1 / 12
1番
しおりを挟む
僕の名前は相浦 和輝。どこにでもいる普通の高校生1年生。勉強も運動もこれといって得意なわけではないが苦手なわけでもない。順位付けされるものならいつも中間。1位にはならないがビリにもならない。
そんな僕が唯一1番になれるものがあった。それは……。
「それじゃ出席を取る。えーっと1番は……相浦 和輝!」
「はい!」
そう、出席番号である。五十音順に並ぶ出席番号において「あ」「い」「う」が並ぶ僕の名前はまさに無敵。小学校、中学校1番以外の番号になったことは一度もなかった。
「次は……愛川 雪乃!」
「はい」
僕は名前を呼ばれた女子生徒の方を見ていた。
愛川 雪乃、僕と同じで「あ」と「い」で始まりさらに次に来る「か」もあ行の次に強い。恐らく中学までは出席番号1番の座を保持し続けていたに違いない。
「でもここでは僕が1番だ」
小さい声でそう呟いた僕の声が聴こえたのだろうか。彼女が一瞬こちらを見たような気がして僕は慌てて目線を逸した。
出席番号でこそ僕は彼女に勝っていた。けれどそれ以外の全てにおいて彼女は僕に勝っていた。成績優秀で運動神経も抜群。おまけに可愛いときている。才色兼備とはまさしく彼女のことだろう。
当然彼女はクラスの人気者、それに比べて僕は教室の隅がお似合いの日陰者……俗に言うぼっちだ。
そんな彼女と僕に接点なんてあるわけもなく、特に何も起きないままこの学校に入学してから数ヶ月が過ぎていた。
「なあ和輝。今日帰り駅前のゲーセン行かね?」
「ああいいよ」
こいつは橋本 翔太。小学校からの同級生にして僕の数少ない友人の1人。
「なんか新作のレースゲーム入ってるらしいのよ」
「へー、じゃあ勝負して負けた方がハンバーガー奢りってのはどう?」
「その話乗った!」
いつもの調子で駅前のゲームセンターへと向かう僕達。まさかあんなことが起きるとは知らずに……。
そんな僕が唯一1番になれるものがあった。それは……。
「それじゃ出席を取る。えーっと1番は……相浦 和輝!」
「はい!」
そう、出席番号である。五十音順に並ぶ出席番号において「あ」「い」「う」が並ぶ僕の名前はまさに無敵。小学校、中学校1番以外の番号になったことは一度もなかった。
「次は……愛川 雪乃!」
「はい」
僕は名前を呼ばれた女子生徒の方を見ていた。
愛川 雪乃、僕と同じで「あ」と「い」で始まりさらに次に来る「か」もあ行の次に強い。恐らく中学までは出席番号1番の座を保持し続けていたに違いない。
「でもここでは僕が1番だ」
小さい声でそう呟いた僕の声が聴こえたのだろうか。彼女が一瞬こちらを見たような気がして僕は慌てて目線を逸した。
出席番号でこそ僕は彼女に勝っていた。けれどそれ以外の全てにおいて彼女は僕に勝っていた。成績優秀で運動神経も抜群。おまけに可愛いときている。才色兼備とはまさしく彼女のことだろう。
当然彼女はクラスの人気者、それに比べて僕は教室の隅がお似合いの日陰者……俗に言うぼっちだ。
そんな彼女と僕に接点なんてあるわけもなく、特に何も起きないままこの学校に入学してから数ヶ月が過ぎていた。
「なあ和輝。今日帰り駅前のゲーセン行かね?」
「ああいいよ」
こいつは橋本 翔太。小学校からの同級生にして僕の数少ない友人の1人。
「なんか新作のレースゲーム入ってるらしいのよ」
「へー、じゃあ勝負して負けた方がハンバーガー奢りってのはどう?」
「その話乗った!」
いつもの調子で駅前のゲームセンターへと向かう僕達。まさかあんなことが起きるとは知らずに……。
0
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる