったようだ。
で、そのトマスという男が、僕たちが倒したうちのどいつだったのかはわからない。
しかしいずれにせよ、そいつは死亡したはずだ。
「うん。主と魔力で繋がっている様子はないね。で、呪縛から解放されて逃走しようとしてるんだけど、多分あたしらのところへ向かおうとしていると解釈したセイたちが、しがみついて阻止しようとしていた――、と、そんなところかな?」
レニーが状況を分析する。
普通の馬よりも一回り大きい水棲馬の背にセイがしがみつき、右の前脚にはマドラが噛みついている。
本来の実力的には、二頭がかりなら難なく倒せる相手なのだろうけれど、有翼獅子は夜の暗がりの中では十分に力を発揮できず、黒妖犬は香水で鼻をやられてこれまた本来の力を出せていないのだろう。
「よーしよし。マドラ、セイ、よく頑張った。あとは任せろ」
使い魔たちにそう声を掛ける。
水棲馬は懸命にもがいて、なんとか逃げ出そうとしている。
その姿に憐みを覚えないわけでもないのだが……。
「水棲馬は人を水中に引きずり込んで食らう魔物だからな。見逃してやって犠牲者が出たのでは堪らない。悪く思うな」
僕の剣が翻り、水棲馬の首が地に落ちた。
「お疲れ様。大丈夫かい? ひどい傷だね」
レニーがセイを抱きかかえる。
僕も血塗れのマドラを抱きしめ、労ってやった。
幻獣である彼らには、治癒魔法は効果がない。
その代わり、人の魔力を吸収させてやることで、彼ら自身の自己治癒能力を高めることが出来る。
赤鼠との死闘で消耗している身には中々堪えるが、仕方がない。
「ちょっと待って、マグ。よく考えたら、そこに活きのいい魔力がたっぷりあるじゃんか」
レニーが意地の悪い表情で、フィリップを見た。
ああ、確かに。彼も魔力はかなり大きい方だからな。
「え? ふざけるな何で俺が……、いえ、何でもありません」
うん。そのくらいで許してやるのはかなり寛大だと思うぞ。
5
あなたにおすすめの小説
【状態異常耐性】を手に入れたがパーティーを追い出されたEランク冒険者、危険度SSアルラウネ(美少女)と出会う。そして幸せになる。
シトラス=ライス
ファンタジー
万年Eランクで弓使いの冒険者【クルス】には目標があった。
十数年かけてため込んだ魔力を使って課題魔法を獲得し、冒険者ランクを上げたかったのだ。
そんな大事な魔力を、心優しいクルスは仲間の危機を救うべく"状態異常耐性"として使ってしまう。
おかげで辛くも勝利を収めたが、リーダーの魔法剣士はあろうことか、命の恩人である彼を、嫉妬が原因でパーティーから追放してしまう。
夢も、魔力も、そしてパーティーで唯一慕ってくれていた“魔法使いの後輩の少女”とも引き離され、何もかもをも失ったクルス。
彼は失意を酩酊でごまかし、死を覚悟して禁断の樹海へ足を踏み入れる。そしてそこで彼を待ち受けていたのは、
「獲物、来ましたね……?」
下半身はグロテスクな植物だが、上半身は女神のように美しい危険度SSの魔物:【アルラウネ】
アルラウネとの出会いと、手にした"状態異常耐性"の力が、Eランク冒険者クルスを新しい人生へ導いて行く。
*前作DSS(*パーティーを追い出されたDランク冒険者、声を失ったSSランク魔法使い(美少女)を拾う。そして癒される)と設定を共有する作品です。単体でも十分楽しめますが、前作をご覧いただくとより一層お楽しみいただけます。
また三章より、前作キャラクターが多数登場いたします!
遅刻勇者は異世界を行く 俺の特典が貯金箱なんだけどどうしろと?
黒月天星
ファンタジー
命の危機を女神に救われた高校生桜井時久(サクライトキヒサ)こと俺。しかしその代価として、女神の手駒として異世界で行われる神同士の暇潰しゲームに参加することに。
クリア条件は一億円分を稼ぎ出すこと。頼りになるのはゲーム参加者に与えられる特典だけど、俺の特典ときたら手提げ金庫型の貯金箱。物を金に換える便利な能力はあるものの、戦闘には役に立ちそうにない。
女神の考えた必勝の策として、『勇者』召喚に紛れて乗り込もうと画策したが、着いたのは場所はあっていたけど時間が数日遅れてた。
「いきなり牢屋からなんて嫌じゃあぁぁっ!!」
金を稼ぐどころか不審者扱いで牢屋スタート? もう遅いかもしれないけれど、まずはここから出なければっ!
時間も金も物もない。それでも愛と勇気とご都合主義で切り抜けろ! 異世界金稼ぎファンタジー。ここに開幕……すると良いなぁ。
こちらは小説家になろう、カクヨム、ハーメルン、ツギクル、ノベルピアでも投稿しています。
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】
きたーの(旧名:せんせい)
ファンタジー
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。
その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ!
約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。
―――
当作品は過去作品の改稿版です。情景描写等を厚くしております。
なお、投稿規約に基づき既存作品に関しては非公開としておりますためご理解のほどよろしくお願いいたします。
婚約破棄を目撃したら国家運営が破綻しました
ダイスケ
ファンタジー
「もう遅い」テンプレが流行っているので書いてみました。
王子の婚約破棄と醜聞を目撃した魔術師ビギナは王国から追放されてしまいます。
しかし王国首脳陣も本人も自覚はなかったのですが、彼女は王国の国家運営を左右する存在であったのです。
「餌代の無駄」と追放されたテイマー、家族(ペット)が装備に祝福を与えていた。辺境で美少女化する家族とスローライフ
天音ねる(旧:えんとっぷ)
ファンタジー
【祝:男性HOT18位】Sランクパーティ『紅蓮の剣』で、戦闘力のない「生産系テイマー」として雑用をこなす心優しい青年、レイン。
彼の育てる愛らしい魔物たちが、実はパーティの装備に【神の祝福】を与え、その強さの根源となっていることに誰も気づかず、仲間からは「餌代ばかりかかる寄生虫」と蔑まれていた。
「お前はもういらない」
ついに理不尽な追放宣告を受けるレイン。
だが、彼と魔物たちがパーティを去った瞬間、最強だったはずの勇者の聖剣はただの鉄クズに成り果てた。祝福を失った彼らは、格下のモンスターに惨敗を喫する。
――彼らはまだ、自分たちが捨てたものが、どれほど偉大な宝だったのかを知らない。
一方、レインは愛する魔物たち(スライム、ゴブリン、コカトリス、マンドラゴラ)との穏やかな生活を求め、人里離れた辺境の地で新たな暮らしを始める。
生活のためにギルドへ持ち込んだ素材は、実は大陸の歴史を塗り替えるほどの「神話級」のアイテムばかりだった!?
彼の元にはエルフやドワーフが集い、静かな湖畔の廃屋は、いつしか世界が注目する「聖域」へと姿を変えていく。
そして、レインはまだ知らない。
夜な夜な、彼が寝静まった後、愛らしい魔物たちが【美少女】の姿となり、
「れーんは、きょーも優しかったの! だからぽるん、いーっぱいきらきらジェル、あげたんだよー!」
「わ、私、今日もちゃんと硬い石、置けました…! レイン様、これがあれば、きっともう危ない目に遭いませんよね…?」
と、彼を巡って秘密のお茶会を繰り広げていることを。
そして、彼が築く穏やかな理想郷が、やがて大国の巨大な陰謀に巻き込まれていく運命にあることを――。
理不尽に全てを奪われた心優しいテイマーが、健気な“家族”と共に、やがて世界を動かす主となる。
王道追放ざまぁ × 成り上がりスローライフ × 人外ハーモニー!
HOT男性49位(2025年9月3日0時47分)
→37位(2025年9月3日5時59分)→18位(2025年9月5日10時16分)
収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~
エルリア
ファンタジー
HOTランキング1位ありがとうございます!
2000年代初頭。
突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。
しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。
人類とダンジョンが共存して数十年。
元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。
なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。
これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる