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第81話 私はルピノス!主に愛の戦士だ! #4
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うう……ん……あ、れ?
「気が付いたかい、カルア君?」
えっ、銀色の……誰? それに……そうだっ、ゴブリンが襲い掛かって――!?
「大丈夫! もう大丈夫だカルア君! ここにいた連中は全て倒した」
えっ、倒した? あんな……ゴブラオよりも強かった……あのゴブリンを?
「そうだ、私が倒した。だから安心してくれ。君達はもう、大丈夫だ!!」
君達……僕達……っ!? みんなっ!?
慌てて辺りを見回すと、みんな僕の周りに横たわっていた。そうだ、僕がやられてすぐにみんなも近くに跳ばされて来てたんだっけ。
「大丈夫、気を失っているだけだ。あの敵を相手に全員よく生き残った。君の仲間は、強いな!」
「はっ、はい! みんな……みんなすっごく凄いんです!!」
――僕の自慢の仲間達です!
「ははっ、そうだな。さて、それで敵のゴブリンだが実はまだ死んではいない。だから奴等に君の【スティール】を試してみてくれ」
「は、はい……あっ、いやその、僕【スティール】は……えっと……」
いくら命の恩人が相手でも秘密にしないと……
「ふふふ、気にする必要はない。私はクーラさんとモリスさんに頼まれて来た者だ。君の事も当然すべて知っている。大丈夫、私は君の味方だ」
「あはい……すみません、そうだったんですね。分かりました。でも……」
みんなをこのままにしておく訳には……
「大丈夫だ。彼らはすぐに処置が必要な状態ではない。それよりも君が時空間魔法を使えるようにするのが先だ。そうすれば、【回復】も【復元】も使えるようになるだろうからな」
「ああ、そっか……」
【回復】が発動しなかったのは、時空間魔法だから……
よし!
まずはセンセイゴブリンから……
「【スティール】」
あれ? ダメだ……
「ん? 失敗か?」
「ええ。何故か発動しなくって」
「発動しない……もしや時空間魔法無効フィールドが影響を?」
あ……
「そうか……聞いた事があります。スティールは時空間属性のスキルだって」
「そういう事か……その身をカルア君に捧げる事すら出来ないとは、この害虫どもが……」
あれ? 何だろう、この人ちょっと怖い? というか……寒い?
「ああ済まない、別に君に怒っている訳じゃないんだ。そうか、あんな連中でもせめて君の【スティール】の進化に役立てばと思ったんだが、残念だ」
えっ、僕達がセカンケイブダンジョンに来た目的も知ってるの? クーラ先生とモリスさんに頼まれて来たって言ってたけど……
「あ、【スティール】はここに跳ばされる直前に進化しました!」
「そうか! そうか、よかった……本当に……」
何だろう、初めて会った人なのに凄く喜んでくれてる?
今は怖いっていうより……何だか安心する感じ。
まるで……ふふっ、ピノさんと一緒にいるみたいだ。
「それならこいつらはもう用済みだ。ちょっと待っていてくれ。すぐに片付ける」
そう言って銀の人は――あ、まだ名前聞いてない――センセイゴブリンのすぐ横にしゃがみ、その左手を……
ん? 左手? この人って左利きなの? いや、右手には何か握って――えっ、ナックルダスター?
ピノさんにプレゼントしたのとそっくりだ。まあナックルダスターとしてはよくある形だから、似たのなんて沢山あるんだろうな。
なんてナックルダスターに一瞬気を取られている間に、銀の人は抜き手の形にした左手をセンセイゴブリンの胸の上へ――
えっ、今一瞬手がブレた? ……って魔石持ってるんだけど!?
「ふむ、なるほど。すっごく速く取り出せば『魔石抜き』の真似事くらいは出来るか」
そんな耳を疑うような事を呟きながら、今度はオヤジゴブリンの横で同じ光景を繰り返した。うっそぉ……
「この魔石とゴブリンは君達が持っていくがいい。ここを発見したのもここまで踏破してきたのも君達だからな」
えっ、でもあいつらを倒したのは……
「なに、気にする事はない。私は既に十分な報酬を手に入れているのだから。そのうえ君達の上前をはねるような事はしたくない。分かってくれるね?」
そんな風に言われちゃったら……
「はい……そういう事なら……有難くいただきます」
「うん、それでいい。こういう時は素直が一番だからな。さあ、仲間達を回復して、ここから出よう!」
そう言って銀の人が指差す奥の壁には……さっきまでは無かった扉がある!
ボスを倒して出現したのなら、あれはきっと出口……帰れる!!
で、みんなに【大回復】! 時空間魔法禁止がボスを倒した事で解除され、回復魔法も無事に発動。そして――
「ううん、ここは……っ敵はっ!!」
「うわわああっ!!」
「奴はどこだっ!?」
「むむむ、わたし、生きてる?」
みんなすぐに目を覚ました。
急いで臨戦態勢を取るみんなを落ち着かせ、全部終わったって事を銀の人と一緒に説明して……
「あ……あのっ!」
「アーシュ?」
「お、お名前を……あなたのお名前を、教えていただけますか?」
そうだ、僕も名前が知りたかったんだ。
「私か? わたしの名は『ルピノス』! 主に愛の戦士だ!」
「主に愛の戦士ルピノス様………………すてき」
「ん? 今最後に何か……いや気のせいか? まあいい、それではみんな帰ろう。あの扉から帰れるはずだ!」
ルピノスさん……何て凄い人だろう!
本当にありがとう、ルピノスさん!!
そうだ、帰ったらピノさんにたくさん話をしよう。僕達の大冒険の話を。
そしてもちろん……僕達を助けてくれたルピノスさんの話も!!
さあ! それじゃあみんな、帰ろう!
そして、僕達が扉をくぐると……
▽▽▽▽▽▽
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「気が付いたかい、カルア君?」
えっ、銀色の……誰? それに……そうだっ、ゴブリンが襲い掛かって――!?
「大丈夫! もう大丈夫だカルア君! ここにいた連中は全て倒した」
えっ、倒した? あんな……ゴブラオよりも強かった……あのゴブリンを?
「そうだ、私が倒した。だから安心してくれ。君達はもう、大丈夫だ!!」
君達……僕達……っ!? みんなっ!?
慌てて辺りを見回すと、みんな僕の周りに横たわっていた。そうだ、僕がやられてすぐにみんなも近くに跳ばされて来てたんだっけ。
「大丈夫、気を失っているだけだ。あの敵を相手に全員よく生き残った。君の仲間は、強いな!」
「はっ、はい! みんな……みんなすっごく凄いんです!!」
――僕の自慢の仲間達です!
「ははっ、そうだな。さて、それで敵のゴブリンだが実はまだ死んではいない。だから奴等に君の【スティール】を試してみてくれ」
「は、はい……あっ、いやその、僕【スティール】は……えっと……」
いくら命の恩人が相手でも秘密にしないと……
「ふふふ、気にする必要はない。私はクーラさんとモリスさんに頼まれて来た者だ。君の事も当然すべて知っている。大丈夫、私は君の味方だ」
「あはい……すみません、そうだったんですね。分かりました。でも……」
みんなをこのままにしておく訳には……
「大丈夫だ。彼らはすぐに処置が必要な状態ではない。それよりも君が時空間魔法を使えるようにするのが先だ。そうすれば、【回復】も【復元】も使えるようになるだろうからな」
「ああ、そっか……」
【回復】が発動しなかったのは、時空間魔法だから……
よし!
まずはセンセイゴブリンから……
「【スティール】」
あれ? ダメだ……
「ん? 失敗か?」
「ええ。何故か発動しなくって」
「発動しない……もしや時空間魔法無効フィールドが影響を?」
あ……
「そうか……聞いた事があります。スティールは時空間属性のスキルだって」
「そういう事か……その身をカルア君に捧げる事すら出来ないとは、この害虫どもが……」
あれ? 何だろう、この人ちょっと怖い? というか……寒い?
「ああ済まない、別に君に怒っている訳じゃないんだ。そうか、あんな連中でもせめて君の【スティール】の進化に役立てばと思ったんだが、残念だ」
えっ、僕達がセカンケイブダンジョンに来た目的も知ってるの? クーラ先生とモリスさんに頼まれて来たって言ってたけど……
「あ、【スティール】はここに跳ばされる直前に進化しました!」
「そうか! そうか、よかった……本当に……」
何だろう、初めて会った人なのに凄く喜んでくれてる?
今は怖いっていうより……何だか安心する感じ。
まるで……ふふっ、ピノさんと一緒にいるみたいだ。
「それならこいつらはもう用済みだ。ちょっと待っていてくれ。すぐに片付ける」
そう言って銀の人は――あ、まだ名前聞いてない――センセイゴブリンのすぐ横にしゃがみ、その左手を……
ん? 左手? この人って左利きなの? いや、右手には何か握って――えっ、ナックルダスター?
ピノさんにプレゼントしたのとそっくりだ。まあナックルダスターとしてはよくある形だから、似たのなんて沢山あるんだろうな。
なんてナックルダスターに一瞬気を取られている間に、銀の人は抜き手の形にした左手をセンセイゴブリンの胸の上へ――
えっ、今一瞬手がブレた? ……って魔石持ってるんだけど!?
「ふむ、なるほど。すっごく速く取り出せば『魔石抜き』の真似事くらいは出来るか」
そんな耳を疑うような事を呟きながら、今度はオヤジゴブリンの横で同じ光景を繰り返した。うっそぉ……
「この魔石とゴブリンは君達が持っていくがいい。ここを発見したのもここまで踏破してきたのも君達だからな」
えっ、でもあいつらを倒したのは……
「なに、気にする事はない。私は既に十分な報酬を手に入れているのだから。そのうえ君達の上前をはねるような事はしたくない。分かってくれるね?」
そんな風に言われちゃったら……
「はい……そういう事なら……有難くいただきます」
「うん、それでいい。こういう時は素直が一番だからな。さあ、仲間達を回復して、ここから出よう!」
そう言って銀の人が指差す奥の壁には……さっきまでは無かった扉がある!
ボスを倒して出現したのなら、あれはきっと出口……帰れる!!
で、みんなに【大回復】! 時空間魔法禁止がボスを倒した事で解除され、回復魔法も無事に発動。そして――
「ううん、ここは……っ敵はっ!!」
「うわわああっ!!」
「奴はどこだっ!?」
「むむむ、わたし、生きてる?」
みんなすぐに目を覚ました。
急いで臨戦態勢を取るみんなを落ち着かせ、全部終わったって事を銀の人と一緒に説明して……
「あ……あのっ!」
「アーシュ?」
「お、お名前を……あなたのお名前を、教えていただけますか?」
そうだ、僕も名前が知りたかったんだ。
「私か? わたしの名は『ルピノス』! 主に愛の戦士だ!」
「主に愛の戦士ルピノス様………………すてき」
「ん? 今最後に何か……いや気のせいか? まあいい、それではみんな帰ろう。あの扉から帰れるはずだ!」
ルピノスさん……何て凄い人だろう!
本当にありがとう、ルピノスさん!!
そうだ、帰ったらピノさんにたくさん話をしよう。僕達の大冒険の話を。
そしてもちろん……僕達を助けてくれたルピノスさんの話も!!
さあ! それじゃあみんな、帰ろう!
そして、僕達が扉をくぐると……
▽▽▽▽▽▽
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