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旅の終わり?
のんびり
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その後の事について語ろう。
私は獣化すると2日間は人型にはに戻れない。なので、残りの後始末はホープ伯爵、キャスリーン、ベルナールがしてくれた。
ケイレブはというと…。
「ガウガウガウガウ(おりゃおりゃおりゃ)」
「キャンキャン(やめてくれよー)」
彼は狼に獣化して何年かぶりに狼の私と戯れあっていた。私の方が小柄だし、牙もないのにケイレブは小さい頃から私に噛みついたことがない。逆に私が力任せに戯れついているのを、楽しそうにしている。やめてとは言っているが本人はニコニコしているのだ。
私を襲うかもという不安は解決した。
その理由は狼ゆえだった。
狼の生態でつがいは一生つがいのまま。つまり伴侶は1人だけ。そう、人間でありながらも狼の性質が色濃く出ているケイレブは、本能的に子孫を残す相手は私以外がよかったのだ。だから、私を襲わないように避けていた。
だが、ここに現れたのが救世主キャスリーン。彼は彼女を(勝手に)つがいに選んだ。よって、私の匂いには誘惑されなくなったのだ。
私達が走り回って、戯れあっている場所はホープ伯爵宅の庭だ。
狼の姿で外に出てもいいのか!?と疑問に思っただろうが、それができる様になったのは後始末係のおかげだ。
では次に後始末係の素晴らしい仕事ぶりをお伝えしよう。
ベルナールビームをくらった皇帝陛下の暴れん坊な息子さんは、排尿以外ではご利用できなくなった。そう、もうおっきくなることもないらしい。俗にいうEDだ。
彼が気を失っている間に、ホープ伯爵とキャスリーンの手によって皇位は金髪金眼になった第1皇子に譲位された。目が覚めれば権力をすべて失ってしまった前皇帝陛下はかなり大暴れしたそうだ。正直ザマァ…げふんげふん。
ホープ伯爵(以下、伯爵)&キャスリーンのコンビは戦争の後始末、今まであった恨み辛みのドロドロしたものをお掃除した。
まず、手始めにキャスリーンは謝罪とともに自分が生きていること、本当に守り手であることを剣術大会に招待した同盟国に知らせた。もちろん、証(やっぱり舌にあった)を自国の人々に見せたうえでだ。そして、前皇帝陛下(以下、前皇帝)が今回の黒幕で何をしたのかを事細かく伝え、処罰は森から受けたこと、国としての処罰は退位させて権力を全て没収した上で蟄居させる旨を伝えた。
周りの国々からは不満も出たが、火種になった本人が謝罪し暴君が退いた事で溜飲を下げるしかなかった。
次に、後宮に住まう妃達と子供達にキャスリーンは頭を下げた。妃達は前皇帝陛下に恨みはあれどキャスリーンに恨みがある人は少なかった。不満を漏らす人には前皇后の力添えもあり、その声も静まった。
子供達側は不満が残っていたが、彼女が守り手としてこれから短くて何十年長くて数百年、森で暮らしてく事を知ってからは大人しくなったそうだ。
前皇后は自身の子供の色が変わってしまったことは気にしていなかったが、これから先について憂いていたそうだ。なぜかといえば《儀式を行なわなければ子供が産まれなくなる点》に心を痛めていたからだった。
〈彼の行いを諌めることができなかった私の罪。だが、子孫達にもその罪を被せる事になってしまった。おそらく、森からしたらこの事態を引き起こした彼に関わった全ての人間に罪があると判断されたからなのでしょう。彼が9割悪く、残り1割を彼の伴侶と子孫で償えということなのであれば…。この国をより発展させ、この国に住まう彼の血を受け継ぐ子供達が生きやすいように私達は努力しなければ〉
そういって、彼女はキャスリーンが昔から暮らしていた離宮へ幽閉された前皇帝と住むようになった。
本当にこれから金髪金眼しか生まれないのだろうか。だって、あれはベルナールの演技のはずなのだ。彼が万能でも流石に呪いのようなことができるのだろうか。
なんて疑問があるが、実際に第1皇子達の色が変わったのは確かだ。ベルナールもやる時はやれるのだろうと結論づけ、それ以上深く考えるのをやめた。
さて、話を戻そう。
戦争は終わったが、ミャティ国との関係は悪化したままだった。現皇帝はその対処のため、皇太子になる予定の皇子を期間限定で人質として送り出した。
期間は3年間。今回勝敗はつかなかったが、賠償についてはイズルンティア側が積極的に手をあげた。3年の期間内に賠償を済ませ、それを済ませる約束として皇太子候補を人質に…。森から勝手に金髪金眼にされてしまった現皇帝の意思は強く、またこの子供の意思も強かった。
戦いは終わり、相手側から謝罪を受け、支援もされ、その保証に人質まで送られる。人質に何かれば、次は自国の責任で争いが起こる可能性もある。これにはミャティ側も振り上げた拳を下げるしかなかった。
人質案については、ベルナールが発案したようだ。彼曰く〈鯛の天ぷらを食べて亡くなったといわれている彼を参考にしました〉とか言っていた。アイツはどこまで何を知っているのだろうか。
不満や争いの火種は1日で鎮火した。すぐに鎮火したのには、もう1つ理由があった。
それは伯爵が私のことを知らせたことだった。
〈今回、キャスリーン皇女殿下が守り手に選ばれたのはエヴィという1人の少女を愛する森の愛情だった。だが、我が国の争いに巻き込まれてしまい、彼女を守るために森が彼女に呪いをかけてしまった。彼女を元の姿に戻さなければ、森はさらなる制裁を与えてくる。彼女が戻るには《邪な気》を払わなければならない。彼女を人間の姿に戻し森へ向かわせることができるのか。これは第2の課題として試されているのだ〉
と、演説したそうだ。
その演説があってから私は人前に出られる様になった。ケイレブについては狼の姿だけをホープ伯爵邸の人々にだけ知らせた。守り手の旅を守ってきた狼であり、森の使者でもあるなんて言われたら信じてしまうのも仕方がない事だ。
これもベルナールの入れ知恵らしい。ちなみに、ベルナールのお役目は、カラスの姿で伯爵の肩に乗ったりキャスリーンの肩に乗って周囲の人々の様子をジッと見つめる事だった。
なぜ、彼の姿が脅威になるのかといえば…。
前皇帝の前にベルナールが現れた際に、前皇帝が怯えまくって土下座しまくる姿を見た人々から《きっとあのカラスが森の仲介役なのだ》と勝手に話が広まったからだった。別に仲介役でもなんでもないただの魔道具なのだが、この国の人々はベルナールを崇めるかのように丁重に扱っている。
あと、ベルナールにあのビームはどうやったのかを聞いたら〈ふふふ〉と笑うだけでなにも教えてくれない。途中で口調が変わったことや、誰かと話してるような様子になったことも関係しているのかもしれないが、彼は語るつもりがないようだ。
考えてもわからないため、あの現場を見た私と伯爵は口を閉じることにした。先ほども言ったが、ベルナールに関しては深く考えてはいけないのだ。
そして、冒頭に戻る。
「ガウガウ(明日で戻るかな)」
「ワフ(多分な)」
後始末係は事の顛末のお知らせに帰ってくるがあまり屋敷にいない。今日も朝から忙しそうに出て行ったきりだ。
私はケイレブに寄りかかって地面に伏せている。ケイレブは大きな舌でベロンベロンと私の顔や体を舐めている。そんな毛繕いをしているモフモフに向かって庭のあちこちからチクチク視線がくる。
私は深いため息をついた。
「ガーウ(見られてる)」
「ガウガウ(気にするな。すぐ慣れる)」
「ワフ…(こんなに見られると疲れるね)」
モフモフ歴が長い兄は気にしていないようだが、慣れない私は色んなところからの視線に体がムズムズする。
ペロリペロリと舐められながら、私は思いついた疑問を聞くことにした。
「ガーウ?ガウガウ?(キャスリーンのこと好きなんでしょ。もう気持ちは伝えたの?)」
「…キューン(…伝えたけど保留にされた)」
「ガウーン!?(なんでよ。嫌いだから!?)」
言っておくが、うちのケイレブはめっちゃイケメンです。筋肉ムキムキ系だが顔は綺麗系だ。美人さんのキャスリーンと並んでいても見劣りしないのだ。優しく家族思い、筋肉質でムキムキ(ここ大事)だし、剣だって使えるし、多分あっちの技は我が国の本を呼んでるから…げふんげふん。
とにかくどこに出しても恥ずかしくない子に育ったというのに!
なんて思っていたがケイレブの次の言葉を聞いて、私は納得するしかなかった。
「ガウガウ(森についてから一緒にお役目をこなしつつ様子を見たいってさ)」
「ワフ(なるほど。高め合える相手かの確認ってことね)」
「キューン(早くつがいたいのに)」
ケイレブの心は決まっているようで、早く手に入れたい気持ちなのに彼女のために我慢しているようだ。
こりゃぁ、待ての時間が長いほど良しされた瞬間に大変なことになるだろうな。
なんて思いつつその日は2匹でのんびりと過ごした。
私は獣化すると2日間は人型にはに戻れない。なので、残りの後始末はホープ伯爵、キャスリーン、ベルナールがしてくれた。
ケイレブはというと…。
「ガウガウガウガウ(おりゃおりゃおりゃ)」
「キャンキャン(やめてくれよー)」
彼は狼に獣化して何年かぶりに狼の私と戯れあっていた。私の方が小柄だし、牙もないのにケイレブは小さい頃から私に噛みついたことがない。逆に私が力任せに戯れついているのを、楽しそうにしている。やめてとは言っているが本人はニコニコしているのだ。
私を襲うかもという不安は解決した。
その理由は狼ゆえだった。
狼の生態でつがいは一生つがいのまま。つまり伴侶は1人だけ。そう、人間でありながらも狼の性質が色濃く出ているケイレブは、本能的に子孫を残す相手は私以外がよかったのだ。だから、私を襲わないように避けていた。
だが、ここに現れたのが救世主キャスリーン。彼は彼女を(勝手に)つがいに選んだ。よって、私の匂いには誘惑されなくなったのだ。
私達が走り回って、戯れあっている場所はホープ伯爵宅の庭だ。
狼の姿で外に出てもいいのか!?と疑問に思っただろうが、それができる様になったのは後始末係のおかげだ。
では次に後始末係の素晴らしい仕事ぶりをお伝えしよう。
ベルナールビームをくらった皇帝陛下の暴れん坊な息子さんは、排尿以外ではご利用できなくなった。そう、もうおっきくなることもないらしい。俗にいうEDだ。
彼が気を失っている間に、ホープ伯爵とキャスリーンの手によって皇位は金髪金眼になった第1皇子に譲位された。目が覚めれば権力をすべて失ってしまった前皇帝陛下はかなり大暴れしたそうだ。正直ザマァ…げふんげふん。
ホープ伯爵(以下、伯爵)&キャスリーンのコンビは戦争の後始末、今まであった恨み辛みのドロドロしたものをお掃除した。
まず、手始めにキャスリーンは謝罪とともに自分が生きていること、本当に守り手であることを剣術大会に招待した同盟国に知らせた。もちろん、証(やっぱり舌にあった)を自国の人々に見せたうえでだ。そして、前皇帝陛下(以下、前皇帝)が今回の黒幕で何をしたのかを事細かく伝え、処罰は森から受けたこと、国としての処罰は退位させて権力を全て没収した上で蟄居させる旨を伝えた。
周りの国々からは不満も出たが、火種になった本人が謝罪し暴君が退いた事で溜飲を下げるしかなかった。
次に、後宮に住まう妃達と子供達にキャスリーンは頭を下げた。妃達は前皇帝陛下に恨みはあれどキャスリーンに恨みがある人は少なかった。不満を漏らす人には前皇后の力添えもあり、その声も静まった。
子供達側は不満が残っていたが、彼女が守り手としてこれから短くて何十年長くて数百年、森で暮らしてく事を知ってからは大人しくなったそうだ。
前皇后は自身の子供の色が変わってしまったことは気にしていなかったが、これから先について憂いていたそうだ。なぜかといえば《儀式を行なわなければ子供が産まれなくなる点》に心を痛めていたからだった。
〈彼の行いを諌めることができなかった私の罪。だが、子孫達にもその罪を被せる事になってしまった。おそらく、森からしたらこの事態を引き起こした彼に関わった全ての人間に罪があると判断されたからなのでしょう。彼が9割悪く、残り1割を彼の伴侶と子孫で償えということなのであれば…。この国をより発展させ、この国に住まう彼の血を受け継ぐ子供達が生きやすいように私達は努力しなければ〉
そういって、彼女はキャスリーンが昔から暮らしていた離宮へ幽閉された前皇帝と住むようになった。
本当にこれから金髪金眼しか生まれないのだろうか。だって、あれはベルナールの演技のはずなのだ。彼が万能でも流石に呪いのようなことができるのだろうか。
なんて疑問があるが、実際に第1皇子達の色が変わったのは確かだ。ベルナールもやる時はやれるのだろうと結論づけ、それ以上深く考えるのをやめた。
さて、話を戻そう。
戦争は終わったが、ミャティ国との関係は悪化したままだった。現皇帝はその対処のため、皇太子になる予定の皇子を期間限定で人質として送り出した。
期間は3年間。今回勝敗はつかなかったが、賠償についてはイズルンティア側が積極的に手をあげた。3年の期間内に賠償を済ませ、それを済ませる約束として皇太子候補を人質に…。森から勝手に金髪金眼にされてしまった現皇帝の意思は強く、またこの子供の意思も強かった。
戦いは終わり、相手側から謝罪を受け、支援もされ、その保証に人質まで送られる。人質に何かれば、次は自国の責任で争いが起こる可能性もある。これにはミャティ側も振り上げた拳を下げるしかなかった。
人質案については、ベルナールが発案したようだ。彼曰く〈鯛の天ぷらを食べて亡くなったといわれている彼を参考にしました〉とか言っていた。アイツはどこまで何を知っているのだろうか。
不満や争いの火種は1日で鎮火した。すぐに鎮火したのには、もう1つ理由があった。
それは伯爵が私のことを知らせたことだった。
〈今回、キャスリーン皇女殿下が守り手に選ばれたのはエヴィという1人の少女を愛する森の愛情だった。だが、我が国の争いに巻き込まれてしまい、彼女を守るために森が彼女に呪いをかけてしまった。彼女を元の姿に戻さなければ、森はさらなる制裁を与えてくる。彼女が戻るには《邪な気》を払わなければならない。彼女を人間の姿に戻し森へ向かわせることができるのか。これは第2の課題として試されているのだ〉
と、演説したそうだ。
その演説があってから私は人前に出られる様になった。ケイレブについては狼の姿だけをホープ伯爵邸の人々にだけ知らせた。守り手の旅を守ってきた狼であり、森の使者でもあるなんて言われたら信じてしまうのも仕方がない事だ。
これもベルナールの入れ知恵らしい。ちなみに、ベルナールのお役目は、カラスの姿で伯爵の肩に乗ったりキャスリーンの肩に乗って周囲の人々の様子をジッと見つめる事だった。
なぜ、彼の姿が脅威になるのかといえば…。
前皇帝の前にベルナールが現れた際に、前皇帝が怯えまくって土下座しまくる姿を見た人々から《きっとあのカラスが森の仲介役なのだ》と勝手に話が広まったからだった。別に仲介役でもなんでもないただの魔道具なのだが、この国の人々はベルナールを崇めるかのように丁重に扱っている。
あと、ベルナールにあのビームはどうやったのかを聞いたら〈ふふふ〉と笑うだけでなにも教えてくれない。途中で口調が変わったことや、誰かと話してるような様子になったことも関係しているのかもしれないが、彼は語るつもりがないようだ。
考えてもわからないため、あの現場を見た私と伯爵は口を閉じることにした。先ほども言ったが、ベルナールに関しては深く考えてはいけないのだ。
そして、冒頭に戻る。
「ガウガウ(明日で戻るかな)」
「ワフ(多分な)」
後始末係は事の顛末のお知らせに帰ってくるがあまり屋敷にいない。今日も朝から忙しそうに出て行ったきりだ。
私はケイレブに寄りかかって地面に伏せている。ケイレブは大きな舌でベロンベロンと私の顔や体を舐めている。そんな毛繕いをしているモフモフに向かって庭のあちこちからチクチク視線がくる。
私は深いため息をついた。
「ガーウ(見られてる)」
「ガウガウ(気にするな。すぐ慣れる)」
「ワフ…(こんなに見られると疲れるね)」
モフモフ歴が長い兄は気にしていないようだが、慣れない私は色んなところからの視線に体がムズムズする。
ペロリペロリと舐められながら、私は思いついた疑問を聞くことにした。
「ガーウ?ガウガウ?(キャスリーンのこと好きなんでしょ。もう気持ちは伝えたの?)」
「…キューン(…伝えたけど保留にされた)」
「ガウーン!?(なんでよ。嫌いだから!?)」
言っておくが、うちのケイレブはめっちゃイケメンです。筋肉ムキムキ系だが顔は綺麗系だ。美人さんのキャスリーンと並んでいても見劣りしないのだ。優しく家族思い、筋肉質でムキムキ(ここ大事)だし、剣だって使えるし、多分あっちの技は我が国の本を呼んでるから…げふんげふん。
とにかくどこに出しても恥ずかしくない子に育ったというのに!
なんて思っていたがケイレブの次の言葉を聞いて、私は納得するしかなかった。
「ガウガウ(森についてから一緒にお役目をこなしつつ様子を見たいってさ)」
「ワフ(なるほど。高め合える相手かの確認ってことね)」
「キューン(早くつがいたいのに)」
ケイレブの心は決まっているようで、早く手に入れたい気持ちなのに彼女のために我慢しているようだ。
こりゃぁ、待ての時間が長いほど良しされた瞬間に大変なことになるだろうな。
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※小説家になろうにも掲載中です。
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