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金は有っても……
やりチンのあとしまつ―6人で…その1
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※清志版に続き、シナリオ版です。
〈やりチンシリーズ外伝・子供たちの見た彼ら2〉
#性の過剰 #不倫 #遺留分事前放棄
ポイント
皆の実父・清志に万が一のことが起こった際に「相続しない」意思を知らせるため、あらかじめそれを放棄するための書類を書こうという流れになった。但し、清志とズブズブ溺愛し合っている長兄・晋一を除いて。
ちなみに清志は子供らを拳で殴っていない。子供らを慈しんでいる一面はある。
秦家の略系図
元妻1報道キャスター 元妻2元ソーシャルワーカー
歌純┳━━清志━┳りり香──┬小松由也
┏━━╋━━┓ ┣━┓ │同棲相手
晋一 麻由美 瑠香 望里 光一 紬葵(2009年生)
┏┻┓ ┏┻┓
史 結 月 蓮
※1:歌純の旧姓は高瀬。 ※2:りり香の旧姓は野口。
集まる人たち
《秦家》生まれ順に
○麻由美(ハタ マユミ 41):清志の長女
得意先の多いプロの陶芸家。美濃在住。4月生。AB型。元鍵っ子。
窯の改修による借金と婚約者あり。徹夜厳禁。
[嫁いだ]宮本瑠香(ミヤモト ルカ 37):同、次女
中堅ハンドメイド作家主婦。神奈川県在住。求めて2子あり。A型。会社員時代、オフィスラブを持ちかけられるも断る。
[嫁いだ]野島望里(ノジマ ミサト 30):同、三女
美容師主婦。西東京市在住。バイト先の店長と関係を持っていたことがある。流されて2子あり。B型。
○光一(ハタ コウイチ 25):同、次男
主夫になった。昨春大学院を卒業。当時の専攻は地政学。
《高瀬家》歌純(元妻①):麻由美、瑠香、晋一の母。瑠香が懐く。A型。
《小松家》りり香(元妻②):望里、光一の母。光一を見守る。AB型。娘の紬葵を清志が認知した
(話に出る)
―清志(キヨシ 67):皆の父
旧姓:秦(ハタ)、現:青山(アオヤマ)
おもに乗用車の設計で飯食ってる男。趣味で並の男たちより貪欲なオンナマニアで雌ホイホイ。ちょっとワイルドに見える10月21日生B型、長崎県出身。本籍は他県(島根県)にある。
五児の父で所謂「雄」。子煩悩で割と陽気な性格だが…。案外凹みやすく癌治療中。ちなみに年金未受給。75歳以降受け取る予定。
―秦晋一(ハタ シンイチ 41):清志の長男
測量士。12月23日生O型、パリ生まれ、東京都出身。元鍵っ子。
父である清志にある種の敬意を持っている。途中で話に加わる。ちなみにこっちは昆虫マニアと電車オタクでバツイチ。
紬葵:りり香の娘(次女)、望里、光一の異父妹。皆と良好な関係。
[相談先]片岡余卯子弁護士(ヤメ検)
1951/5/17岩手県盛岡市生まれ。財産分与と離婚調停に強い。2話の片岡の実姉。オンライン予約大歓迎♪ AB型。モデルは大石静。
不妊治療とバツ1以上の離婚歴あり。東大法科卒
清志の婚姻期間
①81-92?
②94-06?
――――――
③2014-2020
本文
◯岐阜県多治見市・秦麻由美宅・居間(朝)
テロップ:2025年4月某日
液晶テレビ画面をぼんやりと視ていた麻由美。
女性のN「遺産の事前放棄が可能になりました」
麻由美、目が画面に釘づけられる。
◯とある洒落たカフェ・大きなテーブル席
テロップ:2025年5月某日
麻由美「歌純さん、りり香さん、ルカ、ミサト、コウイチ。みんな、忙しい中わざわざ顔合わせてくれて、ありがとう。でも、もちろん、サクッとは済まない覚悟はあるよね?」
歌純、首を横に振り、
歌純「もぅ、麻由美ってばお母さんでいいのに」
他の全員、強く頷く。
■
歌純、5通の封書をテーブルの上に並べ、
りり香、自身の傍らに大きな白い箱を置く。
望里、麻由美の手に小ぶりで黄色い手提げ袋を手渡し、
望里「あの~、マユ姉誕生日来てたね。おめでとう♪」
麻由美、受け取りながら、
麻由美「あ、ありがと。って(言って)もフォーティーだし」
さらに、歌純からは例の封書にから1通を、瑠香からはラッピングされたドライフラワーを、光一からは某payの5000円分使えるカードを受け取る。
望里、すぐに話を変え、
望里「最近さぁ……ウチ(野島家)の下の子、蓮が清志に似てきちゃって微妙なんだよね😔ぶっちゃけあんなの産んだつもり無いんだけど」
[望里の回想]オモチャやペットを相手にヤンチャしまくり、時に奇声を発する蓮。無反応な夫。
歌純、ため息を洩らし、
りり香、思わず口を開き、
りり香「あたしとおんなじだぁ~~~!ミサト、あんたもそうだったの」
望里、急にちっちゃくなる。
瑠香、寄り添うかのような悲しい目をしながら望里を見て、
瑠香「ミサトのほうがスッゴイ大変だよね……ウチもウチでちょくちょくやな事あっても大した事ない。あぁ今クラフトビール飲みたい」
歌純、瑠香をたしなめながら、
歌純「飲み過ぎないでねっ😉」
光一、望里と瑠香に目をやり、
光一「オエッ・・・恐ェ、DNA……」
麻由美と瑠香、軽やかに苦笑いする。
清志についてはそれぞれ、
光一「あの人、とにかく人っつーか身内使いが荒くてやってらんない。あれが何とかなればなぁ」
[回想]熱海市のホテル行きの運転させられたとこ
麻由美「新しいのは今年1月に運転手やらされた件?」
光一「それ。ったく先に伝えてくれてたら海老名のSA寄ったのにそん時はスルーで、後になって「やっぱりトイレ行きたくなった!」て。バカか💢」
歌純、りり香、望里、全身を光一のいる方へ向け、重くゆっくりと相づちを打ち、
りり香「クッソワンマン健在ね😮💨」
望里「アノ人らしいね。気分屋だから😒」
歌純「三つ子のナントカひゃ……」
話を耳にしていた瑠香、皆に顔を向け頷く。
瑠香「それにやけに機嫌いい時あったじゃん?そんなとき必ず女と居たときのゆるい空気持ち込んで来やがんの……アレ勘弁よ」
光一の歪んだ表情。
[瑠香の回想]
麻由美「まったくあのクソ父、エログロ過ぎてあり得ない。私には元々父がいないものとして切り捨てた」
光一、食らいつくように激しく頷き、
光一「これから話すのは仮定の話だけど、清志みたいな奴は社会規範と本能の暴走が噛み合わない。たぶん前頭葉辺り壊れてて修正できない。ああなると取り返しつかない…闇だ」
各人、思い思いに頷く。
麻由美、再び、ゆっくり頷く。
光一「そいや、シンイチ兄(にい)。あの人だけは親父のこと大好きっーかもうリスペ(クト)しまくってて激謎。みんなどう思う?」
麻由美、瑠香、望里、真顔で数分考え込む。
望里「イヤ。シン兄と清志どっちも。
で、清志のほうのやな話。昔みんなで実家に暮らしてた頃、洗面台の上とかでよく見かけた女物の見慣れないアイテム、ああいう物、私たちに見られてたの分かってなかった感じ」
瑠香、即座に強く頷き、
瑠香「それってたぶん、愛人だった静香っぽいね。わざと跡濁す感じが😔」
光一「エモさだけ似せてたニセ工藤静香😁本家は大昔のニコ動オススメで見た」
麻由美、あからさまに嫌な顔で、
麻由美「マンネリ婆。要らないわ」
瑠香、恐る恐る皆へ、
瑠香「あの~、清志の話に戻すね。たまーに妙に優しかったよねあの人。かえって違和感が……かなり昔、家族サービスで行ったディズニーランドで大盤振る舞いのとき嬉しかったけど。家族全員分の年間パスも買ってたっけ♪ビーフシチューもタコスも美味しかったし、買ってくれたミニーマウスのカチューシャ好きだった……のにね😔」
望里、迷わず口を開き、
望里「モノばっかじゃなく愛、欲しかった……」
一同、深く黙り込む。
麻由美M「カタチだけの家族・・・むなしい」
麻由美、気を取り直して、
麻由美「皆んなが今こうして生きてるのは、ひとえに、ひたすらりり香さんの献身の賜物」
言い終わった麻由美の頬から一筋の涙が流れ、すぐにハンカチで拭き取る。
[麻由美の回想]りり香の微笑み
瑠香、皆の方を向き、
瑠香「ねぇ、思い出したことがあるんだけど……」
りり香と望里と麻由美「なに?」
瑠香「りり香さんってさ、昔流してたTVドラマ「天までとどけ」のお母さんみたいなポジションだったよね?」
麻由美、視線を天井に一回上げ、再び下へ戻し、瑠香を見つめ、
麻由美「定子サン😲」
[麻由美の回想、「天までとどけ」食卓を囲むシーン]
りり香、必死に両手を大振りし、
望里と光一、外野からやたらテンション高くクチバシを挟み、
望里「そのドラマ知らなくて入れなぁい♪」
光一「オレも~」
瑠香、想定外の展開だったらしく、わたわたしながら、
瑠香「え…描かれてるシーンのほとんどがハートウォーミングオンリーに近い話で、素直に羨ましかった~!あっちの家の子ならよかったなぁ💦」
麻由美「じゃ、なかった。ウチはその逆だった😑」
しばらくの間、しんみりする瑠香と麻由美。
ふとしたきっかけで、望里が小さいころ清志から軽くキスされていたことを思い出す。
[望里の回想]3歳頃の望里のおでこにフレンチ・キスする清志。無邪気な笑顔の望里。
望里M「それから大きくなった私は、クラシックバレエ習ってたけど、発表会でカメラを向けられるのが苦手になってた。顔立ちが清志にそっくりでイヤだったから。
周囲から容姿について褒められても作り笑いで返した。フラバ(蒸し返し)辛いよ!」
望里、青ざめた表情で、
望里「それ、で、も……許さない」
本題に入る
さらに新たな真実が発覚した。
清志の外子存在疑惑→確定へ(認知済)
\全部事項証明キター/
りり香、口元に手を当てていたが、書類を見ながら目を見開き口を開いたまま固まる。
りり香「本当だったのね……」
光一「手は上がらないけどさぁ、これだって暴力。しかも悪質。親父何してんだよ恥ずぃ」
望里と瑠香そろって「マジで要らないそんな奴からの財産も負債も」
望里「汚くなる、って言ったら今……」
望里、前かがみになり、反射的にクロスさせた腕で小刻みに震える両肩を抑える。
瑠香、望里を労りながら寄り添う。
麻由美、キリッとした面持ちになり、
麻由美「私も、アイツからの施しは絶対に受けないわ。皆、話聞いてくれてありがとう」
瑠香「なんのこれしきっ!って、古すぎるね😅」
麻由美と光一「こんなとき、支え合うのが(私たち・俺ら)でしょ!」
望里、満面の笑顔で皆に強く頷く。
麻由美、涙を拭きつつ、皆に丁寧に頭を下げる。
皆、テーブルの上に書類を広げ、
望里は最終チェックし、
光一は書式例を手にしながら不明なところを麻由美に聞き、
瑠香は自ら清書し終わった書類に消しゴムをかけている。
麻由美、皆から集めた書類を取りまとめ、中身を何度も念入りに確かめる。
りり香、一連の流れを優しく、かつ、力強く見守る。
✕ ✕ ✕
◯片岡余卯子法律事務所・応接室(昼)
片岡、麻由美と光一が来所相談した時に、
片岡「累が及ぶのが耐えられないのね、わかるわ、その心細さ」
麻由美、思い詰めた表情で応接デスクの一点を凝視しながら、
麻由美「たとえ父に借金や負債がなくても、もう一切関わりたくありません」
光一、肩を大きく震わせながら、どんどん荒くなる呼吸をなだめつつ、
光一「あの人は……自分が可愛いだけの人です」
片岡、スッキリした表情で麻由美と光一に微笑む。
✕ ✕ ✕
◯晋一宅・リビング(昼)
テロップ:“知らぬは彼ばかりなり……”
麻由美たちが相続放棄をした数日後の休日、
秦晋一社長は自宅のソファーでKindleタイムを満喫していた。
晋一のタブレットに通知が一件入り、タップ一回して開く。
顧問弁護士からメールが届いたとの知らせ。
晋一、思わず目を見開き、大声で立ち上がって、
晋一「ゲ・・・💧きょうだいみんな放棄?ホントかよ!?」
晋一の顔から血の気が一気に退き、
晋一M「結論から言うと、負債はゼロ。それなのに、どうして権利棄てるの?」
晋一の今カノ・深山絵莉、庭の花への水遣りを止めてリビングへ戻り、
絵莉「わぁ!シンイチってばすごい大きな声出して、どうしたの?」
晋一、慌てて取り繕う。
晋一「な、何でもないよ💦」
(続)
―― Materials ――
ICE BOX「冷たいキス」※親子間へ読み替え
「天までとどけ」母・信子について
https://tenmadetodoke.net/family/sadako.html
Beat It/Michael Jackson
「オー・パパ」作詞作曲:SLL 訳詞:岩谷時子
途中の歌詞まで秦家の事情と重なる
〈やりチンシリーズ外伝・子供たちの見た彼ら2〉
#性の過剰 #不倫 #遺留分事前放棄
ポイント
皆の実父・清志に万が一のことが起こった際に「相続しない」意思を知らせるため、あらかじめそれを放棄するための書類を書こうという流れになった。但し、清志とズブズブ溺愛し合っている長兄・晋一を除いて。
ちなみに清志は子供らを拳で殴っていない。子供らを慈しんでいる一面はある。
秦家の略系図
元妻1報道キャスター 元妻2元ソーシャルワーカー
歌純┳━━清志━┳りり香──┬小松由也
┏━━╋━━┓ ┣━┓ │同棲相手
晋一 麻由美 瑠香 望里 光一 紬葵(2009年生)
┏┻┓ ┏┻┓
史 結 月 蓮
※1:歌純の旧姓は高瀬。 ※2:りり香の旧姓は野口。
集まる人たち
《秦家》生まれ順に
○麻由美(ハタ マユミ 41):清志の長女
得意先の多いプロの陶芸家。美濃在住。4月生。AB型。元鍵っ子。
窯の改修による借金と婚約者あり。徹夜厳禁。
[嫁いだ]宮本瑠香(ミヤモト ルカ 37):同、次女
中堅ハンドメイド作家主婦。神奈川県在住。求めて2子あり。A型。会社員時代、オフィスラブを持ちかけられるも断る。
[嫁いだ]野島望里(ノジマ ミサト 30):同、三女
美容師主婦。西東京市在住。バイト先の店長と関係を持っていたことがある。流されて2子あり。B型。
○光一(ハタ コウイチ 25):同、次男
主夫になった。昨春大学院を卒業。当時の専攻は地政学。
《高瀬家》歌純(元妻①):麻由美、瑠香、晋一の母。瑠香が懐く。A型。
《小松家》りり香(元妻②):望里、光一の母。光一を見守る。AB型。娘の紬葵を清志が認知した
(話に出る)
―清志(キヨシ 67):皆の父
旧姓:秦(ハタ)、現:青山(アオヤマ)
おもに乗用車の設計で飯食ってる男。趣味で並の男たちより貪欲なオンナマニアで雌ホイホイ。ちょっとワイルドに見える10月21日生B型、長崎県出身。本籍は他県(島根県)にある。
五児の父で所謂「雄」。子煩悩で割と陽気な性格だが…。案外凹みやすく癌治療中。ちなみに年金未受給。75歳以降受け取る予定。
―秦晋一(ハタ シンイチ 41):清志の長男
測量士。12月23日生O型、パリ生まれ、東京都出身。元鍵っ子。
父である清志にある種の敬意を持っている。途中で話に加わる。ちなみにこっちは昆虫マニアと電車オタクでバツイチ。
紬葵:りり香の娘(次女)、望里、光一の異父妹。皆と良好な関係。
[相談先]片岡余卯子弁護士(ヤメ検)
1951/5/17岩手県盛岡市生まれ。財産分与と離婚調停に強い。2話の片岡の実姉。オンライン予約大歓迎♪ AB型。モデルは大石静。
不妊治療とバツ1以上の離婚歴あり。東大法科卒
清志の婚姻期間
①81-92?
②94-06?
――――――
③2014-2020
本文
◯岐阜県多治見市・秦麻由美宅・居間(朝)
テロップ:2025年4月某日
液晶テレビ画面をぼんやりと視ていた麻由美。
女性のN「遺産の事前放棄が可能になりました」
麻由美、目が画面に釘づけられる。
◯とある洒落たカフェ・大きなテーブル席
テロップ:2025年5月某日
麻由美「歌純さん、りり香さん、ルカ、ミサト、コウイチ。みんな、忙しい中わざわざ顔合わせてくれて、ありがとう。でも、もちろん、サクッとは済まない覚悟はあるよね?」
歌純、首を横に振り、
歌純「もぅ、麻由美ってばお母さんでいいのに」
他の全員、強く頷く。
■
歌純、5通の封書をテーブルの上に並べ、
りり香、自身の傍らに大きな白い箱を置く。
望里、麻由美の手に小ぶりで黄色い手提げ袋を手渡し、
望里「あの~、マユ姉誕生日来てたね。おめでとう♪」
麻由美、受け取りながら、
麻由美「あ、ありがと。って(言って)もフォーティーだし」
さらに、歌純からは例の封書にから1通を、瑠香からはラッピングされたドライフラワーを、光一からは某payの5000円分使えるカードを受け取る。
望里、すぐに話を変え、
望里「最近さぁ……ウチ(野島家)の下の子、蓮が清志に似てきちゃって微妙なんだよね😔ぶっちゃけあんなの産んだつもり無いんだけど」
[望里の回想]オモチャやペットを相手にヤンチャしまくり、時に奇声を発する蓮。無反応な夫。
歌純、ため息を洩らし、
りり香、思わず口を開き、
りり香「あたしとおんなじだぁ~~~!ミサト、あんたもそうだったの」
望里、急にちっちゃくなる。
瑠香、寄り添うかのような悲しい目をしながら望里を見て、
瑠香「ミサトのほうがスッゴイ大変だよね……ウチもウチでちょくちょくやな事あっても大した事ない。あぁ今クラフトビール飲みたい」
歌純、瑠香をたしなめながら、
歌純「飲み過ぎないでねっ😉」
光一、望里と瑠香に目をやり、
光一「オエッ・・・恐ェ、DNA……」
麻由美と瑠香、軽やかに苦笑いする。
清志についてはそれぞれ、
光一「あの人、とにかく人っつーか身内使いが荒くてやってらんない。あれが何とかなればなぁ」
[回想]熱海市のホテル行きの運転させられたとこ
麻由美「新しいのは今年1月に運転手やらされた件?」
光一「それ。ったく先に伝えてくれてたら海老名のSA寄ったのにそん時はスルーで、後になって「やっぱりトイレ行きたくなった!」て。バカか💢」
歌純、りり香、望里、全身を光一のいる方へ向け、重くゆっくりと相づちを打ち、
りり香「クッソワンマン健在ね😮💨」
望里「アノ人らしいね。気分屋だから😒」
歌純「三つ子のナントカひゃ……」
話を耳にしていた瑠香、皆に顔を向け頷く。
瑠香「それにやけに機嫌いい時あったじゃん?そんなとき必ず女と居たときのゆるい空気持ち込んで来やがんの……アレ勘弁よ」
光一の歪んだ表情。
[瑠香の回想]
麻由美「まったくあのクソ父、エログロ過ぎてあり得ない。私には元々父がいないものとして切り捨てた」
光一、食らいつくように激しく頷き、
光一「これから話すのは仮定の話だけど、清志みたいな奴は社会規範と本能の暴走が噛み合わない。たぶん前頭葉辺り壊れてて修正できない。ああなると取り返しつかない…闇だ」
各人、思い思いに頷く。
麻由美、再び、ゆっくり頷く。
光一「そいや、シンイチ兄(にい)。あの人だけは親父のこと大好きっーかもうリスペ(クト)しまくってて激謎。みんなどう思う?」
麻由美、瑠香、望里、真顔で数分考え込む。
望里「イヤ。シン兄と清志どっちも。
で、清志のほうのやな話。昔みんなで実家に暮らしてた頃、洗面台の上とかでよく見かけた女物の見慣れないアイテム、ああいう物、私たちに見られてたの分かってなかった感じ」
瑠香、即座に強く頷き、
瑠香「それってたぶん、愛人だった静香っぽいね。わざと跡濁す感じが😔」
光一「エモさだけ似せてたニセ工藤静香😁本家は大昔のニコ動オススメで見た」
麻由美、あからさまに嫌な顔で、
麻由美「マンネリ婆。要らないわ」
瑠香、恐る恐る皆へ、
瑠香「あの~、清志の話に戻すね。たまーに妙に優しかったよねあの人。かえって違和感が……かなり昔、家族サービスで行ったディズニーランドで大盤振る舞いのとき嬉しかったけど。家族全員分の年間パスも買ってたっけ♪ビーフシチューもタコスも美味しかったし、買ってくれたミニーマウスのカチューシャ好きだった……のにね😔」
望里、迷わず口を開き、
望里「モノばっかじゃなく愛、欲しかった……」
一同、深く黙り込む。
麻由美M「カタチだけの家族・・・むなしい」
麻由美、気を取り直して、
麻由美「皆んなが今こうして生きてるのは、ひとえに、ひたすらりり香さんの献身の賜物」
言い終わった麻由美の頬から一筋の涙が流れ、すぐにハンカチで拭き取る。
[麻由美の回想]りり香の微笑み
瑠香、皆の方を向き、
瑠香「ねぇ、思い出したことがあるんだけど……」
りり香と望里と麻由美「なに?」
瑠香「りり香さんってさ、昔流してたTVドラマ「天までとどけ」のお母さんみたいなポジションだったよね?」
麻由美、視線を天井に一回上げ、再び下へ戻し、瑠香を見つめ、
麻由美「定子サン😲」
[麻由美の回想、「天までとどけ」食卓を囲むシーン]
りり香、必死に両手を大振りし、
望里と光一、外野からやたらテンション高くクチバシを挟み、
望里「そのドラマ知らなくて入れなぁい♪」
光一「オレも~」
瑠香、想定外の展開だったらしく、わたわたしながら、
瑠香「え…描かれてるシーンのほとんどがハートウォーミングオンリーに近い話で、素直に羨ましかった~!あっちの家の子ならよかったなぁ💦」
麻由美「じゃ、なかった。ウチはその逆だった😑」
しばらくの間、しんみりする瑠香と麻由美。
ふとしたきっかけで、望里が小さいころ清志から軽くキスされていたことを思い出す。
[望里の回想]3歳頃の望里のおでこにフレンチ・キスする清志。無邪気な笑顔の望里。
望里M「それから大きくなった私は、クラシックバレエ習ってたけど、発表会でカメラを向けられるのが苦手になってた。顔立ちが清志にそっくりでイヤだったから。
周囲から容姿について褒められても作り笑いで返した。フラバ(蒸し返し)辛いよ!」
望里、青ざめた表情で、
望里「それ、で、も……許さない」
本題に入る
さらに新たな真実が発覚した。
清志の外子存在疑惑→確定へ(認知済)
\全部事項証明キター/
りり香、口元に手を当てていたが、書類を見ながら目を見開き口を開いたまま固まる。
りり香「本当だったのね……」
光一「手は上がらないけどさぁ、これだって暴力。しかも悪質。親父何してんだよ恥ずぃ」
望里と瑠香そろって「マジで要らないそんな奴からの財産も負債も」
望里「汚くなる、って言ったら今……」
望里、前かがみになり、反射的にクロスさせた腕で小刻みに震える両肩を抑える。
瑠香、望里を労りながら寄り添う。
麻由美、キリッとした面持ちになり、
麻由美「私も、アイツからの施しは絶対に受けないわ。皆、話聞いてくれてありがとう」
瑠香「なんのこれしきっ!って、古すぎるね😅」
麻由美と光一「こんなとき、支え合うのが(私たち・俺ら)でしょ!」
望里、満面の笑顔で皆に強く頷く。
麻由美、涙を拭きつつ、皆に丁寧に頭を下げる。
皆、テーブルの上に書類を広げ、
望里は最終チェックし、
光一は書式例を手にしながら不明なところを麻由美に聞き、
瑠香は自ら清書し終わった書類に消しゴムをかけている。
麻由美、皆から集めた書類を取りまとめ、中身を何度も念入りに確かめる。
りり香、一連の流れを優しく、かつ、力強く見守る。
✕ ✕ ✕
◯片岡余卯子法律事務所・応接室(昼)
片岡、麻由美と光一が来所相談した時に、
片岡「累が及ぶのが耐えられないのね、わかるわ、その心細さ」
麻由美、思い詰めた表情で応接デスクの一点を凝視しながら、
麻由美「たとえ父に借金や負債がなくても、もう一切関わりたくありません」
光一、肩を大きく震わせながら、どんどん荒くなる呼吸をなだめつつ、
光一「あの人は……自分が可愛いだけの人です」
片岡、スッキリした表情で麻由美と光一に微笑む。
✕ ✕ ✕
◯晋一宅・リビング(昼)
テロップ:“知らぬは彼ばかりなり……”
麻由美たちが相続放棄をした数日後の休日、
秦晋一社長は自宅のソファーでKindleタイムを満喫していた。
晋一のタブレットに通知が一件入り、タップ一回して開く。
顧問弁護士からメールが届いたとの知らせ。
晋一、思わず目を見開き、大声で立ち上がって、
晋一「ゲ・・・💧きょうだいみんな放棄?ホントかよ!?」
晋一の顔から血の気が一気に退き、
晋一M「結論から言うと、負債はゼロ。それなのに、どうして権利棄てるの?」
晋一の今カノ・深山絵莉、庭の花への水遣りを止めてリビングへ戻り、
絵莉「わぁ!シンイチってばすごい大きな声出して、どうしたの?」
晋一、慌てて取り繕う。
晋一「な、何でもないよ💦」
(続)
―― Materials ――
ICE BOX「冷たいキス」※親子間へ読み替え
「天までとどけ」母・信子について
https://tenmadetodoke.net/family/sadako.html
Beat It/Michael Jackson
「オー・パパ」作詞作曲:SLL 訳詞:岩谷時子
途中の歌詞まで秦家の事情と重なる
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