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第95話 ダンジョンコアの結界の改良です #2
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「へえ、それは凄いねえ。っていうか僕もやってみたい……ねえカルア君、今度僕が動かせる操化身も作ってよ!」
「あっはい、いいですよ」
「やった、約束だよ! どうオートカ、今のデータ採れた?」
話が飛びまくるモリスさん。
相変わらずだなあ。
「ええ。後は念の為普通の魔法を使った際の魔力波形を一通り採れば完了です」
「りょうかーい。て事でセカン君、何でもいいから魔法を発動させてくれるかい? 小さいのでいいからさ」
「いいわよ。じゃあ……あまり得意じゃないけど【灯火】」
ちっちゃい火がセカンの手のひらの上にポッと。セカンって火属性使えるんだ。
「うん、いいね。オートカどう? データ採れた?」
「ええ、もういいですよ」
「よし。じゃあセカン君、もう消してくれて構わないよ。ところで『あまり得意じゃない』って言ってたけど、精霊もやっぱり得意な属性が個人個人で違ったりとかするのかい?」
あ、それ僕も気になる。
「うーん、個人個人っていうのとはちょっと違うかな。例えば分かり易いところだと火の精霊とかは火の属性だし、水の精霊は水の属性。こんな感じで司る対象の属性に特化した精霊を『特化型の精霊』って言うの。その一方で属性に偏らないものを司る精霊なんかは、一応一通りの属性が使えるって感じね」
ああ、物語だと火の精霊とか水の精霊、それに光の精霊や風の精霊とかが有名だよね。そういう精霊って特化型っていうのかあ。
「そういう特化型じゃない精霊ってね、物質や事象なんかの根幹に近い属性、その抽象的で幅広い概念に寄せられちゃうみたいで、それ以外の属性はしょぼいのよ。一通り使えるのはいいんだけどね」
物質や事象……? そんな属性なんてあったっけ?
「成程ねえ。じゃあ『精霊は神に近い存在』なんていうのも、満更お伽噺のロマンなんて訳でもないって事かい?」
「まあそんなところね。ひょっとしたら大昔に精霊と交流があった人間の話が、言い伝えとして今に残っているとかかも。ま、私達はわりと最近生まれたうら若い精霊だから、そんな昔の事とかは知らないけど」
――なんて話をしながらセカンが他の属性魔法を次々と発動して、オートカさんがそれを計測していった。
「……こんなところかしら」
「ええ、もうこれ以上『念の為』は無くても大丈夫そうです」
「でしょうね。全属性披露したんだから」
「あはははは、ゴメンゴメン。だってほら、僕らも精霊の計測とか始めての経験だったしね。不具合とかあったら君も嫌だろう?」
そんなモリスさんの言葉にセカンも『まあね』と頷く。後からの再調整とか面倒くさいって思ったんだろう。
「じゃあ最後に『根幹の魔力』を計測したらここでの作業は終了だ。計測するのは……ダンジョンコアを設置しているその台からコアに流れ込む魔力でいいのかい?」
「ええ、だと思うわ」
「じゃあオートカ、そういう事だからよろしく」
そしてオートカさんがダンジョンコアに向かって計測を始める。
「ほほう、これは興味深いですね」
「おっ、面白い結果でも出たのかい?」
興味深そうな顔の二人。さっきから空気の校長先生とミレアさんも、オートカさん手元の装置に表示された波形を真剣な表情で覗き込んでる。
……校長先生はともかく、ミレアさんもホントに仕事で来てたのか。
「ええ、何というかこれは……実に平均的と言うかフラットと言うか……全く何の揺らぎも特徴もない波形なんですよ」
「それはまた……まあ一応想定の範囲内ではあるけど一番厄介なやつだったかぁ。さあて、どうしたものかなあ」
厄介って事は、もしかして難しい……?
「どう? 大丈夫そう?」
セカンも心配そう。
モリスさんは頬をポリポリと掻きながら『うーん』と視線を上 に向けた。
「特徴がないって事はつまりさ、『根幹の魔力』だって特定するのが難しいって事なんだ。下手なアルゴリズムを使ったらそこがセキュリティホールになりかねないし……でもまあ、何とかやってみるよ」
――なら大丈夫かな。
モリスさんの『やってみる』って、何だかんだ言いながらやれちゃうって事だから。
少しだけ安心した表情になったセカンは、そのまますぐ横のオートカさんに視線を移す。
「ところでさ、結局その『イメチェンメガネ?』『キャラ付けメガネ?』って一体何の魔道具なの?」
ナイスセカン! 僕もそれさっきから気になってた。
「これですか? これは魔力を可視化する魔道具です。それに単体での波長計測も出来る優れモノで。これもまた魔石の新しい可能性です」
魔石の新しい可能性……って事は、そうか!
「そのレンズ、魔石で出来てるんですね。凄いや」
「ふふ、でしょう? 帰ったらこちらの計測器のデータと照合して、値に差異が無いかを確認するんです」
「それが『テスト』だったんですね」
「ええ、その通りです」
これでセカンケイブでやる事は全て終わり。
「さてと、じゃあ次はセントラル君の魔力を計測して、それが終わったら帰って新型結界具の作成に取り掛かる、って事でいいかな。よし、早速移動しよう」
「あっ私も。セントラルの所で操化身で合流するから」
という事で次はラルの所へ行くんだけど、僕が【転移】で全員連れていく事になった。セカンが言うには、ラルの部屋は僕の転移だけが通るようになってるからなんだって。
「皆さんようこそいらっしゃいです。セカンお姉ちゃんから話は聞いてたですよ。……でも心からは歓迎できないひとが一人混じってるですけどね」
そう言ってラルが半眼でミレアさんに目をやると、その視線に押し退けられるようにミレアさんが斜め上に目を背けた。
「……ひゅーーひゅひゅーーーひゅひゅーー」
それ、もしかして口笛のつもり?
「……はぁ、まあいいです。恐ろしいのはあのヤベエ奴だけです。こいつはただうちの子達をモフり倒してただけ……あれっ、それだと奴も同じ括りです!?」
疲れたような表情から一転して愕然とした表情になるラル。
ホント一体何があったんだか……
「ピノ……確かこいつらはそう呼んでたです。うちの子達に消えないトラウマを植え付けたあいつ……奴こそ最悪のインプランターです」
ブツブツ言ってるラル……
うん、全部聞こえてる。
ピノさん、今度ラルと会わせてあげようかって思ってたけど、この様子だと連れて来ない方がいいかなぁ……?
「もし次があったら――」
「まあまあ、とりあえずそれは置いといてさ、今日は君の魔力を計測させてもらいに来たんだ。早速始めていいかい?」
「――って勿論どうぞです。ちゃちゃっとやっちゃって下さいです」
って事で計測開始。
さっきのセカンみたいにラルの色々な魔法を計測したら次の調査に――
「よし、じゃあ次は操化身の操作をお願い」
「え? 私、操化身持ってないですよ?」
ああ、そう言えばいつもセカンがこっちに来てたから、ラルのは……
「「じぃーーーーーーーーーーーーーっ」」
「いや二人ともそれ口で言ってるよね……っていうかラルも操化身欲しいの?」
「欲しいです! 私も操化身やってみたいです! カルアお兄ちゃんお願いするです! 可愛い妹のおねだりです! 『勢いの力を借りて、今必殺のっ上目遣い!』です。おねだりはだいたーんに、です!」
こんな一生懸命お願いされたら……お兄ちゃん、もう叶えてあげるしかないじゃないか!
「分かったよラル。すぐに作るからちょっとだけ待っててね」
「あっはい、いいですよ」
「やった、約束だよ! どうオートカ、今のデータ採れた?」
話が飛びまくるモリスさん。
相変わらずだなあ。
「ええ。後は念の為普通の魔法を使った際の魔力波形を一通り採れば完了です」
「りょうかーい。て事でセカン君、何でもいいから魔法を発動させてくれるかい? 小さいのでいいからさ」
「いいわよ。じゃあ……あまり得意じゃないけど【灯火】」
ちっちゃい火がセカンの手のひらの上にポッと。セカンって火属性使えるんだ。
「うん、いいね。オートカどう? データ採れた?」
「ええ、もういいですよ」
「よし。じゃあセカン君、もう消してくれて構わないよ。ところで『あまり得意じゃない』って言ってたけど、精霊もやっぱり得意な属性が個人個人で違ったりとかするのかい?」
あ、それ僕も気になる。
「うーん、個人個人っていうのとはちょっと違うかな。例えば分かり易いところだと火の精霊とかは火の属性だし、水の精霊は水の属性。こんな感じで司る対象の属性に特化した精霊を『特化型の精霊』って言うの。その一方で属性に偏らないものを司る精霊なんかは、一応一通りの属性が使えるって感じね」
ああ、物語だと火の精霊とか水の精霊、それに光の精霊や風の精霊とかが有名だよね。そういう精霊って特化型っていうのかあ。
「そういう特化型じゃない精霊ってね、物質や事象なんかの根幹に近い属性、その抽象的で幅広い概念に寄せられちゃうみたいで、それ以外の属性はしょぼいのよ。一通り使えるのはいいんだけどね」
物質や事象……? そんな属性なんてあったっけ?
「成程ねえ。じゃあ『精霊は神に近い存在』なんていうのも、満更お伽噺のロマンなんて訳でもないって事かい?」
「まあそんなところね。ひょっとしたら大昔に精霊と交流があった人間の話が、言い伝えとして今に残っているとかかも。ま、私達はわりと最近生まれたうら若い精霊だから、そんな昔の事とかは知らないけど」
――なんて話をしながらセカンが他の属性魔法を次々と発動して、オートカさんがそれを計測していった。
「……こんなところかしら」
「ええ、もうこれ以上『念の為』は無くても大丈夫そうです」
「でしょうね。全属性披露したんだから」
「あはははは、ゴメンゴメン。だってほら、僕らも精霊の計測とか始めての経験だったしね。不具合とかあったら君も嫌だろう?」
そんなモリスさんの言葉にセカンも『まあね』と頷く。後からの再調整とか面倒くさいって思ったんだろう。
「じゃあ最後に『根幹の魔力』を計測したらここでの作業は終了だ。計測するのは……ダンジョンコアを設置しているその台からコアに流れ込む魔力でいいのかい?」
「ええ、だと思うわ」
「じゃあオートカ、そういう事だからよろしく」
そしてオートカさんがダンジョンコアに向かって計測を始める。
「ほほう、これは興味深いですね」
「おっ、面白い結果でも出たのかい?」
興味深そうな顔の二人。さっきから空気の校長先生とミレアさんも、オートカさん手元の装置に表示された波形を真剣な表情で覗き込んでる。
……校長先生はともかく、ミレアさんもホントに仕事で来てたのか。
「ええ、何というかこれは……実に平均的と言うかフラットと言うか……全く何の揺らぎも特徴もない波形なんですよ」
「それはまた……まあ一応想定の範囲内ではあるけど一番厄介なやつだったかぁ。さあて、どうしたものかなあ」
厄介って事は、もしかして難しい……?
「どう? 大丈夫そう?」
セカンも心配そう。
モリスさんは頬をポリポリと掻きながら『うーん』と視線を上 に向けた。
「特徴がないって事はつまりさ、『根幹の魔力』だって特定するのが難しいって事なんだ。下手なアルゴリズムを使ったらそこがセキュリティホールになりかねないし……でもまあ、何とかやってみるよ」
――なら大丈夫かな。
モリスさんの『やってみる』って、何だかんだ言いながらやれちゃうって事だから。
少しだけ安心した表情になったセカンは、そのまますぐ横のオートカさんに視線を移す。
「ところでさ、結局その『イメチェンメガネ?』『キャラ付けメガネ?』って一体何の魔道具なの?」
ナイスセカン! 僕もそれさっきから気になってた。
「これですか? これは魔力を可視化する魔道具です。それに単体での波長計測も出来る優れモノで。これもまた魔石の新しい可能性です」
魔石の新しい可能性……って事は、そうか!
「そのレンズ、魔石で出来てるんですね。凄いや」
「ふふ、でしょう? 帰ったらこちらの計測器のデータと照合して、値に差異が無いかを確認するんです」
「それが『テスト』だったんですね」
「ええ、その通りです」
これでセカンケイブでやる事は全て終わり。
「さてと、じゃあ次はセントラル君の魔力を計測して、それが終わったら帰って新型結界具の作成に取り掛かる、って事でいいかな。よし、早速移動しよう」
「あっ私も。セントラルの所で操化身で合流するから」
という事で次はラルの所へ行くんだけど、僕が【転移】で全員連れていく事になった。セカンが言うには、ラルの部屋は僕の転移だけが通るようになってるからなんだって。
「皆さんようこそいらっしゃいです。セカンお姉ちゃんから話は聞いてたですよ。……でも心からは歓迎できないひとが一人混じってるですけどね」
そう言ってラルが半眼でミレアさんに目をやると、その視線に押し退けられるようにミレアさんが斜め上に目を背けた。
「……ひゅーーひゅひゅーーーひゅひゅーー」
それ、もしかして口笛のつもり?
「……はぁ、まあいいです。恐ろしいのはあのヤベエ奴だけです。こいつはただうちの子達をモフり倒してただけ……あれっ、それだと奴も同じ括りです!?」
疲れたような表情から一転して愕然とした表情になるラル。
ホント一体何があったんだか……
「ピノ……確かこいつらはそう呼んでたです。うちの子達に消えないトラウマを植え付けたあいつ……奴こそ最悪のインプランターです」
ブツブツ言ってるラル……
うん、全部聞こえてる。
ピノさん、今度ラルと会わせてあげようかって思ってたけど、この様子だと連れて来ない方がいいかなぁ……?
「もし次があったら――」
「まあまあ、とりあえずそれは置いといてさ、今日は君の魔力を計測させてもらいに来たんだ。早速始めていいかい?」
「――って勿論どうぞです。ちゃちゃっとやっちゃって下さいです」
って事で計測開始。
さっきのセカンみたいにラルの色々な魔法を計測したら次の調査に――
「よし、じゃあ次は操化身の操作をお願い」
「え? 私、操化身持ってないですよ?」
ああ、そう言えばいつもセカンがこっちに来てたから、ラルのは……
「「じぃーーーーーーーーーーーーーっ」」
「いや二人ともそれ口で言ってるよね……っていうかラルも操化身欲しいの?」
「欲しいです! 私も操化身やってみたいです! カルアお兄ちゃんお願いするです! 可愛い妹のおねだりです! 『勢いの力を借りて、今必殺のっ上目遣い!』です。おねだりはだいたーんに、です!」
こんな一生懸命お願いされたら……お兄ちゃん、もう叶えてあげるしかないじゃないか!
「分かったよラル。すぐに作るからちょっとだけ待っててね」
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