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46 自分とは無縁で理解出来ない感情
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「反省はしている。だが、後悔はしていない」
「開き直ってんじゃねぇ!!」
「開き直りじゃねぇ! 本心だ!」
「~~~~~~~」
今、俺達が向かい合っているベッドの上にはほのかな朝日が差し込み、遠くから小鳥の鳴き声まで聞こえる。
なんと、このバカアルフは、あろう事かこの朝日が昇る直前まで事に及びやがったのだ。
何度絶頂を迎えても俺を離さず、ずっと腰を振り続けたアルフの絶倫加減には畏怖すら感じる。
俺もただヤられてるだけじゃなく抵抗もしたし、必死でアルフを止めたんだぞ。だけど、暴走したコイツを止めれる訳もなく、ひたすらアンアン喘がされて何度目とも分からない絶頂で出る物も出なくなり、なのにケツだけでイかされまくった後、一瞬俺が意識を失った事でやっとアルフが止まった。
幸い直ぐに意識は戻ったけど、目の前のめっちゃ焦った顔のアルフを一発殴った俺は悪く無い。
「今から仕事に行かなきゃいけねぇのに、腰は痛ぇわ、声カスカスだわ、疲労感がすげぇわで最悪なんですけど!!」
「休むなら俺が伝えに行くから大丈夫だぞ」
「そういう問題じゃねぇんだよ! てか休まねぇし!」
アルフの軸の狂った気遣いに思わずベッドを殴る。その反動で腰に痛みが走り、悶える俺の腰を心配そうに摩るアルフを睨み付ける。コイツの発言は恐らく百パーセント善意だ。そんなコイツに今更何か言ったところで意味が無い事は学習済みだ。
ここは今は怒りを抑えて次ヤる時には自制させる方向に……って、何『次』の事考えてんだよ、俺は!?
無意識にアルフとの関係が続くと、何の疑問も抱かずに思っていた自分に愕然とする。
「ところで、俺との事、考えてくれたか?」
「え? えっと、お前との事って言うと……あのぉ」
真面目な顔をしたアルフに突然尋ねられ、咄嗟に目線を逸らす。俺との事って、あれだろ? 俺の事が好きだとか何だとかで……
「俺と一緒に、王都に付いて来てくれないか?」
やっぱり、その事だよな。
性欲に支配された脳みそがバグった結果の戯言の可能性も視野に入れてたんだけど、あんだけ散々ヤりまくった後でも言うなんて……
「本気で言ってんのかよ」
「当たり前だ。俺はこんな冗談は言わねぇ、本気だ。お前の事は初めて会った時から気になってた。気付いたら、ずっと目で追っちまってた。そうしたら、小さい体で生真面目に働いてるし、見た目だけは良い若奥様からモーション掛けられても嫌そうにしてるし。変な奴って思ったら放っておけなくなって……気が付いたら好きになってた。なぁ、お前は……俺の事、どう思ってんだ?」
「ど、どうって……」
小恥ずかしい事をつらつらと真顔で言いやがって。俺に冗談でもそんな馬鹿な事を言う酔狂な奴なんていない。慣れない言葉に柄にもなく顔が熱いし、どんな顔をすれば良いのか分からず、顔がムズムズする。
「若奥様からは逃げまくってたクセに、俺とは一緒に出掛けたり、家にだって来るって事は、俺は期待して良いんだよな?」
「それはっ! お前が強引だから!!」
「じゃぁ、どういうつもりで抱かれた? 俺は無理やりお前を犯してない。ちゃんと同意も取った。それに、俺は本気でお前が嫌がる事はしない」
「う……」
確かに、コイツは強引だし、勝手に色々決めるし、俺を振り回しまくるけど、本当に俺が嫌だって思った事はされた事は無い。全部、腹は立っても、しょうがねぇなぁ、って思うだけで、コイツと最後までヤッちまった事にすら後悔は微塵も無い。それどころか、またヤル気でいた位だし。
でも、アルフの事どう思ってるか、なんて……仕事仲間? 友達? どれも違う気がするし、そう言う事を聞いてるんじゃないんだろうけど……
「今まで……そんな事考えた事もねぇから、急に聞かれても分かんねぇよ……。でも、セックスしたのは、お前とだったら嫌じゃなかったし、なんか、抵抗無かったから……お前の事は嫌いじゃねぇし……でも、他の奴とは考えただけで気持ち悪い……うーん、なんでだろ無理かも……って、なに笑ってんだよ!!」
俺が自分の中で纏まらない答えを出す為に一生懸命考えてるってぇのに、アルフはそんな俺を見て笑いを堪える様に口元に手を当てて小刻みに震えてやがる。ニヤついてんの丸分かりなんだよ! 腹立つな!
お前が聞いて来たから答えてんだぞ、こっちは!
「お前さ」
「なんだよ……」
「そんなの、もう答えじゃねぇかよ。他の奴は嫌で俺とならセックス出来るって、俺の事が好きだって事だろ?」
「!!!」
「開き直ってんじゃねぇ!!」
「開き直りじゃねぇ! 本心だ!」
「~~~~~~~」
今、俺達が向かい合っているベッドの上にはほのかな朝日が差し込み、遠くから小鳥の鳴き声まで聞こえる。
なんと、このバカアルフは、あろう事かこの朝日が昇る直前まで事に及びやがったのだ。
何度絶頂を迎えても俺を離さず、ずっと腰を振り続けたアルフの絶倫加減には畏怖すら感じる。
俺もただヤられてるだけじゃなく抵抗もしたし、必死でアルフを止めたんだぞ。だけど、暴走したコイツを止めれる訳もなく、ひたすらアンアン喘がされて何度目とも分からない絶頂で出る物も出なくなり、なのにケツだけでイかされまくった後、一瞬俺が意識を失った事でやっとアルフが止まった。
幸い直ぐに意識は戻ったけど、目の前のめっちゃ焦った顔のアルフを一発殴った俺は悪く無い。
「今から仕事に行かなきゃいけねぇのに、腰は痛ぇわ、声カスカスだわ、疲労感がすげぇわで最悪なんですけど!!」
「休むなら俺が伝えに行くから大丈夫だぞ」
「そういう問題じゃねぇんだよ! てか休まねぇし!」
アルフの軸の狂った気遣いに思わずベッドを殴る。その反動で腰に痛みが走り、悶える俺の腰を心配そうに摩るアルフを睨み付ける。コイツの発言は恐らく百パーセント善意だ。そんなコイツに今更何か言ったところで意味が無い事は学習済みだ。
ここは今は怒りを抑えて次ヤる時には自制させる方向に……って、何『次』の事考えてんだよ、俺は!?
無意識にアルフとの関係が続くと、何の疑問も抱かずに思っていた自分に愕然とする。
「ところで、俺との事、考えてくれたか?」
「え? えっと、お前との事って言うと……あのぉ」
真面目な顔をしたアルフに突然尋ねられ、咄嗟に目線を逸らす。俺との事って、あれだろ? 俺の事が好きだとか何だとかで……
「俺と一緒に、王都に付いて来てくれないか?」
やっぱり、その事だよな。
性欲に支配された脳みそがバグった結果の戯言の可能性も視野に入れてたんだけど、あんだけ散々ヤりまくった後でも言うなんて……
「本気で言ってんのかよ」
「当たり前だ。俺はこんな冗談は言わねぇ、本気だ。お前の事は初めて会った時から気になってた。気付いたら、ずっと目で追っちまってた。そうしたら、小さい体で生真面目に働いてるし、見た目だけは良い若奥様からモーション掛けられても嫌そうにしてるし。変な奴って思ったら放っておけなくなって……気が付いたら好きになってた。なぁ、お前は……俺の事、どう思ってんだ?」
「ど、どうって……」
小恥ずかしい事をつらつらと真顔で言いやがって。俺に冗談でもそんな馬鹿な事を言う酔狂な奴なんていない。慣れない言葉に柄にもなく顔が熱いし、どんな顔をすれば良いのか分からず、顔がムズムズする。
「若奥様からは逃げまくってたクセに、俺とは一緒に出掛けたり、家にだって来るって事は、俺は期待して良いんだよな?」
「それはっ! お前が強引だから!!」
「じゃぁ、どういうつもりで抱かれた? 俺は無理やりお前を犯してない。ちゃんと同意も取った。それに、俺は本気でお前が嫌がる事はしない」
「う……」
確かに、コイツは強引だし、勝手に色々決めるし、俺を振り回しまくるけど、本当に俺が嫌だって思った事はされた事は無い。全部、腹は立っても、しょうがねぇなぁ、って思うだけで、コイツと最後までヤッちまった事にすら後悔は微塵も無い。それどころか、またヤル気でいた位だし。
でも、アルフの事どう思ってるか、なんて……仕事仲間? 友達? どれも違う気がするし、そう言う事を聞いてるんじゃないんだろうけど……
「今まで……そんな事考えた事もねぇから、急に聞かれても分かんねぇよ……。でも、セックスしたのは、お前とだったら嫌じゃなかったし、なんか、抵抗無かったから……お前の事は嫌いじゃねぇし……でも、他の奴とは考えただけで気持ち悪い……うーん、なんでだろ無理かも……って、なに笑ってんだよ!!」
俺が自分の中で纏まらない答えを出す為に一生懸命考えてるってぇのに、アルフはそんな俺を見て笑いを堪える様に口元に手を当てて小刻みに震えてやがる。ニヤついてんの丸分かりなんだよ! 腹立つな!
お前が聞いて来たから答えてんだぞ、こっちは!
「お前さ」
「なんだよ……」
「そんなの、もう答えじゃねぇかよ。他の奴は嫌で俺とならセックス出来るって、俺の事が好きだって事だろ?」
「!!!」
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