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第三話 アレン・ヴァンブルク
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アレン・ヴァンブルク。15歳。
ヴァンブルク伯爵家の嫡男であり、次期当主であるアレンは、幼い頃からその頭角を表し、12歳の時に王家の推薦で隣国へと政治やマナーを学ぶための留学をしていた。
3年間の留学期間を終え、つい先日帰国したばかりのアレンは、この春から2つ歳上の姉であるルイーゼ・ヴァンブルクと同じヒューリヒ王立学園に通うことになっていた。
ヒューリヒ王立学園は7年制で、12歳から18歳までの期間、貴族に必要な知識やマナー、歴史や政治経済について幅広く学ぶことができる教育の場である。毎年進級をかけて難易度の高い試験を実施しており、毎年少なからず落第する者もいる程だ。
その進級試験に合格し、無事に進級を決めた者のみ晴れて学年を上がることができる。その進級を祝うのが進級パーティであった。
進級試験をトップの成績で突破したルイーゼは、本来進級パーティの場で表彰される予定であった。アレンは、そんな姉の晴れ姿を一目見たいと駄々をこねて、編入前にも関わらず、進級パーティに参加することができたのだ。
まさかそのパーティの場でルイーゼが婚約破棄を突きつけられ、その他群衆に嘲笑されることになるとは露ほどにも思っていなかった。
◇◇◇
その進級パーティから早くも一週間が経ち、アレンは自室で臣下であるクロードと険しい顔で向き合っていた。二人の間の机上には、数枚の写真と、びっしり文字が刻まれた紙が散らばっている。
クロードはアレン直属の最も信頼する臣下であり、3年間の留学にも同行していた。2歳年上のクロードは、アレンにとって友人でもあり兄のような存在でもあった。
アレンはルイーゼと同じく藍色の髪をぐしゃりと掻き上げ、アメジスト色の瞳を薄く細めながらクロードの報告書を睨みつけていた。
「……まさか僕がいない3年間、姉さんがこんな学園生活を過ごしていたなんて…」
アレンは深く深く息を吐き出し、そのまま机に突っ伏した。
報告書によると、ルイーゼの学園生活はとにかく酷いものであった。
成績優秀、容姿端麗なルイーゼは、その気高く凛とした態度から、数多の令嬢から疎まれていた。少々吊り目がちな目に見据えられた者は、ルイーゼが睨み付けてくると喚き散らした。ルイーゼが何をした訳でもないのに、ルイーゼを忌み嫌う令嬢達は何かトラブルがあればルイーゼの名前を上げて彼女を貶めた。
口数が少ないルイーゼに無視されたと非難し、ルイーゼが自分達を話す価値もないと馬鹿にしているのだと有りもしない噂話を流した。
婚約者であった第二王子のロベルトにも笑顔を見せないルイーゼは、次第にロベルトからも邪険にされ、側を通ろうものならルイーゼに聞こえるほどの舌打ちをして露骨な嫌悪を向けていた。
ロベルトがルイーゼに対して邪険な態度を取るため、その様子を見ていた周囲の者達も何を勘違いしたのか、ルイーゼを馬鹿にし始めたのだ。
ルイーゼが何も言わないのをいいことに、彼女への嫌がらせは次第にエスカレートしていった。上履きを隠されたり、誤った連絡事項をわざと伝えられたり、読み上げるだけでも沸々と怒りが込み上げてくるようなことばかりだ。
ルイーゼは、味方も、気のおける友人の一人すらも居ない孤独な学園生活を送っているのだ。
「…ねえ、もしかしてまだ治ってないのかな?」
「治ってないどころか悪化してますね」
「はぁ…」
アレンの呟くような問いかけに、クロードが残念そうに眉を下げながら首を左右に振った。しばし机に突っ伏していたアレンは、ゆらりと上体を起こした。
「姉さんの人見知りにも困ったもんだよ…」
そう、ルイーゼは極度の人見知りなのだ。
人見知り故、表情を顔に出せないルイーゼ。
睨みつけているのではなく、話す機会を窺うために相手を凝視しすぎているだけなルイーゼ。
自分から相手に話しかけることができないほど照れ屋なルイーゼ。
無視しているのではなく、一生懸命何を話すべきか逡巡しているうちに相手が去っていってしまう奥手なルイーゼ。
ーーーあああっ…!!!なんて可愛いんだ!!!!!
学園でのルイーゼの様子を想像したアレンは、ソファに背を預けて天を仰いだ。アレンにとっては愛しい姉の一挙手一投足であるが、ルイーゼの人となりを知らなければ誤解を生んでも仕方がないと思う。
「…正直、バカ王子との婚約解消については大歓迎なんだよな」
クロードが用意したクッキーを口に放り込みながら、アレンはソファに深く沈み込んだ。
「ルイーゼ様の婚約を知らされた時は泡吹いて倒れて三日三晩寝込みましたもんね」
「ああ、ほんとショックすぎて死ぬかと思ったよ」
隣国に行って間も無い頃、ルイーゼからの手紙によって第二王子のロベルトに婚約を申し入れられ、受諾したと知った時には天地がひっくり返る思いだった。
伯爵家にとって王家との繋がりは非常に重要なものである。責任感の強いルイーゼのことだ。家のことを思い、ロベルトとの婚約を受け入れたのだとアレンは信じていた。決してそこにロベルトへの愛は無いと自分に言い聞かせることで何とか正気を取り戻したのだった。
『アレン!ほら見て、綺麗なお花でしょう?』
『アレンったら!危なっかしいんだから…ほら、姉さんの手を握っていて?』
『アレン~ケーキを焼いてみたのだけれど…味はどうかしら…?』
「~~~~っハァァ尊いっ!!!」
幼い頃のルイーゼとのやり取りを思い返し、悶えながら両手でガバッと顔を覆うアレン。その様子を冷ややかに見つめるクロード。
「…まあルイーゼ様は使用人の立場から見ても、素晴らしいお方ですからね」
「そうだろうとも!!!」
クロードの言葉に食い気味に同意するアレン。
王国筆頭の伯爵家であるヴァンブルク家には100人を超える使用人がいる。
ルイーゼはその全員の名前と誕生日を把握しているのだ。シェフには料理の感想を毎日伝え、庭師には美しく剪定された庭を褒め倒す。毎日身の回りの世話をしてくれる侍女達にもその都度感謝の言葉を忘れない。そして、一人一人に誕生日プレゼントまで用意する思いやりの深い人物なのだ。そのため、屋敷の使用人達は皆ルイーゼのことを慕っているし誇りに思っている。
見知った関係にさえなれば、ルイーゼの人柄に魅了されない人物はいないだろうとアレンは思う。だからこそ、現在ルイーゼが置かれる境遇が何よりも許せないのだ。
誰よりも優しいルイーゼ。
誰よりも思いやりがあり、慈愛の心に満ちたルイーゼ。
彼女こそ、周囲に愛され大事にされるべき女性なのだ。
アレン自身も来週にはルイーゼと同じくヒューリヒ王立学園に通うことになる。そうなればより一層ルイーゼの様子を詳しく知ることができるし、近くで守ることもできるだろう。だが、それだけでは今までルイーゼを虐げてきた連中への怒りが収まらない。
アレンは机に無造作に置かれた写真を幾つか手に取った。
そこには、あらぬ噂話でルイーゼを貶めた令嬢や、周囲の筆頭となりルイーゼに罵詈雑言を浴びせた令嬢の姿が写っていた。優秀な臣下であるクロードの調査により、特にルイーゼに当たりが強い人物は特定済であった。
さて、どうしたものか…
冷ややかに写真を見下ろしながら考えに耽るアレン。
その時、アレンの部屋の扉をノックする音がした。クロードがさっとドアを開けると、そこには一人の侍女の姿があった。
「なんだい。僕は今とても忙しいんだけど」
「すっ、すみません。その…ルイーゼ様がご一緒にお茶でもどうかと…」
侍女が言い終わるのを待たず、アレンはガタンと机を鳴らして立ち上がった。
「それを早く言って!全てにおける最優先事項だよ!姉さんはどこ!?」
そしてあわあわ狼狽える侍女に場所を聞くや否や、ルイーゼが待つ温室へと全力疾走で向かったのだった。
アレン・ヴァンブルク。15歳。
ヴァンブルク伯爵家の嫡男であり、次期当主であるアレンはーーー極度のシスコンであった。
「…あいつ、3年間離れて暮らしたせいで、さらにルイーゼ様愛を拗らせてるな…」
クロードは呆れたように頭を掻きつつ、のんびりと主人であるアレンの後を追ったのだった。
ヴァンブルク伯爵家の嫡男であり、次期当主であるアレンは、幼い頃からその頭角を表し、12歳の時に王家の推薦で隣国へと政治やマナーを学ぶための留学をしていた。
3年間の留学期間を終え、つい先日帰国したばかりのアレンは、この春から2つ歳上の姉であるルイーゼ・ヴァンブルクと同じヒューリヒ王立学園に通うことになっていた。
ヒューリヒ王立学園は7年制で、12歳から18歳までの期間、貴族に必要な知識やマナー、歴史や政治経済について幅広く学ぶことができる教育の場である。毎年進級をかけて難易度の高い試験を実施しており、毎年少なからず落第する者もいる程だ。
その進級試験に合格し、無事に進級を決めた者のみ晴れて学年を上がることができる。その進級を祝うのが進級パーティであった。
進級試験をトップの成績で突破したルイーゼは、本来進級パーティの場で表彰される予定であった。アレンは、そんな姉の晴れ姿を一目見たいと駄々をこねて、編入前にも関わらず、進級パーティに参加することができたのだ。
まさかそのパーティの場でルイーゼが婚約破棄を突きつけられ、その他群衆に嘲笑されることになるとは露ほどにも思っていなかった。
◇◇◇
その進級パーティから早くも一週間が経ち、アレンは自室で臣下であるクロードと険しい顔で向き合っていた。二人の間の机上には、数枚の写真と、びっしり文字が刻まれた紙が散らばっている。
クロードはアレン直属の最も信頼する臣下であり、3年間の留学にも同行していた。2歳年上のクロードは、アレンにとって友人でもあり兄のような存在でもあった。
アレンはルイーゼと同じく藍色の髪をぐしゃりと掻き上げ、アメジスト色の瞳を薄く細めながらクロードの報告書を睨みつけていた。
「……まさか僕がいない3年間、姉さんがこんな学園生活を過ごしていたなんて…」
アレンは深く深く息を吐き出し、そのまま机に突っ伏した。
報告書によると、ルイーゼの学園生活はとにかく酷いものであった。
成績優秀、容姿端麗なルイーゼは、その気高く凛とした態度から、数多の令嬢から疎まれていた。少々吊り目がちな目に見据えられた者は、ルイーゼが睨み付けてくると喚き散らした。ルイーゼが何をした訳でもないのに、ルイーゼを忌み嫌う令嬢達は何かトラブルがあればルイーゼの名前を上げて彼女を貶めた。
口数が少ないルイーゼに無視されたと非難し、ルイーゼが自分達を話す価値もないと馬鹿にしているのだと有りもしない噂話を流した。
婚約者であった第二王子のロベルトにも笑顔を見せないルイーゼは、次第にロベルトからも邪険にされ、側を通ろうものならルイーゼに聞こえるほどの舌打ちをして露骨な嫌悪を向けていた。
ロベルトがルイーゼに対して邪険な態度を取るため、その様子を見ていた周囲の者達も何を勘違いしたのか、ルイーゼを馬鹿にし始めたのだ。
ルイーゼが何も言わないのをいいことに、彼女への嫌がらせは次第にエスカレートしていった。上履きを隠されたり、誤った連絡事項をわざと伝えられたり、読み上げるだけでも沸々と怒りが込み上げてくるようなことばかりだ。
ルイーゼは、味方も、気のおける友人の一人すらも居ない孤独な学園生活を送っているのだ。
「…ねえ、もしかしてまだ治ってないのかな?」
「治ってないどころか悪化してますね」
「はぁ…」
アレンの呟くような問いかけに、クロードが残念そうに眉を下げながら首を左右に振った。しばし机に突っ伏していたアレンは、ゆらりと上体を起こした。
「姉さんの人見知りにも困ったもんだよ…」
そう、ルイーゼは極度の人見知りなのだ。
人見知り故、表情を顔に出せないルイーゼ。
睨みつけているのではなく、話す機会を窺うために相手を凝視しすぎているだけなルイーゼ。
自分から相手に話しかけることができないほど照れ屋なルイーゼ。
無視しているのではなく、一生懸命何を話すべきか逡巡しているうちに相手が去っていってしまう奥手なルイーゼ。
ーーーあああっ…!!!なんて可愛いんだ!!!!!
学園でのルイーゼの様子を想像したアレンは、ソファに背を預けて天を仰いだ。アレンにとっては愛しい姉の一挙手一投足であるが、ルイーゼの人となりを知らなければ誤解を生んでも仕方がないと思う。
「…正直、バカ王子との婚約解消については大歓迎なんだよな」
クロードが用意したクッキーを口に放り込みながら、アレンはソファに深く沈み込んだ。
「ルイーゼ様の婚約を知らされた時は泡吹いて倒れて三日三晩寝込みましたもんね」
「ああ、ほんとショックすぎて死ぬかと思ったよ」
隣国に行って間も無い頃、ルイーゼからの手紙によって第二王子のロベルトに婚約を申し入れられ、受諾したと知った時には天地がひっくり返る思いだった。
伯爵家にとって王家との繋がりは非常に重要なものである。責任感の強いルイーゼのことだ。家のことを思い、ロベルトとの婚約を受け入れたのだとアレンは信じていた。決してそこにロベルトへの愛は無いと自分に言い聞かせることで何とか正気を取り戻したのだった。
『アレン!ほら見て、綺麗なお花でしょう?』
『アレンったら!危なっかしいんだから…ほら、姉さんの手を握っていて?』
『アレン~ケーキを焼いてみたのだけれど…味はどうかしら…?』
「~~~~っハァァ尊いっ!!!」
幼い頃のルイーゼとのやり取りを思い返し、悶えながら両手でガバッと顔を覆うアレン。その様子を冷ややかに見つめるクロード。
「…まあルイーゼ様は使用人の立場から見ても、素晴らしいお方ですからね」
「そうだろうとも!!!」
クロードの言葉に食い気味に同意するアレン。
王国筆頭の伯爵家であるヴァンブルク家には100人を超える使用人がいる。
ルイーゼはその全員の名前と誕生日を把握しているのだ。シェフには料理の感想を毎日伝え、庭師には美しく剪定された庭を褒め倒す。毎日身の回りの世話をしてくれる侍女達にもその都度感謝の言葉を忘れない。そして、一人一人に誕生日プレゼントまで用意する思いやりの深い人物なのだ。そのため、屋敷の使用人達は皆ルイーゼのことを慕っているし誇りに思っている。
見知った関係にさえなれば、ルイーゼの人柄に魅了されない人物はいないだろうとアレンは思う。だからこそ、現在ルイーゼが置かれる境遇が何よりも許せないのだ。
誰よりも優しいルイーゼ。
誰よりも思いやりがあり、慈愛の心に満ちたルイーゼ。
彼女こそ、周囲に愛され大事にされるべき女性なのだ。
アレン自身も来週にはルイーゼと同じくヒューリヒ王立学園に通うことになる。そうなればより一層ルイーゼの様子を詳しく知ることができるし、近くで守ることもできるだろう。だが、それだけでは今までルイーゼを虐げてきた連中への怒りが収まらない。
アレンは机に無造作に置かれた写真を幾つか手に取った。
そこには、あらぬ噂話でルイーゼを貶めた令嬢や、周囲の筆頭となりルイーゼに罵詈雑言を浴びせた令嬢の姿が写っていた。優秀な臣下であるクロードの調査により、特にルイーゼに当たりが強い人物は特定済であった。
さて、どうしたものか…
冷ややかに写真を見下ろしながら考えに耽るアレン。
その時、アレンの部屋の扉をノックする音がした。クロードがさっとドアを開けると、そこには一人の侍女の姿があった。
「なんだい。僕は今とても忙しいんだけど」
「すっ、すみません。その…ルイーゼ様がご一緒にお茶でもどうかと…」
侍女が言い終わるのを待たず、アレンはガタンと机を鳴らして立ち上がった。
「それを早く言って!全てにおける最優先事項だよ!姉さんはどこ!?」
そしてあわあわ狼狽える侍女に場所を聞くや否や、ルイーゼが待つ温室へと全力疾走で向かったのだった。
アレン・ヴァンブルク。15歳。
ヴァンブルク伯爵家の嫡男であり、次期当主であるアレンはーーー極度のシスコンであった。
「…あいつ、3年間離れて暮らしたせいで、さらにルイーゼ様愛を拗らせてるな…」
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