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林ノ駅前
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一人たたずむその教室に私は喜びを覚えていた。
普段は人でいっぱいの騒がしい雰囲気とは一変して、夕方の光が差し込む静かな教室はどこか幻想的でもあった。
その雰囲気に酔いしれて狭い教室の中をまるで何かがあるように、何かを探すように探検しだす。
一体何があるというのだろうか。
私はそんなことを考えながらも楽しく床を見たり天井を見たり、はたまた机を覗いたりしていた。
隣にも人がいるのだろうか?
そんなことを思ったが私の足音と呼吸音、関節が軋む音しか聞こえない。
私は教卓の前に立って声を張り上げた。
「質問、していいかな?」
勿論それに答えるものなどこの教室にはいない。
それでも私は声を張り上げる。
「難しい質問。『何で生きているのかな』っていう質問。凄く難しいよね。これに答えなんて求めて良いのかわからないけど、もうずっとずっと悩んでいるんだ。長ったらしい御託を並べたらそれが答えになるかな?難しいごちゃごちゃした数字を並べたらそれが答えかな?皆はどうかな?『日ごろ何考えて生きている?』のかな?目の前にあるものに追われているかな?例えば勉強、仕事、進路、人間関係ほかにももっと色々。それとも遠くを見つめているのかな?近くは見ずに、遠い未来を夢見ているのかな?それはそれで現実逃避かもしれないね。こんな事言っている私が一番現実から逃げていて、現実を一番好いているんだけどね。皆は明確に思ったことはあるかな?『つまらない』って。そう、何がつまらないのかなって。昨今の若者はすぐにつまらないといいゲームをするが、ゲームのほうがよっぽどつまらないだろうと私は思う。毎日変わらないゲーム画面に何故其処まで熱中できるのか不思議でならない。一分一秒で表情が変わっていく空を見上げるほうがよっぽど退屈ではない。それをへんだと指をさし笑うのは私は好きではない。あぁ、話を元に戻そう。『何で生きているのかな』って皆真剣に考えたらきっとあれ?ってなると思う。でもその中で出た考えが私は聞きたいな。そういうどうでもいい事を考えてその中で思ったことを私は聞いてみたい。ただの独りよがりで我侭な質問を誰か答えてはくれませんか?いつまでも待っています」
約二分半の質問に答えるものはいない。
教室に再び静寂が訪れて私はふぅとため息をつく。
そしてまた、歩き始める。
ぐるぐると、教室を回り続ける。
そしてぽつりぽつりと言葉を紡ぐ。
「私、辛かったの」
一歩、二歩。
「しかし、不思議だ」
床を見つめて言葉を落とす。
「あれほどまでに自身は間違ってないと確信していたことを否定され、それを認めるとボロボロと弱くなるものだ」
両手を広げ、歩を進める。
「いやはや、無知とは強い…」
ため息をつき、呆れたようなポーズをとりまた歩を進め口を動かす。
「何も知らねば何をしてもどうとも感じないだろう。しかし!博識は考えると思う。無知になれたら幸せかもしれない……事実私も思ったことだ」
誰に対して語っているのだろうか。
皆には見えぬ何者かにでも語っているのだろうか。
「しかし、後に考えてみると無知とは悲しい者であるという答えに私はたどり着いた。何も知らぬが故に人を傷つけても気づかず嫌われてゆく。何も知らぬが故に自身の置かれている状況が分からず混乱するのみである」
立ち止まりぼそりと呟く。
「こんな無駄なことを吼えている私も博識のフリをした無知なのかもしれない」
振り向き両手を広げ声を張り上げる。
「しかし主張しよう!!!悩み、人のことを考え、自身のことを考え、答えを導き出せる…それが出来ない無知とそれが出来る博識。貴方はどちらが良いか!!」
やはりそれに答えるものなど、いない。
無意味に繰り返す私の質問に的確に答えれるものはいない。
私はそれを待っているかのようにまた歩き始める。
ぐるぐる、ぐるぐると。
もう何回周った事だろうか。
誰も答えてくれる人は現れず、ただただ疲労が重なるだけであった。
「ねぇ、どうして答えてくれないの?」
その質問にさえ、誰も答えてはくれない。いや、この質問を聞いてくれる人は誰一人いないのだろう。
私は自身の肩を抱き、目を伏せる。
「何故なの?」
窓から見える夕日が綺麗で窓に吸い寄せられるように歩を進める。
空を飛ぶ鳥がシルエットになっていて夕焼けの空に羽ばたいている黒が美しく見えた。
窓を開けて、顔を出すと視界が広がる。
目の前には運動場がありその奥には林がある。
ふわりと吹く風に髪の毛が舞い、耳をくすぶる。
「無意識の世界とは何か?」
また意味の無いことを呟き遠くを見つめる。まるで、其処へ行きたいと目で訴えるように、
見つめ続けていればいずれ其処へ行けるのではないだろうかという期待に胸を躍らせているように。しかし、其処に何の根拠も無いが。
振り返り教室を見ると日が沈み始め教室が暗くなってきていた。
「森は……無意識の象徴。何が起こるかわからないその場所は危険な場所。しかし未知の場所。その場所は新しいことを見つけたりできるはず」
手を伸ばしながら宙をかく。
「私はそれに、届かない」
一筋涙をこぼし座り込む。
すると扉が開いた。
視界の端に映るのは黒いスーツ姿の男であろう足。私はそれを見た瞬間息を呑み、いや、呼吸が止まった。
「どうしたの?」
黒いスーツ姿の男は屈まずに私に上から声をかけた。
どこか威圧感を感じるような気がする。顔を上げるなといっているような気がする。それでも私は顔を上げてしまった。
「どうしたの?」
再度繰り返される質問に答えずにいる。
黒いスーツ姿の男の顔はどこか心配そうな笑顔だった。
「…………」
私は質問にこたえられない。固まってしまっているのだ。
この男は私にとって敵であり、この男によって私は狂ってしまっている。そしてこの男のせいで。この男のせいで…。
「お前のせいだ」
自身の声だとは思えないほどの低い声に自分でも驚き、そして勝手に動く身体にもどうすることは出来なかった。ただただ本能に任せるしかない。其処に理性が介入する余地など無いのだ。
「ぐっ、ぅっ…」
苦しそうに呻く男は目を見開き、私を見てどうしてといわんばかりの表情をした。
しかし目の中に映りこんでいる私の顔は狂気に満ちた笑顔だった。
「分からないんです」
私は意識と行動と言葉が全て別々だということを証明しているような事をしていた。
「分からないんです、何故このような行動を取っているのか。もっと良い方法はあるはずなんです。でも、出来ないんです。貴方が、貴方が此処まで入り込んでくるから」
指に力をこめて締め上げる。
「ごめんなさい」
私は一言そう謝ると、抵抗しているスーツ姿の男は爪で私の頬を引っかき傷を付ける。
「大丈夫ですよ。私もっと貴方に傷つけられました。このぐらいの傷どうって事無いですよ」
ポタポタと垂れる血液がスーツ姿の男の頬に落ちる。
「ごめんなさい」
だんだんと抵抗がなくなってきた。
「ごめんなさい」
そして、スーツ姿の男は動かなくなった。
そっと手を離し、ため息をついたら力が抜けた。そのままスーツ姿の男の隣に横になる。
「ごめんなさい」
何度も何度も謝れば許してもらえるという意味の分からない理屈を今つかってしまっている自分に腹立たしく思う。
「ごめんなさい」
私は暫く其処から動かずにスーツ姿の男の横顔を眺め、後に天井を見て呟いた。
「生と死とは何を表しているのか」
生きている私と死んでいるスーツ姿の男。真逆の存在が今、狭い教室で横たわっているのだ。これは一体何を表しているのだろうか。
「生とは生きていること。しかしそれ以外は?生きていて死んでいるとは、どういう意味か。生きているのに死んでいる。それは脳死の状態のことだけだろうか?そして、死んでいるのに生きているという言葉は無い。あっても死んでいるのに生きているようだ、だ。これはそれぞれ意味しているものがあるのだろうか」
私は息を吸い込みまた言葉をこぼす。
「生きているのは生きているだけではないのだろうか?死んでいるのは死んでいるだけなのではないのだろうか?」
私は起き上がりそっと隣のスーツ姿の男を見た。
「貴方は亡骸になってしまった…いや、されてしまった」
私は教卓の中を漁りノートとペンを出す。
「此処に記そう、今までの質問を」
誰かが答えてくれるかもしれない。
そんな淡い期待を抱きながら、質問を書いて窓に近寄る。
もう日は暮れて、空は紫色になっていた。
「私はここで生の営みを終わらそうと思います」
銀色の手すりを乗り越え、教室に沢山の質問と一体の亡骸を残して私は教室を後にした。
全てが逆さまになった世界を見て、私はため息を漏らした。
美しい―。
ただそれの一言だけだった。
手を伸ばし、宙をかいたが届かない。
私に希望の空は手に出来ない。
そんなこと分かりきっていた。
それでも、手を伸ばしたかった。
やはり届かなくて、苦笑するしかなかったが。
「サヨナラ世界よ。私はここで終わる」
僕が訪れたら其処は芸術作品と化していた。
転がる死体に謎の多く、興味の惹かれる文章。そして無数の机と椅子のアート。
「これは相当なものだ」
そっと手すりに近寄り窓の外を見ると、そこにも死体があった。
「ふふっ」
僕は大声で笑う。
誰一人いない教室で笑い転げる。
「傑作だ!生とは美しい!!そしてそれと同様に死もまた美しい!!!散り際が見られなかったのが残念だ!!」
僕はノートを手に取り読み始めた。
また彼女は此処へ来るだろう。
なんせ僕は彼女の中にいるもう一人の――。
繰り返される悲劇
普段は人でいっぱいの騒がしい雰囲気とは一変して、夕方の光が差し込む静かな教室はどこか幻想的でもあった。
その雰囲気に酔いしれて狭い教室の中をまるで何かがあるように、何かを探すように探検しだす。
一体何があるというのだろうか。
私はそんなことを考えながらも楽しく床を見たり天井を見たり、はたまた机を覗いたりしていた。
隣にも人がいるのだろうか?
そんなことを思ったが私の足音と呼吸音、関節が軋む音しか聞こえない。
私は教卓の前に立って声を張り上げた。
「質問、していいかな?」
勿論それに答えるものなどこの教室にはいない。
それでも私は声を張り上げる。
「難しい質問。『何で生きているのかな』っていう質問。凄く難しいよね。これに答えなんて求めて良いのかわからないけど、もうずっとずっと悩んでいるんだ。長ったらしい御託を並べたらそれが答えになるかな?難しいごちゃごちゃした数字を並べたらそれが答えかな?皆はどうかな?『日ごろ何考えて生きている?』のかな?目の前にあるものに追われているかな?例えば勉強、仕事、進路、人間関係ほかにももっと色々。それとも遠くを見つめているのかな?近くは見ずに、遠い未来を夢見ているのかな?それはそれで現実逃避かもしれないね。こんな事言っている私が一番現実から逃げていて、現実を一番好いているんだけどね。皆は明確に思ったことはあるかな?『つまらない』って。そう、何がつまらないのかなって。昨今の若者はすぐにつまらないといいゲームをするが、ゲームのほうがよっぽどつまらないだろうと私は思う。毎日変わらないゲーム画面に何故其処まで熱中できるのか不思議でならない。一分一秒で表情が変わっていく空を見上げるほうがよっぽど退屈ではない。それをへんだと指をさし笑うのは私は好きではない。あぁ、話を元に戻そう。『何で生きているのかな』って皆真剣に考えたらきっとあれ?ってなると思う。でもその中で出た考えが私は聞きたいな。そういうどうでもいい事を考えてその中で思ったことを私は聞いてみたい。ただの独りよがりで我侭な質問を誰か答えてはくれませんか?いつまでも待っています」
約二分半の質問に答えるものはいない。
教室に再び静寂が訪れて私はふぅとため息をつく。
そしてまた、歩き始める。
ぐるぐると、教室を回り続ける。
そしてぽつりぽつりと言葉を紡ぐ。
「私、辛かったの」
一歩、二歩。
「しかし、不思議だ」
床を見つめて言葉を落とす。
「あれほどまでに自身は間違ってないと確信していたことを否定され、それを認めるとボロボロと弱くなるものだ」
両手を広げ、歩を進める。
「いやはや、無知とは強い…」
ため息をつき、呆れたようなポーズをとりまた歩を進め口を動かす。
「何も知らねば何をしてもどうとも感じないだろう。しかし!博識は考えると思う。無知になれたら幸せかもしれない……事実私も思ったことだ」
誰に対して語っているのだろうか。
皆には見えぬ何者かにでも語っているのだろうか。
「しかし、後に考えてみると無知とは悲しい者であるという答えに私はたどり着いた。何も知らぬが故に人を傷つけても気づかず嫌われてゆく。何も知らぬが故に自身の置かれている状況が分からず混乱するのみである」
立ち止まりぼそりと呟く。
「こんな無駄なことを吼えている私も博識のフリをした無知なのかもしれない」
振り向き両手を広げ声を張り上げる。
「しかし主張しよう!!!悩み、人のことを考え、自身のことを考え、答えを導き出せる…それが出来ない無知とそれが出来る博識。貴方はどちらが良いか!!」
やはりそれに答えるものなど、いない。
無意味に繰り返す私の質問に的確に答えれるものはいない。
私はそれを待っているかのようにまた歩き始める。
ぐるぐる、ぐるぐると。
もう何回周った事だろうか。
誰も答えてくれる人は現れず、ただただ疲労が重なるだけであった。
「ねぇ、どうして答えてくれないの?」
その質問にさえ、誰も答えてはくれない。いや、この質問を聞いてくれる人は誰一人いないのだろう。
私は自身の肩を抱き、目を伏せる。
「何故なの?」
窓から見える夕日が綺麗で窓に吸い寄せられるように歩を進める。
空を飛ぶ鳥がシルエットになっていて夕焼けの空に羽ばたいている黒が美しく見えた。
窓を開けて、顔を出すと視界が広がる。
目の前には運動場がありその奥には林がある。
ふわりと吹く風に髪の毛が舞い、耳をくすぶる。
「無意識の世界とは何か?」
また意味の無いことを呟き遠くを見つめる。まるで、其処へ行きたいと目で訴えるように、
見つめ続けていればいずれ其処へ行けるのではないだろうかという期待に胸を躍らせているように。しかし、其処に何の根拠も無いが。
振り返り教室を見ると日が沈み始め教室が暗くなってきていた。
「森は……無意識の象徴。何が起こるかわからないその場所は危険な場所。しかし未知の場所。その場所は新しいことを見つけたりできるはず」
手を伸ばしながら宙をかく。
「私はそれに、届かない」
一筋涙をこぼし座り込む。
すると扉が開いた。
視界の端に映るのは黒いスーツ姿の男であろう足。私はそれを見た瞬間息を呑み、いや、呼吸が止まった。
「どうしたの?」
黒いスーツ姿の男は屈まずに私に上から声をかけた。
どこか威圧感を感じるような気がする。顔を上げるなといっているような気がする。それでも私は顔を上げてしまった。
「どうしたの?」
再度繰り返される質問に答えずにいる。
黒いスーツ姿の男の顔はどこか心配そうな笑顔だった。
「…………」
私は質問にこたえられない。固まってしまっているのだ。
この男は私にとって敵であり、この男によって私は狂ってしまっている。そしてこの男のせいで。この男のせいで…。
「お前のせいだ」
自身の声だとは思えないほどの低い声に自分でも驚き、そして勝手に動く身体にもどうすることは出来なかった。ただただ本能に任せるしかない。其処に理性が介入する余地など無いのだ。
「ぐっ、ぅっ…」
苦しそうに呻く男は目を見開き、私を見てどうしてといわんばかりの表情をした。
しかし目の中に映りこんでいる私の顔は狂気に満ちた笑顔だった。
「分からないんです」
私は意識と行動と言葉が全て別々だということを証明しているような事をしていた。
「分からないんです、何故このような行動を取っているのか。もっと良い方法はあるはずなんです。でも、出来ないんです。貴方が、貴方が此処まで入り込んでくるから」
指に力をこめて締め上げる。
「ごめんなさい」
私は一言そう謝ると、抵抗しているスーツ姿の男は爪で私の頬を引っかき傷を付ける。
「大丈夫ですよ。私もっと貴方に傷つけられました。このぐらいの傷どうって事無いですよ」
ポタポタと垂れる血液がスーツ姿の男の頬に落ちる。
「ごめんなさい」
だんだんと抵抗がなくなってきた。
「ごめんなさい」
そして、スーツ姿の男は動かなくなった。
そっと手を離し、ため息をついたら力が抜けた。そのままスーツ姿の男の隣に横になる。
「ごめんなさい」
何度も何度も謝れば許してもらえるという意味の分からない理屈を今つかってしまっている自分に腹立たしく思う。
「ごめんなさい」
私は暫く其処から動かずにスーツ姿の男の横顔を眺め、後に天井を見て呟いた。
「生と死とは何を表しているのか」
生きている私と死んでいるスーツ姿の男。真逆の存在が今、狭い教室で横たわっているのだ。これは一体何を表しているのだろうか。
「生とは生きていること。しかしそれ以外は?生きていて死んでいるとは、どういう意味か。生きているのに死んでいる。それは脳死の状態のことだけだろうか?そして、死んでいるのに生きているという言葉は無い。あっても死んでいるのに生きているようだ、だ。これはそれぞれ意味しているものがあるのだろうか」
私は息を吸い込みまた言葉をこぼす。
「生きているのは生きているだけではないのだろうか?死んでいるのは死んでいるだけなのではないのだろうか?」
私は起き上がりそっと隣のスーツ姿の男を見た。
「貴方は亡骸になってしまった…いや、されてしまった」
私は教卓の中を漁りノートとペンを出す。
「此処に記そう、今までの質問を」
誰かが答えてくれるかもしれない。
そんな淡い期待を抱きながら、質問を書いて窓に近寄る。
もう日は暮れて、空は紫色になっていた。
「私はここで生の営みを終わらそうと思います」
銀色の手すりを乗り越え、教室に沢山の質問と一体の亡骸を残して私は教室を後にした。
全てが逆さまになった世界を見て、私はため息を漏らした。
美しい―。
ただそれの一言だけだった。
手を伸ばし、宙をかいたが届かない。
私に希望の空は手に出来ない。
そんなこと分かりきっていた。
それでも、手を伸ばしたかった。
やはり届かなくて、苦笑するしかなかったが。
「サヨナラ世界よ。私はここで終わる」
僕が訪れたら其処は芸術作品と化していた。
転がる死体に謎の多く、興味の惹かれる文章。そして無数の机と椅子のアート。
「これは相当なものだ」
そっと手すりに近寄り窓の外を見ると、そこにも死体があった。
「ふふっ」
僕は大声で笑う。
誰一人いない教室で笑い転げる。
「傑作だ!生とは美しい!!そしてそれと同様に死もまた美しい!!!散り際が見られなかったのが残念だ!!」
僕はノートを手に取り読み始めた。
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なんせ僕は彼女の中にいるもう一人の――。
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