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第49話 戦闘訓練! あれっ、ピノさん? #1
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今日で学校生活も3日目――だがこの日、事件は午後の実技の授業で起こった……?
「えー、今日の魔法の実技授業ですが――大人の事情により、冒険者クラスと合同で行う事になりました」
魔法実技の先生からの突然の発表にざわつく室内。えっと、どゆこと?
「すみませーん、大人の事情ってなんですかー?」
えーー、そこ切り込むんだ。ええっと、あれは確か……モブリー君、だったっけ? 話す機会がほとんど無い人っていまいちよく覚えてないや。
「魔法はやらないんですかー?」
今のミモブールさん、だったかな?
「いいですか、『大人の事情』というのは諸々の事情により説明が出来ない場合に使う言葉ですから、そう言われた事については詮索してはいけません。また授業内容については、冒険者クラスの生徒がこちらに集合してから説明します」
それから少しして冒険者クラスの人達がやって来た。
向こうのみんなもやっぱりよく分かってなさそうな顔してる。……僕達と同じように。
あ、あそこにいるのってアイさんだ。某クラブ会長の。
そして全員集まり終えたところで、先生の後ろに見え隠れする人影がチラッと――って、あれ!? うそ!?
「はい、それではこれから合同授業を開始します。今日の授業は、冒険者を目指す皆さんの魔法技術向上と、魔法師を目指す皆さんのパーティ戦闘技術向上を目的としています。そして今日の授業では、皆さんの為に素晴らしい特別講師の方々をお呼びしました」
そう言って少し横にずれる実技の先生、するとその後ろの人影から感じる気配が急に強くなり、そこでやっと他のみんなもその二人に気付いたみたい。その二人は一歩二歩と前へ、そして先生の隣に並び――
「では紹介します。こちらはかつて冒険者ギルドで最強職員と呼ばれヒトツメ支部のギルドマスターに、そして現在もなおその名を轟かせるブラック・レッドキャッスル臨時講師、そしてそのアシスタント講師として、皆さん一度はその名を聞いた事があるバー――でっ伝説の卒業生ピノさんがこの授業のために来てくれました。みなさん、お二人の事は『ブラック先生』『ピノ先生』と呼ぶように」
「「「「「「うおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!」」」」」」
「「「ブラックせん――」」」
「「「「「「キャアアアァァァ!! ピノせんせーーーーーーーーー!!!!」」」」」」
あ、声援はピノさんの圧勝だ――って、いやいやいや、何でここにいるのあの二人!?
それにピノさん、昨夜ヒトツメにいたよね!? 一緒にご飯、食べたよね!?
「うむ、ヒトツメギルドのギルドマスター、ブラックだ。本学校からギルド本部に要請があり、それを受けて今日の臨時講師として参加する事になった」
ギルド本部経由で呼ばれたのか。……ご苦労様です。
「毎年、本学校の冒険者クラスからは多数の生徒が冒険者となる訳だが、その彼らの魔法技術を底上げ出来ないだろうか、また魔法師クラスの生徒についても卒業後に冒険者登録する者が一定数いるため、彼らにパーティ戦闘の技術を習得させる事が出来ないだろうか――そういった声が数多く上がり本学校と冒険者ギルドが協議した結果、今日の合同授業が開催される事になった」
へぇ、そんな裏事情が……
「講師としての我々の参加はおそらく今回限りとなるだろうが、本授業の今後の予定については、今日の授業の状況を見て検討する事になっている。皆の真剣な取り組みと常識的な行動に期待する」
ギルマスの挨拶が終わり、次はピノさんから。
「えーー、アシスタント講師のピノです。紹介にあったみたいに有名って事は無いと思うんですけど、ちょっとそのあたりに関して個人的に確認の必要があり、今回私もアシスタントとして参加する事となりました。皆さん、よろしくお願いします」
あ、ピノさんのは短く終わった。
でも……確認って何の事なのかな?
「はい、それでは授業を開始します。各自、自分が伸ばしたい技術の担当指導員の前に並んで下さい。パーティ戦闘はクーラ指導員とブラック講師、魔法はそれぞれの属性の紙を持った指導員の前です。ピノ講師はサポート役として全体を巡回しますので、ピノ講師の前には並ばないように。ああ、それから『魔法師のクラスで事前に担任に冒険者登録の相談を行った生徒』はクーラ先生の前に並ぶように。さあ、それでは移動開始」
あ、今のって……
「ねえカルア、今のアレってあたし達の事よね? 『魔法師のクラスで……』ってやつ」
アーシュも気付いたみたい。
「はは、だろうね。そんな生徒他にはいないだろうし」
「まさかだけどさ、僕達が相談したからこんな大事になっちゃったなんて事――ないよね?」
ノルト、そんな不吉な事言うのやめて。
「そんな事ない……と信じたいよ」
「だがこれは良い機会だ。これで冒険者の戦闘技術を身につける事が出来る」
はは、ネッガーは超ポジティブ。
「さあ、話はそれくらいにして移動するわよ!」
僕達は揃ってクーラ先生の前に並んでいる。他の人達はみんなギルマスの方に並んでるけど、どっちも同じ内容じゃないの?
何て考えてたら、目の前のクーラ先生が僕達に話し掛けてきた。
「あなた達がレミアが言ってた子ね。何だかこんな事になっちゃってごめんね」
「ええっと……『こんな事』って?」
「放課後に時間を作って個別にって申請を出したんだけど、何故かストップが掛かったのよ。そしたらその後突然『明日合同受業の時間を設けるからそこでやるように』なんて言われて、それで今に至るってわけ」
うわぁ、なんだか猛烈にやな予感が。
ノルトの不吉な予想が……
「それとさっき聞いたんだけど、ブラック先生達も急な呼び出しで今朝の急行馬車で来たんだって。お気の毒と言うか何と言うか……。噂だと今回の話って裏でベルマリア校長――あっ今は前校長か、が動いたとか。一体何なんだろうね」
顔を見合わせる僕とアーシュ。はぁ、これはもう確定だろうな。
ていうか何やってちゃってるかなベルベルさん。たった一日で学校とギルド本部を動かすとか、無茶し過ぎだよ! いくら孫娘の為だからって……
あれ? えっと……アーシュの為、だよね?
「さて、それじゃあそろそろ始めようか。他の生徒は全員ブラック先生の方に行ったから、あなた達は私からのマンツーマン指導になるわけね。まさかこれを見越しての仕込み、なーんて流石にそんな訳ないか」
「ははは……」
――超あり得る!
「さて、じゃあ早速だけど――あなた達はどんなパーティ構成を考えてる?」
「僕とネッガーが前衛、アーシュとノルトが後衛です」
「ふむ、あなたたち全員魔法師志望よね。後衛は良いとして、前衛は出来そう?」
「僕は3年間ソロで冒険者をやってきたので多分大丈夫です。あとネッガーは【身体強化】が得意なので」
「なるほど。なら大丈夫そうだね。じゃあ後衛ふたりは?」
ノルトは土魔法だよね。土魔法の攻撃ってどんななんだろう?
あとアーシュは?
「あたしは火魔法ね。それで今使えるのは【火球】。でも全属性いけるはずだから、これからどんどん増やしていくわよ」
「僕は土魔法一本だから、【移動】で石を飛ばす【投石】とかかな」
「なるほど。それぞれ自分の役割はちゃんと考えられてる、と。じゃあそれをベースにそれぞれの動き方を固めていこうか」
「えー、今日の魔法の実技授業ですが――大人の事情により、冒険者クラスと合同で行う事になりました」
魔法実技の先生からの突然の発表にざわつく室内。えっと、どゆこと?
「すみませーん、大人の事情ってなんですかー?」
えーー、そこ切り込むんだ。ええっと、あれは確か……モブリー君、だったっけ? 話す機会がほとんど無い人っていまいちよく覚えてないや。
「魔法はやらないんですかー?」
今のミモブールさん、だったかな?
「いいですか、『大人の事情』というのは諸々の事情により説明が出来ない場合に使う言葉ですから、そう言われた事については詮索してはいけません。また授業内容については、冒険者クラスの生徒がこちらに集合してから説明します」
それから少しして冒険者クラスの人達がやって来た。
向こうのみんなもやっぱりよく分かってなさそうな顔してる。……僕達と同じように。
あ、あそこにいるのってアイさんだ。某クラブ会長の。
そして全員集まり終えたところで、先生の後ろに見え隠れする人影がチラッと――って、あれ!? うそ!?
「はい、それではこれから合同授業を開始します。今日の授業は、冒険者を目指す皆さんの魔法技術向上と、魔法師を目指す皆さんのパーティ戦闘技術向上を目的としています。そして今日の授業では、皆さんの為に素晴らしい特別講師の方々をお呼びしました」
そう言って少し横にずれる実技の先生、するとその後ろの人影から感じる気配が急に強くなり、そこでやっと他のみんなもその二人に気付いたみたい。その二人は一歩二歩と前へ、そして先生の隣に並び――
「では紹介します。こちらはかつて冒険者ギルドで最強職員と呼ばれヒトツメ支部のギルドマスターに、そして現在もなおその名を轟かせるブラック・レッドキャッスル臨時講師、そしてそのアシスタント講師として、皆さん一度はその名を聞いた事があるバー――でっ伝説の卒業生ピノさんがこの授業のために来てくれました。みなさん、お二人の事は『ブラック先生』『ピノ先生』と呼ぶように」
「「「「「「うおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!」」」」」」
「「「ブラックせん――」」」
「「「「「「キャアアアァァァ!! ピノせんせーーーーーーーーー!!!!」」」」」」
あ、声援はピノさんの圧勝だ――って、いやいやいや、何でここにいるのあの二人!?
それにピノさん、昨夜ヒトツメにいたよね!? 一緒にご飯、食べたよね!?
「うむ、ヒトツメギルドのギルドマスター、ブラックだ。本学校からギルド本部に要請があり、それを受けて今日の臨時講師として参加する事になった」
ギルド本部経由で呼ばれたのか。……ご苦労様です。
「毎年、本学校の冒険者クラスからは多数の生徒が冒険者となる訳だが、その彼らの魔法技術を底上げ出来ないだろうか、また魔法師クラスの生徒についても卒業後に冒険者登録する者が一定数いるため、彼らにパーティ戦闘の技術を習得させる事が出来ないだろうか――そういった声が数多く上がり本学校と冒険者ギルドが協議した結果、今日の合同授業が開催される事になった」
へぇ、そんな裏事情が……
「講師としての我々の参加はおそらく今回限りとなるだろうが、本授業の今後の予定については、今日の授業の状況を見て検討する事になっている。皆の真剣な取り組みと常識的な行動に期待する」
ギルマスの挨拶が終わり、次はピノさんから。
「えーー、アシスタント講師のピノです。紹介にあったみたいに有名って事は無いと思うんですけど、ちょっとそのあたりに関して個人的に確認の必要があり、今回私もアシスタントとして参加する事となりました。皆さん、よろしくお願いします」
あ、ピノさんのは短く終わった。
でも……確認って何の事なのかな?
「はい、それでは授業を開始します。各自、自分が伸ばしたい技術の担当指導員の前に並んで下さい。パーティ戦闘はクーラ指導員とブラック講師、魔法はそれぞれの属性の紙を持った指導員の前です。ピノ講師はサポート役として全体を巡回しますので、ピノ講師の前には並ばないように。ああ、それから『魔法師のクラスで事前に担任に冒険者登録の相談を行った生徒』はクーラ先生の前に並ぶように。さあ、それでは移動開始」
あ、今のって……
「ねえカルア、今のアレってあたし達の事よね? 『魔法師のクラスで……』ってやつ」
アーシュも気付いたみたい。
「はは、だろうね。そんな生徒他にはいないだろうし」
「まさかだけどさ、僕達が相談したからこんな大事になっちゃったなんて事――ないよね?」
ノルト、そんな不吉な事言うのやめて。
「そんな事ない……と信じたいよ」
「だがこれは良い機会だ。これで冒険者の戦闘技術を身につける事が出来る」
はは、ネッガーは超ポジティブ。
「さあ、話はそれくらいにして移動するわよ!」
僕達は揃ってクーラ先生の前に並んでいる。他の人達はみんなギルマスの方に並んでるけど、どっちも同じ内容じゃないの?
何て考えてたら、目の前のクーラ先生が僕達に話し掛けてきた。
「あなた達がレミアが言ってた子ね。何だかこんな事になっちゃってごめんね」
「ええっと……『こんな事』って?」
「放課後に時間を作って個別にって申請を出したんだけど、何故かストップが掛かったのよ。そしたらその後突然『明日合同受業の時間を設けるからそこでやるように』なんて言われて、それで今に至るってわけ」
うわぁ、なんだか猛烈にやな予感が。
ノルトの不吉な予想が……
「それとさっき聞いたんだけど、ブラック先生達も急な呼び出しで今朝の急行馬車で来たんだって。お気の毒と言うか何と言うか……。噂だと今回の話って裏でベルマリア校長――あっ今は前校長か、が動いたとか。一体何なんだろうね」
顔を見合わせる僕とアーシュ。はぁ、これはもう確定だろうな。
ていうか何やってちゃってるかなベルベルさん。たった一日で学校とギルド本部を動かすとか、無茶し過ぎだよ! いくら孫娘の為だからって……
あれ? えっと……アーシュの為、だよね?
「さて、それじゃあそろそろ始めようか。他の生徒は全員ブラック先生の方に行ったから、あなた達は私からのマンツーマン指導になるわけね。まさかこれを見越しての仕込み、なーんて流石にそんな訳ないか」
「ははは……」
――超あり得る!
「さて、じゃあ早速だけど――あなた達はどんなパーティ構成を考えてる?」
「僕とネッガーが前衛、アーシュとノルトが後衛です」
「ふむ、あなたたち全員魔法師志望よね。後衛は良いとして、前衛は出来そう?」
「僕は3年間ソロで冒険者をやってきたので多分大丈夫です。あとネッガーは【身体強化】が得意なので」
「なるほど。なら大丈夫そうだね。じゃあ後衛ふたりは?」
ノルトは土魔法だよね。土魔法の攻撃ってどんななんだろう?
あとアーシュは?
「あたしは火魔法ね。それで今使えるのは【火球】。でも全属性いけるはずだから、これからどんどん増やしていくわよ」
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