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仕事と恋の両立

油断した※

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 穫れの2月もすぐ終わってしまった。授業に参加する生徒もだいぶ減って、スカスカになっていた。本当に魔力操作や感知が苦手な生徒だけが残ったようだった。

 カローさんは魔力保有を確認する道具をもらってから枯渇しにくくなったのか、授業以外で会う機会が減った。授業も熱心に取り組んでいて、皮膚での感知がさらに上手くなった。彼女がこの授業を卒業するのももうすぐだろう。

 ブルックス君は時折授業に出てきて、僕を口説いてオリーに叱られるという行為を繰り返していた。また、ウッドさんはあれから授業にも出なくなった。ブルックス君はすでに連絡を受けていたようで、何かあれば力になると心強い言葉をくれた。でも、見返りは僕を抱く事なんていう冗談は綺麗にききながした。

 もう穫れの3月。ブルックス君が学園から去る時期が迫っていた。卒業式典は第三魔の日。そして今日は穫れの3月、第二火の日だ。僕はいつものように朝食を食べて1人で職場に向かっていた。ずっと平和だったから、その時間も1人になってはいけないという意識が薄れていた。




「ふー、任務完了ですね」

「ああ。真っ白な頭ですぐわかって楽だったな。小柄だし持ち運びも楽だ。あ、袋は穴が空いてるよな?」

「もちろんです!死なれたら困りますからね」

「そうだな」

 僕は朦朧とした意識の中で男2人の声を聞いていた。体は魔法で縛られているのか指一本も動かせない。瞼も閉じているし、真っ暗で何も見えない。僕は少しでも2人の正体を探ろうとするが、眠り薬を嗅がされたのかそれ以上何も聞き取ることができずに意識を手放した。

 気がついたら、知らない部屋のベッドの上に裸で縛られていた。仰向けで寝て、両腕は上にあげてヘッドボードに鎖と手枷で縛られていた。両足も足枷がつけられていて重い。

 甘ったるような匂いが充満していて、その匂いを吸うたびに意識が朦朧としていった。消えそうな意識のなか、何故こうなったのかを記憶を辿って思い出そうとした。

 確か…いつものように朝食を食べて、そして…誰か女子生徒に声をかけられて振り返ったら顔に何かをかけられたんだ。その匂いを嗅いだら意識が遠くなって、誰かに運ばれて……

 瞼を閉じて記憶を呼び起こしながら考えた。朦朧としているから、誰に声をかけられたのかなんて思い出せない。ウトウトしていると、部屋の中に誰かが入って話し始めた。

「本当にいいんですかい?」

「いいのよ。これはもうあなたの奴隷よ。奴隷に人権はないわ。売るなり煮るなり、殺すなり好きにして」

「くく。そうですか。では、まずは味見をしてからどうするか決めやしょうかね」

「好きにしてちょうだい」

 知らない男の声と聞いたことがある女の声。そうだ、その声に呼び止められたんだ。

 誰だっけ。見たらきっと思い出すはず

 僕は瞼を開けようと試みたが、鼻に甘い匂いを押し付けられて、それを嗅いだ事で力が入らなくなった。

「お嬢様も酷いことをなさる」

「こんなのが唯一だなんて許せないのよ。私の方が家柄だっていいし、体もいいでしょう?貧しい男爵家の次男坊より、よほど魅力的だと思わない?」

「ええ、おっしゃる通りです」

「この香は男にしか効かない。だからあまり吸わないように気をつけなさいね」

「くくっ。それは大丈夫ですぜ。毒や媚薬やらは効きにくいんでね。さて、さっそく…」

「ふん。終わったら呼びにきなさい」

 女は僕の近くに匂いを置くと男と話して出ていった。男は布が擦れるような音を出して何かをした後に僕の体を触ってきた。

「上玉だなぁ。アンタも可哀想に。嫉妬深い女の男に手を出さなければ幸せだったろうに」

 男は僕の口の中に瓶を押し付けてくると液体を注いだ。喉も乾いてたしついそれを飲み込んでしまうと、男は瓶を口から離してクスクスと笑い始めた。

「男が死ぬほど気持ちよくなる媚薬だ。たくさん可愛がってやるからな…」

 男はそういうと、僕のお尻から何かを抜き去って、熱い何かを押し当ててきた。

「うっ。こりゃぁ、中身までいいのか。いいものを買った」

 ヌルヌルの熱い何がグチュグチュっと音を立てて中に入ってきた。その感覚に体がブルっと震えた。

「…さーて、少し目を覚ましてくれんと楽しくないな」

 男は僕の口の中に苦い何かを押し込んできた。匂いもキツいし、味も苦すぎる。飲み込むこともできなくて口から吐き出すと、僕はあっという間に意識がはっきりして、ゆっくり瞼を開けた。

「よー」

 目の前には左目に傷がある男が意地悪そうな顔をして、僕を見ていた。割と若く、40代だろうか。声はしゃがれているし、裸の体は筋肉質だが痩せていた。僕の股を大きく広げて男はゆっくり動き始めた。

「やっ!ぁあ!」

「嫌か?お前は男を咥え込むのが、好きなんだろう?」

「ちがっ、ああ!やぁ、あっあっ、やだ!あああ!」

 嫌なのに激しく腰を振られると体が快感を拾って反応してしまう。さっき飲み込んだもののせいなのか、僕のモノはどんどん硬くなってあっという間に精を自分のお腹に吐き出していた。

「くくっ。ほら、鳴け鳴け」

「やっやっ、あっあっ、やぁああ、やめっ、やだっ、あっあっ、あっあー!」

「中は嬉しそうだぞ。ウネウネとして、キュウキュウ吸い付いて…」

「やだ!やぁ!あっあっ、あっ、ちがっ、ちがっう…んんん!」

 粘着質な音がなるたびに僕の体はさらに快感を拾っていた。さっき出してばかりなのに、またお腹に向かって精を出すと頭がトロンっとしてきた。その様子に気がついた男はクスクスと笑い始めた。

「さっきの液体はな、精を出せば出すほど気持ちが良くなる媚薬だ。あれ無しでは生きられないようにしてやろう」

「あっあっあっ、やぁ…おり…おりぃ!たすけ…ひゃぁあ!」

「他の男の名を呼ぶなんて、ダメだ奴隷だな。ヒーヒー言って俺のが欲しいと言うまでここは我慢だ」

 男は僕のモノを強く握ると、さらに激しく腰を振り始めた。気持ちよくて、でも嫌で。でも気持ちよくて僕は頭の中が出したいと言う気持ちでいっぱいになっていった。

「あっあっあっ、やぁ、だし…あっああん!だした…あっあっ!」

「なら、出させてくださいご主人様って言え」

「ひゃぁん!それ、だめ、だめ!ああああ!」

「ほら早く」

 男はブルブル震える僕のモノをさらに強く握って精を出さないよう堰き止めた。しかし、中のモノは僕の弱い場所を強く擦るように突いてくる。その刺激が痛いほど気持ちよくて僕はポロポロと涙が流れていた。

「ださ…せ…あっあっあっ、出させて…ひゃぁあ!あっあっ…くださ…ごしゅ…ひぃん!あああ、ご主人様!!!あああああああ!!!」

 決められた言葉を紡いだことで堰き止めていたものがなくなって解放された。そして僕は止めていた快感を一気に噴き出させると、大量の精を自分のお腹にかけて達していた。

「くっ」

 僕がビクビクと体を震わせていると、男が僕の中に精を放ったのかわかった。ぼんやりとしながら、オリー以外の男性の精を受け入れた事実に心がボロボロと壊れ始めた。

「や、やだ!…やっ、ああああ!」

「さて、味もわかったし…どうするかな」

 男は僕のモノを手で握って上下に動かしながら、僕の中でどんどん硬くなるモノをゆっくり動かしてつぶやいた。男に目線を向けると、僕のことを品定めしているような目だった。僕は心が壊れていく音を聞きながらも、これ以上この男を受け入れたくなくて必死に首を横に振って叫んだ。

「やっ、やっ、いやぁぁぁあ!」

「ちっ、意外としぶといな。3度も出せば快感に酔って求めるようになるかと思ったが…」

 男が僕をもう一度激しく揺さぶろうとすると、部屋の外がガヤガヤとうるさくなっていった。僕は縋るような気持ちで大きな声を出して叫んだ。

「あっあっ、オリー…オリー!たすけっ…はぁぁん!助けてぇぇええ!」

「うるさい」

 男は僕の口をもう片方の手で塞いで、激しく腰を振り始めた。中からの外からも激しく快感を与えてくる。僕の体はあっという間に快感を拾ってビュルっと精を放った。出せば出すと心が壊れる。頭も動かなくなる。何かは僕に意識を渡せと囁いてくる。でも、僕はその囁きに耳を傾けずに懸命に僕であり続けた。

「んんん、んっんんんん!」

「まだ意識があるのか。もう少し飲ませるか」

 男は動きを止めて、僕の口から手を離すと口に瓶を押し込んできた。でもこれを飲んではいけない。僕が必死に口を閉じて抵抗していると、部屋の扉が乱暴に開かれた。

「アーシェ!!!!」

 抵抗しながら視線を声がした方向に向けると、ものすごい顔をしたオリーが勢いよくやってきて僕の体を弄んでいる男の顔を殴っていた。

「ぐっ。なんだ、お前は…」

 殴られた勢いで僕の口にあった瓶はどこかに飛んでいき、男はグラリと体を揺らして痛みに耐えた顔でオリーを睨んだ。

「俺のアーシェを………」

 オリーは怒りに震えたような声を出した後に無表情になると、男をもう一度勢いよく殴った。そして即座に大きな炎の玉を手のひらから出すと男に向かって投げ捨てた。男はびっくりして僕から萎えたモノを抜くと火の玉から逃げるようにベッドから降りて部屋から出ていった。火の玉は幻影だったようで、男がいた場所に落ちても何も燃やさずにプカプカと浮いているだけだった。僕が少しホッとすると
、それに気がついたオリーはドロドロの僕の体に飛びついてきて、抱きしめてきた。

「間に合わなかった…いや、間に合ったが、お前が他の男に抱かれるのを止められなかった…」

「ごめ…んね…何が嗅がされて、飲まされて体が反応して…」

 抱きしめ返したいのに腕は拘束されてて動かせない。僕はスリスリと頬をオリーの頭に擦りよせながらポロポロと涙をこぼした。オリーは優しく僕の頭を撫でると、上着のポケットから鍵を取り出して手枷と足枷を外していった。体が自由になって体を動かしたいのに、僕はうまく力を入れることができなかった。

「…かなりキツい香と媚薬を使われたんだな…」

 オリーは僕の様子を悲しそうな顔で見つめてから体と蕾の奥に魔法をかけて綺麗にしてくれた。収納から大きなローブを取り出すと、裸の僕をそれに包んで横抱きに抱きかかえた。

「ごめ…んね」

「……俺もすまない。油断していた。疲れただろ?話は後にしよう。少し寝ろ」

 オリーは僕の額に口付けると小さく呪文を唱えた。僕はその声を聞きながらゆっくり意識を手放した。

 

 
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