119 / 278
第59話 冒険初日にみんながんばりました #2
しおりを挟む
そんなドタバタが繰り広げられ、今テーブルに残っているのは姉弟子とオートカさん。そして呆然と立ち尽くしているのが、ギルマスとミッチェルさん……
あーあ、仕方ないなあ。
「ゴメンみんな、ちょっとだけ待ってて」
目を丸くしてるみんなにそう声を掛け、ギルマス達の側に行って、ぽそっと――
「僕が送りますよ」
「すまないカルア君。助かる」
「おおカルデシ、わしも頼むぞ」
――そして二人を無事ヒトツメに送り届けて。
「おまたせ。ちょっと知り合いが困ってたみたいだからさ」
「「「「「……」」」」」
――あれ? どうしたの?
「カルア、あんた【転移】なんて出来たの!? しかも二人も連れてヒトツメまで行くとか、どんだけ――」
「おおお、カル師、マジカル伝説……」
しまった、ホントうっかり……
あの人達の顔を見てたら、ついいつもの感じでやっちゃった。
「――さあみんな、急いで登録しちゃおう! ほら『僕たちの冒険はこれから始まるんだ!』ってね。さあ冒険への第一歩だ! 受付嬢さーん、今行きまーす!」
もう強引にでも先に進めよう。モリスさんモード、発動っ!!
突き刺さるみんなの視線なんて……気にしないっ!!
いきなり色々あったけど、全員の冒険者登録――そしてパーティ登録も無事完了!
パーティ名はアーシュ発案の『オーディナリーダ』で。流石アーシュ、すっごくカッコイイ響きの名前だよ!
「そういえばアーシュ、『オーディナリーダ』ってどういう意味?」
「ああ、『普通のリーダー』って意味よ。すっごくいい名前でしょ?」
訊かなきゃよかった……
「さあみんな、そろそろ気を引き締めなさい! 森へ向かうわよ」
街を出た僕達はクーラ先生に連れられて森の入り口に到着したんだけど……
あれ? あそこにいるのって――
「ちょっとアイ、あんた達どうしてここにいるのよ!?」
「何言ってるのアーシュ。あなた達を待ってたに決まってるでしょ?」
え? それってどういう事……?
そんな僕達の視線を受けたクーラ先生は――
「今日はあなた達の初めての狩りだからね。その勉強も兼ねて、アイ達との2パーティ合同訓練にしたの」
そう言って僕たちを見回した。
「みんないい? アイ達は1年前からパーティを組んでいる先輩冒険者よ。あなた達も訓練は積んできたけど、実地での狩りは今日が初めて。魔物の探し方から対処の仕方、その後の処理の仕方とか覚えなきゃいけない事は山ほどあるわ。アイ達を参考にして片っ端から覚えていきなさい。いいわね」
みんなの勉強の邪魔になるといけないから、僕は今日は手を出すつもりはない。
でも周囲の状況は把握しとかなきゃねって事で、さっきからこっそり【俯瞰】で周囲を警戒してる。
で、この辺りはどんな感じかなっと……近くにラビット、ちょっと奥にはボアとウルフか。あらら、薬草なんかは結構取り尽くされてるみたい。採取するには深くまで入って行かなきゃダメそうだ。
さて、じゃあみんなに一言――
「みんな、ちょっといい? 森では火事が怖いから火魔法とか【加熱】は出来るだけ使わないようにね。それと僕は緊急時以外は手を出さないけど、質問とかはどんどんしてね。という訳だから、今回のリーダーはアーシュよろしく」
「オーケー分かったわ」
そしていよいよ訓練開始。まずはアイが先輩らしさを見せた。
「じゃあまずはお互い、冒険者らしく自己紹介しましょうか。クーラ先生、これって合同受注の訓練も兼ねてるんですよね?」
「ええそうよ。だからまずは自己紹介からってのは正解ね。伝えるのは自分の名前とパーティでの役割くらいで、得意技とか細かいところまでは教える必要はないわ。そのあたりのさじ加減も覚えなさい」
という訳で、それぞれ自己紹介。
アイたちは前衛2人と後衛1人の3人パーティで、前衛はアイとバック。
アイは【身体強化】して剣を使うネッガーみたいなタイプだって。……もしかしてピノさんの影響とか? ファンクラブの会長って言ってたし。
バックはこのパーティ唯一の男子で、こちらも【身体強化】と剣の前衛。でも見た目は後衛タイプで、喋り方とかもおとない感じ。もしかしてノルト系?
最後はルビー。なんと障壁と回復役。こちらも何だかおとなしそうで……
ってちょっと待って。前衛二人に回復役って、実は見た目と違って結構な脳筋パーティ!?
さて、挨拶も終わったし――
「じゃあみんな、行くわよ!」
さあ森へ!
あーあ、仕方ないなあ。
「ゴメンみんな、ちょっとだけ待ってて」
目を丸くしてるみんなにそう声を掛け、ギルマス達の側に行って、ぽそっと――
「僕が送りますよ」
「すまないカルア君。助かる」
「おおカルデシ、わしも頼むぞ」
――そして二人を無事ヒトツメに送り届けて。
「おまたせ。ちょっと知り合いが困ってたみたいだからさ」
「「「「「……」」」」」
――あれ? どうしたの?
「カルア、あんた【転移】なんて出来たの!? しかも二人も連れてヒトツメまで行くとか、どんだけ――」
「おおお、カル師、マジカル伝説……」
しまった、ホントうっかり……
あの人達の顔を見てたら、ついいつもの感じでやっちゃった。
「――さあみんな、急いで登録しちゃおう! ほら『僕たちの冒険はこれから始まるんだ!』ってね。さあ冒険への第一歩だ! 受付嬢さーん、今行きまーす!」
もう強引にでも先に進めよう。モリスさんモード、発動っ!!
突き刺さるみんなの視線なんて……気にしないっ!!
いきなり色々あったけど、全員の冒険者登録――そしてパーティ登録も無事完了!
パーティ名はアーシュ発案の『オーディナリーダ』で。流石アーシュ、すっごくカッコイイ響きの名前だよ!
「そういえばアーシュ、『オーディナリーダ』ってどういう意味?」
「ああ、『普通のリーダー』って意味よ。すっごくいい名前でしょ?」
訊かなきゃよかった……
「さあみんな、そろそろ気を引き締めなさい! 森へ向かうわよ」
街を出た僕達はクーラ先生に連れられて森の入り口に到着したんだけど……
あれ? あそこにいるのって――
「ちょっとアイ、あんた達どうしてここにいるのよ!?」
「何言ってるのアーシュ。あなた達を待ってたに決まってるでしょ?」
え? それってどういう事……?
そんな僕達の視線を受けたクーラ先生は――
「今日はあなた達の初めての狩りだからね。その勉強も兼ねて、アイ達との2パーティ合同訓練にしたの」
そう言って僕たちを見回した。
「みんないい? アイ達は1年前からパーティを組んでいる先輩冒険者よ。あなた達も訓練は積んできたけど、実地での狩りは今日が初めて。魔物の探し方から対処の仕方、その後の処理の仕方とか覚えなきゃいけない事は山ほどあるわ。アイ達を参考にして片っ端から覚えていきなさい。いいわね」
みんなの勉強の邪魔になるといけないから、僕は今日は手を出すつもりはない。
でも周囲の状況は把握しとかなきゃねって事で、さっきからこっそり【俯瞰】で周囲を警戒してる。
で、この辺りはどんな感じかなっと……近くにラビット、ちょっと奥にはボアとウルフか。あらら、薬草なんかは結構取り尽くされてるみたい。採取するには深くまで入って行かなきゃダメそうだ。
さて、じゃあみんなに一言――
「みんな、ちょっといい? 森では火事が怖いから火魔法とか【加熱】は出来るだけ使わないようにね。それと僕は緊急時以外は手を出さないけど、質問とかはどんどんしてね。という訳だから、今回のリーダーはアーシュよろしく」
「オーケー分かったわ」
そしていよいよ訓練開始。まずはアイが先輩らしさを見せた。
「じゃあまずはお互い、冒険者らしく自己紹介しましょうか。クーラ先生、これって合同受注の訓練も兼ねてるんですよね?」
「ええそうよ。だからまずは自己紹介からってのは正解ね。伝えるのは自分の名前とパーティでの役割くらいで、得意技とか細かいところまでは教える必要はないわ。そのあたりのさじ加減も覚えなさい」
という訳で、それぞれ自己紹介。
アイたちは前衛2人と後衛1人の3人パーティで、前衛はアイとバック。
アイは【身体強化】して剣を使うネッガーみたいなタイプだって。……もしかしてピノさんの影響とか? ファンクラブの会長って言ってたし。
バックはこのパーティ唯一の男子で、こちらも【身体強化】と剣の前衛。でも見た目は後衛タイプで、喋り方とかもおとない感じ。もしかしてノルト系?
最後はルビー。なんと障壁と回復役。こちらも何だかおとなしそうで……
ってちょっと待って。前衛二人に回復役って、実は見た目と違って結構な脳筋パーティ!?
さて、挨拶も終わったし――
「じゃあみんな、行くわよ!」
さあ森へ!
41
あなたにおすすめの小説
一流冒険者トウマの道草旅譚
黒蓬
ファンタジー
主人公のトウマは世界の各地を旅しながら、旅先で依頼をこなす冒険者。
しかし、彼には旅先で気になるものを見つけると寄らずにはいられない道草癖があった。
そんな寄り道優先の自由気ままなトウマの旅は、今日も新たな出会いと波乱を連れてくる。
35年ローンと共に異世界転生! スキル『マイホーム』で快適5LDK引きこもり生活 ~数学教師、合気道と三節根で異世界を論破する~
月神世一
ファンタジー
紹介文
「結婚しよう。白い壁の素敵なお家が欲しいな♡」
そう言われて35年ローンで新築一戸建て(5LDK)を買った直後、俺、加藤真守(25歳)は婚約者に捨てられた。
失意の中、猫を助けてトラックに轢かれ、気づけばジャージ姿の女神ルチアナに異世界へと放り出されていた。
「あげるのは『言語理解』と『マイホーム』でーす」
手に入れたのは、ローン残高ごと召喚できる最強の現代住宅。
電気・ガス・水道完備。お風呂は全自動、リビングは床暖房。
さらには貯めたポイントで、地球の「赤マル」から「最新家電」までお取り寄せ!?
森で拾った純情な狩人の美少女に胃袋を掴まれ、
罠にかかったポンコツ天使(自称聖騎士)が居候し、
競馬好きの魔族公爵がビールを飲みにやってくる。
これは、借金まみれの数学教師が、三節根と計算能力を武器に、快適なマイホームを守り抜く物語。
……頼むから、家の壁で爪を研ぐのはやめてくれ!
極限効率の掃除屋 ――レベル15、物理だけで理を解体する――
銀雪 華音
ファンタジー
「レベル15か? ゴミだな」
世界は男を笑い、男は世界を「解体」した。
魔力も才能も持たず、万年レベル15で停滞する掃除屋、トワ。
彼が十年の歳月を費やして辿り着いたのは、魔法という神秘を物理現象へと引きずり下ろす、狂気的なまでの**『極限効率』**だった。
一万回の反復が生み出す、予備動作ゼロの打撃。
構造の隙間を分子レベルで突く、不可視の解体。
彼にとって、レベル100超えの魔物も、神の加護を受けた聖騎士も、ただの「非効率な肉の塊」に過ぎない。
「レベルは恩恵じゃない……。人類を飼い慣らすための『制限(リミッター)』だ」
暴かれる世界の嘘。動き出すシステムの簒奪者。
管理者が定めた数値(レベル)という鎖を、たった一振りのナイフで叩き切る。
これは、最弱の掃除屋が「論理」という名の剣で、世界の理(バグ)を修正する物語。気になる方は読んでみてください。
※アルファポリスで先行で公開されます。
異世界スローライフ希望なのに、女神の過保護が止まらない
葉泪秋
ファンタジー
「小説家になろう」日間ランキング最高11位!(ハイファンタジー)
ブラック企業で過労死した俺、佐久間遼。
神様に願ったのは、ただ「異世界で、畑でも耕しながらのんびり暮らしたい」ということだけ。
そうして手に入れた、辺境の村での穏やかな日々。現状に満足し、今度こそは平穏なスローライフを……と思っていたのだが、俺の妙なスキルと前世の社畜根性が、そうはさせない。
ふとした善意で枯れた井戸を直したことから、堅物の騎士団長やら、過保護な女神やらに目をつけられることになる。
早く穏やかに暮らしたい。
俺は今日も、規格外に育った野菜を手、皆の姿を眺めている。
【毎日18:00更新】
※表紙画像はAIを使用しています
中年オジが異世界で第二の人生をクラフトしてみた
Mr.Six
ファンタジー
仕事に疲れ、酒に溺れた主人公……。フラフラとした足取りで橋を進むと足を滑らしてしまい、川にそのままドボン。気が付くとそこは、ゲームのように広大な大地が広がる世界だった。
訳も分からなかったが、視界に現れたゲームのようなステータス画面、そして、クエストと書かれた文章……。
「夢かもしれないし、有給消化だとおもって、この世界を楽しむか!」
そう開き直り、この世界を探求することに――
平凡なサラリーマンが異世界に行ったら魔術師になりました~科学者に投資したら異世界への扉が開発されたので、スローライフを満喫しようと思います~
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
夏井カナタはどこにでもいるような平凡なサラリーマン。
そんな彼が資金援助した研究者が異世界に通じる装置=扉の開発に成功して、援助の見返りとして異世界に行けることになった。
カナタは準備のために会社を辞めて、異世界の言語を学んだりして準備を進める。
やがて、扉を通過して異世界に着いたカナタは魔術学校に興味をもって入学する。
魔術の適性があったカナタはエルフに弟子入りして、魔術師として成長を遂げる。
これは文化も風習も違う異世界で戦ったり、旅をしたりする男の物語。
エルフやドワーフが出てきたり、国同士の争いやモンスターとの戦いがあったりします。
第二章からシリアスな展開、やや残酷な描写が増えていきます。
旅と冒険、バトル、成長などの要素がメインです。
ノベルピア、カクヨム、小説家になろうにも掲載
転生したみたいなので異世界生活を楽しみます
さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。
誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。
感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
不死王はスローライフを希望します
小狐丸
ファンタジー
気がついたら、暗い森の中に居た男。
深夜会社から家に帰ったところまでは覚えているが、何故か自分の名前などのパーソナルな部分を覚えていない。
そこで俺は気がつく。
「俺って透けてないか?」
そう、男はゴーストになっていた。
最底辺のゴーストから成り上がる男の物語。
その最終目標は、世界征服でも英雄でもなく、ノンビリと畑を耕し自給自足するスローライフだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
暇になったので、駄文ですが勢いで書いてしまいました。
設定等ユルユルでガバガバですが、暇つぶしと割り切って読んで頂ければと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる