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二章
re.《205》期待
しおりを挟む「チル、それじゃ分かんないよ·····」
潤んだ瞳でこちらを監視する狡い獲物。
一言でも、この自分がいいと、どんな事でもいいから言えばいいのに。
─── 一方のミチルは、ある日、彼が今と同じように言っていたことを思い出していた。
ここには、ハインツェと自分、2人だけだと。
どんなに情けなくて卑しい姿を晒したのだから、自分の前ではどこまでも酷い姿を見せたって変わらないだろうと。
ハインツェは自分をいじめるのが楽しいんだと信じて疑わなかった。
それなのに、ずっと違和感がある。
「嫌だったら、シないけど」
自分を好き勝手しているはずの彼が、まるでこちらの願いを汲み取ろうとしているように見えるのはなぜだ?
嫌だったらしないなんて逃げ場まで作っている。
それが意地悪なのか、それともほかの何かなのか、今はもう分からない。
彼に触れられた胸の先から、期待した鼓動が伝わってしまいそうだ。
ミチルはまくり挙げられたスリーパーを両手で握りしめ、そしてキュッと目を閉じた。
それは黙認と変わらなかった。
熱い唇が期待した薄皮と密着する。
ドキドキ高鳴る鼓動が、神経に変わるみたいだ。
そして、期待よりも強く吸い付かれる。
「ふぁぁぁ·····♡♡」
腑抜けた鳴き声と裏腹に、パンツの中で勢いよく噴射したぬるま湯が、時差でベットシーツへと滲んでゆく。
反対側も同じようにされて軽く達する。
見下ろした胸が何度も強く吸われて熟れてゆくのを、甘声でねだりながら見守っていた。
「美味し·····」
「んぅッ♡」
ハインツェの息が荒くなってゆく。
視界には意地悪なはずの悪魔。臆するほど美しい美貌を盗み見て、なぜか快楽以外の理由でへそ裏がきゅうんと締め付けられる。
「·····??·····ぁ·····♡」
いつの間にか下着を奪われていた。
慌てて足を交差させる。相手は不思議そうに首を傾げた。
「それ、なんの真似?」
陽気なのに冷たい声が言いながら、自身のベストを脱ぎ捨て、シャツのボタンを解いてゆく。
あらわになった岩のような筋肉がこちらを見下ろした。
「ヨハネスにも弄らせたんだから、もったいぶってないで脚広げなよ」
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