夢の中にいる間だけ感じる全ての物事に否定的な見方をする自分とそれに対して大して気にも留めない彼女に抱く感情の答えは是非なら是

八代 徹

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こんにちは摂食障害もう既に感覚はないけど、気に入らないから平仮名にするのは愚かな自分だけ

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 初恋は確か、中学生の時だったと思う。彼女の名前は澪といって、教室の隅で読書をしているような、決して目立つタイプの女の子ではなかった。彼女のことを好きになった理由は、正直、顔が好みだったから。いつもうつむき加減、それに前髪も伸ばしていたから気付きにくかったけど、彼女は超がつくほど可愛かったよ。もちろんこれは個人の主観。で、もちろんその時の自分は彼女と付き合いたいと思ってたんだけど、結局はできなかった。当時の自分はどちらかと言えばイケてるグループ側に属していて、そういう女子に告白したら他の連中から囃し立てられるのは分かっていたから。今にして思えばくだらない理由だけど、ほら、中学生ってそういう年頃だからさ。それで、そうやって遠くから眺める日々が数ヶ月くらい続いた後、彼女は突然いなくなった。部屋に財布や携帯電話みたいな貴重品を残したまま消えてしまって、家族に聞いても理由はさっぱりらしく、警察も事件の可能性を視野に入れて捜査したらしいけど、結局は家出ということで処理された。家出をする理由なんてよっぽどの事だと思うけど、それは人それぞれの考え方だから別にするとして、とにかく当時の自分が思ったのは、どうして告白しなかったんだろう、という後悔だった。たとえ烏滸がましい考えだったとしても、自分が彼女に思いを打ち明けたことで未来が変わっていたのなら、と思わずにはいられなかったんだよ。
 ひとしきり喋り終えた俺は、どう思う、と目の前の彼女に感想を求めてみた。彼女は困ったような表情を見せて、ええっと、と言葉を濁した。

「すみません、よく分かりません」

 だろうな、と俺は思った。

「いや、まあ、もちろん今のは作り話なんだけど、君がどんな反応をするのかと思って」
「作り話、ですか?」
「そう」
「なるほど。それで、私の反応はご満足いただけましたか?」
「いただけた」

 それから俺たちは夕食を終えて、二人でテレビを見ていた。あれはなんだ、これはどうだと質問を重ねてくる彼女に対し、俺は真実を八割、残りの二割を適当に返した。
 コマーシャルに入ったので、風呂を洗うために立ち上がろうとすると、彼女に服の裾を掴まれた。そんなことはしなくていい、と彼女は首を横に振った。その時の彼女の表情といったら別にいつもと変わりなかった。

「どうしたの?」
「私も少しお話をしてもよろしいでしょうか? 千紘さんの反応を見てみたいので」
「どうぞ?」

 彼女がぽつぽつと語り始めてから、テレビではコマーシャルが開けて『世界の不思議な生き物 ~オーストラリア編~』が再び始まろうとしていた。
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