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第72話 訓練と大事件でバーベキューです #3
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「一体どうしたらいいんだ! これじゃあ俺達……」
「ああ! しかも下手をしたら今日だけじゃすまないかもしれん」
「不味い、これは不味いよ」
「なあおい、ホントに誰も何とか出来ないのか?」
「くっ……おやっさん、まさかこんな事になるなんて……」
どうしたんだろう、みんな物凄く深刻な顔して……
それにパーティしてた様子もないし……?
「どうした、何事だ?」
「「「「「ぎっ、ギルマスぅ!!」」」」」
縋るような目がギルマスに集中して――そんな中パルムさんがいつものように冷静に報告を始める。
「実はギルマス。食堂の親父さんが奥さんと喧嘩して、そして……実家に帰っちゃった奥さんを追いかけると言い残して、そのまま飛び出して行っちゃったんです」
「ふむ……そうか、それは確かに大変だな。だがあいつならばきっと大丈夫だろう。かつて不可能と呼ばれたミッションを何度となく成功させてきた男だからな。……それでお前達は何を騒いでいるんだ?」
「飯が……俺たちの飯が!!」
「ああ、今更他の飯なんてとても食えやしない(高くて)」
「そうさ、俺たちはおやっさんの飯じゃなきゃダメなんだ(高くて)」
「ああ、ここの飯とここの酒じゃなきゃ喉なんて通りゃしないよ(高くて)」
「ふむ、そういう事か……」
顎に手を当てて考えるギルマス。
この食料危機に、果たして彼はどのような答えを導き出すのか!? ……なんてね。
「よし、カルア君」
――えっ、まさか僕が料理を!?
「ちょっと森に行ってフォレストブルの良さそうなところを狩ってきてくれ。ああ、出来ればフォレストボアも頼む」
――よかった、調達係だった。
「解体班は解体準備! それからお前達、横の広場に屋外コンロを設置しろ。出来るだけ大きくな」
「「「「「おうっ!!」」」」」
「ピノ君は『焼肉のたれ』作成だ。甘口、中辛、辛口すべてだ。余っても構わんから多めに用意してくれ」
「はいっ」
「よし、では全員作業開始! 今日は冒険者ギルド『バーベキュー大会』だっ!!」
「「「「「うおおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!」」」」」
さて、じゃあ調達係の僕は早速森に【転移】して……っと。
ええっとブルは何処かな……あっ川辺に2頭発見――よし、2頭ともゲット!
次はボアだけど……あっちに1頭、向こうに3頭か……よし、全部ゲット!
「ただいまぁーーっ!」
「おおカルア早かっ――いや早すぎんか? まあいい、こっちだ。解体台の上に出してくれ」
「はいっ」
取り敢えずフォレストブルをどーーん。
「他のはこっちでいいですか?」
「おお、そこに頼む」
「はいっ」
もう1頭のフォレストブルと4頭のフォレストボアを床にどーーん。
「おお、結構あるな――ってこの一瞬でこんだけ狩ってきたのか!?」
「そうですけど……あっそうだ、折角だから金属バットも出しますか? こっちは前に狩ってきたやつですけど」
「ふむ……そうだな、こっそり混ぜとくか」
「ふふふ、分かりました」
そしてギルマスのところに。
「行ってきました。ブル2頭とボア4頭です。あと僕からおまけで金属バットを出しときましたので、皆さんで食べて下さい」
「はははっ、ありがとう。みんな喜ぶだろう」
あっそうだ、いい機会だし――
「あのギルマス、チームとかパーティのみんなも呼んでいいですか?」
「もちろん大丈夫だとも。もし文句を言ってくる奴がいたら、参加費として金属バットを受け取ったとでも言っておこう。まあそんな奴はいないだろうがな」
「あははっ、そうですね。じゃあちょっと行ってきます」
ベルベルさんの店に【転移】すると……
よかった、今日の魔法訓練はまだ終わってなかったみたいだ。アーシュ達3人、それにベルベルさんとミレアさんにオートカさんも揃ってる。
「あれ? カルアじゃない。どうしたのよ急に」
突然現れた僕を見たアーシュが不思議そうな顔で訊ねてきた。それでバーベキュー大会の事を伝えると、はっきりを分かるくらい目が輝く。
「へえ、いいわね! お祖母様、行ってもいいでしょう?」
「ああいいよ、行っといで」
「あ、いえチームの人達も一緒になんですけど?」
「あたし達もかい? なら折角のお誘いだしお邪魔しようかねえ」
それからその場でモリスさんにも連絡して――
「おっけー。じゃあ僕はロベリー君とラーバル君を連れて直接行くよ。ああそうだ、ミッチェル君の兄弟達も誘っていいかい?」
「はい、もちろんです!」
「りょーかーい。ああ、ついでにミッチェル君も僕が拾って行くよ」
みんなを連れてヒトツメギルドに戻ると準備は全て終わっていて、もういつでも始められる状態になってた。早っ!!
「ではいいか、焼く係は15分交代だ。ただしやりたい奴は焼き続けても構わん。それからカルア君から金属バットの差し入れがあった。みんな感謝して食べるように」
「「「「おおっすげーーーっ、ありがとうなカルア!!!」」」」
「酒はここに出してあるだけだ。いいか、店から勝手に持ち出すんじゃないぞ」
「「「「ぉぉー……ちっ」」」」
「あとカルア君の仲間達も参加するから仲良くするように」
「「「「「おおーーーーっ、よく来たなぁ!!!!」」」」」
「よし、ではバーベキュー大会の始まりだっ!!!!」
「「「「「おおーーーーーーっ!!!」」」」」
こうして突然始まったバーベキュー大会!
誰も皆あふれる笑顔で――
あちこちで笑い声が弾けて――
それより何より、みんな肉を食べる食べる……
あれおかしいな、ブルは2頭分あったはずなんだけど……?
ボアの方は……こっちももう無くなりそう?
「さあ、ここでいよいよ金属バットの登場だぁ!!」
「「「「「待ってましたーーーー!!」」」」」
はは、そうか……締めが金属バットだったのか……
「「「「「うおぉぉぉ!? 美味っ! 何じゃこりゃあ!?」」」」」
よかった、みんなすっごく美味しそうに食べてる。
そしてお腹も膨れて、場が落ち着いてきて、冒険者のみんなはお酒も進んで……
「ううぅ、ありがとうな。カルアと仲良くしてくれて本当にありがとうな」
「ああ、あいつは本当に頑張る奴なんだ。これからもよろしくな」
「あの子に友達が出来たって聞いた時は、そりゃあもう本当に嬉しくってさ」
「さあほら、もっと食え、もっと飲め」
「おいこら、子供に酒を勧めんじゃないよ!」
「おっといかん、こいつはうっかり。こっちがジュースだ。……カルアを、頼む!」
あれ? 風向きが変わったのかな……急に煙が目にしみて……
こうして突然始まったバーベキュー大会は、とっても楽しくって、とっても温かくて、それにとっても嬉しくって。
そして味覚強化して食べたお肉は、控えめに言って超美味しかったんだ!
――ああ、でもやっぱり味覚強化したからって訳じゃ……ないよねっ。
▽▽▽▽▽▽
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「ああ! しかも下手をしたら今日だけじゃすまないかもしれん」
「不味い、これは不味いよ」
「なあおい、ホントに誰も何とか出来ないのか?」
「くっ……おやっさん、まさかこんな事になるなんて……」
どうしたんだろう、みんな物凄く深刻な顔して……
それにパーティしてた様子もないし……?
「どうした、何事だ?」
「「「「「ぎっ、ギルマスぅ!!」」」」」
縋るような目がギルマスに集中して――そんな中パルムさんがいつものように冷静に報告を始める。
「実はギルマス。食堂の親父さんが奥さんと喧嘩して、そして……実家に帰っちゃった奥さんを追いかけると言い残して、そのまま飛び出して行っちゃったんです」
「ふむ……そうか、それは確かに大変だな。だがあいつならばきっと大丈夫だろう。かつて不可能と呼ばれたミッションを何度となく成功させてきた男だからな。……それでお前達は何を騒いでいるんだ?」
「飯が……俺たちの飯が!!」
「ああ、今更他の飯なんてとても食えやしない(高くて)」
「そうさ、俺たちはおやっさんの飯じゃなきゃダメなんだ(高くて)」
「ああ、ここの飯とここの酒じゃなきゃ喉なんて通りゃしないよ(高くて)」
「ふむ、そういう事か……」
顎に手を当てて考えるギルマス。
この食料危機に、果たして彼はどのような答えを導き出すのか!? ……なんてね。
「よし、カルア君」
――えっ、まさか僕が料理を!?
「ちょっと森に行ってフォレストブルの良さそうなところを狩ってきてくれ。ああ、出来ればフォレストボアも頼む」
――よかった、調達係だった。
「解体班は解体準備! それからお前達、横の広場に屋外コンロを設置しろ。出来るだけ大きくな」
「「「「「おうっ!!」」」」」
「ピノ君は『焼肉のたれ』作成だ。甘口、中辛、辛口すべてだ。余っても構わんから多めに用意してくれ」
「はいっ」
「よし、では全員作業開始! 今日は冒険者ギルド『バーベキュー大会』だっ!!」
「「「「「うおおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!」」」」」
さて、じゃあ調達係の僕は早速森に【転移】して……っと。
ええっとブルは何処かな……あっ川辺に2頭発見――よし、2頭ともゲット!
次はボアだけど……あっちに1頭、向こうに3頭か……よし、全部ゲット!
「ただいまぁーーっ!」
「おおカルア早かっ――いや早すぎんか? まあいい、こっちだ。解体台の上に出してくれ」
「はいっ」
取り敢えずフォレストブルをどーーん。
「他のはこっちでいいですか?」
「おお、そこに頼む」
「はいっ」
もう1頭のフォレストブルと4頭のフォレストボアを床にどーーん。
「おお、結構あるな――ってこの一瞬でこんだけ狩ってきたのか!?」
「そうですけど……あっそうだ、折角だから金属バットも出しますか? こっちは前に狩ってきたやつですけど」
「ふむ……そうだな、こっそり混ぜとくか」
「ふふふ、分かりました」
そしてギルマスのところに。
「行ってきました。ブル2頭とボア4頭です。あと僕からおまけで金属バットを出しときましたので、皆さんで食べて下さい」
「はははっ、ありがとう。みんな喜ぶだろう」
あっそうだ、いい機会だし――
「あのギルマス、チームとかパーティのみんなも呼んでいいですか?」
「もちろん大丈夫だとも。もし文句を言ってくる奴がいたら、参加費として金属バットを受け取ったとでも言っておこう。まあそんな奴はいないだろうがな」
「あははっ、そうですね。じゃあちょっと行ってきます」
ベルベルさんの店に【転移】すると……
よかった、今日の魔法訓練はまだ終わってなかったみたいだ。アーシュ達3人、それにベルベルさんとミレアさんにオートカさんも揃ってる。
「あれ? カルアじゃない。どうしたのよ急に」
突然現れた僕を見たアーシュが不思議そうな顔で訊ねてきた。それでバーベキュー大会の事を伝えると、はっきりを分かるくらい目が輝く。
「へえ、いいわね! お祖母様、行ってもいいでしょう?」
「ああいいよ、行っといで」
「あ、いえチームの人達も一緒になんですけど?」
「あたし達もかい? なら折角のお誘いだしお邪魔しようかねえ」
それからその場でモリスさんにも連絡して――
「おっけー。じゃあ僕はロベリー君とラーバル君を連れて直接行くよ。ああそうだ、ミッチェル君の兄弟達も誘っていいかい?」
「はい、もちろんです!」
「りょーかーい。ああ、ついでにミッチェル君も僕が拾って行くよ」
みんなを連れてヒトツメギルドに戻ると準備は全て終わっていて、もういつでも始められる状態になってた。早っ!!
「ではいいか、焼く係は15分交代だ。ただしやりたい奴は焼き続けても構わん。それからカルア君から金属バットの差し入れがあった。みんな感謝して食べるように」
「「「「おおっすげーーーっ、ありがとうなカルア!!!」」」」
「酒はここに出してあるだけだ。いいか、店から勝手に持ち出すんじゃないぞ」
「「「「ぉぉー……ちっ」」」」
「あとカルア君の仲間達も参加するから仲良くするように」
「「「「「おおーーーーっ、よく来たなぁ!!!!」」」」」
「よし、ではバーベキュー大会の始まりだっ!!!!」
「「「「「おおーーーーーーっ!!!」」」」」
こうして突然始まったバーベキュー大会!
誰も皆あふれる笑顔で――
あちこちで笑い声が弾けて――
それより何より、みんな肉を食べる食べる……
あれおかしいな、ブルは2頭分あったはずなんだけど……?
ボアの方は……こっちももう無くなりそう?
「さあ、ここでいよいよ金属バットの登場だぁ!!」
「「「「「待ってましたーーーー!!」」」」」
はは、そうか……締めが金属バットだったのか……
「「「「「うおぉぉぉ!? 美味っ! 何じゃこりゃあ!?」」」」」
よかった、みんなすっごく美味しそうに食べてる。
そしてお腹も膨れて、場が落ち着いてきて、冒険者のみんなはお酒も進んで……
「ううぅ、ありがとうな。カルアと仲良くしてくれて本当にありがとうな」
「ああ、あいつは本当に頑張る奴なんだ。これからもよろしくな」
「あの子に友達が出来たって聞いた時は、そりゃあもう本当に嬉しくってさ」
「さあほら、もっと食え、もっと飲め」
「おいこら、子供に酒を勧めんじゃないよ!」
「おっといかん、こいつはうっかり。こっちがジュースだ。……カルアを、頼む!」
あれ? 風向きが変わったのかな……急に煙が目にしみて……
こうして突然始まったバーベキュー大会は、とっても楽しくって、とっても温かくて、それにとっても嬉しくって。
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