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恋情
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━━どうせ叶わぬ恋ならば、こんな感情どこかに捨ててしまいたい━━
私の好きな人は私の事を見ていない。あの人の目には何時も私の幼なじみが映っているように感じていた。小学校から高校まで、ずっと一緒にいた。だけどあの人が笑顔を見せるのは幼なじみと一緒に居る時だけ。幼なじみは「きっと大丈夫だよ。応援してるからね。」と言ってくれる。だからこそとても辛く感じる。どうして・・どうして私を見てくれないの。私の何がいけないの。あの子よりもずっと側で見ていたのに。こんなに辛いならこんな気持ち無くなってしまえば良いのに、だけど、この気持ちを捨てたら私は私じゃなくなってしまう気がして諦めることが出来ないでいる。私は、とても臆病なのだ。
もう少しで私たちは高校を卒業する。私と幼なじみは同じ大学に進学するけどあの人は一人で遠くの大学へ行くらしい。らしいと言うのもあの人から直接聞いた訳では無いからだ。
だからこそ、私は決意した。何もしないでこのまま辛い思いをするより思いをぶつけて楽になってしまいたいと思った。
私にとっての一世一代のこの勝負、勝ち目なんて無いけれど、私が私じゃなくなる事に比べたらどうということは無いように感じた。
卒業式の日、あの人に後で話があるから教室で待ってて欲しいと伝えた。式が終わり教室の前まで来たけど正直怖い、色々な思いが入り混じってとても怖い。けどもうあとには引けない、私は意を決して教室に入った。
あの人は自分の席で本を読んでいたが私に気づくと優しく微笑んだ。
どうして今そんな表情をするの、あなたは幼なじみの事が好きなんじゃないの。あの人がなにか言おうとするのを遮って私は一気に思いをぶつけた。すると、あの人は頬を赤くしながら「同じ気持ちだったよ。」と予想外の返事をした。後で聞いた話だが私と二人きりの時は緊張して笑顔になれなかったそうだ。 終
私の好きな人は私の事を見ていない。あの人の目には何時も私の幼なじみが映っているように感じていた。小学校から高校まで、ずっと一緒にいた。だけどあの人が笑顔を見せるのは幼なじみと一緒に居る時だけ。幼なじみは「きっと大丈夫だよ。応援してるからね。」と言ってくれる。だからこそとても辛く感じる。どうして・・どうして私を見てくれないの。私の何がいけないの。あの子よりもずっと側で見ていたのに。こんなに辛いならこんな気持ち無くなってしまえば良いのに、だけど、この気持ちを捨てたら私は私じゃなくなってしまう気がして諦めることが出来ないでいる。私は、とても臆病なのだ。
もう少しで私たちは高校を卒業する。私と幼なじみは同じ大学に進学するけどあの人は一人で遠くの大学へ行くらしい。らしいと言うのもあの人から直接聞いた訳では無いからだ。
だからこそ、私は決意した。何もしないでこのまま辛い思いをするより思いをぶつけて楽になってしまいたいと思った。
私にとっての一世一代のこの勝負、勝ち目なんて無いけれど、私が私じゃなくなる事に比べたらどうということは無いように感じた。
卒業式の日、あの人に後で話があるから教室で待ってて欲しいと伝えた。式が終わり教室の前まで来たけど正直怖い、色々な思いが入り混じってとても怖い。けどもうあとには引けない、私は意を決して教室に入った。
あの人は自分の席で本を読んでいたが私に気づくと優しく微笑んだ。
どうして今そんな表情をするの、あなたは幼なじみの事が好きなんじゃないの。あの人がなにか言おうとするのを遮って私は一気に思いをぶつけた。すると、あの人は頬を赤くしながら「同じ気持ちだったよ。」と予想外の返事をした。後で聞いた話だが私と二人きりの時は緊張して笑顔になれなかったそうだ。 終
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