誰にも言えない初恋

山本未来

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花火の夜の出来事

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僕達は、あの日から月に1~2回程

土曜日に会っていた


「翔くん、もうすぐ色々な所で

花火大会開催されるね!

行ってみようか?」


いつも僕の家で過ごす事が多くて

どこかに出かけた事は一度もなかった


一緒に出かけている所誰かに見られても

大変な事になるし

だから外出は極力避けていた


僕はあんなに人混みの多い場所に出かけて

大丈夫なのかと思ったけれども


「加奈子が行きたいなら花火行こうか?」

と僕は言った


「うん!

来週、開催されるみたいだから行こうね!」


彼女はとても嬉しそうに言った


僕達は会う度にSEXし愛し合い

もう離れる事が出来ない状態に

なっていた


僕は愛すれば愛する程

彼女に嫉妬深くなり

旦那さんの事を聞き出したり

何度も僕に対する愛情を確認したり

独占欲が増してきていた


そんな僕に彼女は心配させないように

愛情表現をしてくれたりしていたけれど

僕は彼女がいつか居なくなるのではないかと

いつも不安な気持ちで一杯だった、、



彼女が、居ない生活なんて

考えられなかった、、

考えたくもなかった、、


花火大会の当日、駅のホームで

待ち合わせをしたものの

沢山の人で溢れかえっていて

なかなか彼女が見つからない


仕方なくベンチに腰掛けてラインで

連絡を取るともうすぐ駅に着くと

言う返事が来た


しばらくすると大勢の人達を乗せた

電車が到着し僕に気がついた彼女は

僕の方へと向かって来ると

可愛いい笑顔で言った


「遅れてごめんね~

凄い人だね、、」


「いいよ!早く行こう!」


僕は彼女の手を取り開催されている

堤防の方へと人混みを避けるように向かった



「こんなに人がいたら堤防にいつ着くんだろね

もっと早く来た方が良かったのかな?!」


「開催時間までには着くと思うよ!

僕、花火大会来るの初めてだから

楽しみ!いい場所取れたらいいけど、、」


「私、まさか翔くんと花火大会に

来れると思わなかったからめちゃくちゃ

楽しみだな~」


「うん!楽しみだな!」


僕は最近になって玲奈ちゃんママの事を

加奈子って呼ぶようになっていた


始めは照れたけど、一度そう呼ぶと

慣れて来て今ではすぐに加奈子って

自然に出てくるようになっていた


僕達は、汗ダクになりながらやっと

堤防に到着して、なんとか場所が取れたので

ビニールシートを敷いて2人で腰掛けた


あと10分程で始まる

僕達はわくわくしながら

手を固く握ったり

触ったり

見つめ合ったり

彼女が僕の肩にもたれたりして

全く周りの人に目が行かず

ずっとべったりくっついて

花火が上がるのを待っていた


しばらくすると

ドーンという爆発音が鳴り響き


彼女は「凄い音!!ビックリしたね!」

と言って僕に抱きつき

僕もそれと同時に彼女を抱きしめた


赤、青、黄色、紫、金色などの

沢山の色の花火が次々に打ち上がり

回りの人達は


「わぁ~」とか


「凄い!」とか


「綺麗!」とか思い想いの歓声をあげ


彼女も綺麗!!

って何度も繰り返し叫んでいた


彼女の目を見つめると

黒目の中に花火が写ってキラキラしていて

とても嬉しそうに花火を見つめている


そんな彼女がとても愛おしかった


彼女は僕が見つめているのに気がつくと


「翔くん!どこ見てるの!

花火見に来たんだからちゃんと

花火みないと!あっという間に

終わっちゃうよ!」と言って


僕の顔を花火の方に向けた


「だって加奈子の目輝いてるから

つい見とれてしまった~」


彼女はとても嬉しそうに僕に抱きつくと


「私、幸せ!

翔くんといると

本当に幸せ感じる、、

翔くん、大好きだからね!」


と言った


僕達は三角座りしながら抱きしめ合い

微笑み合い

最高に綺麗な花火を見つめた



『絶対僕は加奈子を守る、、

ずっと、ずっと、、』


僕は心に誓った、、


「翔くん!

私、翔くんとの事

後悔してないからね!

家族には本当に悪いと思う、、

だけど、翔くんと一緒にいたい、、

こうなった以上絶対2人だけの

秘密にしておこうね、、

もし2人の事バレたらもう会えなくなるし

私、絶対それだけは嫌だからね、、」


「僕も絶対言わない、、

加奈子と別れるの嫌だから、、

でも、そんなに僕の事好きなんだったら

離婚して僕の所に来たらいいのに、、

玲奈ちゃんいてもいいし、、」


彼女は今にも泣きそうな曇った表情になった


「そんなに簡単に離婚出来ない、、

翔くんとずっといたいし、独身だったら

結婚する、、

だけど私だけの事ではすまないし、、」


「まっ!いいか、、

その事はまた考えよう、、

せっかくの綺麗な花火が台無しになるし、、」


「うん!

翔くん本当にごめんね、、」


彼女は謝るような気持ちで

僕の手を強く握った


堤防から見える花火は

真っ黒な空に色とりどりの丸い大きな円を

描いたり、ハートマークだったり

花の形だったり

色々な色彩で広がり


迫力ある音や

流れる川には花火が写り情緒的だった


写真を撮ったり

動画を撮影したり

だけど、僕達2人のツーショット写真は

撮れなかった、、

撮ることはできなかった、、


だけど心の写真に2人の思い出として

永久に残るから


だから別に2人の写真がなくても

大丈夫だった


あっという間に時間は過ぎ

あと20分位で花火が終わり

最後のクライマックスで

花火の連打が始まる頃


僕達は大きく広がる花火に囲まれながら

何度もキスをした

駄目だと分かっているのに

何度も

何度も

キスをした、、















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