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第一章 スルト村編
第28話 スルト村Ⅲ
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聖誕祭最後の夜は、村の中央に組まれていた櫓が取り壊され、燃やされる。この炎を目印にまた神獣様にお越しいただく際の目印とするそうだ。
この燃える櫓の周りを俺はアリアと手を繋ぎ踊っていた。毎年恒例の行事だが、なぜか男が女を誘わなければならないらしい。
なぜだ。
こんな祭りの慣習は前世でなかった。
貴族社会には浸透しているらしいが、ここはただの村。貴族様なんて騎士団員を除けばコーデリアさんとアリアしかいない。
12歳の時に燃える櫓を無視して露店を見て回っていたら、アリアが泣いていたらしい。理由を聞いたら俺と踊りたかったようで、『誘われた記憶が無いのですが』とコーデリアさんに言ったら、
「なんと愚かなのでしょう。祭りの熱で周りが見えていない証拠です」
と、怒られてしまった。同じ轍を踏むわけにはいかない。次の年からアリアを誘うようにしている。人は、学ばなければならない。
くるくると踊っている最中、アリアが話しかけてくる。
「ジンさま。腕のお怪我はもう大丈夫ですか?」
「すっかり平気だよ」
ほらこの通り、と手のひらを開閉して見せる。
「本当によかったです。でも、私が未熟なせいで”痕”が残ってしまいました。申し訳ありません…」
と落ち込むアリア。確かに俺の左腕にはくっきりと痕が残っている。半分は一直線の痕だが、骨の後半あたりからは歪んだ傷跡。どうやら俺は自分で引きちぎってしまったらしいが、まったく覚えていない。今となっては”つなぎ目”なので”傷”では無い以上、治癒魔法ではもう治らない。時間が経てば痕も消えるらしいが、そんな事はどうでも良かった。
「まだそんな事を言ってるのかい? 大丈夫だよ。そのうち消えるらしいし、運動能力は全く変わらない。アリアのお陰なんだよ? 母上もそう仰っていた。もっと胸を張っていい。ありがとうアリア」
そう言って無事をアピールする為、アリアを頭上まで両手で持ち上げ、勢いよく回転する。アリアは悲鳴を上げながらも楽しそうに両手を広げ、回転を緩めると同時に背中と膝裏に手を添え、ちょうど抱き抱える体勢で静止。
「如何ですか、万全でしょう? 姫君?」
とコーデリアさんに教えられた”姫君”という単語を使い、笑顔でアリアのご機嫌を取る。
するとアリアは頬を赤らめながら『な、治っておられるようですね』といって俺の腕から脱出。母上の元へ駆けて行った。なぜコーデリアさんではなく母上なんだと若干疑問に思ったが、どうやら俺の勝ちのようだ。
そして次にコーデリアさんのお誘いへ。
「コーデリアさん。俺と踊って頂けませんか?」
「ジン。アリアはあんなに参っているのに、私には何やら作業のように感じるのですが」
「えっ!? そのような事は決して…俺は美しいコーデリアさんと踊りたいだけです」
「…まぁ、いいでしょう。私の体捌きについてこられますか?」
体捌きって。
「お供いたします」
コーデリアさんと手を繋ぎ、カツカツと踊りの輪に入る。
そして2人の速すぎる体捌きの応酬が始まる。周りから見ればただの曲芸師2人だ。
聞けば、貴族の舞踏会がコーデリアさんには退屈極まりないらしい。
これこそが祭りにふさわしい舞踏だと言わんばかりに、その激しさを増してゆく。貴族令嬢ながら騎士団の隊長まで上り詰めた理由が、ここにある。
息の合ったコンビネーションに周りの目は釘付けとなり、歓声が上がる。
時には手を繋いだまま相手の頭上を飛び越え、右へ左へ振り合い、コーデリアさんを抱き上げ宙に放る。彼女はシュシュシュンと横に3回転し、仰向けの状態で俺の腕の中に納まる。
最後は腕を組んだまま2人同時に跳躍、そして前方宙返り。ザシュッと着地の音を響かせ、俺とコーデリアさんの武闘会は拍手喝采で終了した。
「はぁはぁ…これでは、どこかの戦闘民族の鼓舞の舞ですよ」
「良い踊りでした、楽しかったですよ。それにしても鼓舞の舞ですか。それはすばらしい響きですね。アリアにも仕込んでおきますから、旅先でも鍛錬を怠らないようにして下さい」
「今まで、本当にありがとうございました。明日、俺は立ちます。貴方の教えはこの先絶対に忘れません。どうかご健勝で、お義母上」
「いつか北方ティズウェル領に入ったなら、必ず我が家を訪れて下さい。約束ですよ」
コーデリアさんはそういって俺を抱きしめ、
「貴方のよき旅を心から祈っています。愛していますよ、私のジン」
頬に口づけをしてその場を後にする。その震える背中に俺は頭を下げ『約束します』と誓った。
◇
コーデリアさんと別れた俺は父上、母上、エドガーさんとオプトさんの酒宴の席に着く。
「いやーいいもん見せてもらったぜ。相変わらずコーデリアはすげぇんだかズレてんだかわかんねぇな。がっはっは!」
「あれはコーデリアの虫避け対策じゃねぇか? これくらい出来ないと私とは踊れません、みたいな」
「あ、なるほど。さすがオプトさんです。コーデリアさんは美しい方ですもんね。お誘いが多くて困っていたのかもしれません。それなら武闘だろうが何だろうが、お役に立てて光栄でした」
「どれどれ…がっはっは! 効果あり過ぎて、周りが死んだ目してるじゃねぇか!」
ここでふと、父上がさっきまでここにいたという、アリアの話題を出す。
「ジン。さっきアリアにロンお父様と呼ばれたんだが、もう結婚すんのか?」
「えっ? 何のことでしょうか。全く身に覚えがありません」
「アリアはこっそり私に『姫とお呼び頂きました』と言っていましたよ」
「はい。確かに言いましたが…それが何か?」
「女性を『姫』と呼ぶと、好意を寄せているという事を伝えた事に他なりません。アリアはジンが大好きですから、アリアにとっては結婚を承諾されたように聞こえたのかもしれませんね」
”姫君”は相手を好いていますという意味も含むらしい。コーデリアさんに図られた。
「くっ! やられたっ! コーデリアさんめ!」
「ふふっ、ジンは本当に幸せ者ですね」
「がーはっはっは、いいじゃねぇかジン! 俺はアリアの器量を見た! それに絶対ベッピンになるぞ。有り難く貰っとけ! 前祝だ飲め飲め!」
「羨ましいぜ~ジン。俺なんか相手もいねぇ! 旅先で女作って殺されねぇようにしろよぉ?」
「身分は違うがなんとかなるもんだジン。父は応援するぞ! それにお前は母さんに似て綺麗な顔してやがるし、ちゃんとすればそこそこイケてる。俺の黒い髪と目を受け継いだから、この国じゃ若干色物だけどな! はっはっは!」
そう言ってエドガーさんとオプトさんに杯を渡され酒を注がれる。確かにこの村で髪が黒いのは俺と父上だけだ。目は分からないがこの様子だと少ないのだろう。両方とも前世と同じだからと、あまり気にしたことが無かった。
「人の気も知らないで好き放題仰いますね…はぁ…」
やってしまったものは気にしても仕方がない。もう忘れようとグィっと飲み干し、話は冒険者の話になる。
エドガーさんとオプトさんが冒険者をやっていた頃の話、なぜスルトに定住したのかという話、旅先で出会ったあぶない女性の話などで盛り上がり、初めて聞く話に俺の興味が尽きる事は無い。
これまで俺に中途半端に冒険話を聞かせて、勝手に村を飛び出していくことを皆は恐れていたらしい。貧乏な村と生活に嫌気がさし、アテもなく旅に出て後日村に悲報が届く、という事は田舎の村の子供によくある事だそうだ。12歳で俺がそう言いだしたのが良い証拠。父上は自分自身と重ね、俺の好奇心を知っていたからヒヤヒヤしたそうだが、母上は俺はちゃんと聞き分けられる子だという事を分かっていたから、全くその心配はしていなかったらしいが。
だがその通りだ。俺は無断で故郷を飛び出すような愚かなことはしない。出るなら皆に認めてもらい、心置きなく出なければ、大切な家族が心配するし帰る家も失ってしまう。生きる術を持たない子供が一人で生きてゆけるわけがない。
そんな事を思いながら夜は更けてゆく。
「さぁ夜も更けた。ジン。男の旅立ちに湿っぽいのはいけねぇ。お前が何をしでかしてくれるのか、俺はこの村で楽しみにして待っている。いつか必ず帰って来い!」
「お前にゃこの15年泣かされてばかりだった。最後ぐらい笑って送り出してやるさ! 行って来い! ジン!」
2人の音頭で最後に乾杯し杯を空ける。本当にいい人達だ。
俺は頭を下げ、帰って行く親とも言える2人を見送った。
この燃える櫓の周りを俺はアリアと手を繋ぎ踊っていた。毎年恒例の行事だが、なぜか男が女を誘わなければならないらしい。
なぜだ。
こんな祭りの慣習は前世でなかった。
貴族社会には浸透しているらしいが、ここはただの村。貴族様なんて騎士団員を除けばコーデリアさんとアリアしかいない。
12歳の時に燃える櫓を無視して露店を見て回っていたら、アリアが泣いていたらしい。理由を聞いたら俺と踊りたかったようで、『誘われた記憶が無いのですが』とコーデリアさんに言ったら、
「なんと愚かなのでしょう。祭りの熱で周りが見えていない証拠です」
と、怒られてしまった。同じ轍を踏むわけにはいかない。次の年からアリアを誘うようにしている。人は、学ばなければならない。
くるくると踊っている最中、アリアが話しかけてくる。
「ジンさま。腕のお怪我はもう大丈夫ですか?」
「すっかり平気だよ」
ほらこの通り、と手のひらを開閉して見せる。
「本当によかったです。でも、私が未熟なせいで”痕”が残ってしまいました。申し訳ありません…」
と落ち込むアリア。確かに俺の左腕にはくっきりと痕が残っている。半分は一直線の痕だが、骨の後半あたりからは歪んだ傷跡。どうやら俺は自分で引きちぎってしまったらしいが、まったく覚えていない。今となっては”つなぎ目”なので”傷”では無い以上、治癒魔法ではもう治らない。時間が経てば痕も消えるらしいが、そんな事はどうでも良かった。
「まだそんな事を言ってるのかい? 大丈夫だよ。そのうち消えるらしいし、運動能力は全く変わらない。アリアのお陰なんだよ? 母上もそう仰っていた。もっと胸を張っていい。ありがとうアリア」
そう言って無事をアピールする為、アリアを頭上まで両手で持ち上げ、勢いよく回転する。アリアは悲鳴を上げながらも楽しそうに両手を広げ、回転を緩めると同時に背中と膝裏に手を添え、ちょうど抱き抱える体勢で静止。
「如何ですか、万全でしょう? 姫君?」
とコーデリアさんに教えられた”姫君”という単語を使い、笑顔でアリアのご機嫌を取る。
するとアリアは頬を赤らめながら『な、治っておられるようですね』といって俺の腕から脱出。母上の元へ駆けて行った。なぜコーデリアさんではなく母上なんだと若干疑問に思ったが、どうやら俺の勝ちのようだ。
そして次にコーデリアさんのお誘いへ。
「コーデリアさん。俺と踊って頂けませんか?」
「ジン。アリアはあんなに参っているのに、私には何やら作業のように感じるのですが」
「えっ!? そのような事は決して…俺は美しいコーデリアさんと踊りたいだけです」
「…まぁ、いいでしょう。私の体捌きについてこられますか?」
体捌きって。
「お供いたします」
コーデリアさんと手を繋ぎ、カツカツと踊りの輪に入る。
そして2人の速すぎる体捌きの応酬が始まる。周りから見ればただの曲芸師2人だ。
聞けば、貴族の舞踏会がコーデリアさんには退屈極まりないらしい。
これこそが祭りにふさわしい舞踏だと言わんばかりに、その激しさを増してゆく。貴族令嬢ながら騎士団の隊長まで上り詰めた理由が、ここにある。
息の合ったコンビネーションに周りの目は釘付けとなり、歓声が上がる。
時には手を繋いだまま相手の頭上を飛び越え、右へ左へ振り合い、コーデリアさんを抱き上げ宙に放る。彼女はシュシュシュンと横に3回転し、仰向けの状態で俺の腕の中に納まる。
最後は腕を組んだまま2人同時に跳躍、そして前方宙返り。ザシュッと着地の音を響かせ、俺とコーデリアさんの武闘会は拍手喝采で終了した。
「はぁはぁ…これでは、どこかの戦闘民族の鼓舞の舞ですよ」
「良い踊りでした、楽しかったですよ。それにしても鼓舞の舞ですか。それはすばらしい響きですね。アリアにも仕込んでおきますから、旅先でも鍛錬を怠らないようにして下さい」
「今まで、本当にありがとうございました。明日、俺は立ちます。貴方の教えはこの先絶対に忘れません。どうかご健勝で、お義母上」
「いつか北方ティズウェル領に入ったなら、必ず我が家を訪れて下さい。約束ですよ」
コーデリアさんはそういって俺を抱きしめ、
「貴方のよき旅を心から祈っています。愛していますよ、私のジン」
頬に口づけをしてその場を後にする。その震える背中に俺は頭を下げ『約束します』と誓った。
◇
コーデリアさんと別れた俺は父上、母上、エドガーさんとオプトさんの酒宴の席に着く。
「いやーいいもん見せてもらったぜ。相変わらずコーデリアはすげぇんだかズレてんだかわかんねぇな。がっはっは!」
「あれはコーデリアの虫避け対策じゃねぇか? これくらい出来ないと私とは踊れません、みたいな」
「あ、なるほど。さすがオプトさんです。コーデリアさんは美しい方ですもんね。お誘いが多くて困っていたのかもしれません。それなら武闘だろうが何だろうが、お役に立てて光栄でした」
「どれどれ…がっはっは! 効果あり過ぎて、周りが死んだ目してるじゃねぇか!」
ここでふと、父上がさっきまでここにいたという、アリアの話題を出す。
「ジン。さっきアリアにロンお父様と呼ばれたんだが、もう結婚すんのか?」
「えっ? 何のことでしょうか。全く身に覚えがありません」
「アリアはこっそり私に『姫とお呼び頂きました』と言っていましたよ」
「はい。確かに言いましたが…それが何か?」
「女性を『姫』と呼ぶと、好意を寄せているという事を伝えた事に他なりません。アリアはジンが大好きですから、アリアにとっては結婚を承諾されたように聞こえたのかもしれませんね」
”姫君”は相手を好いていますという意味も含むらしい。コーデリアさんに図られた。
「くっ! やられたっ! コーデリアさんめ!」
「ふふっ、ジンは本当に幸せ者ですね」
「がーはっはっは、いいじゃねぇかジン! 俺はアリアの器量を見た! それに絶対ベッピンになるぞ。有り難く貰っとけ! 前祝だ飲め飲め!」
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そう言ってエドガーさんとオプトさんに杯を渡され酒を注がれる。確かにこの村で髪が黒いのは俺と父上だけだ。目は分からないがこの様子だと少ないのだろう。両方とも前世と同じだからと、あまり気にしたことが無かった。
「人の気も知らないで好き放題仰いますね…はぁ…」
やってしまったものは気にしても仕方がない。もう忘れようとグィっと飲み干し、話は冒険者の話になる。
エドガーさんとオプトさんが冒険者をやっていた頃の話、なぜスルトに定住したのかという話、旅先で出会ったあぶない女性の話などで盛り上がり、初めて聞く話に俺の興味が尽きる事は無い。
これまで俺に中途半端に冒険話を聞かせて、勝手に村を飛び出していくことを皆は恐れていたらしい。貧乏な村と生活に嫌気がさし、アテもなく旅に出て後日村に悲報が届く、という事は田舎の村の子供によくある事だそうだ。12歳で俺がそう言いだしたのが良い証拠。父上は自分自身と重ね、俺の好奇心を知っていたからヒヤヒヤしたそうだが、母上は俺はちゃんと聞き分けられる子だという事を分かっていたから、全くその心配はしていなかったらしいが。
だがその通りだ。俺は無断で故郷を飛び出すような愚かなことはしない。出るなら皆に認めてもらい、心置きなく出なければ、大切な家族が心配するし帰る家も失ってしまう。生きる術を持たない子供が一人で生きてゆけるわけがない。
そんな事を思いながら夜は更けてゆく。
「さぁ夜も更けた。ジン。男の旅立ちに湿っぽいのはいけねぇ。お前が何をしでかしてくれるのか、俺はこの村で楽しみにして待っている。いつか必ず帰って来い!」
「お前にゃこの15年泣かされてばかりだった。最後ぐらい笑って送り出してやるさ! 行って来い! ジン!」
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