鬼畜オオカミと蜂蜜ハニー

吉良龍美

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鬼畜オオカミと蜂蜜ハニー

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「えっ!? そ、そうなの? …ごめんなさい」
 ---どうしよう、迷惑かけちゃった? 僕隼人さんに嫌われちゃったの?
 消え入りそうな声で云う鈴の頬に、隼人は触れた。
「隼人、さん?」
 ドクンドクンと高鳴る胸に、鈴は涙を浮かべた眼で見る。
「謝らなくても良いから……今日はシャワーでも浴びてゆっくりすると良いよ。帰るのは明日だ」
「っ、う…うん」
 ---泊まる? 初めての隼人さんとのお泊まりが、ラブホ? 周りの景色に狼狽えてるなんて、お子様だなんて思われたくないし。どうしよう………。よし、此処はまずお風呂入って疲れたからって云って寝よう! ……ちょいと待て。寝るってまさかこの馬鹿デカイお布団の上で? マジ!? でも、今は先にシャワーでも浴びてそれから考えよう。うん。良い提案。よしっ。
「シャワー、浴びて来ます! …って、きゃわっ」
「鈴!」
 勢い込んで立ち上がった僕は、掛け布団に脚を滑らせた。双眸を閉じ、ゆっくりと開いた僕は息を呑む。
 ---あぁ。ほんと僕って情けない。
「大丈夫? 鈴」
 間近に在る隼人の顔に鈴は見惚れた。二重瞼に通った鼻筋。外れ掛けた眼鏡を隼人は外すとベッドの脇に置いた。
 ---何をやっても動作が綺麗。ドキドキする。
 鈴を腕に抱き締めて、間近に見詰められた。
「…隼人さん?」
 ---あれ? でも、なんだろう? 隼人さんはどうしてどいてくれないの?
「眼が離せられないな」
「っ」
 ---それは、僕がお子様だから?
 鈴は悲しくなって来た。
「鈴」
「? …んっ!?」
 触れた柔らかな何かに、鈴は驚愕する。触れて離れたソレは、隼人の唇。
「は…や?」
『と』の言葉は隼人の唇に吸い取らた。
「ん、んん、あふっ」
 ---息が苦しい! 隼人さんが自分にキスをしている!? なんで? どうして?
「んあ…?」
 離れた唇は熱く、鈴ははふと息を吐く。
「鈴、キスをする時は鼻で息を吸うんだよ」
「あ…?」
 くちゅっと水音を立てて、再び唇が重なった。隼人の肉厚な舌が、鈴の歯肉を撫でて上顎を舐める。逃げる舌をぐりっと絡めて、唾液を啜った。
「あうん、はや…と、さんっ!?」
 隼人は離れると、唾液で濡れた鈴の唇をペロッと舐めた。まるで肉食獣だ。捕捉者を食べ尽くしそうな、隼人の欲に濡れた双眸を見上げて、鈴は思う。僕を食べてと。
「真っ赤だね鈴…可愛いな」
「だって、僕キス初めて…」
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