誰にも言えない初恋

山本未来

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僕の夢

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お母さんが入院して3日が経つた

寂しいと言うより上手く言えないけれど

いつもより心が安心している


多分自分の母親が心の病など

持つていない普通の親を持った人には

決して分からないと思うけれど

お母さんが家にいるより入院している方が

僕達にすれば安定した生活になるんだ


親不孝と言われるかもしれないけれど

きっと僕と同じような環境にならないと

この気持ちは分からない


弟もいつもお母さんの暴れる姿に

ビクビク怯えているから

きっと僕と同じような気持ちだと思った


お父さんは仕事を早く終わらせて

毎日病院に通っているから

心身共ににきっと疲れているとは

思うけれどお父さんの感情まで

気を使う気にもならなかったし

お見舞いに行く気にもならなかった

正直に言うとお母さんに会いたくなかった

このままお母さんがずっと病院に

いてくれればいいのにとさえ思っていた


そう、お母さんが入院してから

とても平和な時間が流れていたから、、


一週間が経ち少し安定したお母さんは

家に帰って来た

僕は、不安で一杯でお母さんの顔を

まともに見る事が出来なかった


お父さんの車で帰って来たお母さんは

玄関に入りリビングの椅子に腰掛けると


「長い間迷惑かけてごめんね

お母さん大夫元気になって来たから

家の事少しずつでもやるようにするね

翔君、祐君本当にいつも迷惑かけてごめんね」


お母さんは少しうつむき加減に僕と弟に

そう言った


僕は心の中で今は落ち着いているけれど

きっとまた不安定になるんだと思った

だけどうん、と頷くと自分の部屋に向かった

ベッドに寝転んで天井を見上げた


またお母さんに気を使う日が続くかと思うと

ぞっとした


この不安定さはいつまで

僕を苦しめるんだろうそう思った


その後、お母さんの心は安定したのか

家の事や買い物、気分がいい時は

お父さんと遠出をしたりする事も出来て

僕も少しほっとしたけれど

受験がどんどん

近づいている焦りがあった


でも勉強する気にはなれず

勉強している振りだけをしていたし

担任からも公立高校は無理だと

言われていたので

私立の高校を専願しようかと考えていた


お父さんも諦めているのか

お母さんの事が大変なのか

以前みたいに

ごちゃごちゃ言ってこなくなっていた


高校に行けたら野球部に入る事だけは

決めていたし出来れば野球が有名な

高校に行きたかった


中学ではレギュラーで何度も試合に出て

活躍したし高校で本格的に技術を

身につけたかったしその為には

甲子園に出場した事のある所に

行きたいそれが僕の夢だった


だけど、その夢は誰にも話していない

話してもきっと無理だと笑われるし

今の僕にはそんな実力もなかったのだから

僕の心の中に秘めた密かな夢でしかなかった

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