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2章
13話 頭痛
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朝食を取って、墓のある方向へ向かった。
力を使ってもいいが、特に急ぐ必要もないから自分の足で行こうかなと思う。
地図を見る限り、この先ずっと行ったとこに霧のかかった森がある。
そこが墓らしい。
別れ際、女王は俺に
「霧のかかった森は気をつけて。
あの森には魔女が住んでいるから。」
と忠告してきた。
マジな顔で魔女を語る奴は初めて見た。
そりゃあ当たり前だけども。
最悪、その霧を迂回することも出来なくはない。
だからとりあえず墓の方向へ進む。
山を2つ超える必要があるっぽいが、まともに歩くとなると1週間ぐらいかかりそうだ。
片道にそんな時間かけてちゃあ飢え死にしかねない。
結局、ところどころ力を使いながら進むことにした。
ここに来る前の俺は、大学に行ってないただの引きこもりだった。
昼夜逆転はもちのろん。
部屋を出るのはトイレの時、家を出るのはコンビニに行く時、そういう生活だった。
だから、こうやって太陽の下を歩くなんてとても新鮮なことだ。
なんだかんだでようやく、ゆっくり出来るようになったから、考え事でもしながら歩いていこうと思う。
今更ながら、俺がこうやって旅をすることになるなんて思いもしなかった。
まあそもそも転生すら予想外だが。
この先どうしようか。
旅人として生きていくのか?
いや、それは嫌だな、なんか。
だからといってやりたいこともないからなぁ。
数年前に転生系のアニメを見たときは、勇者にでもなりたいとか思っていたけど、この世界にもあるのだろうか。
あったとして、俺は勇者になりたいか・・・?
そういえば、俺この世界のこと全然知らないなぁ。
まずはその辺からはじめてみるか。
この世界を知るっていったって、どうやって?
目で理解できる範囲には限りがある。
やっぱり誰かと接触して、そいつから聞き出すのが妥当だろうか。
墓に行くとすると、その近くの街とかがあれば良いが・・・。
地図には山を1つ超えた先に街が記されている。
でも、許可証が無いんだよなあ。
入ってしまえば許可証は必要無くな・・・らないかも。
宿をどうやって取る。
金さえあれば行けるんだろうか・・・。
許可証が必要ならどうしたものか。
まあ、金すらないし、リーノアさんが入れてくれたレジャーシートがあるから寝床には正直困らない。
ただ、このまま行けば一週間で食料は尽きるだろう。
そっちのほうが問題な気がする。
どちらにせよ、近いうちに人との接触は取ることになるだろう。
魔人の長ってどんなやつだったんだろうか。
戦いながらほかのこと考えるって、しかも数的不利でしょ?それもめちゃくちゃに。
それでいて後世を生きる生命のためにって・・・。
絶対今の俺より強いだろうなぁ。
・・・俺がもしそれだけ強かったら、人を殺さないで済んだのかな。
いやぁ。
異世界に来て、この力をもらって最初にしたことが殺人か・・・。
ほんと、・・・、
「んッ、グぁあァッ!」
あぁぁぁぁああぁ!!
脳が焼けそうだ!
何だ!何が起きた!
「ッはァ、ハァ、ハァッ・・・」
な、何だったんだ今のは、、
頭痛か?いやこんなの体験したことないぞ。
頭痛なんて比になるものじゃない。
頭が溶けたかと思ったし、脳が焼け爛れたかとも思った。
さ、幸いにも目立ったケガとかはなさそうだ。
またいつか起きたらと思うとゾッとするな。
食中毒か?
だとしたらさっき食べた朝食だろうが、腐ったりしそうなものは持ってないぞ。
「しかし、一瞬で引いたなぁ。」
そう、たった数秒のことだった。
その短さが余計に不安を煽ってくるのだが・・・。
病気は勘弁してほしいなぁ。
とは言っても、これを今どうこうできるようなことはない。
人里へ向かえば病院とかもあるかもな。
今日中にどこかしらの街に行こう。
精神的にも、何日も歩き続けるのは流石にキツい。
墓の方向へ進んでいたが、日が沈む前になんとか、途中で小さな町を見つけられた。
話をして、そこにとりあえず一晩は泊めてくれることになった。
地図には載っていない町だが、村長曰く、ここみたいな小さな町は地図にすら載せてもらえないんだとか。
でも、町の人は物静かだが優しいひとばかりだ。食料も分けてくれた。
長居する気もないから、明日ここを出ようと思っている。
ついに魔人の長とご対面ってとこだ。
魔女の霧についてはみんなあまり知らないと言っていたが、いくつかわかったことがある。
・範囲は限られるが、霧の位置が変わったりすること
・ずっとあるわけでは無いこと
(霧がかかっていない時もある)
・霧の中に入っても魔女と遭遇しないこともある
(遭遇することの方が少ないらしい)
最近は霧がかかっていないことの方が多いらしい。
霧がかかってなかったら、突っ切っていこうと思う。
正直魔女とかに負ける気がしない。
まぁそれはそれ。
今日は本当に歩きまくった。
今日は今日で、とりあえず休もう。
力を使ってもいいが、特に急ぐ必要もないから自分の足で行こうかなと思う。
地図を見る限り、この先ずっと行ったとこに霧のかかった森がある。
そこが墓らしい。
別れ際、女王は俺に
「霧のかかった森は気をつけて。
あの森には魔女が住んでいるから。」
と忠告してきた。
マジな顔で魔女を語る奴は初めて見た。
そりゃあ当たり前だけども。
最悪、その霧を迂回することも出来なくはない。
だからとりあえず墓の方向へ進む。
山を2つ超える必要があるっぽいが、まともに歩くとなると1週間ぐらいかかりそうだ。
片道にそんな時間かけてちゃあ飢え死にしかねない。
結局、ところどころ力を使いながら進むことにした。
ここに来る前の俺は、大学に行ってないただの引きこもりだった。
昼夜逆転はもちのろん。
部屋を出るのはトイレの時、家を出るのはコンビニに行く時、そういう生活だった。
だから、こうやって太陽の下を歩くなんてとても新鮮なことだ。
なんだかんだでようやく、ゆっくり出来るようになったから、考え事でもしながら歩いていこうと思う。
今更ながら、俺がこうやって旅をすることになるなんて思いもしなかった。
まあそもそも転生すら予想外だが。
この先どうしようか。
旅人として生きていくのか?
いや、それは嫌だな、なんか。
だからといってやりたいこともないからなぁ。
数年前に転生系のアニメを見たときは、勇者にでもなりたいとか思っていたけど、この世界にもあるのだろうか。
あったとして、俺は勇者になりたいか・・・?
そういえば、俺この世界のこと全然知らないなぁ。
まずはその辺からはじめてみるか。
この世界を知るっていったって、どうやって?
目で理解できる範囲には限りがある。
やっぱり誰かと接触して、そいつから聞き出すのが妥当だろうか。
墓に行くとすると、その近くの街とかがあれば良いが・・・。
地図には山を1つ超えた先に街が記されている。
でも、許可証が無いんだよなあ。
入ってしまえば許可証は必要無くな・・・らないかも。
宿をどうやって取る。
金さえあれば行けるんだろうか・・・。
許可証が必要ならどうしたものか。
まあ、金すらないし、リーノアさんが入れてくれたレジャーシートがあるから寝床には正直困らない。
ただ、このまま行けば一週間で食料は尽きるだろう。
そっちのほうが問題な気がする。
どちらにせよ、近いうちに人との接触は取ることになるだろう。
魔人の長ってどんなやつだったんだろうか。
戦いながらほかのこと考えるって、しかも数的不利でしょ?それもめちゃくちゃに。
それでいて後世を生きる生命のためにって・・・。
絶対今の俺より強いだろうなぁ。
・・・俺がもしそれだけ強かったら、人を殺さないで済んだのかな。
いやぁ。
異世界に来て、この力をもらって最初にしたことが殺人か・・・。
ほんと、・・・、
「んッ、グぁあァッ!」
あぁぁぁぁああぁ!!
脳が焼けそうだ!
何だ!何が起きた!
「ッはァ、ハァ、ハァッ・・・」
な、何だったんだ今のは、、
頭痛か?いやこんなの体験したことないぞ。
頭痛なんて比になるものじゃない。
頭が溶けたかと思ったし、脳が焼け爛れたかとも思った。
さ、幸いにも目立ったケガとかはなさそうだ。
またいつか起きたらと思うとゾッとするな。
食中毒か?
だとしたらさっき食べた朝食だろうが、腐ったりしそうなものは持ってないぞ。
「しかし、一瞬で引いたなぁ。」
そう、たった数秒のことだった。
その短さが余計に不安を煽ってくるのだが・・・。
病気は勘弁してほしいなぁ。
とは言っても、これを今どうこうできるようなことはない。
人里へ向かえば病院とかもあるかもな。
今日中にどこかしらの街に行こう。
精神的にも、何日も歩き続けるのは流石にキツい。
墓の方向へ進んでいたが、日が沈む前になんとか、途中で小さな町を見つけられた。
話をして、そこにとりあえず一晩は泊めてくれることになった。
地図には載っていない町だが、村長曰く、ここみたいな小さな町は地図にすら載せてもらえないんだとか。
でも、町の人は物静かだが優しいひとばかりだ。食料も分けてくれた。
長居する気もないから、明日ここを出ようと思っている。
ついに魔人の長とご対面ってとこだ。
魔女の霧についてはみんなあまり知らないと言っていたが、いくつかわかったことがある。
・範囲は限られるが、霧の位置が変わったりすること
・ずっとあるわけでは無いこと
(霧がかかっていない時もある)
・霧の中に入っても魔女と遭遇しないこともある
(遭遇することの方が少ないらしい)
最近は霧がかかっていないことの方が多いらしい。
霧がかかってなかったら、突っ切っていこうと思う。
正直魔女とかに負ける気がしない。
まぁそれはそれ。
今日は本当に歩きまくった。
今日は今日で、とりあえず休もう。
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